特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

映画『レンタル・ファミリー』

 今日の午前中発表されたアカデミー賞、『ワン・バトル・アフター・アナザー』(作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞他)と『罪人たち』(主演男優賞、脚本賞他)が主要部門を総なめにしました。どちらも政治的なテーマを正面から描いた圧倒的な完成度の名作でした。

 どちらも日本では興行収入が奮わなかった、というのも日本人の民度を反映しています。今朝の日本のTVニュースではメイクアップ賞にノミネートされた『国宝』ばかり取り上げてましたけど、世界中の人は誰も気にしていないんじゃないでしょうか(笑)。 


 それにしても、メローニと高市、同じ極右でもずいぶん違うもんですね。知能指数の違いかな。

 メロー二は最初からアメリカと一線を画してましたからね。こういうのを『判断力』って言うんです。

 勝手に戦争を始めておいて、軍隊を派遣しろ、なんてとんでもない話です。まず、お前が侵略戦争をやめろ、って主張するべきです。事実なんだから。

 高市政権になってからの約半年、アホを選ぶと結局自分たちに跳ね返ってくる、の典型です。

 それだけでなく、このタイミングでわざわざ中東の外交官との面会を『風邪』で断るという判断力のなさ。

 戦争は長期化する匂いがプンプンしてきました。
 もう2,3週間したら『ネオンを消せ』みたいな騒ぎになるんじゃないですか。ネオンなんかどうでもいいけど、物価は更に上がっていく。

 今はガソリンや灯油だけですが、1~2か月後は電気代、3か月後以降は食料品も値上げでしょう。

 アホの高市が余計なこと言っちゃったから、抜けられない。またアメリカで余計なことを言ってくるんじゃないですか。
 自民党内でも嫌われ者で安部派にすら入れてもらえなかった高市が性格が悪くて、しかもバカなのは知ってたけど、ここまでアホだとは思わなかったなあ


 と、いうことで、六本木で映画『レンタル・ファミリー

 かつて歯磨き粉のTVCMで一世を風靡したものの、俳優業を細々と続けながら東京で暮らすアメリカ人俳優フィリップ。そんなある日、フィリップは『レンタル・ファミリー』の会社を経営する多田から仕事を依頼される。“レンタル家族”として他人の人生の中で“仮の”役割を演じる仕事に出会い、想像もしなかった人生の一部を体験する。最初のうちは見ず知らずの他人の人生に深く関わることに戸惑うフィリップだったが

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 2020年に公開されて評判の高かった『47セカンズ』(超暗そうだったのでボクは見なかった)の日本人監督、HIKARIがブレンダン・フレイザーを迎えて日本で撮影したハリウッド映画です。
 と、言っても小中規模の佳作ばかり作るフォックス・サーチライト作品。小規模で地味な作品ながら、先行公開されたアメリカでは興行収入トップ5に入るヒットを飛ばしています。

 かって『ハムナプトラ』などでアクションスターだったブレンダン・フレイザーがセクハラを受けて表舞台から消えた後 大傑作『ザ・ホエール』で復活、アカデミー主演男優賞を受賞してから初めて主演した映画でもあります。共演は主にアメリカで活躍する俳優、山本真理や平岳大、それに柄本明など。

ザ・ホエール(字幕版)

ザ・ホエール(字幕版)

  • ブレンダン・フレイザー
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 『中年の危機』を迎えた外国人俳優が異国である日本で過ごすお話は、ボクの大好きなアカデミー脚本賞受賞作『ロスト・イン・トランスレーション』を思い起こさせます。サントリーがハリウッドスターを日本に招いてCMを撮る、という設定の映画ですが、あの頃の日本にはまだまだカネがありました(笑)。落ちぶれた今の日本ではどんなお話を描くことができるのでしょうか。


 アメリカ人俳優、フィリップはかって歯磨きのTVCMで一世を風靡し、そのあとも日本に住んでいます。

 今は俳優の仕事も減り、東京の片隅のアパートで一人細々と暮らしています。映画のオーディションに挑戦しながら、端役の仕事で食いつないでいる。

 ある日 フィリップは多田(平岳大)から、故人の知り合いとして葬式に出席するアルバイトの仕事を紹介されます。

 役者としても大した仕事がない彼は、多田が経営する会社の『レンタルファミリー』の仕事を請け負うようになります。

 レンタルファミリーとは文字通り、誰かの家族の『役』を演じる仕事です。実際にレンタル恋人から、レンタル祖父母など様々な役があるようです。家族の『代行』という仕事はある意味 日本的な仕事なのかもしれません。
 現実には人間関係が希薄にもかかわらず、人間関係を求め続けている社会のようにも見えるからです。

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 多田の会社からフィリップに、親が結婚を許してくれない女性の偽の結婚相手、衰えが隠せなくなったかっての名俳優(柄本明)を励ますための偽の記者、そしてシングルマザーが育てる子供の偽の父親など様々な『役』が彼に舞い込んできます。

 この映画で感心したのはまず、脚本の妙です。
 演劇に夢中でまじめな性格のフィリップは当初 偽の役を演じることで他人の人生に関わってしまうことに戸惑いを隠せません。『レンタル・ファミリー』という仕事に対する観客の視点とも共通しているでしょう。

 しかし、フィリップは異国の、自分が知らない世界で偽の役を演じることで救われる相手がいることが判ってきます。

 そして、時には他人を傷つけてしまうことも判るようになる。

 ブレンダン・フレイザーの演技も相まって、この葛藤がすばらしい。ボクは名優レベルだと思いました。

 シリアスなお話ではあるんですが、適度にユーモアを入れ込んでいます。そのバランスもまた、ちょうどいい。

 個人的には一番感動した話が最初に来てしまったのは問題でしたが、代理の父親の話も良かったし、

 年老いた名俳優(柄本明)との触れ合いのエピソードも良かった。ブレンダン・フレイザーと柄本明との演技合戦はこの映画の見どころの一つです。浅草の老舗お好み焼き屋『染太郎』がロケを受けるなんて思わなかったなあ。

 天草まで旅する旅のエピソードも実によかった。水準以上です。

 日本人観客には東京の郊外や浅草、神楽坂から長崎の天草まで様々な光景も楽しい。ブレンダン・フレイザーがその中に映っているだけで新鮮な感じがします。

 また『ロスト・イン・トランスレーション』同様に音楽も素晴らしい。昨年 ボクもライブに行ったアイスランドのバンド、『シガー・ロス』のヨンシーらが手掛けています。文字通り、観客の想像力を刺激する音楽です。

 テンポの良い進め方でシリアスとユーモアを共存させながら、ウェルメイドで心が温まるお話です。

 『ロスト・イン・トランスレーション』ではビル・マーレー演じる主人公も相手役のスカーレット・ヨハンソンも、自分の心象風景の中からは出ていきません。異国の日本に接触することで戸惑いは覚えるんだけど、その視点は常に自分の心の中を向いている。良い意味で自閉しているからこそ、彼らの孤独感が際立っている。自分で自分の救いを見出していく。

 一方 『レンタル・ファミリー』ではブレンダン・フレイザー演じる主人公は非常に主体的な人間ではあるんだけど、自分が知らない世界である日本で出会う人々の影響を受けて自分も変わっていく。この開放感がドラマがウェルメイドに感じられる理由だと思います。

 大都会で孤独に生きる男の姿はちょっと『Perfect Day』の役所広司演じる主人公にも似ていますがこちらは自分で答えを持っているのに対して、『レンタル・ファミリー』のフィリップは答えを外の世界で見つけていく。その過程がこの映画の見どころです。

 監督のHIKARI氏は10代で渡米して、40代になって映画を撮るようになった。父、コッポラ監督や彼氏に異国に放っておかれた経験がベースになっているソフィア・コッポラ監督と違って(笑)、HIKARI監督は異国体験が客観化できているのかもしれません。

 とても良くできているだけでなく、愛おしくなる
 良い映画であるだけでなく、何度も見たくなる。ちょっと甘いところもないわけではない、もうちょっと視点に鋭さがあっても良いとは思うけれど、この映画、ボクは大絶賛です(笑)。今のところ(笑)、今年ベスト


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『戦争に抵抗するには』と『Tokyo、眺めのいい部屋(終活Part2)』

 まだ早いかもしれませんが、バカな戦争はイランが有利になってきたんじゃないですか?

 ホルムズ海峡を封鎖されてトランプがかっての日本軍みたいなことまで言い出したのは、『打つ手なし』ということでしょう(笑)。

 ロシアへの制裁も緩和するそうですし、支離滅裂です。選挙目当てにバカな戦争を始めたのが裏目に出た。

 そんなマヌケに媚びを売るだけの高市の判断力の無さが際立ちます。

 水曜日のTVニュースで高市が偉そうに『いち早く石油備蓄を放出する』と言ってましたが、これはベトナム児童買春疑惑の裏金議員、西村が言ってることが正しい(笑)。
 

 これ↓だって当たり前じゃないですか(笑)。

 そもそも石油は8か月備蓄はあっても、火力発電につかうLNGは3週間しか備蓄がない(笑)。どうするんだよ。

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 何より本当に石油が心配なら、侵略戦争をやめるようアメリカ、イスラエルに申し入れるべきです。それが戦争の原因ですから。

 100歩譲ってアメリカには逆らえなくても(笑)、なんでイスラエルに言論や経済で圧力をかけないのか。自動車や半導体製造装置の輸出を止めれば連中も困るでしょう。
 イスラエルが引っ込めばアメリカも撤収する筈です。イスラエルなんかに言葉は通じない、力しか通用しない野蛮国です。少しでもあいつらを経済的に痛めつけていくしか平和をもたらす手段はない。
 高市は文字通りの無能です。能力もやる気もない。

 中東の外交官との面会はキャンセルしたのに、渡米なんて鴨ネギもいいところ。余計なことだけはしないで欲しい。

 トークン疑惑も浮上して、最早 政治家というより詐欺師のようです。

 総理になってからは日本の恥そのものにしか見えない。

 しかし高市だけでなく、野党も似たようなものです。れいわが政党助成金で支払われる秘書給与をネコババしてるのは以前にも告発がありましたが、これで二度目です。

 共産党員と創価学会員がそっくりなのと同じように、参政党とれいわ、瓜二つだと思います(笑)。

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 今週は 311がありました。あれから15年も経ったなんて自分でも驚きです。真っ暗な街も東京から逃げる人たちが駅に何人もいたことも、つい、昨日のことのように思える。
 被災した東北のことを考えれば東京なんて物の数ではないけれど、あの時は色々な人が大変でした。今も大変な人がいるでしょう。

 昨年ライブを見に行ったシンディ・ローパーはちょうど311の日に来日したんですよね。大勢の外国人が逃げる中、彼女は募金を募りながらツアーを続けた。『ここで逃げたら、自分の歌が嘘になる』と言って。彼女は毎年311にこの時のことをツイートしている。


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 シンディだけの話じゃなく、自分がやってることが嘘にならないようにするにはどう生きていったら良いか、って大事だと思います。殆どそれが人生の意味かもしれない。
 つまり嘘だらけの高市とは正反対の生き方をするってことです(笑)。それが戦争に抵抗することでもある。
 トランプやプーチン、ネタニヤフや高市のようなアホも大勢いますが、小さな善意と勇気を積み重ねて生きていく人もいる。そういう人たちのおかげで世界は成り立っていると思います。


 また、引っ越しをしたんです。
 3年前の前回は狭小3階建ての戸建から、徒歩10分離れた築20年の中古マンションへの引っ越しでした。
 新築で買って15年住んだ戸建は静かで住み心地も良かったのですが、1階は寒いし階段がある。歳をとったら暖かくてフラットな家屋に引っ越さないと危ないと思って『終活』のつもりで中古マンションへ引っ越したんです(笑)。

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 今回はそのマンションから、また徒歩10分離れた低層マンションへ引っ越しです。ほぼ同じ町内で流浪の旅(笑)。

 今まで住んでいたマンションは約1000戸と大規模なもので、かっては小栗旬や松本潤、ボクが引っ越すのと入れ違いで広瀬すず姉妹もいました。今も田中圭や鴻上尚史など有名人が住んでいる、近所では人気の物件でした。

 余談ですが昨年スキャンダルで話題になった田中圭の奥さんは元芸能人らしく、通路ですれ違ったときあまりにも綺麗なのでびっくりしました。子供を連れていても普通の主婦には見えない。背は低いけど化粧が素人と違う(笑)。人間ってあんな奥さんが居ても浮気するものなのか(笑)。

 築20年と思えないくらい仕様や造り、緑溢れる中庭など環境も良かったのですが、ボクの部屋は時々上階の躾の悪いガキがドスドス走り回ってた(泣)。いわゆるマンション・ガチャに外れたって奴です。二重床ってかえって響く。

 若い時だったら我慢しましたが、もし自分が死ぬときに頭の悪いガキが頭の上を走り回っていたら?と想像すると、流石に自分の人生そのものを後悔すると思いました(笑)。

 それに大規模マンションは管理費は安いですが、雰囲気が好きになれなかった。タワマンよりはマシでしょうけど人が大勢いるのはやっぱり馴染めません。

 部屋に表札を掲げている人が殆どいないのはともかく、すれ違っても挨拶しない住人が多いのも気分が悪い。プライバシーだか何だか知らないけど、人間としておかしいだろ。民度が低いって奴です。
 部屋自体はこの写真のとおり日当たりも良いし、自分でリフォームしたから使い勝手も良かったのですが。


 不動産屋には『なんで、わざわざ人気マンションから引っ越すんですか?』と聞かれたくらいですが、ボクは世俗の人気とかは興味ない。いざというとき売り易いんですけどね。
 それでも『こんなバカな引っ越しをしていいのか』(笑)と悩んだのですが、一念発起して近くの築25年、低層マンションの最上階、ルーフバルコニー付きの部屋に引っ越しました。終活Part2です(笑)。

 こちらが今回のマンション。

 グッドデザイン賞を幾つも取った、まあまあ有名な建築家の設計です。と、いうと良さげに聞こえますが建築家の家って、往々にして住みにくい(笑)。
 以前にも書きましたが、知り合いが文化勲章受章の建築家、村野藤吾氏に作ってもらった家に住んでました。それが死ぬほど寒い(笑)。村野氏の名建築、京都の都ホテル別館と同じ構造で、広い中庭に面した窓がやたらと大きい。だけど昔の薄っぺらなガラスだから、冬は超厳しい(笑)。
 だけどサッシまで拘っている村野大先生のデザインを勝手に変える訳にはいきません(笑)。結局 老境を迎えて、その人たちは引っ越しました。

 今度のマンションも中庭はあるけれど村野先生の『作品』には遠く及びないし(笑)、前の家より5年ほど築年数が古い。その分仕様はボロいし、業者がリフォームした物件なので気に入らないところが多々あります。

 けれど最上階は静かです。壁や天井の厚さは前のマンションの1.5倍以上ある。ボクには静かで温かいことが最優先です。

 桜も満開になるくらい暖かい(笑)。業者のお仕着せのリフォームへのせめてもの抵抗として(笑)、壁一面にエコカラットを貼りました。

 低層マンションですが、ルーフバルコニーからは渋谷や代々木のビルが見えます。

 日本一高い麻布台ヒルズ(中央奥)と東京タワー(右奥)も遠くに見えます。


 強いて言えば今回の引っ越しは、10年前に見た映画『ニューヨーク、眺めのいい部屋売ります』が念頭にありました。

 最上階、ルーフバルコニー付きの古いマンションに住んでいた老夫婦が部屋を売るかどうか悩むというお話です。ともにアカデミー賞俳優のダイアン・キートンとモーガン・フリーマンが夫婦を演じています。

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 時代が変わり街も再開発されていく中で、新自由主義のバブルに踊らされずに生きていくにはどうしたら良いのか。人種差別が色濃く残っていた60年代に異人種間で結婚、現代まで歳を重ねてきた白人と黒人の老夫婦の姿は心に残りました。

 ダイアン・キートンって、こういう超リベラルな役柄をさらっとコミカルに、お洒落に演じられるから好きなんです。何よりも気負って見えないところがスマートです。
 ボクも彼女みたいになりたいです(笑)。


 ただ、映画とは違い(笑)現実に家の売買は大変です。
 ニュースでも報じられている通り、今や東京のマンションは滅茶滅茶な価格です。
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 ボクはマンション転がしなんて興味ないので、売りも買いもほぼ同価格でした。
 でも旧居を売るまでの2か月、プレッシャーが大変だった(泣)。旧居が売れれば直ぐ返せるとはいえ、いい歳こいてローンを借りるのは金利もかかるし、万が一ということもある。
 世の中のバブル状態と戦うために、資金計画、仲介業者や銀行との交渉、家の販売戦略も自分で考えうる限りのことはやったけど、正直疲れた。

 銀行は平気で人を騙そうとします。嘘はつかないけど本当のことも全部は言わない。
 今回も最上階の部屋なのに水害保険を売りつけられそうになったし、『家が売れたら低金利の住宅ローンは返済せずに、売却代金を当行で運用したら如何でしょう。』とか言ってきた。アホか
 くだらないことを思いつくもんです。とにかく、ローンや家の売買は精神衛生上 良くない(笑)。

 売却は前回たった1日で旧居を売ってくれた〇井不動産の営業マンが他支店の管理職に栄転してしまったので、その上司の支店長に担当してもらいました。
 稟議を切ってボクの部屋のためだけに広告を出して一生懸命やってくれたのは有難かったのですが、売却が決まるまで2か月かかりました。金利アップで湾岸地域が徐々に売れなくなってきて、それにつられて市況全体もゆっくり落ちてきているそうです。それでもお金がありそうなお客さんを見定めて、バシッと売ってくれたのは流石でした(笑)。
 24年の首都圏マンションの平均売却日数は3か月弱(約85日)、今はもっと延びているでしょうから2か月は客観的には悪くない。でも精神的に疲れた。バブルと戦うのも大変です。
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_2024.pdf


 引っ越しも肉体的に疲れた(笑)。
 3年前の引っ越しでは優秀な現場リーダーが担当してくれたので、今回も同じ業者、同じ彼にお願いしたんです。前回 彼は他の業者が絶対3日かかると言い張ってた引っ越しをたった1.5日で終わらせてしまった。
 費用もそれだけ安く済む。彼は歳は若いけど、社員やバイトで6,7人も居るチームへの指示も的確で、海外、国内問わず色々なメーカーの家具を分解して再度組み立てるスキルも立派でした。
 
 3年経って彼も20代後半です。あれから出世して港区でVIP専門の引っ越し担当になっていたのを指名して連れてきた(笑)。
 今回も彼の段取りやバイトの子たちへの指示は立派でした。状況に応じて臨機応変に判断できる、こういう人が本当に『頭がいい』。仕事も丁寧だし、あっという間に終わる。

 引っ越しのバイトをする子の多くはお金を沢山稼ぐことが目的だそうです。休憩時間にバイトの子たちが『リーダーの言うとおりにしていれば同じ日にもう一軒応援に行けるから、余計に稼げる』と話してました(笑)。
 みんな、彼の指示に忠実に従います。若い子は常に小走りで一生懸命、荷物を運んでいた。それにしても一日に二軒引っ越しをしようという体力が凄い(笑)。

 3年前もそうでしたが、最近の引っ越しは男女混成チームです。若い女の子がボクが持てない重い荷物を走って運んでいる。これも驚きでした(笑)。


 だけどギターやワインセラーのワインは引越し屋さんに任せるのは、やっぱり嫌でした。数日かけて自分で運びました。
 仕事から帰って夜、台車をそろそろと押しながら10往復以上したのは肉体的にきつかった(笑)。夜逃げみたいです(笑)。我ながら何をやってんだ(笑)。文字通り歳を感じました。

 やっぱり精神的にも肉体的にも引っ越しは大変でした。
 荷物はもっと減らさないと、と反省しました(笑)。エレキギターやアンプだけでなく防音室もあるし、CDとDVDは3年前の2000枚どころじゃない。これがまた、嵩張る。

 おまけに本。前回も今回も引っ越し屋や不動産屋から『物凄い量の本ですね』と言われました。自分ではかなり減らしたつもりだったんですが、世間一般ではそうではないらしい。
 衰えていく自分の体力を考えたら、10年以内に本を何とかしないと死ぬにも死ねないことが判りました(笑)。
 どうか神様、これで最後の引っ越し、本当の終活になりますように(泣)。

映画『ツーリストファミリー』

 段々と温かさを実感するようになってきました。今年の花粉はちょっと大変ですけど(泣)。
 今朝は電線の上でつがい?の鳥が戯れていました。何となく微笑ましい。

 それと比べれば、戦争はとにかくバカげたものです。特に今回の戦争ほどバカげたものも珍しいと思います。 

 トランプのアホのせいで、みんなが損をしている。

 唯一、トランプが否定している地球温暖化ガスの排出は減るかもしれません(笑)。


 
 そりゃあ、トランプは頭おかしいかもしれないけれど、

 それを支持しちゃう奴の脳味噌ってどういう構造なんでしょうか。

 ボクもやみくもな感情論は良いとは思わないけど、これは人間の良心、基本的な価値観の問題だからなあ。人間であるかどうか、という問題。高市や榛葉は自分の言ってることを自分の子供に説明できるんでしょうか。

 もちろんこういう連中に投票しちゃう奴が一番悪いんですがね。


 と、いうことで、銀座で映画『ツーリストファミリー

 スリランカは26年に及ぶ内戦と経済破綻により多くの国民が貧困に陥り、隣国インドへの難民が増加していた。夫ダースと妻ワサンティ、息子二人の4人家族は母国での生活に見切りをつけ、夜に紛れて海を渡ってインドに密入国する。インドに住んでいたワサンティの兄の助けもあり、彼らはチェンナイという都市に居を定め、身分を偽り、言葉で素性がばれないように近所と接触を避けながら新生活を送りはじめる。しかし素朴で人情に篤い彼らは自然に周囲の人々と交流を持ってしまう。そんな中、一家はテロ事件を追う警察から疑いの目を向けられてしまうが。

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 バカな戦争とマヌケな排外主義がはびこる時代にマッチした映画です。
 スリランカからインドに逃れてきた一家が巻き起こす善意の連鎖とささやかな奇跡を描いて、笑って泣かせるインド映画。新人監督アビシャン・ジービントの低予算作品ながら、インドで大ヒットを記録したそうです。
 世界的な超大ヒット&大傑作『バーフバリ』、『RRR』のラージャマウリ監督も『この映画体験を見逃すな!』という推薦コメントを寄せています。地味な公開ながら日本でもロングラン中で、ボクも危うく見逃すところでした。

 個人的にはこの映画、シーズー犬が出ているのも大きい。ボクは昔シーズー犬を飼ってたので、シーズー犬が出ていればそれだけでOKです。

 映画は一家が海岸でボートに乗り込むシーンから始まります。と、言っても真っ暗です。家族一同の声だけが画面から響いている。如何にも低予算映画らしい(笑)。

 やがて一家はスリランカから離れたタミルナードゥ州の州都チェンマイへ流れ着きます。と言っても全然わかりませんでしたが、旧名マドラスです。これなら聞いたことがあります(笑)。インド南部にも多く住んでいるタミル人とスリランカの多数派民族のシンハラ人の26年にも渡るスリランカ内戦によるテロが飛び火していることでも知られています。


  
 海岸へ流れ着いた一家は警戒中の警官にあっさり捕まってしまいます。しかし子供の口八丁手八丁、それに海岸で拾ったシーズー犬の可愛さで警官の同情を買い、解放されることに成功します(笑)。

 一家は妻の兄の手引きで他県からやってきたことにしてチェンマイの町で暮らし始めます。

スリランカなまりで喋ると密入国の難民と疑われるから、近所の人たちとは付き合うな、と義兄は戒めます。しかし父を中心にやたらと人が好い一家は、暮らしているうちに近所の人たちと仲良くなってしまいます。

 そこへ爆弾テロ捜査のために違法捜査も辞さない警官が押しかけてきます。彼らは爆弾テロは難民の仕業だと決めつけているのです。これなんかICEみたいです。

 いかにもインド映画らしい、歌と踊りに溢れたコメディです。しかし、実は社会派の色がとても濃い。


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 一家はおそらくタミル人です。インド南部にはタミル人は大勢います。なんで同じ民族なのにスリランカなまりがあると難民として手ひどく扱われなければならないのか。
 インドの社会にも排外主義がある。なまりが違うと暮らしにくい。それが外国なまりだとなおさらです。警官に至っては、証拠もないのにテロは外国人の仕業だと決めつけている。他人事ではありません。
 どこかの国の『日本人ファースト』とか言ってる低知能のマヌケと一緒です。インド社会特有のカーストや貧富の差の激しさ、それに警察の強権体質は言うまでもありません。

 洋の東西を問わず排外主義のバカは大勢います。排外主義のゴキブリ連中には殺虫剤でも撒きたいところですが、なかなかそうもいきません。国家権力の強権体質や貧富の差だって、程度の差はあるにしろ、日本だって同じです。だから、この映画は感動するんです。

 どうしたらよいのでしょうか。それを乗り越えていくのは『目の前に困っている人がいたら、やたらと心配して、つい、面倒を見てしまう』(笑)、バカみたいな一家です。


 
 ちょっと話がうまく出来過ぎている、絵にかいたようなエンタメ、ファンタジーでしかないけれど、そこに説得力を持ってみせるのが映画の『腕』です(笑)。いや、そんな下衆な表現は正確ではない。芸術に込められた信念の強さ、だと、ボクは思う。
 

 良い映画です。と、いうか愛すべき映画。最後は善意が勝つんです。捻くれたボクでもやっぱり、本当はそういう映画が見たいですよ(笑)。
 インドローカルなので、日本人にはなかなか難しい描写があるのも事実です。例えばスリランカなまりのタミル語と言われても普通ではわからない。だけど、日本語翻訳が巧みなので大丈夫です。日本語版制作も気合が入っている。とても感心しました。
 ボクは寅さんの映画は見たことないんですが、笑って泣かせる映画ってこんな感じなのかな。

 国家なんかどうでもいいじゃないですか。大事なのは人と人、個人です。世界中でいわれなく外国人、特に移民を排斥するようなバカが増えてきた昨今だからこそ、この映画は余計に意味がある。いや、余計に泣かせるんだと思います。
 まさに心が洗われるよう、良い映画だなあ。


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