特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『物価高の対策』と『400年の鰻と800年の石庭』(京都紅葉紀行1)

 いよいよ12月。今年もあと4回 週末を迎えればおしまいです。街もそれらしい光景になってきました。

 年末年始は雑事が多くてウンザリするんですが、1年がおしまい、という一区切りをつけるのは良い風習かもしれません。だって『嫌なことが一つ終わる』じゃないですか。結構嬉しいです(笑)。

 冷静に考えたら、嫌な雑事は来年も続くのですが、それはそれ(笑)。年始の行事は、今年の目標だの、年賀状だの、年始の挨拶だのと、張り切ったり元気になることを強要されたりで、自分がまるで屠殺場へ引き出されるような感じがするんです(笑)。
 一方、年越しの行事は忘年会を除けば、どことなく奥ゆかしい(笑)。諦観と静けさがある。年越しの行事には人間の知恵を感じます(笑)。

●たまには良いニュース。 


 来年1月から また、電気代が上がるそうです。

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 今年はなんと3万品目も食品の値段が上がったそうです。

 多くの人は生活が厳しくなっているわけですが、どうにもおかしいのは一部の政党と支持者、それにマスコミがやたらと『減税』を主張するところです。
 生活が厳しくなった原因は物価高です。物価高の原因は様々な要因がありますが、大きいのは円安です。食料品やエネルギーなどは輸入ですから、円安になれば物価は上がります。
 そこで減税したらどうなるでしょう。通貨の流通が増えるから物価はもっと上がります(笑)。

 減税を主張する政党もマスコミもアホとしか言いようがない。特に消費減税なんて、子育てする若い人から年寄りへ所得移転してどうする?ってことです。お金持ちのお年寄りから若い人へ富の分配をするには相続税と消費税しかないんですから。

 もちろんそれだけではありません。少子高齢化社会福祉費用が膨らむ一方の今の日本に減税なんかする余裕がないのは当然です。

 物価高を抑えるには円安の流れを止めること。各国が金利を上げているから、円安を止めるには日本も金融引き締めをするしかないのは当然です。ただ、金利を上げると副作用もある。住宅ローンも上がるし、潰れる会社も出る。
 まさにアベノミクスの祟り(笑)ですが、仕方がない。少しずつ外国との金利差を埋めていくしか、物価を下げる方法はありません。賃金アップは当然ですが。減税なんてやったら、また物価があがる。さらに円安が進む。

 今週の報道1930で司会の松原耕二氏が立憲民主の山井に『介護などで枯渇する社会保障財源のために立憲民主は増税を主張しないんですか?』とド詰めしてましたが

 そういう理性的な主張ができる政治家、理解できる国民がいるかどうか。

 前原が新党を立ち上げましたが1月1日付で政党助成金を受け取ったら、維新と合併するんでしょ(笑)。

 井出英策慶大教授を旧民主党に連れてきて勉強会をやったのは前原です。前原は勉強は出来ますが、いつもいつも政治家としての判断力が驚くくらい無い(笑)。

 岸田も酷いけど自民党にも代わりがいない。そもそも来年4月のバイデンとの会談をもう約束してしまったから、それまでは降ろせないそうですし。それに野党も大多数はバカだったりするので、今は期待できない。立憲があと20年、ブレずに同じ主張が出来れば状況も変わると思うのですが。


 市民もマスコミもバカが殆どだから、目新しいものに飛びついたり、付和雷同で流される。真珠湾攻撃で提灯行列やってた時代から民度は変わってない。
 ホリエモンとか朝日をリストラされた鮫島とか、商売で煽ってるペテン師にバカな国民は直ぐ乗せられる。

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 正気を保つには不断の努力が要る(笑)、現代はそういう世の中ですね。

●頭がおかしいといえばイスラエルもですが。


 11月の最終週、京都へ行ってきました。月並みですが紅葉を見てみようと思ったのです。
 ただ、大混雑なのは判っているので、極力予約できるところ、徒歩で移動できるところを巡ることにしました。

 京都に着いたら、まずは昼ごはんです(笑)。ずっと前から行ってみたかった創業約400年という鰻屋に行ってみました。京都駅から歩いて徒歩20分。

 いかにも京都らしく店正面の間口は狭いですが、奥には手入れの行き届いた中庭があります。

 席に着くとまず、老舗のお菓子屋、亀屋良長の落雁と一緒にお抹茶が出てきました。
 普通 和食だと抹茶やお菓子は最後に出てくる店が殆どですが、京都では最初に出てくることがあるから面白いです。この店と同じように400年くらいやってる瓢亭や中村楼でも最初にお菓子が出てくる。なんで?って聞いても、『昔からうちはこうしてますさかい』という答えしか返ってきたことがない。創業当時はお茶屋だったからなのでしょうか。

 そのあとは簡単な前菜。お酒を飲めということでしょうけど、夜もあるから、ここはウーロン茶です(笑)。

 箸袋を開くと何やら、店の蘊蓄が書いてあります。読めません(笑)。

 それから店名物の鰻鍋がやってきました。土鍋でグツグツ言ってます。

 仲居さんが取り分けてくれたものはこの通り。筒切りの鰻、九条ネギ、湯葉、下には春雨が入っています。炭で焼いた鰻は香ばしいし、何よりも鰻の味を吸い込んだ出汁がめちゃめちゃ美味しい。いくらでも飲める(笑)。

 具を食べ終わった土鍋が下げられて暫くすると、今度は鰻雑炊になって戻ってきました。これまた沸き立ってます。

 仲居さんが取り分けてもらったものはこの通り。先ほどの出汁を使って煮たお米、餅、シイタケ、ニンジン、ゴボウ、ネギ、鰻の白焼き。それを卵でとじている。美味しいに決まっています。

 このあと果物が出てフィニッシュ。確かにこういうものは絶対に飽きません。店が400年続くのも判ります(笑)。


 宿がある円山公園までは約30分の徒歩移動です。
 今 京都のタクシーが中々捕まらないのはTVニュースでもやっていましたが、確かに実際に見てみるとバスも満員、歩道も清水寺など観光地の近くはすし詰め状態です(笑)。
 特に日本人も含めてアジア系の観光客が引き摺っているキャリーバック、あれが邪魔くさい。道を塞ぐし、歩きはノロいし、スマホ見ながら歩いてるバカも多い。

 人ゴミをかき分けながら、円山公園に辿り着いた時はほっとしました。人もそれほどではないし、入り口の紅葉が美しい。


 今回泊まるのは京都の指定有形文化財である約100年前の洋館を改造したホテルです。
 いつも京都では嵐山の奥に泊まるのですが、今回は流石に激混みの嵐山に近寄る気はありません。数年前に泊まった時、ホテルの人の感じが良かったので、ここにしました。部屋数が6室しかないので混むはずがありません(笑)。

 部屋に入ってチェックインをしていると、シャンパンとそれに合わせた栗蒸し羊羹が出てきました。
 やっぱり休日の始まりはシャンパンです(笑)。ほっとします。日頃は嫌なことばかり我慢している憂さをこれで晴らす(泣)。
 栗蒸し羊羹はホテルの近くの甘春堂という店のものだそうで、甘すぎず独特のもっちりした食感がシャンパンにぴったりでした。

 部屋の窓からは円山公園と京都の山々が拡がっています。街中にこういう光景が普通にあるから京都は侮れません。

 知恩院と東山が借景になっています。
 


 一休みして、予約してあったお寺の夜間特別拝観へ出かけました。祇園の人混みを掻き分けながら徒歩10分。
 800年くらい前にできた、京都最古の禅寺である建仁寺です。

 人数を50人くらいに絞って、他の観光客が居なくなった夜間にライトアップされたお寺をお坊さんが解説してくれる趣向です。激混みから逃れられる人数限定拝観なら、どこでも良かったんですが、ここが宿に一番近いところでした。

 まず、国宝の風神雷神図が飾ってある部屋に通されます。本物は保存と傷の修復のために京都国立博物館の奥深くにしまってあるそうで、ここにあるのはキャノンが作ったレプリカです。キャノンのカメラ1号機の名づけ親は建仁寺の住職、という縁があるからだそうです。使われている金箔などは本物ですし、素人は勿論、専門家でも3メートル離れたら判らないそうです。

 解説してくれるお坊さんは『広報担当』だそうです(笑)。さすが、お話は上手だった。

 国宝の雲龍図。これも本物は保存と傷の修復のために国立博物館にしまってあるそうです。レプリカで充分。龍の指の数も蘊蓄があるそうで、普通は3本、中国のものは4本、格式が高いものは5本だそう。ここは5本(笑)。

 ライトアップした石庭は昼よりきれいかも。それにゆったり見られます。お坊さんに石庭の見方を教わると、考えさせられるものがありました。面白かったです。

 

 建仁寺のご本尊。写真を撮ってもOKというのが珍しい。天井には巨大な龍の図が書いてあります。これは平成に描かれたものですが、大迫力でした。ライトアップの効果もあってお見事。

 ボクは石庭を見るのが一番楽しかった。縁側に座って、ぼんやり石を眺めているのは良い気持ちです。それこそ無になれる。お坊さん曰く『まずは「きれいだな」という思いを抱くことが、自我を脱して仏の心に近づく第一歩』だそうです。

 本来はこの庭も紅葉が赤くなっている筈ですが、今年はもうちょっとかかるようです。例年より1週間くらい遅い、と京都の人は言ってました。

 お寺の紅葉もまだ、断片的です。まあ、それはそれでよいです(笑)。

 1時間半ばかり、お寺を見せてもらいました。ゆったり見られて解説もついて、かなり満足度が高い時間でした。
 これから夕食が待っています。ボクの関心事は食べ物ばっかり、まさに煩悩まみれです(笑)(続く)。