特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『過去最大と過去最少』と『土曜の夜のスフレ』

 いよいよ今日で仕事納めです。
 まだまだ忙しくて全然落ち着かないのですが、お休みは嬉しいな。今年はお休みも長いですし。

 クリスマスは例年通り盛り場にもスーパーにも近寄らないようにしてました。普段通りです。ボクの感覚だと、スーパーやデパートで並んでケーキを買っている人が大勢いて驚いたくらいです。

 それより、イブの夕方に職場の人(女性)が『うちは今日は唐揚げよ。鶏なんか焼いてる時間ないし、子供は唐揚げの方が好きだし、お腹に入れば同じ鶏肉なんだから一緒よ!(笑)』と デカい声で話していたのが、しっくりきました(笑)。
 

 先週 『年収の壁178万なんて実にくだらない』、と書きましたが、『年収665万という新しい年収の壁ができてしまった』ようです。年収が665万を超えると所得税控除額が30万円も減ってしまう。意味が良く判りません(笑)。こんなもの、誰が納得するんだ。

 そもそも年収の壁がどうのなんて、半分以上が正規労働で働く女性の現状を見ていないだけでなく、まったくの無意味日本国憲法には納税の義務って書いてあるのに、所得があるのに税金を払わないで済む制度があること自体おかしい。猿芝居に騙されるバカ国民が悪いです。

 今週水曜には『所得格差は過去最大』というニュースもありました。


 それに『出生数は過去最少』という朝日新聞の推計も。国の正式発表は来年の2月ですが、誰だって判りますよね。

 

 格差は過去最大で出生数は過去最少って、どう考えてもお先真っ暗。でもこれが現実なんですよね。

 それでも、こういう考え方もある↓。こんな状態なのにそれでも能天気に政府を支持してるアホな日本人なんか早く滅んだ方がいい、というのは一理あります。世界のため、と言われれば、その通りかもしれません(笑)。


 また 近所のイタリアンへ行ってきました。今年の食べおさめです。
 8席だけ、自由が丘と近郊(秦野や小田原)の材料を極力使った地産地消のお店です。
 こちらは店のシェフの写真を生成AIでアニメ風イラストにしたもの(笑)。


ぷよねこ減量日記 since 2016さん、AIを使うヒントを頂きありがとうございます)

 最初はシャンパン。いつも同じ銘柄ですが酸味とボリュームが適度にあって、とてもおいしい。

 アペリティーボ
 左から自家製チーズと茸が入ったパン(フォッカッチャ・ディ・レッコ)、自家製青かびチーズとイチジクのフライのタルト、小豆島で放牧している豚の生ハムを巻いた実山椒のグリッシーニ。特に生ハムの香りと実山椒の爽やかさがマッチしています。

 野菜のスープを抽出しています。

 神経締めにしたメダイのカルパッチョ。上には70年物のぬか床のエキスをゼリーにしたもの。お店の人のお婆さんから受け継いだぬか床です。

 先ほどの野菜のスープと一緒に魚を食べます。そうすると味が膨らむんです。これだけは味わってみないと判らない。

 白ワイン。

 自家製のパン。塩まで自家製です。

 白アマダイのかぶら蒸し。普通のアマダイと違う、白(高級魚)です(笑)。緑は蕪の葉のオイル。
 『これがイタリアンかどうかは判りません』と、店の人が言ってましたけど、美味しいことは間違いない。

 一夜干しにして皮目を炙ったアマダイがどっちゃり入ってます。

 鰆の藁焼きです。

 シェフが切り分けてます。中がレアなのがわかりますでしょう。

 米麹から作ったソース、鰆の下には寒締めのほうれん草。上には菊芋のチップ。脇に菊芋のピューレが添えてあります。

 ソースにボリュームがあるので、バルバレスコを合わせてもらいました。

 コテッキーノ
 豚の肉だけでなく内臓や皮も刻み、豚の熟れ酢を混ぜた自家製のソーセージです。アツアツなだけでなく、ゼラチンたっぷり。下にはレンズ豆。レンズ豆はコインの形に似ているということで、イタリアでは新年の縁起物だそうです。

 おなじみ手打ちのパスタです。

 天然茸のパスタ
 香茸など茸の上に『みくるべ卵』という秦野で放し飼いで育てられている卵、その上にポルチーニ茸のエスプーマ(泡)。冬らしい濃厚な味です。

 パスタ二皿目。そば粉のパスタにケールをかけて、チーズをのせてグラタン状にしたピッツォッケリという料理だそうです。ケールの香りが立っていて美味しい。

 良いワインを出してもらいました。2008年のメルロー。お酒に弱くても、こういうワインなら飲めちゃう(笑)。

 ここでお口直し。目の前で作るソルベ。

 自由が丘の農園で採れる梅だそうです。

 今日のメインはかすみ鴨のボリート(煮込み)
 ローストではなく煮込みだそうです。鴨のブイヨンで低温調理してから皮目を焼き、藁で燻したもの。
 今はヨーロッパのものが入ってこないので茨城で放し飼いで飼われている鴨です。

 確かに美味しい鴨です。シャラン鴨に負けません。付け合わせはセリ、ビーツ、黒ニンニクなどが添えられています。ビーツは4時間!ローストしたそうです。

 バローロと一緒💛

 デザートのアイスクリームもその日に使う分だけ、自分で作っています。

 ヘーゼルナッツのアイスと洋梨の日本酒コンポート

 そして自家製ゴルゴンゾーラチーズのスフレ。スフレにアイスクリームを載せて食べます。
 シェフは30年くらい前に広尾にあったスフレ屋のものをイメージしたそうで、ボクもその店に通っていたので、しばし話が盛り上がりました。今は移転してしまいましたが、広尾のその店は80年代、土曜深夜の定番でした。夜11時過ぎに熱々のスフレにアイスクリームをかけて食べてたんだから、あの頃は若かった(笑)。これがボクの青春か?(笑)

 そんな話をしながら食べた、この店のスフレはふわふわなのは勿論、カステラのように下に敷き詰められたザラメと自家製チーズの塩辛さのバランスが最高でした。

 食後のアマレットを合わせて。

 ハーブティーとお茶菓子柿のカンノーリです。

 中にはみくるべ卵のプリンが入っています。

 80年代なんて、つい昨日のことのように思えます。90年代、00年代、10年代と時代を経るにつれて印象が薄くなる(笑)。こういうのも歳をとる、ということなんでしょうね。