特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『核兵器よりバカの方が恐ろしい』と『水煮魚』

 早くも今年も3分の1が過ぎようとしています。
 相も変わらず、ウンザリしながら出勤する毎日ですが、GWで何とか一息つくことができます。健康で仕事があるだけありがたいですが、それでも早く定年になりたい(泣)。

 引越してから約1か月が経ち、新しい家にも多少は慣れてきました。まだ部屋の移動でまごついたり、電気のスイッチを押し間違えたりはしますが、どこに何があるかは判るようになってきました。

 今回は15年ぶりのマンション住まいですが、戸建てと比べると、とにかく温かい(笑)。リフォームで二重窓にしたのが効いているのか判りませんが、既存の窓枠の内側に設置する、たった数時間の工事でつけた内窓で家全体の温度が2~3度は変わったのには驚きます。

 こうなってくると、いつも以上に仕事へ行きたくない、温かい家でゴロゴロしていたい、という欲求が強くなって困ります(笑)。
 マンション内の植木も見る見るうちに茂ってきました。いい季節です。

 引越しの効用の一つは要らないものを整理できたこと。旧居でまるまる一部屋あった本の整理は大変でしたが自分でもだいぶスッキリしました。それだけは本当に良かった。

 残った本は小説や歴史ものばかりです。
 塩野七生の『ローマ人の物語』関連、陳舜臣宮城谷昌光の中国歴史小説関連、アメリカの小説家、ジョン・アーヴィング(80年代の大ベストセラー『ガープの世界』の作者)の作品一式、加藤陽子センセや半藤一利近現代史もの。

 それに古典、プルターク英雄伝やギボンのローマ帝国衰亡史、徒然草老子の各種ヴァージョンなど。あと上野千鶴子フェミニズム系、老後おひとりさま系は今後のために(笑)残しました。

 政治や経済系は殆ど捨ててしまいました。特に政治ものは今後読み返すことはないだろう、と思いました。その時々のテーマは興味がないわけではないし、疑問は沢山残っているけれど、何度も読み返したくなるような普遍的な話ではないからです。積極的に残したいと思ったのは経済学者でクリントン政権の労働長官、ロバート・ライシュ先生の本とトマ・ピケティの本くらいでしょうか。

 大げさかもしれませんが、本の整理は『自分の人生にとって何が大切か』を考える、ちょっとした機会になりました。
 やっぱり『心の平和』、『自分がどうやって生きていくか』が大事です。煩わしい世俗とは極力関わりたくない
 生きている限り、経済や政治に無関係ではいられませんけど、それは人生の手段であって目的ではない。無知は良くないと思って情報を大量消費しつつ生きてきたけど、そろそろ限界が見えてきた(笑)。

 たぶん残った本を読み返したり、未読のものを消化するだけで3年、5年は行けます(笑)。働いている間はまとまって読み返す時間はないかもしれませんが、これらの本を読み直すのが今から楽しみです。

 さて、先日の選挙の結果、マスコミがやたらと維新を持ちあげているように思います。ブームを作ろうとしているのかと思うくらい。
 事実を挙げると維新だけが大躍進、という極端な話ではありません。
 自民は微減、立民は微増、公明は敗北、社民・共産は大惨敗、維新は倍増。投票率は低いのに組織政党(公明・共産)は惨敗した

 キーとなったのは今まで以上に無党派。投票所に行った無党派層は主に維新、若干は立民へ行っている。要は自民以外のまともな投票先がない、という話です。
●4/25のBS-TBS『報道1930』より

 ですが、野党が維新から学ぶべきことはかなり大きい、と思います。
 例えば、こんなことです。
一般の市民に判りやすい問題をとりあげていること
市井の人材を発掘して若手を登用していること
地方組織を固めることに力を入れていること
他党と選挙だけの共闘をあまりしないから方向性が判りやすいこと

 特に市民の方を向くこと、若手人材の登用は謙虚に学ぶべきでしょう。維新びいきのマスコミが悪いとか他人のせいにしている間は何も変わらない
 安倍が10年間も私物化政治をやっても政権が維持できたのは野党が仲間割ればかりやっていたことに加えて、野党が市民の方を向いていなかったから、です。今にして思えば、市民の方を向いていない政党が選挙で勝てるわけがない(笑)。

 今回の選挙は、この二つの見方が的確だと思いました。
 一つは元毎日新聞、現在はフリーのジャーナリスト、尾中香尚里氏の『今回の選挙は有権者が自民以外の受け皿を探しているという以前からの現象が続いている結果。維新は高槻市長選で負ける等 大阪圏では飽和状態になりつつあり、全国政党化するにはまだまだ道は遠い
news.yahoo.co.jp

 自民党内で『選挙の神様』と称されていたという元党職員(選挙担当)の久米氏が今週月曜のBS-TBS『報道1930』でほぼ同じことを言っていました。

 もう一つは政治学者の木下ちがや氏の『立憲民主は普通の人たちの支持を得ていない極端な左翼を切り捨てるべきで、そういう意味では泉代表の路線は間違っていない。』。非自民の受け皿として政権獲得可能性のある政党になるにはどうするべきか、という話です。


 日本人にとって政治の選択肢が『統一教会日本会議などの極右と財界のキメラである自民党』か『時代遅れの新自由主義を唱える維新』しかないのは不幸なことです。どちらにしても金持ち優先の社会になってしまう。

 今の日本の最大の問題である少子高齢化もますます進むでしょう。

 奴隷根性の『セルフ臣民』が多数を占める日本人の民度からしたら民主主義なんて不相応かもしれません。が、EU、できれば北欧のような『現実的な社会民主主義』という、もう一つの選択肢が出てきて欲しいものです。

 今日 委員会採決された入管法に立憲民主が反対したことで当初 与党が提案した’’難民認定の第3者機関を検討する旨を付則に書き込む修正案’’が潰れました。

 大勢の左翼・リベラル勢が立憲民主が修正案に賛成することに反対していましたが、与野党議席差から考えても法律を廃案にすることなんかできません。

●国会で入管法参考人に立った一橋大の橋本准教授のtweet

 修正案は全く不十分でも、絶対反対みたいな強硬論で世の中を少しでもマシにする努力を放棄していいのか。ボクは疑問でなりません。

●与党との修正協議に応じるなと言っていた連中は責任を取れと言いたいです。

 戦前の日本もそうですし、分断が進む今のアメリカもそうですが、右でも左でも陰謀論者や極端な人たちに引きずられるとロクなことにならない(笑)。核兵器より、極論しか頭にないバカの方が恐ろしいのかもしれません


 さて、こちらはこの前、新大久保のガチ中華で食べた『水煮魚

 軽く揚げた魚を豆板醤、山椒等の調味料に骨で作られた高湯スープを加えて煮込んだものです。外観はやばそうな感じですが(笑)、それほど辛くはありません。食べると汗は掻きますが、ボクはこれでお腹が下ったことはありません。辛いだけの単純な味ではなく、時折、お皿の底にたまった香辛料を掬いながら食べると味も変わる。スーパー美味いです。

 こちらは『蒜泥白肉
 豚バラブロックを生姜と酒、米のとぎ汁などで茹で、スライスして一口大にしたものをニンニクのソースで和えたもの。肉にちゃんと肉汁が残っているのは感心しました。

 どちらも美味しいんですが、何よりも力がでる、生命力に溢れた料理です。四川は行ったことありませんが、こういうものをしょっちゅう食べていれば、さぞ元気になるのではないでしょうか。逆に蒸し暑い気候が厳しいから、こういうものを食べるのか?(笑)。

 いずれにしても、普段からこんなに元気がでる食べ物を食べている人たちが大勢いる中国を昔 日本が侵略したのは文字通りアホ、としか言いようがない。勝てるわけありません。
 ホント、こういうものを毎日食べたいなあ。街中に溢れるチェーン店とかファストフード店なんか全部、ガチ中華になっちゃえばいいのに(笑)。
 この国の政府もそうかも?(笑)。日本人が支持している自民党の政策は中国共産党そっくりだし、政治家の頭は世襲だらけの日本より、党内で競争がある中国共産党の方が遥かに上だからです。