特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『上海のロックダウン(マスコミとはまた、別の話)』と『現行憲法での最後の国政選挙?』

 今週は暑くなったり、寒くなったり、ジェットコースターのようにお天気が変わりました。年寄りには堪えます(笑)。

●この前、わざわざ銀座の不二家へ行って限定品、『ミルキーソフト』を食べたんです(笑)。ミルキーが大好きだからなんですが、これはミルキーの味もしない、単なる脂っこいソフトクリームでした(泣)。


 上海のロックダウンがマスコミの話題になっていますが、実際に現地に駐在している人に様子を聞いてみました。
 ロックダウンが決まった先月末 虹橋空港人民解放軍の輸送機が降りてきて、軍があっという間に全市民のPCR検査を行ったそうです。2000万人都市で全員の検査ですから、日本より遥かに効率的です。

●この体たらくじゃ、日本は既に後進国じゃないでしょうか。


 検査で陰性になっても自宅に籠らなければなりません。中国のロックダウンは検査以外では本当に自宅の敷地から出られない。当初はマンションなどは敷地の入り口まで宅配便や食べ物売りが来ていたそうですが、それも途中からなくなったそうです。
●ボクには意味が理解できないですが、上海は感染状況に応じ3つの基準で区分されているそうです
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 しかし日本とは違うところがあります。まず、当局がちゃんと食べ物を届けてくれる。冷蔵庫に入りきらないくらい野菜や肉を届けてくれるそうです。大阪や東京などでは、隔離された人の食事が酷い、量が少ない、などの話が出ていますがそれとは全然違う。

 ただ配給されるのは日本のようにカップ麺などのインスタント食品ではなく、丸ごとの野菜など料理材料だそうです。ボクはその方が文明的だと思いますが、料理が出来ない人間は困る(笑)。

 そんな駐在員が『鍋がない』、『料理ができない』とwe-chat(中国のLine)で愚痴ったら、同じマンションに住む現地の人たちが鍋や料理を作って持ってきてくれたりしたそうです。東京の2倍近い大きさの大都市、上海ですが、困ったときはお互い様、という雰囲気は生きている。ここも日本とは違う(笑)。マスコミで流れる話とはまた、別の話です。

 食料の配給事情は地域によって違うようですし、ロックダウンが長引くにつれ人々の不満や物資不足も高まっています。
 そもそも工場も商業も止まっていますから、これから影響は益々大きくなるでしょう。しかし、考えさせられる話ではありました。


 さて、フランスの大統領選、現職のマクロンと極右のルペンとの決選投票になりました。かっての二大政党だった社会党共和党は見る影もありません。

toyokeizai.net

 グローバル化と格差の拡大が進み、製造業や中小流通業が衰退するなど、産業構造が大きく変わる中で既成政党が人々のニーズを吸い上げることに失敗した結果です。そこで出てきたのは極右のルペンや極左のメランションのようなポピュリズムか、マクロンのように旧来の政治を見直すことを旗印にした新自由主義です。

 ジャック・アタリ先生が社会党のオランドに紹介、起用されたことで政界に入ったマクロン新自由主義、とまではボクは思いませんが、プロレタリアートの味方という感じではないですよね(笑)。富裕層も含めた穏健な左派と中道右寄りまで取り込まなければ、政権はとれません。

 ポピュリズムマクロンどちらも『現状を否定し、既得権益の打破を旗印にしている』のと『分断が進み、社会は更に悪くなるであろう』ことは共通しています。かといって旧来の左派も右派も現実への対処能力はない
 まともな常識人には悪夢のような状況ですが、アメリカでも日本でもイギリスでも同じようなことが起きています

●田中龍作と並んで、デマ拡声器となり果てた岩上安見のIWJが、とうとうルペンの応援を始めました。れいわ支持者のようなカルト読者層へのマーケティングです(笑)。


 今夏の参院選、野党の共闘体制の構築は中々進んでいないようです。現状では一人区の4割で野党が競合するとのこと。連中はいつまで同じことをやっているのでしょうか。




www.nikkei.com

 今度の選挙で与党、維新が3分の2を占めたら、いよいよ改憲が現実味を帯びてきます。と、同時に日本のリベラル、社会民主主義的な勢力は壊滅的な状況になる。

 日本のリベラルは、経済面ではバラマキは主張するけれど中長期的にどうすれば皆が豊かになれるか、をあまり主張してきませんでした。安全保障も同様です。現実的な議論をしてこなかった。
 おまけに選挙でもまだ、野党の共闘すらまともに成り立たない。自分たちの正しさばかりにこだわって、国民の事を考えていない

 
 その隙をついて出てくるのが維新やれいわといったポピュリストです。連中が言うような『身を切る改革』や『消費税廃止』は、現実的な話ではありません。大阪のコロナ感染状況が好例で、連中が勢力を伸ばせば世の中はもっと悪くなる。しかし、判りやすい。バカでも判る(笑)
 だから現状の与党の政治にも従来の野党にもウンザリした国民はイメージだけで、ポピュリストに投票する

 ポピュリストは国民のことを考えるどころか、自分たちの勢力を伸ばすことしか考えていません。れいわが『ヘイトスピーチ防止法』や『ロシア非難決議』に反対したり、野党共闘の足を引っ張り続けているのが典型です。


 今週、映画監督の河瀨直美の東大入学式での挨拶が話題になりました「『ロシア』という国を悪者にすることは簡単である」映画監督・河瀬直美さん 東大入学式で祝辞。それについて慶應政治学教授、細谷(かなり右寄りの人ですが)がこんな連ツイをしています。

 細谷の言ってることは『ロシア非難決議にも反対したれいわ』や『ウクライナは国民を守るためにさっさと降伏しろという想田和弘』にもあてはまります。こういう連中は単に頭が悪いだけでなく、人間として基本的な部分が欠落している。


 今週も社民党から比例で立候補する予定だった候補が無断でれいわに鞍替え、という事件がありました。社民よりれいわの方が当選確率は高い、と思ったのでしょう。福島瑞穂は候補の鞍替えをネットで知ったそうです(笑)。

 これは非常識な候補者が悪いですが、それを受け入れるれいわだって同罪です。これじゃあ、野党共闘なんて出来るわけがありません。各党に根回しもしないまま野党共闘の候補として勝手に山本太郎が立候補しようとした東京八区の件もそうでしたが、れいわは与党の議席を一つでも減らそうなんてことは全く念頭にない。国民のことより、党勢拡大という私利私欲しか考えてない。

●鞍替えの経緯をばらした社民の副党首のtweet(削除済み)。社民党なんてもう要らない政党だけど、大椿氏はオールドスタイルの闘士で結構好き。
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 さらに本日、国会の会期中なのに山本太郎自身が衆院議員を辞任する、と表明しました。

 こうやって話題を作って、参院選に出馬、票集めをするのでしょうが、有権者、納税者をトコトンバカにした話です。

 

 まさにN国党の真似ですな。こんなバカに投票する奴も悪い

news.yahoo.co.jp

 トランプと一緒で話題を作り続けるしか求心力を保てないポピュリストの本質が露呈されるような話です。まさに民主主義の敵、じゃないですか。

 前々からボクは、維新もれいわも本質は一緒、と書いてきましたが、見事に証明されました(笑)。



 野党の中で唯一、ある程度は現実主義のように見える立憲民主も最近はインボイス反対なんてバカなことを言い出しました。

 高齢者も生活保護の人も、どんな消費者でも消費税は払っているのに、零細事業者の『益税という名の脱税』を立憲民主や共産党は擁護したいらしい。

 先の衆院選でも共産党やれいわに引き摺られたのか、立憲民主は『消費税の時限的減税』なんて非現実的な公約を入れていましたが、腰が据わらないところが有権者に見透かされたのがまだ、判らないのでしょうか

 日本でも政権を担うにはマクロンのように、穏健なリベラルから中道、無党派層まで取り込まなければならないのははっきりしています。
 民主党系は一見目立つように見えるポピュリズムに引き摺られやすい体質があるのでしょうか。野党共闘だって、れいわのような私利私欲しか考えないポピュリストは切り捨てなければ、どうにもならないでしょう。

 こんな体たらくでは、生まれてから一度も自民や公明に投票したことがないボクですら、さすがに野党に投票する気持ちがどんどん薄れます(笑)。
 
 今夏の参院選が現行の日本国憲法下で行われる最後の国政選挙になるかもしれません。無能な野党にアホな国民、ですから、自業自得ですか(笑)。

 ボク自身は憲法は9条も含めて変えてもいいとは思うけれど、自民党改憲案なんかお断りです。それに政治改革(小沢一郎)、小泉改革アベノミクス、と この30年くらい、日本人が何かを変えようとするとロクなことにならない(笑)。 

 ウクライナへの侵攻は、武力でなくルールで問題解決を図ろうとする民主主義社会を危機に陥れています。そして勝つためなら何をしても良いというポピュリズム新自由主義に脅かされる欧州やアメリカ、そして日本の社会も、民主主義の危機に陥っていると思います。

 最近 ボクは日本人は民主主義より、専制主義、権威主義が好きなのかなあーと思い始めました。国民の半分が選挙に行かないんだから。
 お上の言う事を聞くのが大好きだし、食べ物さえ配給されていれば大多数の日本人は文句ないんじゃないの(笑)。