特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

維新を考える(読書『経済学者 日本の最貧困地域に挑む』)と『真夏のケーキ祭り💛』

 暑いですね。暑いというより熱~い
 昼間歩いていても怖いくらいで、ボクも含めて身体が弱ってきた年寄りには特に厳しい。でも、自分たちの消費生活が地球温暖化を招いたのだから自業自得か(乾いた笑)。 

news.yahoo.co.jp


 先々週、ライターの雨宮処凛が維新に投票する若い人が多い理由として『ロスジェネからZ世代まで「若い世代は経営者マインドをナチュラルに搭載している」から』と言っていました。雨宮のいつものロスジェネネタです。

maga9.jp

 YAHOOニュースのトップにも載ってたけど、世間話としては面白かった。でも冷静に考えたら(笑)、これは違う、と思いました。

 本当に経営者マインドがある人間が若い世代に多いなら、開業率が上がって日本経済はとっくにどうにかなっている筈です(笑)。常識で考えればすぐわかります
 確かにホリエモンに憧れるようなアホも世の中にはいるでしょうけど、選挙に影響を与えるほど数が多い筈がありません(笑)。

●開廃業率の推移。青が開業率。国が様々な対策を取っても開業率は右肩下がり(笑)

中小企業庁:2021年版「小規模企業白書」 第3節 開廃業の状況

 関西以外で維新への支持率が上がったのはこの2年くらいです。この2年で若い世代のアントレプレナーシップ起業家精神)が高まったなんて話は聞いたことがない(笑)。

 バカウヨのデマのように悪意があるとは思いませんが、雨宮が言ってることは明確に間違っている(笑)。こうやって我々はネットに操られる訳です。自分でも判らない間に視点や思考が歪んでいく。


 維新が支持を集めるのは主に2つの理由がある、と思います。
 一つは既存の野党がだらしないから
 共産は除名騒動で独裁主義ということが明確になったし、社民は存在感も説得力も皆無、れいわは論外。まともな人間が投票できる政党じゃない。

 ボクは野党で現実的な政策を多少なりとも出しているのは立憲だけと思いますが、立ち位置がはっきりしないし、内ゲバも多い。まともな議員もいるけれど自民党より体質が古い議員も党内に巣食っている↓。バカウヨじゃなくても投票したくない人がいるのも判ります。

 だから自民に入れたくない人が維新を選ぶことは充分にあり得る。候補者の人物本位で投票する場合を除けば、他の野党は立憲の一部等を除けばマトモですら、ない。

 もう一つは維新も少しはマシなことをやっているから
 このルポ↓に書いてあることが典型ですが、『維新が府市の首長を握って以降、それ以前からの計画を含め都心部の再開発や公園再整備が進んでいるのは確か』だそうです。

www.nikkan-gendai.com

 何度も選挙で支持を受けるのにはある程度 事実に即した理由がある、と考えるのが普通でしょう。それが常識というものです。たとえ関西のマスコミが維新とグルだとしても、それだけでは地方政治を数年間も維持できません。

 どの世論調査を見ても、国民が最も関心があるのは経済、暮らし向きです。特に現役世代ほどそうでしょう。
 先ほど挙げたルポによると、関西大学の坂本治也教授らが行った政党イメージ調査では『「経済的弱者の味方になってくれる」政党のトップは維新』だそうです。『都構想を封印した代わりに給食や教育の無償化を打ち出したのが効いている』そうです。

 ボクはその認識は10000%間違っているとは思うけれど、イメージを作ることができたのだから維新の勝ちです。他の野党はイメージを作る事すらできてない。他の野党はイメージ作り、地方組織作り、若い候補者の登用など、維新に学ぶことは沢山ある。

 野党が独りよがりな安保法制や軍拡の批判で政権が取れると思ったら大間違いです。国民のニーズに応えようとしないのだから、野党が勝てる筈がない(笑)。野党は国民の言うことを聴くと言う当たり前のことができてないから、自民のような腐敗した政党や維新やれいわのような社会不適合者の政党がのさばるんです。
 それでも維新の勢いが長続きするとは思えませんが、日本の衰退スピードが今以上に早まっても困ります(笑)。

 雨宮の言が典型ですが、野党や野党支持者は他責癖があるように感じます。マスコミや世代の差、バカウヨや日本会議アメリカなど、すぐ他人のせいにする。マスコミも日本会議統一教会もロクなもんじゃないですが、それだけで片付けられる話じゃない。そういうゴミが勢力を持つ理由、現実を直視するべきです。
 更に言えば、一部の野党支持者は野党がダメであるという現実を認めたくないあまり、思考力が麻痺しているかもしれません。

 野党や一部の野党支持者が事実を直視しないのは旧日本軍と一緒です。自分たちが反省すべきは反省し、学ぶべき点は学ばなければ、何も解決しない。要するに、丸刈りの旧日本兵の死霊が盆踊りをやってるような甲子園を見て喜んでるようじゃダメなんです(笑)。


 ついでに 少し前に読んだ本の感想です。『経済学者 日本の最貧困地域に挑む

 著者の学習院大教授の鈴木亘は、年金や生活保護など社会保障問題を専門とする経済学者。ばらまき批判などの急先鋒で、かっては政府の審議会の委員として活発に発言していました。今でも時折日経などに登場しますが、新自由主義的な発言が目につく。政府の審議会の委員を降ろされたのは民主党政権に嫌われたから、と、本の中で言っています。そういう人(笑)。

 この人は橋下大阪市長(当時)率いる大阪維新の会社会保障問題のレクチャーしたことをきっかけに、2012年3月「西成特区構想担当」大阪市特別顧問に就任します。そこで誰も手を付けられなかった日本最大のドヤ街「あいりん地区」の地域再生を構想・立案する仕事に就きました。この本は約5年間の活動を綴ったものです。
 
 新聞などで見聞きする鈴木旦の発言はムッとして読み飛ばすことも多いのですが、2016年刊行のこの本は書評で評判がよかったし、ボクの主義として、自分と異なる立場の意見も極力 触れることにしているので読んでみました。購入してから積読状態が数年続いていたのですが(笑)。

 これが実に面白かった(笑)。
 読んでみると、確かに大阪市大阪府はかなり酷い。大阪市大阪府はとにかく仲が悪くて、西成の再開発も責任の押し付け合いで話が進まない。首長を両方とも維新が握っていても官僚組織の体質は変わらない。こんな体質にしたのは自民党に大きな責任はあるけれど、組合の肩を持ってそれを助長してきた野党の責任も大きい

 橋下はトップダウンで強引に政策を進めますが全てに目が届いているわけでもないし、維新シンパ?の著者の眼から見ても間違いがある。

 例えば西成には『こどもの里』という施設が有ります。地域で子供を分け隔てなく預かる施設です。ボクも以前ドキュメンタリーで見て、非常に感銘を受けました。

spyboy.hatenablog.com

 ところが大阪市の効率化を進める橋下は審議会の提言を受けて『こどもの里』への補助金をカット、潰そうとします。『原則 全て民営化だ』と。しかし著者の眼から見ても『こどもの里』は地域の子どもたちの役に立っているし、税金も大して使っているわけでもない。著者は役人の間を調整して『こどもの里』と事業を随意契約することにして、守ることに成功します。

 『こどもの里』の存続はレアケースで、維新がやってることは間違いは多いし、やり方もずさんです。
 しかし自民党の府政・市政も酷いし、野党も組合の顔色を窺ったり、対立を煽るばかりで建設的な役割を果たしていない。更に西成には過激な活動家も多々入り込んでいる。連中は政策の良し悪しに関係なく妨害ばかりで汚い手を使うことも厭わない。地域住民のことは何も考えていない。これでは地域の改善が出来るはずがない。
 なんでもかんでも民営化、という維新のやり方は間違っていますが、民営化みたいな荒療治が必要なことも多々あるでしょう。

 活動家の暴力的な反対運動や役人の無気力の中で、著者たちが研究者仲間や『こどもの里』の代表など心ある地域の人たちと一緒に地域のシンボルである労働センターの建て替え案作成に挑む顛末は劇映画の様でした。決め手になったのは議論の全てをオープンにする徹底的な情報公開だったそうです。

 この本を読んで、維新が支持される理由が何となく理解できました。自民も他の野党も余りにも酷すぎるってことです。もちろん維新も酷い

 じゃあ、やっぱり野党、そして国民が変わらないと日本の政治は変わらない(笑)。自民、維新、野党と国民のニーズにいかに応えるかの競争じゃないですか。それなのに、未だに野党の中にインボイス反対とか言ってる泥棒もどきが居るようじゃどうにもなりません(笑)。


 さて、この前仕事の帰り際に近所のケーキ屋の前を通りがかったら、珍しく沢山残っていたので思わず店内に引き込まれてしまいました。

 この店は美味しいことは間違いないんですが、土日は朝から行列しているんです。並んでケーキを買うほどボクはヒマじゃないので(笑)、客が少ない平日の夕方にケーキが残っているとつい、惹かれてしまう。我ながら、蛍光灯に集る蛾みたいなものです(笑)。

 今回のメインは今の季節の目玉商品、桃1個をそのまま使ったタルト、タルト・ペッシェ。

 ゼラチンでコーティングされた桃は種が抜かれ、代わりに香り付けしたフロマージュブランのクリームが射込まれています。サイコーです(笑)。

 ムース。マンゴーとベリー。ここのケーキはそんなに甘くない、口当たりが軽いので数を食べられるんです。

 さらにタルト。ブルーベリーとメロン。タルトの皮はサックサク。これも当日中に食べないと(笑)。

 今はコレステロールの値が上がるから、ダイエットをして懸命にコントロールしています。ラーメンやチャーハンなどはもっての外で、糖分を減らして節制している。

 その反動で、時折 発作的に『ケーキ祭り』を開いてしまう(笑)。
 70歳を過ぎたら薬で数値を抑えればいいと思っているので、そうなったら毎日、ガンガン、ケーキを食べてやる。
 ボクの将来の目標の一つです(笑)。