特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『群馬とサンフランシスコの間で』と『夏と秋のはざまで』

 今日で9月も終わりです。ようやく秋らしい爽やかな気候になってきました。

 仕事をしている時間はとにかく、早く過ぎて欲しい。極力アホとは関わらないで済むであろう、ご隠居生活を心待ちにする毎日です。


 今週は色んな人の話を聞く機会がありました。
 群馬では工場に見学に来た工業高校の子たちと話しました。みんな素直で良い子たちであるだけでなく、学校推薦で来ているだけあって通信簿は殆どオール5。家族は皆仲良しで、父親を尊敬しています、とか言う子もいた。一番驚いたのは『学生生活は楽しかった』という子がいたこと(笑)。

 オール5も仲良し家族もボクとは全く縁がありません。まして『学生生活は楽しかった』なんて想像すらしたことがなかった。ボクの場合は小学校から大学まで、校則など束縛がそんなに厳しかった訳ではないけれど、集団行動自体が苦痛でした。二度と戻りたくありません。

 あまりにもボクとはかけ離れた彼らの話を聞いているうちに羨ましくて、つい溜息が出てしまいました(笑)。世の中にはこういう育ち方をする子もいるんですね。ただ、工場の人たちに言わせると、そういう素直な子たちも会社に入って1年経つと、ほぼ全員が金髪になるそうです(笑)。

 最近の子供は概して大事に育てられていて、高校生くらいだと親が子を地元から手放したがらないそうです。全国転勤の可能性がある企業、例えば工場の現場でも将来は年収1000万になる可能性があるトヨタのようなところに就職が決まっても親が断ってしまうこともザラだそうです。
 カネより地元、というのは悪いことではないけれど、その閉鎖性を考えると日本はこの先大丈夫か、と思ってしまう。


 サンフランシスコから帰ってきた人にも話を聞きました。
 西海岸、しかもIT関連企業が多いからさぞ活況だろうと思ったら、「以前より治安が悪くなって怖いくらいだった」と言っていました。 

 2014年にカリフォルニア州住民投票で「提案47 安全な近隣と学校法」(Proposition 47、The Safe Neighborhoods and Schools Act)という法律が可決されたことが原因だそうです。
 これは非常にリベラルな性格を持った法律で、直接的に物理的暴力で被害者を傷つけない犯罪なら軽犯罪とする、というものです。具体的には950ドル(13万円)以下の窃盗は軽犯罪扱いになりました。日本とは大違いです。

 それ以降 州の内外から犯罪予備軍がサンフランシスコなどの大都市に集まるようになった、と言われています。従来の法律は厳し過ぎて刑務所が一杯になったために住民投票で犯罪者に寛容な法律が通ったそうですが、物事には両面ある訳です。

news.yahoo.co.jp

 市街地のオフィス街を歩いていても道路を挟んだ向こう側は柄の悪いホームレスがたむろしていて危ない、なんてことがいくらでもあったそうです。サンフランシスコの街は随分変わってしまった、と言ってました。

 その一方 物価は高い。昼食で5000円はザラ、だそうです。ハンバーガーとサラダと飲み物で30ドル、今や1ドル150円ですから、これで5000円です。現地にある一風堂の豚骨ラーメンは20ドルくらいなので、ちょっとトッピングを載せたら直ぐ一杯4000円(笑)。


 
 もう何年もアメリカへは行ってませんが、以前はアメリカへ行くと「食べ物だけは安い」と実感したものでした。今は軽い世間話をしていても、日本が貧乏になったことを実感します。昔 海外旅行が高嶺の花だった頃に戻りつつある

 アベノミクスが始まる直前の2011年11月、来日した現代最高のロックバンド、ザ・ナショナルのメンバーが舞台の上で「日本は何でサブウェイがこんなに高いんだ」とボヤいていたのが別世界のようです。
 あの時は1ドル77円まで行った。アベノミクスで円の価値は半分になったわけです。そらあ、日本人は貧乏になる訳です。

 今週もインボイス反対と称する連中が国会前でデモをやってました。
 OECDで消費税を導入している全ての国がインボイスを導入しています(笑)。なのに世界中の中小零細業者はインボイスを作れるのに自分たちだけはインボイスは作れない(白痴か)、老人も子供も払っている消費税を自分たちだけは払いたくない、と、連中は言い張っている(笑)。
 現実には『みなし仕入』などの負担軽減策があるから、インボイスの処理なんか中学生でもできると思いますけどね(笑)。

 こういう自分たちの既得権に固執する連中が日本の経済構造を旧態依然のものにしているんです。

 さらに共産党の宮本徹という議員が『政府は50万人のインボイス反対の署名受け取り拒否をした』とツイートしていました。そうやって燃料を投下して炎上を煽った。事実は『単に届けられていないだけ』のようです(笑)↓。

 常識的に考えて、届いた/届かないのような物理的なことは嘘は付けないでしょう。

 それを証拠に、松野の発言を受けて宮本は言い訳がましく、『岸田は何で直接会わないのか』と言いだしました↓。
かって野田が反原連と面会したのは菅直人が仲介したからです。それなら共産党が仲介すればいい(笑)。それが国会議員の仕事だろって、ばーか(笑)。

 要するに政府が署名を受け取らなかったというのはあり得ない。インボイス反対側に好意的に見積もっても、自分たちの手続きミスに過ぎない(笑)。ボクは連中がウソをついたと思ってますけどね。

 どうやら真相は総理大臣官邸と議員会館、署名の送り先を間違えたらしい(笑)。さすがインボイス反対と言ってるだけあって、名実ともに底なしのバカ(笑)。 更に悪質なのは、自分たちの単純ミスを共産党やれいわは炎上の燃料として拡散していた訳です。

 そのような共産党やれいわのデマを内田樹想田和弘みたいに一般常識がない、情報リテラシーの低い(=情弱)輩が更に拡散する。今週はデマ拡散の実況中継を見ているみたいでした。

 もちろん共産党もれいわも本気でインボイスを止める気なんかありません(笑)。


 
 連中はそれを利用して自分の勢力を伸ばしたいだけです。ま、いつものパターン(笑)。

 日本をダメにしているのは左右を問わず、自分のことしか考えない政治家だけではありません。
 こういう既得権にしがみついている連中が足を引っ張っています。福祉や教育に費用が回せないのは軍事費や税金の無駄だけでなく、無意味な補助金や税金逃れのゴネ得狙いの連中が右左を問わず、大勢いるからです。

 政府は、総額15兆円にも膨れ上がった六ヶ所村の再処理施設六ヶ所村再処理工場の総事業費 前年比2600億円増の見通し|NHK 青森県のニュース、当初見積もりの3500億から既に4400億も投入して進捗率が14%しかない辺野古基地建設「辺野古」工事費 底なし 埋め立て14%すでに半分近く使い切る 米軍幹部も「ドローンの時代に不要」:東京新聞 TOKYO Webを進める。

 野党だって、費用が当初の1250憶から2300憶に膨れ上がった万博を推進する維新、インボイス反対を唱えながらアベノミクスのバラマキ継続を主張するれいわやその支持者。立民や社民、国民民主まで国会前のインボイス反対の集会に行ったんでしょ。アホ丸出し。
 そもそも『自分たちだけは税金払わない』なんて憲法違反です。よくそれで『憲法守れ』とか言えると思う(笑)。

 これじゃあ教育や福祉に金が回るはずがない(笑)。官僚にしてみれば、増税だってしたくなりますよ(笑)。
  


 また、近所のイタリアンへ行ってきました。
 アイデアを凝らして一生懸命作ってはいるけれど、住宅街でひっそりとやっている店です。時折 グルメガイドで東京1のイタリアンなどと書かれていますが、ボクはそこまでとは思いません。ただ若い料理人が勉強のために食べに来るような店ではあります。

 看板がこれ↓なので、知らない人は絶対に判りません(笑)。気取ってはいないし特に敷居は高くないですが、予約客しか入れないシステム(笑)。時折 予約客も途中で道が判らなくなって、店に電話をかけてきます(笑)。

 最初はやっぱり泡ものから。

 最初はこの日の材料を調理法を変えて一覧にした『もくじ』。中央から時計回りに、北海道の生アスパラ、マナガツオのカルパッチョ、鰯の網焼き、アナゴのフリット、鹿肉のしゃぶしゃぶ。

 泡の後はフリウリのワインに変わります。

 アスパラのスープ。上には豪華な(笑)ノドグロ(アカムツ)の炙り。やっぱり、ノドグロは美味しいです。

 半生のマナガツオ、付け合わせは白茄子(そんなものがあるんですね)。ソースはリコッタチーズのエスプーマ(泡)。

 鰯の手打ちパスタ。トラディショナルなシチリア風に松の実が散らしてあります。太い手打ち麺は食感が良いですよね。パスタは鰯が一番おいしいかも。

 穴子の手打ちパスタ。穴子は燻製にしてあります。穴子の燻製は味が強くなって大好きなんですが、あまり出してくれる店がないので嬉しかった。

 鹿肉のロースト。下には甘く煮たジロール茸がソース替わりに敷いてあります。9月半ばでジロール茸が出たのは驚きました。ボクが行った日が今シーズン初めて届いた日だそうです。

 桃のスープ。これは素直に美味しかった~。桃の甘さを引き立たせるピリッとした胡椒と香りづけに垂らしたオリーブオイルがポイントです。

 本来だったらこの時期は初秋の料理ですが、今年は夏(マナガツオや穴子、桃)と秋(ジビエやジロール茸)のはざまの料理、でしょうか。お腹いっぱいになると、家までの徒歩10分が辛い(笑)。