特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『軽井沢ではんぺんを』と『立憲民主の党首選』

 今度はオミクロン株だそうで、コロナの脅威は中々消えません。
 勤務先で70過ぎの人が『俺たちは人生、先行きが短いのに、今回のコロナで1年も2年も人生が短くなったようなものだ。』とぼやいていました。大好きなゴルフや宴会が出来なかったから、だそうです。

 ゴルフや宴会が出来なかったのは『ざまあみろ』(笑)ですが、『コロナで自分に残された時間が短くなった』という感覚は『なるほど~』と思いました。ボク自身は『コロナで宴会など、他人と関わる機会も減ったし時間も短くなった』と喜んでいたところもあったんですけどね。
 若い時は無限に思えた時間も、いつしか限りあるものに変わっていきます。金持ちも貧乏人もそれだけは平等で、誰もが時間という理には首を垂れざるを得ません。
 


 先週末 軽井沢へご飯を食べに行ってきました。夏に食べた料理が美味しかったので、秋のメニューを食べに行ったのです。我ながら食べ物に対する執着はすごい(笑)。
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 新幹線で軽井沢駅へ、そこからしなの鉄道に乗り換えました。ホームに出ると風が冷たい。

 小浅間山には雪が積もっていました。覚悟していましたが、こちらはまるっきりの冬です。

 森の中のレストランです。夏のように最初は外でシャンパンを一杯、と言われるかと思ったのですが、流石にそれはなかった(笑)。

 アミューズは逆時計回りで生ハムとキノコのテリーヌ、鯉のマリネにサフランゼリーを被せたものとアワビの肝を入れた一口パイ、菊芋のスープ、花梨を載せたフォワグラのムース、どれも手が込んでます。

 ペアリングの飲み物、最初に出てきたのはシードルです。

 次の料理は馬と鹿のタルタル。文字通り、バカ(笑)。

 サンセールのワインなんか好きじゃありませんが、ミネラル分の多い、固い味のロゼワインはタルタルにぴったりでした。生産者のアルフォンス・メロという人の家はルイ14世のワイン買い付けをやっていたそうです。

 松茸とウナギのパイ包み。ソースはポルチーニ茸。茸はどちらも長野産。ポルチーニの国産があるとは知りませんでした。日本名はヤマドリダケ等4種類のキノコの総称だそうです。シャンパンと合わせた、この料理は美味しかったなー。

 こちらは’’はんぺん’’、佐久の鯉のすり身を蒸したもの=クネルです。手間がかかるクネルを出す店はあまり多くありません。上には黒トリュフ、さらに蟹やエビの甲殻類コンソメがかかってます。濃厚な味でこれまた、うまい。

 合わせたのは長期熟成で濃縮された白ワイン’’ヴァン・ジョーヌ’’とぬる燗でちょっと重めの長野産日本酒。シェリーのような白ワインも良かったけど、濃厚な甲殻類の味と日本酒は美味しかったです。

 ボクは『創作料理に美味いものなし(笑)』と思っていて、素材の味を生かしたオーソドックスな料理が好きです。ここも正統派の料理だから良いんです。それに加えて、ひと工夫したクリエイティブなところも併せ持っています。料理だけでなく、お酒の合わせ方もクリエイティブでした。
 ただ、お酒が弱いボクはこの辺から酔っぱらってきました。食い意地だけで正気を保っていた状態(笑)。
 続きはまた。


 さて立憲民主党の新しい党首は泉健太氏が選ばれました。ネットを見ているとリベラル勢からは落胆の声が聞こえてきますが、ボク自身はそれ程でもない。14年前のこれはダメですけど、

 バカウヨが怒っているように↓(笑)、今回の衆院選での泉氏の主張(下記アンケート)は全く文句がない。彼は元々超党派の議員の集まり''原発ゼロの会''の会員でもある。右でも左でもイデオロギーに囚われたバカには理解できないでしょうが(笑)、人間は色々な面がある訳です。

 ボク自身はBS-TBSの『報道1930』やNHK日曜討論』などで『受け答えが最も論理的だった逢坂氏が良い、原則論に固執して頑迷固陋に見える西村氏は勘弁してほしい』と思ってましたが、正直 4候補とも大きな違いは感じませんでした。

 今後 泉氏がどのような方針を打ち出すかはわかりませんが、少なくとも西村氏を幹事長、小川氏を政調会長、馬淵氏を国対委員長にした人事は良かったです。一気に世代交代した。

 あとは岡田氏や中村喜四郎氏、それに枝野氏や安住氏など(数少ない)有能なベテランが裏で支えればよい。政局しか能がない小沢一郎は排除してもらいたいけど(笑)。


 泉氏はもともと前幹事長の福山哲郎の秘書です。国会議員票だけでなく、党員票も泉氏がもっとも多かった。


https://www.yomiuri.co.jp/politics/20211130-OYT1T50254/

 唯一 逢坂氏が最も多く獲得した地方議員票は旧社民が大勢いたから、というのは意外でしたが立民代表選、不発に終わった「泉健太包囲網」… 小川淳也は決戦投票に残る気満々だった(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース、組織というものはそういうもの、なのですね。色々な政党が合流してできた立民はまだ固まっていないし、地方組織が脆弱なのが改めて、よく判りました。

 注目の小川氏はこれまで党内の要職にも就いたこともないし、政策グループなどの地盤すらないのですから、党首なんて時期尚早です。
 政策的には、北欧型の社会を目指すと言う小川氏が一番良いとボクは思ってますが、『政策』と『実行力』、それに『選挙に勝つ力』は別物です。
 とにかく将来の日本を考えたら、若い人の支持を得られる政治家でないと意味がありません。

 選挙期間中 小川氏は『野党共闘は判りにくい面があった』と発言しました。それに対して、バカな自称リベラル連中がネガキャン、言いがかりをつけてましたけど、実際はこういう人です。思考停止してるバカ連中より、ちゃんと物事は判ってる。

 今回の政調会長は適役だし、今後のためにも、市民が彼をもっと大きく育てて行けば良い、と思います。


 そのためにも泉氏が言ってる参院選では小川氏を全国に派遣する』って大正解です。比例区の強化、それに立憲民主への信頼を取り戻すには、愚直な彼は適役です。彼を全面に立てれば比例区での復調だって可能性があると思う。

 それに選挙期間中 彼がやっていた台本なし、ガチンコの青空対話集会はいかにも馬鹿正直な彼らしい素晴らしいアイデアで、ああいうことを党全体で続けていけば立憲は凄く良い良い政党になるのではないでしょうか。

 党首選の期間中 小川氏の言動を見ていて、良くも悪くも危うさも感じました。が、失言しても直ぐ謝っちゃうから炎上しない(笑)。小川氏が、自分の立場より日本を良くすることを遥かに大事に思っていることはすごく感じられました。
 彼のように現実を直視できる、そして私心が少ない(ない、とは言いません)政治家が増えれば、落ち目の日本も何とかなると思う。


 一方 現実を見ようとしないアホリベラルの連中は小川氏や泉氏にくだらないことで難癖つけています。例えば選挙期間中も小川氏と泉氏が原発再稼働を完全否定しないことに対して怒っている想田和弘みたいなバカが居ました。

 再稼働はしない方が良いけど今冬みたいな電力不足や当面のカーボンニュートラルのことを考えたら、再稼働を完全否定なんかできるわけありません。
 円安がもっと進んだり、今 ロシアが脅してきているように石油が1バレル=200ドルにでもなったらどうするのか。再稼働反対の官邸前デモに8年参加したボクだって、現実を考えたら再稼働の可能性はどこかに残しておかなければならない、と思います。当たり前でしょ。

 再稼働を完全否定しない小川氏も泉氏も現実的だし、誠実です。そんなことに目くじら立てる連中って、本当に頭が悪いし、能天気だと思う。自分たちは何もしてないくせに

 こういうバカが世の中の足を引っ張っている。いわゆるリベラルと言われる学者や文化人たちも案外バカが多いのが、ますますはっきりしてきました(笑)。こういう左巻きの連中は頭クルクルパーの共産党山本太郎でも持ち上げて商売しながら、世の中から相手にされず朽ち果てていけばいい

 まして、自民と戦うとか戦わないとか、はっきり言ってどうでもいいです。

 野党ですから自民の批判勢力でなければ存在意義はありませんが、協力するべきことは協力しなければならないに決まってます。
 それより、『政策として、どのような社会を目指すのか』、『どのように実行するのか』、『どのように選挙に勝つのか』を打ち出すほうが先です。まず自分自身を定義しないと。だから泉氏が『共闘がどうのより、まず党内の立て直しが先決』と言っているのは正しい。

 選挙に勝つためには無党派層をとりこまなければならないし、そのためには中道寄りの人たちも取り込まなければならない。野党共闘したって全体の2~3割くらいしかいないリベラル層だけでは選挙に勝てないことくらいわからないのか(笑)。

 一方 朝日も読売も連合も、立憲と共産党との関係にしきりにくさびを打ち込もうとしています。今週も報道1930で解説の堤信輔氏が『連合はマスコミのネガティブキャンペーンの先頭に立っている』と言っていましたが、所詮 連中も自分たちの利益ばかりを優先する労働貴族にすぎません。

 バカウヨは論外ですがアホリベラルやノータリン左翼も、さっさと切り捨てればいい。バカは相手にしないで、無党派のもっとまともな人たちをターゲットにするべきです(笑)。
 現状ではまともな野党は立憲民主しかないのですから、この政党が立ち直って国会に緊張感をもたらす。そして、世の中が少しでも良くなる方向へ進むことを期待します。これからですよ。

沈んでいく船の乗客として:映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』

 今朝は寒かったです~。ボクが住んでいる世田谷は最低気温は2度、と言っていました。いよいよ冬の到来です。
 通勤路から富士山も見えるようになりました。
●朝陽を浴びる富士山

 寒くても甘いものへの欲求は衰えません。特にソフトクリームなどは店が空いていてベストシーズン(笑)。
北参道で食べたメロン・ソフトクリーム。


 ということで、新宿で映画『ボクたちはみんな大人になれなかった

www.bokutachiha.jp

 1995年。21歳の佐藤(森山未來)は食品工場で単純な作業に飽き飽きしながら働いていた。ひょんなことから雑誌の文通欄で小沢健二好きということで知り合ったかおり(伊藤沙莉)と原宿のカフェで会うことになった。「君は大丈夫だよ。おもしろいもん」と言われ、佐藤は工場を辞め、テレビの美術制作会社で働きながら小説家を目指すようになった。その後かおりとも別れ、小説家にもなれなかった彼はテレビ業界の片隅で働き続けていた。バーテンダー(SUMIRE)との出会い、新たな恋人の恵(大島優子)との別れなどを経て、気が付けば佐藤は2020年、46歳になっていた。

 18年にヒットしたというWEB小説の原作をネットフリックスが実写化、劇場と配信とで同時公開されました。当初はスルーの予定でしたが、森山未來君が出ているし、今年を代表する邦画の一本、と評判が高いので見に行ってみました。

  2020年、「46歳、つまらない大人になってしまった」という独白から映画が始まります。そのあと泥酔した主人公の佐藤(森山未來)とおかまバーのおっさん、二人が新宿のゴミ捨て場に倒れこむ。鼻白むような展開ですが、どこか引き込まれる。

 続いて場面は華やかなパーティーのシーンに移ります。30年も続いたTV番組の終了記念らしい。そこには下請け制作会社で働いている佐藤も参加している。そして『この間 日本は沈んでいくタイタニックのようだった』という主人公のモノローグが入る。

 華やかなTV業界で下請けとして激務をこなす佐藤はどこか醒めています。46歳になっても、こんなはずではなかった、という思いが常に残っている。その佐藤はかってはどうだったのか。お話は2020年から95年まで徐々にさかのぼって展開していきます。

 当然のことながら、佐藤の25年には色々なことがあります。結婚しようとしたこともあったし、仕事でもプライベートでも様々な人々と巡り合います。その出会いが佐藤を作ってきた。

 他人を傷つけることもあったし、理不尽な事にも散々直面する。というか、理不尽なことばかり(笑)。TV業界が華やかに盛り上がり、そして衰退していく様子は日本の社会とも重なります。その栄枯盛衰は下請け仕事を続ける者には一層厳しい。

 25年前に知り合ったかおり(伊藤沙莉)は、佐藤が今の仕事に就く切っ掛けになりました。彼女と知り合ったことで佐藤は『何者か』になろうとする。

 映画で描かれる90年代、00年代の渋谷や原宿の光景や風俗は興味深いです。

 90年代、ボクは『渋谷系なんてバカじゃねーの』と思ってましたし、今もそう思ってます(笑)。小沢健二なんか何が良いのかさっぱりわからない。雑誌の文通欄!で知り合ったかおりと佐藤はセゾン系のCD屋、WAVEのビニール袋を目印に原宿で待ち合わせをするのですが、そんな人たちがいたんですね。信じられない。
 WAVEなんてチェーン展開する前、80年代の六本木の店しか知らねーよって(笑)。民族音楽を扱うCD店やロメールゴダールの作品をやってた映画館など文化施設が入ったビル丸ごと、堤清二の奥さんがやってたって言うんでしょ。

 だけど映画を見ているうちに、その時間に、その場所に、確かにボクも居たことを思い出した。宗旨が違うボクでも記憶は共有している。
森山未來君は勿論、伊藤沙莉(右)は思いがけずの適役でした。

 かおりと佐藤との初デートにボクが通っていた原宿の喫茶店が出てきたのは思わず悶絶しました(笑)。

 原宿のラフォーレなどのビルや服、ガラケーワープロまで良く再現したなーと思いました。

 当時のディスプレイやビルを再現したCGと言い、何気ない豪華キャストと言い、地味なようでお金がかかっています。ここいら辺はネットフリックスの有り余る?制作予算の賜物でしょう。
 拷問をするのに眉の毛一本動かさない憲兵を演じた『スパイの妻』でもそうでしたが、東出昌大って本当に良い役者だと思います。感じの悪さを演じさせたら天下一品(笑)。

 やたらと多い夜の映像が美しいです。暗闇が東京の醜さを隠しているからかもしれませんが、心に残ります。


 この映画で感心したのはノスタルジーに溺れるのでもなく、今の時代のお話になっているところです。

 時には気恥ずかしくなるようなかおりとの思い出を含め、様々な人たちとの出会いと別れを描きながら、映画は2021年、46歳の佐藤に戻ります。何者かになろうとした佐藤は何者にもなれなかった。しかし自分にはなることが出来たかもしれない。

 21歳から46歳まで演じた森山未來君が違和感がないのにも驚きましたが、46歳のおっさんさ加減、伏線の回収の仕方、そして未来への決然とした視線、どれもが素晴らしい。


 ボクはかなり、心に響きました。感動した。今年のベスト10には必ず入る映画です。

 これから日本が沈んでいくのは避けられないでしょう。この映画は主人公だけでなく、我々もまた、沈んでいく船に乗り合わせた乗客の一人ってことを描いています。渋谷系とか90年代の文化や風俗に全く興味がないボクにすら、説得力があった。
 この映画は沈んでいく日本の絶望を普遍的なテーマに昇華させています。沈んでいく船の乗客として、自分ならどのように生きていくかを観客に思い描かせるのです。
 東京では1館の上映ですが、ネットフリックスで見られます。

www.youtube.com



 

『マロン・シャンテリーと北海道の旅』と『原油高の向こうに見える危機』

 今週は寒くなりました~。
 徒歩通勤のボクが家を出るのは夜明け前なので、寒さはもろに響きます(笑)。いよいよ、冬物のコートの出番です。

 こちらは今週 東京会館で食べた『マロン・シャンテリー』。70年前にモンブランの姿から発案された東京会館の名物だそうですマロンシャンテリー|商品|東京會舘
 紅茶カップと比べると、大きさが判ります(笑)。まさにダイエットの敵ですが、好き💛

 雪山を模したケーキの中には栗が詰まってます。クリームもそれほど甘くないので、大きさは別にしてさっぱりしてます。料理もお菓子も、シンプルなものの方が美味しい。飽きません。
 ただ、これを午後3時に食べたらお腹いっぱいで夕飯はまともに食べられなかった。歳には勝てません(泣)。


 北海道へ日帰りで出張してきました。
 行きは始発の電車、始発の朝6時発の飛行機で、札幌で朝9時から打ち合わせ。帰りも6時発の飛行機。出張が楽しいと言う人もいるけれど、いつもボクはギリギリまでスケジュールを詰め込んでいるので美味しいものを食べる時間もないし、食べたいとも思わない。
 今回も帰りの千歳空港で5分くらいの待ち時間にソフトクリームを大急ぎで食べただけでした(笑)。飲み会なんてとんでもない(笑)。

 早く行って、早く帰ってきたいし、食べ物だって(店を選べば)東京の方が美味しいですからね。ただ、海鮮丼というものをボクは食べたことがないので、時間があったら一度くらい食べてみたいとは思っているのですが。
●朝6時、夜が明けたばかりの羽田空港

 飛行機に乗ったのもコロナ後初めてでした。ほぼ2年ぶりだったのですが、やばい、と感じました。
 換気はしてるんでしょうけど狭い空間に人がいっぱい詰まっているし、当然 窓も開かない(笑)。昨年 飛行機内で感染が広まったことがありましたが、そりゃあ、そうでしょう。

 途中でCAの人がゴーグルを被りました。何をやるのかと思ったら飲み物サービスです。そんなことまだやってるんだ。こっちはマスクを外すのも怖いのに飲み物なんか飲むわけないでしょう。

 空港から札幌へ行く電車も窓が嵌め殺しで開かない。冬の北海道で電車の窓を開けてたら死んじゃいますけど(笑)(地下鉄は開けているそうです)、これも考えようによってはおっかない。

 勿論、それでも飛行機も電車も日常的に使っている人は大勢いるわけです。でないと経済が回っていかない。人々の生活が成り立たない。今ぐらいの感染者の数ならリスクは許容範囲でしょうけど、結構怖いと思いました。

 現地の人は’’10月から観光客がずいぶん増えた’’って言ってました。北海道でも夏に医療崩壊を味わっているからか、とても喜んでいるとは言えない、複雑な表情でした。未だに札幌市役所脇のホテルですら休業しているくらいです。観光が無ければ北海道の経済は厳しいけれど、感染リスクも高まります。難しい問題です。


 さてさて、相変わらず、マスコミは立憲民主の党首選の悪口ばかり言ってます。ボクは思ったより良い、と感じますけどね。もうちょっと具体的な経済政策の話はしてもらいたいとは思うけれど、4人ともちゃんとしているじゃない。

 この記事、面白いと思いました。『最近の選挙では若い世代ほど自民党に投票し、働き盛りは維新に投票し、高齢者ばかりが立憲民主に投票するのは何故か』という話です。
www.nhk.or.jp

 京大法学部の待鳥という教授がこんなことを言っています。
立憲民主党は今のことしか言っていない、と若者から思われている。しかも政策の信頼度や政策のピントがずれているなど、自民党より(内容が)悪いと思われている。

・30代、40代になると自分の家族の生活、特に自分の子どもの生活に関わってくるので、人口減など将来に対する想定がリアルになってくる。現状維持的な政策ではダメで、具体的に上向きになっていく政策を唱える党を支持しやすくなっている

自民党は現状維持色が強いと思われている。下り坂を下るペースを緩めることを言っている政党、と若者から思われている

 結構 納得できる話でした。
 選挙前に散々書いたようにボクは、消費税の時限減税や所得税免除など今回の野党共闘、立憲民主の経済政策は全く信頼できませんでした。目先のバラマキばかりで将来の展望が見えなかったからです。
 一方 維新が言ってることはウソばかりだけど少なくとも上向きになろうとは言いつづけている。殆ど嘘だけど(笑)。
 自民党の政策は現状維持ですから、下り坂から脱することはできないけれど、野党よりはマシだから日本が凋落するスピードを緩めることはできるかもしれないと思う人がいるのは判ります。現実にはアベノミクスのような衰退加速策もあった訳ですが(笑)。

 日米で若者の意識には差があるかもしれませんが、日本の野党も若者に人気があるバーニー・サンダースやエリザベス・ウォ―レンを見習えばよい、と思うんです。

 移り気なマスコミが何を言おうと、富裕層や消費税の増税、その代わりに教育費無料や福祉の充実、グリーン・エコノミーによる経済活性化、外交だったら日米安保の堅持とその代わりに日米地位協定の改善、など現実的なトレードオフの視点に立って、社会民主主義的な政策を打ち出し続ければいい。少なくとも将来は見える。そうやって中道から左の有権者を取ればいいんです。
 反中反韓だの、消費税廃止だの、原発即時廃止だの、目先のことしか考えられない、アホなバカウヨや左巻きのおバカちゃんたちは維新やれいわに任せ(笑)ておけばいい。連中はネット上の声はでかいけど、現実には社会から孤立しているのですから。

 将来をにらんだ、若者の支持を受けられるような政策を出していかないと野党には明日はありません。そして野党がダメだと国会は機能しない国権の最高機関である国会が機能しなければ日本の将来はお先真っ暗、です。
 国民の前で議論が行われる今回の立憲の党首選がそのきっかけになっていけばよいのですが。


 そんな日本ですがコロナからの経済の回復は他国に比べて、圧倒的に立ち遅れています(笑)。この30年間、諸外国との差は開く一方です。

 ここに来ての原油高がそれに拍車をかけています。アメリカの命令で(笑)、国が石油備蓄の放出を決めました。国家備蓄の放出は始めて、だそうです。

www.nikkei.com


 11月のガソリンの価格は今や1リットル169円だそうですから、食べ物など物価にも大きな影響が出てくるでしょう。

news.yahoo.co.jp


 問題なのは原油高だけではありません。今が円安だ、ということもです。現在1バレル80ドルを超えたところですが、リーマンショック前や東北大震災直後など過去には原油価格が100ドルを超えることもありました。
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 ところが当時は幸い円高でした。2008年は1ドル100円そこそこ、2009年は90円、2013年は80円くらい。現在は115円くらいです。それを換算した原油価格の推移はこうなります。

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WTI原油価格の推移 - 世界経済のネタ帳

 (日本以外の)コロナからの経済回復による需要増で原油高はまだまだ続くと言われていますから、今回の方がショックは大きくなる公算は結構ある、わけです。

 石油が上がると、ガソリンや灯油だけでなく、電気代や農産物などほとんどの物価が上がる。かといって給料が増えるわけではないですから、人々の生活は厳しくなります。補助金を出しても焼け石に水、です。

news.yahoo.co.jp

 アベノミクスの円安で物価は上昇して実質賃金は下がったわけですが、今回はそれに拍車をかけることになります。多くの人が言うように、石油ショックの時のような『不況なのにインフレが進むスタグフレーション』になる可能性だってあり得る。

news.yahoo.co.jp
www.itmedia.co.jp

 でも、もっと大きな、構造的な問題があります。
 アベノミクスのような過度な財政緩和にしろ、山本太郎みたいなアホが言っているMMTにしろ金融を緩和して通貨が過度に増えると円安をもたらす、ということです。円安は日本円の価値が下がるということ、つまり物価が上がって、資源輸入国の日本人の生活は苦しくなるわけです。

 アホ連中が言ってる消費減税などで野放図に金をばら撒いていると円安を招き、今回のような原油高・資源高で酷い目に遭います。日本の対外収支が黒字だから円安もこの程度で済んでますが、赤字になったら円安はもっと進みます。そうなったら、庶民の暮らしはどうなってしまうでしょうか。

 かといって円安を防ぐために金利を上げる、なんてことも出来ない。景気の面でも、財政収支の面でもそんなことはできない。
 今の日本は前へ進むことも後ろへ退くことも難しい、それが現状です。アベノミクスでそれが決定的になった。


 今回の原油高は日本の将来の危機を垣間見せています自民党内ではアベノミクスの悪口を言えなかったし、野党の面々は減税とか言ってるバカが多いから、日本ではバラマキの危険性を指摘する人はまだまだ少ないです。
 先日『報道1930』で自民党税制調査会会長の宮沢洋一がMMTによる円安のリスクを指摘していましたが、こんな声が出てきたのはごく最近です。

 確かに今の景気は良くない。困っている人には手を差し伸べるべきです。でも、今のように後先考えずに金をばら撒いていると、しっぺ返しは確実にやってくる。
 このことは書いておきたい、と思いました。