特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『年収の壁よりバカの壁』と『再開発の街で』

 ニュースでは『年収の壁』がどうのこうの言ってますが、スーパーくだらない、と思います。

 最も減税額が大きくなる年収600万円であっても減税額は収入のわずか0.6%、年収800万円の場合にはたったの0.1%。物価上昇率は3%ですから、物価対策としては殆ど役に立たない。物価を下げようと思ったら円安を防ぐ方が早いし、お金もかからない。

news.web.nhk

 今回の財源は5600億必要だそうですけど、どうするんだ。
 何よりも悪いのは『(主に)女性の非正規労働の固定化を助長する』、『非課税の人を増やし、社会の不公平を助長する』ことです。

 今や15~64歳の労働力人口では女性でも非正規雇用より正規労働者の方が多い。だから所得税非課税枠を178万円に上げても『働き控え』を防ぐ効果は薄い。勿論 厚生年金負担の問題もあります。


president.jp

 そもそも『年収の壁』なんかあること自体がおかしい
 昔だったらさておき、これからの少子高齢化時代に保険料や税金を払わずに年金を受け取る専業主婦優遇ってどうなんでしょうか。
 年収の壁を引き上げるなんて議論自体が無意味です。税金は皆が払う。労働者は皆 厚生年金に入り、保険料を払う。当たり前でしょう。

 男も女も収入に応じて少しずつ税を負担し、負担に応じて福祉を受ける。もちろん貧困や病気、ケガで困っている人、それに(誰もがいつかそうなる)高齢者は皆で支える。それが公平、安心な社会でしょう。公平な社会でなければ、社会も国も長くは持続できません

 そんなことは皆、薄々は判ってる。だから社会の不安は消えない。目先のバラマキばかりやってるから、与党も野党もダメなんです


 その一方でこんなことをやっている。アホの高市の放言で日本人は大損こいた

 日本人はこの1か月で約230億もの外貨を損した

 日本の問題は『年収の壁』なんかではなく『バカの壁です。政治家だけでなく、バカな政治家を支持する国民もバカ。

 でもバカをバカと罵っていても仕方がありません(つける薬がない)。バカが多い原因を因数分解しなくてはいけません。
 原因の一つは『日本人は自分で物を考えるのが嫌い』でしょう。親方日の丸というか。
 その典型はユニクロの服着て中国の悪口を言っているバカウヨ、憲法9条に胡坐をかいて他国が攻め込んできたらどうするかを考えない旧態依然とした左翼、どっちも同類です。頭を使うことが極端に苦手(笑)。

 要はこういうことですよね。

 やっぱりダメか(笑)。


 最近は 加齢を感じることが増えました(笑)。
 毎日15キロ歩いて通勤しているので自分では元気なつもりなのですが、実際 食が細くなったし、家で休日にお酒を飲むと椅子に座ったまま寝てしまったり、時々お腹にガスがたまって苦しくなったり、目がかすんだり、今まで感じたこともないことが結構あるんです。
 歳を取るってことは初体験の連続なのかもしれません。

 ボクの勤務先では半年ごとに定年退職があります。
 今月 若い時にお世話になった先輩がこの12月に65歳の定年を迎えるので時間を取ってもらって、二人で食事へ行ってきました。ボクだってそんなに遠い話じゃありません。

 忘年会やパーティーなど会社の行事やお客さん関連を除けば、ボクは会社の人とは20年くらいは飲みにいったことがありません。楽しくもないし、時間が勿体ないからです。
 でも、この人は曲がったことが大嫌いで会社の中で必ずしもうまく立ち回ってきた訳ではありません。ボクはそういう人が好きなんです(笑)。

 予約した店があるのは新しくできた高輪ゲートウェイという駅。降りたのは初めてです。

 改札の目の前にある商業ビルの広場を自動運転の乗り物が走り回っていました。

 子供のおもちゃにしかなっていませんが、未来都市みたいです。

 最上階の鉄板焼き屋です。鉄板焼きというのも脂っこいのでボクは嫌いですが、静かで安く落ち着いた店ということでここにしました。

 会社関係ではボクは一切飲みませんが、この日はお祝い?なので、最初にスパークリングワインを一杯だけ。給仕の女の子が『うちはなみなみと注ぐんです』と自慢してました。ワインの香りは関係ないってことです(笑)。

 メロンとチーズと生ハム。まあ、味をどうこう言う店ではありません。

 ズワイガニのサラダ。ドレッシングが蟹味噌。

 雲丹のパフェと称するもの。かぼちゃのムースの上に雲丹、コンソメ。これは美味しい。

 鉄板焼きはサーロインではなくシーフードに変えてもらいました。霜降り肉なんか食べません。健康のためです(笑)。

 でも、お菓子は食べる。食べ放題です(笑)。

 右側のシュークリームはサクサクで美味しかった。

 先輩は40年以上働いてきて積る話も色々あるか、と想像していたんですが、退職まで一か月を迎えてご本人はいたって淡々としたものでした。ある意味 さすがです。

 サラリーマン生活は楽しいこともありますが、嫌なことの方が圧倒的に多い。ボクは権力や金儲け志向の人は一切近くに寄せ付けないので(笑)、ボクの知っている大抵の人は自ら少しでも善を為そうとしています。

 だけど現実には大したこともできない。個人の能力の問題もあるし、運もある。時には独りよがりになったりするし、組織の論理に潰されたり、周囲から誤解されたりもする。
 理不尽と言えば理不尽です。善意だけでは必ずしも問題を解決できるわけではない。政治もそうだろうし、きっと社会生活ってそうなんじゃないですか。
 色々あります。でも、今さらそんなことを言っていても仕方がない。

 それよりこれからのことが大事です。街の再開発は?なところもありますが、人間はいくつになっても再開発できる(笑)。

 ご本人はこれからは趣味の格闘技(笑)のジムに通ったり、時々バイトでもやろうか、と仰ってました。奥さんが医療関係で70歳まで働けるので扶養に入るかも、とも。

 やっぱり健康が一番大事。心身ともに健康でいることが最大の財産です。
 そして、できれば穏やかな心持でいたい。こんな世の中ではあるけれど、やっぱり怒るのは疲れます。バカは相手にしたくない

 老後資金さえ貯まれば(笑)、ボクは一刻も早く隠居生活に入りたいです。
 ただ、できれば自分が仕事を辞める時はやれることはやった、と思えればいいな、と思います。具体的には仕事を通じて少しでもマシな世の中にする、それに見どころがある若い人、特に女性を表舞台に引き上げたい。ほんと、ボクごときに大したことはできないですけどね。

 歳をとるってことは体験してみないと判らないことだらけです。だから謙虚でいなくてはいけないと思います。そういうところは世の中は良くできています(笑)。

 でも、高市のような権力亡者や新自由主義のカネ儲け至上主義者、それに、もしかしたら起業家や運動家など理想主義の人は謙虚なんてことは夢にも思わないのかもしれません。
 そういう人たちと違って、気力・能力とも限界があるボクは竹林の中で静かに暮らしたいです(笑)。