特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『ミャンマー・スマイル』と『ガチ・モンゴル』

 今朝の東京の朝6時は2度。凍えるような寒さにダウンを着て出勤したら、今度はヌクヌクでした。そんな今年もあと1週間の我慢です(笑)。

 今週 某大学の人から今 ハーバード大奨学金基準は年収1200万以下の家庭の出身者が対象という話を聞きました。
 アメリカと日本との物価水準の違い、例えばラーメン一杯3000円とか昼食が5000円と言った話は日本でも知られるようになりましたが、言い換えるとアメリカでは年収1200万円以下は貧困層とみなされているということです(笑)。

 当然 賃金も日本とは大違いです。LAやシスコなど都市部の最低賃金は3000円近い。


州や市の一部が最低賃金を引き上げ(アメリカ:2023年7月)|労働政策研究・研修機構(JILPT)

 実際 カリフォルニア全体でも来年からファストフードの時給が20ドル、約3000円弱に引き上げられるそうです。
www.jetro.go.jp

 こう言う話を聴くと日本人はどれだけ貧しくなったんだ、と思います。アベノミクスのせいです。金融緩和を続けていれば円安になる。当たり前の話。
 1000円そこそこでしかない今の最低賃金をいきなりアメリカ並みにする訳にはいきませんが、何が悪かったのか、現状を正しく認識することは必要です。

 今 日本人の生活が苦しい理由は主に物価高です。政府もバカな野党も減税とか給付金とか言ってますが、円安が続く限り、資源や食料を輸入している日本の物価高は続きます。
 円安を是正するには金利を上げることになりますが、金利を上げたら借金を抱えている一部の企業や住宅ローンを抱えている人には負担が増えます。

 どちらを取るか、と言う事です。バランスでしょうね。
 ボクは多少なりとも金利を上げるしかないと思います。金利を上げて1ドル120円くらいの線を狙うしかないでしょう。それで輸入物価は2割弱下がる筈。消費税を下げるなんてバカなことをやるより遥かに良い(笑)。

 一部の調査では立憲民主の支持率が自民と拮抗する寸前にまで上がってきたのはバカ連中の減税ポピュリズムに踊らされなかったからです。前回の選挙では消費減税を主張するなど姿勢がブレブレとはいえ、今のところ野党の中では最も現実的な選択肢だからです。



 立憲だって問題はあります。しかし、『与党もだめだが野党もだめ』、『どっちもどっち』と思考停止しているままでは、いつまで経っても政治は機能しません。判断基準は『どの政党を支持するか』ではなく、『どの政党が一番マシか』。

 選挙に行って与党の議席を減らさなければ、庶民の生活は良くなりません。棄権や白紙なんてもってのほか。そのためには無党派層をいかに引き込むか。現実を直視しない総がかりや市民連合みたいなロートル左翼や頭が病気のれいわ信者に相手にしている暇はない

 ましてアベノミクスで喜んでいた奴、それに未だにアベノミクスと同じような金融緩和を主張しているれいわ支持者は以下↓を胸に刻んで死んでほしい(笑)。


 以前 お昼ご飯は福建省出身のお母さんがやっている中華へ通っていました。日本語通じない、消費税ない、東京都禁煙条例無視という無法地帯?でしたが、安くてめちゃめちゃ美味しかったからです。ところが故郷に残してきたお母さんのお母さんが病気になって、一旦引き上げると言うことで店を閉めてしまいました。

 それ以来 ボクは昼食難民と化しているのですが、時々 ミャンマーの人が家族でやっている居酒屋へ寄っています。
 閉店した居酒屋を居抜きで使っていて、ランチのメニューの主力はカツ丼とかカレーとかです。客層が近所の日本人サラリーマンばかりだから仕方ないのですが、何が悲しくてミャンマーの人が作るネギトロ丼やカツカレーを食わなきゃなんないんだ(笑)。

 ランチで唯一のミャンマー料理がこの『ミャンマー・チキン』。鶏モモ肉とジャガイモのカレー煮です。ボクはこれしか食べません。

 見栄えはともかく、ヘルシーだし味も悪くない。鶏モモ肉をちゃんと時間をかけてカレー粉でマリネしているから柔らかいし、皮の脂も落ちている。
 昼食と言えども、ボクはコンビニの工場生産品なんかではなく、作り立ての温かい料理が食べたいのですが、糖分が少ないヘルシーな外食は少ない。貴重です。
 因みにミャンマーの人以外、ボクの他にこれを食べている客は見たことがありません(笑)。場末というか、そういう客層です。

 店の人たちは愛想が良くて『いらっしゃいませ』、『ありがとうございます』と必ずお客さんに声を掛けています。お釣りを数えたりしなければいけないお金のやり取りは自販機を介しているし、多分 日本語はそれくらいしか話せないと思う。

 しかし、声掛けに応える日本人客は殆どいない。貧乏臭いサラリーマン、しかも男ばかりだからかもしれませんが、ボクは不思議で仕方がありません。見ず知らずでも、人間同士の礼儀ってあると思うからです。
 
 食べ物屋でもスーパーでも、ボクはどんな店でも必ず『こんにちわ』、『お世話様』と相手の目を見て挨拶します。返事がない店もありますけど、それは自分のポリシーを他人に押し付ける気はないから構わない。

 ところが、この店の人は挨拶をすると、給仕の人もキッチンの人も皆が嬉しそうな笑顔を浮かべます。すごく新鮮に感じるんです。
 当たり前のことを新鮮に感じてしまうほど、今の社会は殺伐としているのでしょう。

 手作りの温かい料理を食べたい、相手の目を見てお互い挨拶をするってボクには当たり前のことに感じられますが、今の世の中は当たり前のことが当たり前ではないボクらが暮らしている世界はどこかが病んでいる、とミャンマーの人の笑顔を見る度に思うのです。


 さて、この前 上野で映画を見るついでに、モンゴル料理へ行ってきました。
 今までずっと行ってみたかったのですが、城南地区のボクの家から上野はあまりにも遠い。距離と言うより心理的な問題です。

 ところが地図をみていたら銀座から1時間歩けば上野に着くことが判ったので、それなら映画がてら行ってみようと思いました。電車で15分余計に乗るより、1時間余分に歩く方が心理的なハードルは低いんです(笑)。それくらい、ボクは人混みが嫌いです。

お店は上野の裏町にあります。

 まずは『羊の胃袋の肉団子包み』(胆包肉)。左にあるのはニラのペースト。胃袋につけて食べます。

 羊肉を胃袋で包んで蒸しあげたものです。特徴のある外観ですから(笑)、今年テレビ(有吉のなんとか散歩)でも紹介されたらしい。

 ボクは内臓はそれほど好きではありませんが、これは全然臭くありません。イタリア料理で出てくる牛の胃袋、トリッパみたいです。癖がない味。中の羊肉もホクホクで、胃袋の中の肉汁が溢れそうでした。臭み消しのニラのペーストも美味しいけれど、なくても全然大丈夫。

 次に羊の焼売。これもまた肉汁が一杯でした。滅茶苦茶美味しいです。
 特筆すべきなのはスープ。羊の出汁で作った味噌汁?みたいでしたが、脂っこさや臭みは全くない。バターのようなコクがあって、飲むと元気が出てくるような味でした。流石 モンゴル料理だと思いました。
 普段からこういうものを食べているジンギスカン朝青龍みたいなのが攻めてきたら敵うはずがありません(笑)。

 お店は柔和な表情をしたモンゴルの男性と女性が二人でやっていましたが、何でもかんでも手作りで出てくるまで時間はかかります。
 勿論 肉団子や焼売は事前に仕込んであると思いますが、注文があってから蒸しているから、料理が出るまで20分くらいかかる。

 だからこそ美味しい。(たかが)昼のランチですけど、これが本当の料理だとボクは思います。1万円出しても不味いものは幾らでもあるけど、1000円で死ぬほど美味しいものもたくさんある。料理って価格じゃない。
 上野までは遠いのですが、また食べに行くつもりです。