特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『#0714年金返せ渋谷ハチ公前大抗議集会』と、何もかもが美しい:映画『COLD WAR あの歌、2つの心』

 梅雨空のお天気はジメジメ・ジトジト、はっきりしませんが、愉しい3連休でした。やっぱり3日間 休みがあるとやりたいことが色々できます。

 昨日の日曜日は『#0714年金返せ渋谷ハチ公前大抗議集会』へ行ってみました。

 前回 6月に日比谷で行われたデモは『金融庁の報告書に抗議する』ということでしたので、参加しませんでした。『95歳まで生きるとしたら年金とは別に2000万の貯金が必要』という金融庁の報告書は単に事実を述べただけで、非難するような筋合いのものではありません。そんなバカなデモに付き合ってられるか と思ったからです。
 ボクは納得できないものは、何であろうとダメなんです。幼児の時からそうだったらしい(笑)。

 今回も同じ主催者、個人の人たちですけど映画の帰り、どんなものか と思って行ってみたのです。

 ハチ公前は生憎の雨模様。人通りが多いから、どれだけ集まっているかわからない。数百人くらいだと思います。居る人の顔は官邸前や国会前の抗議で見かける人も多いですが、ピンクの髪の毛の若者とか居るのが面白い。ダンマクが風船で吊り下げられ、DJが音楽も流している。

 集会は当事者のスピーチと『年金返せ』というコールを織り交ぜた構成です。
●1枚目、主催者挨拶、2枚目 全厚生労働組合書記長 川奈氏、3枚目 会場で有志が配っていたステッカー


 半信半疑で出かけた集会でしたが、スピーチは考えさせられるものがありました。特にファンクバンド「オーサカ=モノレール」の中田氏が
今までグリーンピアだのに訳の分からないものに役人が金を使い込んだ結果、我々は年金に不安を抱いている。その不安を解消する責任は政府にある。我々の責任ではない。我々の仕事は怒ることと投票することボクらが金を貯めなければいけないんじゃない。何とかするのが政府と役人の仕事だ。』、
●『オーサカ=モノレール』の中田氏

また、今 発達障害で働けず、障害年金をもらっているという若い人が
今 6万円ちょっとしかもらっていない障害年金が将来マクロ経済スライドで4万にまで減るという。今でさえギリギリの生活なのに、そうしたらどうやって生きていけばいいのか
と言っていたのは印象に残りました。


 確かに年金だけで暮らしていくことはできないけれど、誰もが2000万も貯められるわけではない。そういう人はどうしたら良いのか。これは『生きる権利』の問題でもあります。中田氏が言っていたように今は憲法のことなんか議論をしている暇はない。
専修大の森原康仁准教授(経済学)。知らない人だったけど、熱い!マトモ!
財政検証によると、今35歳で年収500万の人は現在は年179万貰えるが、85歳になったら119万しかもらえない国民年金は最大で6割減る。経済的に弱い人にばかり皺寄せがいくなんて馬鹿げている。』
公助が薄い日本は自助ばかり強調されるから家族、専業主婦にばかり負担が押し付けられる。日本で色々な差別が無くならない理由の一つは公助の薄さだ。』
『どんな人にだって生きていける権利がある。投資をしなくても、金儲けが得意じゃなくても、生きていける権利があるはずだ。そのために社会保険の仕組みがある!』

 経済学者が『投資をしなくても、金儲けが得意じゃなくても、どんな人にだって生きていける権利がある』というのにはちょっと新鮮な驚きを覚えました。確かにこの問題は、そういう話です。

 正直、この集会は行って良かったです。選挙の情勢調査は色々出てきましたけど(笑)、日経と毎日の見出しの違いは面白いです。やっぱり報道は複数のものを比べてみてナンボ、です。
www.nikkei.com
mainichi.jp

 自分の投票のために状況はこれから分析しますが(笑)、とにかく選挙に行かなくちゃ、何も始まりません。選挙に行かないような奴は罰金は当然、年金需給資格を停止にすればいいのに、マジで。
●SEALDsの記録映画を作った西原監督のダイジェスト映像。僅か2分弱で内容が判る映像ですので、是非ご覧ください。この日はSEALDsのUCD君もコールしました。

●こちらは2時間ヴァージョン(笑)。でも今回はスピーチを聞くだけでも勉強になりました。

#0714年金返せ渋谷ハチ公前大抗議集会



 ということで、渋谷で映画『COLD WAR あの歌、2つの心
coldwar-movie.jp
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1949年、東西冷戦下のポーランド共産主義政府は全国各地から少年少女を集めて民俗音楽・舞踊を演じるマズレク舞踊団を立ち上げる。その養成所に入ったズーラ(ヨアンナ・クーリグ)はその美貌、才能と一際目立つようになるが、性格は気ままな問題児。そんな彼女に惹かれていく舞踊団のピアニスト、ヴィクトル(トマシュ・コット)。妻もいるヴィクトルだが、いつしか2人は愛し合うようになっていく

 昨年のカンヌ映画祭で監督賞を受賞、アカデミー賞でも3部門にノミネートされた作品です。
 


 舞台は1949年、ポーランド。まず、荒れ果てた教会が映されます。屋根も落ち、壁も崩れ、祭壇らしきものが残っているだけ。もちろん人はいない。まだまだ戦争の傷跡が色濃く残っている。
 やがて人々が民俗音楽を演奏するところが映される。これがかなりカッコいい。思わず、画面に引き込まれる。ポーランドワルシャワ周辺の民謡だそうですが、地声の太い声で歌うコーラスは昔流行ったブルガリアン・ヴォイスみたいです。

 
 そうこうしていると、民謡を演奏する舞踊団にシーンが移ります。ここで若い女性たちのオーディションが始まる。その中にひときわ目立つ女の子、ズーラ。美しいが性格も個性的です。
●ズーラ。美貌と個性的なキャラクターで舞踊団の中でも一際目立った存在です。

 それを採点する男性ピアニスト、ヴィクトル。もう一人、男性ピアニストのパートナーらしい女性教師はなんとなくズーラを警戒しますが、男性の強い推薦でズーラは舞踊団に合格します。
●ヴィクトル。舞踊団の音楽指導をしつつも、密かに西側の音楽に憧れています。

 
 これが二人の出会い。やがて二人は生徒と教師と言う立場を超えて愛し合うようになります。
 
 
 折しも第二次大戦後のポーランドは新たな共産主義国として復興が始まったところ。舞踊団にも国威発揚と党への貢献が求められます。民俗音楽をやっていた舞踊団にも共産党が介入してくる。ヴィクトルは抵抗しますが、抗いきれない。

 一方 ズーラは個性的な振る舞いで舞踊団の中でも浮いています。実は彼女は近親相姦を強要した父親を殺して保護観察中の身でした。しかし彼女は当然のことをしたのだから、何も恥じる理由はありません。

 
 西側世界の新しい音楽、ジャズに惹かれていたピアニストのヴィクトルは東ベルリンへの公演を機に、西側へ亡命します。彼はズーラと落ち合って亡命することになっていましたが、ズーラは待ち合わせ場所にやってきませんでした。

 ヴィクトルはパリに居を構え、映画音楽で生計を立てるようになります。ジャズではなく映画音楽なのは不本意ですが、新たな恋人もいる。そこにズーラが現れます。舞踊団の公演でパリにやってきたのです。これを機に、2人は国境を越えて度々別れと再会を繰り返すようになります。
●中盤はパリを舞台にした美男美女のラブストーリーになります。

 
 実はズーラもヴィクトルも結婚したり、恋人がいます。
●ヴィクトルとパリの恋人

 それでも二人は別れることができない。再会してもお互いの暮らしは別にあります。別れを決意しても、別れきれない。
 美男美女の不条理な、だけど情熱的な恋物語です。この世界には永遠のものなんかない。二人は判っているけれど、それを追い求め続けます。滅茶苦茶な話のように見えますが、監督の両親のほぼ実話だそうです(笑)。


 ズーラが歌う歌は最初は民俗音楽として、パリではジャズとして奏でられます。

 どちらも実に美しい。
 もの悲しい歌は東にも西にも居場所がない、どこにも寄る辺がない二人を象徴しているかのようです。
 終盤 映画の舞台は冒頭の教会に戻ります。二人は自分たちの場所を見つけることができたのか。

 美男美女、個性的な音楽、白黒の画面、この映画に描かれているものは全てが美しい。
 いや、人間の姿だけは美しくない、特に共産主義者の陰険さはマジ、怖い。連中は人を拉致する際も眉毛一つ動かしません(笑)。


 90分足らずの短い映画です。静かだけど衝撃的なエンディングは見るものに深い印象を残します。それも含めて、実に美しく、完成度が高い映画です。新しい映画ですが、もう古典みたい。まさに見る価値がある、素晴らしい作品でした。

映画『COLD WAR あの歌、2つの心』6月28日(金)公開 特報予告

『有志連合と選挙の話』と『0712再稼働反対!首相官邸前抗議』

 今年の夏休みも京都へ行こうと思ってるんです。
 以前行った桂離宮や御所、修学院離宮などは一見地味そうに見えて実は金がかかっていて面白かった、しかも見るのは無料(笑)。今年は京都迎賓館の見学を予約しました。
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https://www.geihinkan.go.jp/kyoto/

 すると、送られてきた予約票にはこんな禁止事項が書いてありました。
 (3) 次に掲げる服装で敷地内に⽴ち⼊ること。
 ① 公序良俗に反する服装
  ② 素肌の露出が極端に多い服装
  ③ 迎賓館の品格・雰囲気を著しく損なうおそれのある服装⼜は他の参観者が不快と思われるおそれのある服装

 まあ、ここまでは判ります。夏の京都は、外国の人が男も女も肌を露出しまくった恰好で歩いてますけどね。でも、これはどうでしょうか。
  ④ ウェディングドレス、⽩無垢、⾊打掛
  ⑤ 警備員等の制服⼜はそれを模したもの
  ⑥ 着ぐるみ

 今迄 ウェディングドレスや白無垢、警備員のコスプレ、そして着ぐるみを着て実際に行った奴がいた!ってことですよね(笑)。御所や桂離宮の予約票にはこんなことは書いてなかった。
 バカというか、そこまで行けば、偉いと言うか、立派です(笑)。妙に感心してしまいました。
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 今週 トランプが、『イラン沖の船舶護衛で有志連合を』と言い出したのは、来るべきものが来た、と思いました。安保法制定の際、『安保法に反対する側こそ、ホルムズ海峡のことは考えなければいけないだろう』とうっすらと思っていたからです。

 6月にホルムズ海峡で日本のタンカーが襲われた事件はボクはアメリカのやらせじゃないかと疑っています。今週のイギリスのタンカーの襲撃未遂もそう。アメリカには自作自演の謀略で戦争を起こした『トンキン湾事件』(ベトナム戦争)という前科があるからです。ただ『犯人は政権に従わないイラン内の強硬派ではないか』(元イラン大使の孫崎享氏)などの意見もあるから、正直言って判らない。


 ですが、ホルムズ海峡の航行安全は日本にとって死活的な問題です。何もしない、っていうのはムリじゃないですか? じゃあ、どうする??

 外交で何とかできれば一番いい。ですが、イランには安倍晋三が相手にされずに帰ってきたばかり(笑)。それに好戦的に挑発を繰り返しているのはイランではなく、トランプです。アメリカを止める方が先決かもしれません。しかしパシリの安倍晋三が(というか、他の誰でも)トランプを説得はできないでしょう。

 アメリカを放っておいて日本は有志連合には加わらないというやり方はありますが、じゃあ、日本のタンカーはどうするのか、ということになります。

 自衛艦を出してタンカーを護衛する?それともイラク戦争の時のように多国籍軍の後方支援
 法的にもなかなか難しい。戦闘が起きてないから安保法の『存立危機事態』はムリでしょうけど、『重要影響事態』で後方支援はどうなのか、日本の船や日本人が乗っていれば『海上警備行動』はあり得るかもしれないけど、日本のタンカーは殆ど外国籍・外国人乗組員(笑)。『海賊対処法』なのか、新たに法律を作るのか。

 安倍晋三&政府はトランプの言うことを鵜呑みにするだけでしょうから、大して考える必要はない(笑)。むしろ、『9条守れ』と言ってきたリベラル側に踏絵が置かれています。

 外交で何とかするのがベストであることは間違いありませんが、そういう『手』があるかどうか。素人のボクは『ホルムズ海峡の安全はイランの利益でもあるのだから、日本がイランを有志連合に誘ったらどうだ』(笑)くらいに思いますけど、それが現実的かどうか。EUが団結して有志連合を拒否してくれれば、一緒に日本も参加を断れるかもしれませんが。
 
 いずれにしても、日本人一人一人に現実が付きつけられていると思います。日本は石油がなくては生きて行けません。
 そしてアメリカの傘に守られてきた『9条による平和』=一国平和主義が存続できるのかどうか。戦争をしなかった代わりに、朝鮮戦争ベトナム戦争で日本の基地から米軍が出撃し、儲けていた構造(ある意味賢かったが欺瞞でもあった)を改めて考える時が来ているように思います。
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 さて、選挙のほうは、ですね(嘆息)(笑)。
 まず、ネット上の山本太郎『信者』にはマジ、うんざりします。
 どうでもいいんですけど、上田なんとかのTV番組が終わったのは山本太郎特集をやろうとしたから、と奇妙なデマを振りまいている連中が大勢います。番組のスタッフが『圧力もなかったし、番組の打ち切りは半年も前に決まっていた』と言ってるのに(笑)。

●『予定していた山本太郎特集が潰れ、急に番組も終了した』と言う中島岳志に、番組のディレクターが『番組打ち切りと山本太郎特集には何も関係がないし、山本太郎特集自体、決まっていたわけではない。』と言っています。
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田頭 悟 on Twitter: "誤った情報が拡散するのは個人的に嫌なので、スタッフに番組終了が告げられたのは年明け直ぐだったことは記しておきます
「あれは何だったのか?」の答えは"偶然のタイミング"であって、特集の変更と番組終了は関係がないし、そもそも急遽打ち切られたという情報が間違い
#サタデージャーナル… https://t.co/L5p0jpx8c2"


 山本太郎があまりマスコミに取り上げられないことに怒って、NHKに電凸してる信者もいます。ネトウヨと変わりがないじゃないですか(笑)。現時点での支持率を考えれば、山本太郎がN国党と同じ扱いなのは当然(笑)。

 安倍晋三山本太郎政見放送を対比させたものがtwitterで出回ってますが、どっちもまともじゃない。ボクには、両方とも気●●いにしか見えません。これ以上 財政出動なんかできるわけないだろ

●これも似たような例。映画『新聞記者』の上映が終わった映画館についてエセ・ジャーナリスト岩上安身が『官邸からの圧力か?』と、セコい、インチキな煽りをしているのに対して、当の映画館の社長が『官邸の圧力なんかあるはずがない』と抗議しています(笑)。


●ついでに映画『新聞記者』の感想。ボクもこう思う。
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 山本太郎ぐらいなら、未だいいんです。前回、彼が組んでいた三宅洋平と同様、いずれ化けの皮がはがれるでしょうから。
 問題なのは、『信者』の存在です。山本太郎への熱が冷めたら、連中はまた他の信仰対象を探す。事実と自分の願望を区別できないから、です。

 少し前に山本太郎が極右とくっつこうとしたように、連中はいつでもファシズムや独裁支持に転びます。
一般人だけでなく、学者でも著名人でもそういう類は一杯いる。日本の知識人の知的レベルの惰弱さが改めて浮き彫りになっている。

 太平洋戦争もそうやって始まりました。大政翼賛会に先頭切って参加したのは社会党の源流の一つでもあった無産政党社会大衆党です。そして大勢の一般人が近衛文麿や一部官僚の『革新』に酔いしれました。

 そうやって日本全体を『空気』が覆い、天皇も一部のまともな政治家も止められなくなって、戦争への道を進んでいった。
 戦争は軍部や政治家だけが起こしたんじゃない事実と自分の願望を区別できない人たちが流れを作り、政治に無関心な人たちがそれを支持した。
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 いつもの話ですが、世の中、右も左も大きな違いはないことが多いそれより大きいのは、バカかマトモか、の違いです。

 昔 カエサルが『人間、自分が聞きたいものにしか耳を貸さない』と言ったのは実に慧眼、真理だと思います。バカげたフェイク・ニュースやデマが受け入れられるのは、それが当人が聞きたい情報であるからでもあります。
 真偽は関係なく、複雑な物事をスッキリさせてほしい、多くの場合 誰かのせいにしたいんです。ある種の頭の病気でしょう(笑)。勿論バカは伝染しますから、自分だって気を付けなければいけないんですけど。


 しかし、そういう欲求=ポピュリズムの存在は確かにある。それは仕方がない。
 トランプの当選やイギリスのEU離脱には、自分で自分の首を絞めるにもかかわらず一般の人たちが投票しました。よその国のことだと思っていたのですが、良く考えてみれば日本の『鬼畜米英』もそうだったし、どうも現在も事情はあまり変わりがないようです(笑)。

 ポピュリズムの負の側面が鎌首をもたげています。それだけ世の中の格差が拡大している。
 政治家は社会のそういう面、ポピュリズムをコントロールすることが求められていると思います。きちんとした政策/理性とポピュリズムをコントロールするスキル。難しいけど、目指すべきはそれだ、と思います。

東浩紀は大嫌いですが、この指摘は正しい。バカだから悪いのではなく、バカであることを直視しないのが悪いのです。誰だってバカになる可能性はあるのですから。
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もっと 重要な話はこちらです。『自民党投票率が上がった方が有利と見て、若年層に投票を呼び掛けている』そうです。



www.nikkei.com

 若年層では自民党の支持率は高いにも関わらず、投票率は高くない。だから投票率のアップをあの手、この手で図っている、というものです。

 自民党というと組織に支えられた選挙というイメージが強いですが、連中は若年層への浸透にそこまで自信を持っている、ということに驚きました。
 自民が若年層に強いと言っても、男女によってだいぶ差があるとは思いますが、この記事によると20代は6割が、30代は53%が自民党に投票すると答えているというから驚きです。
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 今更、ですが、野党は自民党より、国民の事を見ていない、と思う。少し前のViViの広告の件もそうでしたが、自民党はターゲットがはっきりしてます。組織票、安倍支持層(ネトウヨ)を固め、さらに若いノンポリ有権者へウィングを拡げようとしている。

 野党はどうでしょう?組合のことはまあ、見てると思う。他は?サラリーマン?農家?非正規層?主婦?都会の人?どれも非常にあいまいです。
 共産党も立憲もネットでは若い人へリーチをかけていますけど 「自民党のSNS」に若者がひとこと言いたいワケ | 「脱ゆとり世代」のリアル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準、肝心の政治家の発言や政策がそれに連動していない。
 若い人に『令和デモクラシー』と言っても、そもそも彼らはデモクラシーを求めているんでしょうか??(笑)。

●こういうのはいいと思う。IT企業の社長と立憲の亀石氏のコラボ。現実的に官僚や経営者など組織をマネジメントできる人材を引き入れなければ政権は取れないし維持も出来ない、というのが民主党政権の教訓の一つです。
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 現実は見なければいけないけれど、足りないことばかり揚げつらっても仕方ありません。

 ボクはスポーツ嫌いですけど、実にカッコいい人がいました。同性愛をカミングアウトしているアメリカの女子サッカーチームのキャプテン、ミーガン・ラピノー選手。W杯の期間中、優勝してもホワイトハウスへの招待は断る、と断言してトランプを激怒させ、そして有言実行で優勝!

 これはホワイトハウスの替りにNY市に招かれた祝賀会での様子です。クリックすると動画が観られます。ほんの1~2分、最初のものは対訳つきです。すごくカッコいい!彼女が掛けているサングラスが欲しくなりました(笑)。



www.huffingtonpost.jp

 今 彼女の元へは賛辞だけでなく、ポスターを破られるなど強烈な非難も寄せられているそうです。それくらいでめげるような人ではないでしょう。ボクは権力者の圧力だけでなく、ポピュリズムの流れに掉さして理性を保つ個人の存在に希望を見出したいと思います。



 ということで、今週も原発再稼働反対の官邸前抗議へ。#金曜官邸前抗議
梅雨らしいはっきりしないお天気ですが、夕方になって雨も上がりました。朝着ていたレインコートを羽織ってちょうどいいくらいの涼しさです。
今日の午後6時の気温は21度、参加者は300人くらいかな〜。

●抗議風景。『安倍晋三はサッサと辞めろ!みっともないから首相を辞めろ!』

 各党の選挙公約には原発にも触れられています。
11日の日経で東京理科大橘川武郎教授がこんなことを言っています。
www.nikkei.com



 与党も野党もまともな議論が出来ていないんですね。年金と同じです。これは政治家の能力の問題だけでなく、冷静な議論を許さない国民の側にも大きな問題があると思います。

 原発は事故のリスクがあるだけでなく、コストも高い。より低コストの再生エネをもっと推進していかなければならない。それは間違いない。
でも、過渡期の間は石油供給の問題もあるし、もしかしたら原発のいくつかは必要になる可能性だってあるかもしれない(ないかもしれない)。核のゴミ捨て場のことも考えなくてはならない。エネルギーの安全保障の問題だってある。原発立地の経済のこともある。

 それらのことを考えたら、今のようになし崩しに再稼働を進めるのも頭がおかしいですが、簡単に即時廃止なんてことは言えるはずがない。そんなことを言っている政党なんか絶対に信用できない。
 せいぜい再稼働反対が理性ある大人の言い方だと思うんですが(笑)。

『いだてん 明日なき暴走』と【0707 NO NUKES ! 原発ゼロ★国会前集会】と映画『アマンダと僕』

 日曜日のNHK『いだてん』の『明日なき暴走』は期待に違わぬ出来、いやそれ以上でした。
www.nhk.or.jp

 冒頭 これが遺作になるであろうことが本人も判っていた筈のショーケンの存在感(撮影時、彼は腹水がたまってお腹がパンパンに膨れていました)と本気を出した寺島しのぶが視聴者を物語に引き込み、ビートたけし神木隆之介くんの見事な狂言回しで舞台を整え、主役たちが熱量の籠った演技を見せる。全然知らなかったのですが人見絹枝を演じた菅原小春って人は演技は初めてだったそうですね。国際的なダンサー、振付師だそうです。

 大震災からの伏線を綺麗に回収し、たかだかスポーツの話を女性の自由や平等に昇華させたお話しも素晴らしい。明治、大正の話がまさに現代に繋がった。『明日なき暴走』というタイトルは文字通り''Born To Run''と言うことだったのもやられた~と思いました。開始後20分くらいからはもう、ずっと泣きながら見てました(笑)。TVドラマでこんなものを放送していいのか?!
 この回は『モテキ』や『湯けむりスナイパー』などの傑作深夜ドラマや数々のヒット映画も作ってきた大根仁の最高傑作になったと思います。



 さて、日曜の夕方は『0707 NO NUKES ! 原発ゼロ★国会前集会』へ行ってきました。
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 まあ、ただ集まってるだけの集会とかはあまり興味ないです。スピーチとかも大抵はつまんない。仲間うちにしか通用しない内向きの話を聞くより、自分から声を出したり、歩いたりする抗議やデモのほうがボクは好きです。
 雨模様だし涼しかったので、今年バーゲンで買ったマッキントッシュのレインコートで気分をアゲて出かけました(笑)。生憎の雨で国会前はこんな感じでした。
●雨の中で演奏すると言うのも大変だと思いました。頑張ってる。ただ直接的な歌詞ばかりの歌はご勘弁、でしたが。

●主催者挨拶

●政治家のスピーチ。順に『原発ゼロの会』の初鹿衆院議員、大分スピーチが上手くなった共産党の山添拓参院議員、立憲民主の山崎誠衆院議員、菅直人

 この中では『原発が日本の足を引っ張っている』という山崎誠衆院議員の言っていることが一番納得出来ました。
 それと比べれば『選挙公示初日はおしどりマコと一緒に東電前へ行った』と相変わらずボケまくってる菅直人なんかさっさと引退した方が良い。東電前に行って投票してくれそうな有権者が居るのかよ。日本の将来どころか、デマ芸人を擁立することで票が減ることすら考えていない。楽観的と言うより市民を舐めてます。過去の総括も満足にしないまま、政治不信を煽っている菅直人は、立憲の足を引っ張ってると思う。
 古賀茂明氏もまあ、どうでもいいですね(笑)。


 選挙序盤の予測で『自公が過半をとる』という予測が発表されています。
www.asahi.com

 当たり前だと思います。
 右左関係なく まともな人なら、国会で自公が圧倒的多数を占めるのは良くない、と判ってると思うんです。でも投票したい野党がない、と感じてる人も多いはず。
 


 だって客観的に見て、立憲民主、国民民主、共産、どこも今回の選挙で積極的に支持する理由がないじゃないですか。彼らが前回の選挙と何か変わりましたか?だったら与党が過半くらいとってしまうのは当り前。ボクは3分の2を阻止できれば良いと思っています。


 まさか、MMTの山本太郎?ご冗談でしょ(笑)。
●『山本太郎の特集を組もうとしたら番組がつぶされた』というデマが飛び交っています。C級マスコミが陰謀論を広め、信者がそれを流布します。そもそも番組が終わるんだから、山本太郎が関係あるわけがありません(見出しと違い、記事本文にはそう書いてあります)。スタッフが元『噂の真相』のリテラ(笑)はともかく、中島岳志あたりも引っかかるんだから、ほんとバカばっかり。


 鼻をつまんで投票する冷静に見て、その程度が今の野党の実力じゃないでしょうか。自己認識すらまともにできないから、ダメなんですよ。野党もいわゆるリベラルな人たちも。
●『武器としての世論調査』の光春氏が選挙区別に各報道機関の予測をまとめたもの(参考になります)


武器としての世論調査 (ちくま新書)

武器としての世論調査 (ちくま新書)

 いずれにしても棄権ほど無責任で馬鹿げたことはありません。大した理由もないのに選挙を棄権するような人間は民主主義を破壊する、いわばテロリスト、文字通りの犯罪者という空気はもっと広まってよいはずです。
 参院は選挙期間も衆院選挙より長いし、序盤の予測はいくらでもひっくり返ります。ここから如何に選挙に関心を持つ人が増えるか、増やすことができるか、じゃないでしょうか。



 ということで、恵比寿で映画『アマンダとボク
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www.bitters.co.jp

パリで一人暮らしをする24歳の青年、ダヴィッド。普段は知り合いのアパート経営者の手伝いと公園の枝打ちで生計を立てている。近所にはシングルマザーの姉がいて、姪のアマンダともども仲良く暮らしている。ダヴィッドにはレナ(ステイシー・マーティン)という恋人が出来るが、ある日 テロリストの乱射事件に巻き込まれて、姉は死亡、レナは重傷を負ってしまう。自分が後見人となるかどうかは迷いを抱えながらも、ダヴィッドは7歳のアマンダの面倒を見ることになるが。

 ミカエル・アース監督は長編三作目、日本公開はこの作品が初めてですが、東京国際映画祭のグランプリと最優秀脚本賞を受賞しています。

 主人公のダヴィッド(ヴァンサン・ラコスト)は幼いころに親が離婚して父子家庭で育ったせいもあって、近所に住む姉、サンドリーヌと仲良しです。シスコン気味と言っても良い。
ダヴィッド(右)と姉のサンドリーヌは大の仲良しです。幼い時に母親が家を出ていった二人は父子家庭に育ちました。
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ダヴィッドはシングルマザーであるサンドリーヌの子供、アマンダとも仲良しで学校の送り迎えまでやっています。
●サンドリーヌの娘、アマンダ(左)の学校の送り迎えもダヴィッドがやっています。
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 やがてダヴィッドはアパートの入居人、レナ(ステイシー・マーティン)と恋人同士になります。
●ボクのお目当ては『グッバイ・ゴダール!』でアンヌ・ヴィアゼムスキーを演じたステイシー・マーティン。これだけきれいな人は中々いないと思う。子供の時 日本で育ったそうです。
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 そんなある日、公園でレナとサンドリーヌが無差別テロに巻き込まれます。レナは重傷を負い、サンドリーヌは死亡。レナは傷ついたまま故郷に帰ってしまい、残されたダヴィッドはアマンダを抱えて途方にくれます。
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 ダヴィッドとアマンダ、傷ついた者同士の描写が非常にリアルです。ダヴィッドはまだ24歳、仕事もフリーターに毛が生えたような程度だし、一人前の大人とは言い難い。
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 そんな若者が、まだ7歳の子供を抱えて途方に暮れるのは良く判ります。経済的にも精神的にもプレッシャーは大きい。ダヴィッドは不安に駆られてしょっちゅう涙を見せます。これだけ男の子が泣く映画も珍しいかもしれない。でも、そこが良いんです。演じるヴァンサン・ラコストの演技も含めて、この造型には非常に好感が持てました。
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 監督が道端でオーディションに参加しないかと声をかけたというアマンダ役の女の子も名演だと思います。名実ともに、まだまだ子供なんですが、一人の人間として非常に繊細に描いている。遊んでいる時の素の笑顔と悲しみの感情を押し隠す複雑な表情の対比がお見事です。
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 映画の中ではデヴィッドとアマンダ、二人が走る場面が何度も描かれます。象徴的ではあるんですが、動きのなかで段々と変化していく二人の表情が素晴らしい。この演出は非常に上手い。
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 無差別テロという現代を象徴するような題材を扱いつつも、まともな人間のまともなお話し(笑)に着地しています。世の中がまともではないので(笑)、こういう作品は逆に新鮮に感じました。余韻があるエンディングといい、非常に心に残る、まともな作品です。観ていてホッとしました。
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 繊細な登場人物たちの感情を、奇をてらわず正面から描く、穏やかで繊細な、とても良い映画です。孤独な二人の人間関係が愛情に変わっていく過程も感動的ですが、何よりも人間の理性への信頼が感じられます。いかにもフランス人らしい。この監督の前作『サマーフィーリング』が今月 公開されるので、これも是非見に行こうと思っています。

『アマンダと僕』予告編