今週 駒沢公園では、梅の花のつぼみが大きく膨らんでいました。
この木は公園の中でも日当たりの良い場所にあるので毎年咲くのが早いのですが、新年早々に開花寸前になるとは思いませんでした。
まだまだ寒さは続きそうですが、早く温かくなって欲しいです。
水曜日のBS-TBS『報道1930』、面白かったです。疑問に思っていたことの答もあったし、考え方も少し揺さぶられた。
【報道1930】1月11日(水)の視点
— BS-TBS「報道1930」 (@bstbs1930) 2023年1月11日
『日英・次期戦闘機共同開発の狙い』
▽「戦闘機供与」の意義
“その国の首根っこを掴む”
米国も“支持”の背景とは
▽水面下で進展する2国間関係
新しい“日英同盟”がもたらすもの
▽岸田氏がスナク氏と首脳会談へ#河野克俊 #秋元千明https://t.co/EpgSSDqaUE
今、岸田が外遊しているじゃないですか。ヨーロッパ各国を回って、アメリカへ参勤交代(笑)。単に顔見世とご機嫌取りか、と思っていたのですが、それだけではないみたいです。
今 日本とイタリア、イギリスとの戦闘機の共同開発の話が進んでいます。イタリアでもイギリスでもメインの議題になった。
番組で解説していましたが、『戦闘機の共同開発は今後20年か30年くらいは緊密に防衛面で協力する』ことを意味します。確かにメンテもあるし、ソフトのアップデートもあるし、人的交流も深まる。
今後 数十年に渡って日本はイギリス、イタリアと緊密に防衛協力していく、ということになります。
かって日本は戦闘機F2を自主開発しようとしたもののアメリカの横やりで潰された歴史があります。
今回アメリカがOKしたのはかねがね不思議だったのですが、番組ではCSIS(共和党寄りの大手軍事シンクタンク)の研究員が理由を解説していました。
『アメリカの立場はかってと変わった。今は自国だけでは中国やロシアに対抗できないので、日本が軍事面(軍需産業含む)で強くなることを歓迎している』から、というのです。
日本の軍需産業なんてゴミみたいなもので(三菱重工も石川島播磨も軍需は社内の売上の5%にも満たないので社内では『金食い虫』と虐められている筈)、このまま潰れてしまうんじゃないか、とボクは思ってはいるんですけどね。
もう一つ、今回 日本はイギリスと安保『円滑化協定』を結びました。
www.yomiuri.co.jp
『お互いが「準同盟国」として位置づけ、共同訓練などで相手国に一時滞在する際に、入国審査などを免除し、武器弾薬の持ち込み手続きを簡素化する』のが骨子だそうです。オーストラリアに次いで2国目です。
ボクは『EU離脱で大損こいたイギリスが新たなパートナー国を求めて媚びを売っている』と思っていたのですが、それだけではないようです。イギリス自体もアジア経済への依存度が高まっており、数年前から安保面でもアジアでの協力関係を強化するよう方針が変わったから、だそうです。
●スナク首相の日経への寄稿文。日英で防衛協力を進めるとともに、『イギリスもTPPに入れてね』と言っています(笑)。
www.nikkei.com
いずれにしてもアメリカ一辺倒だった日本がイギリスやイタリアなどとも協力関係を強化する、というのは悪いことではありません。アメリカ1国しか味方がいない、というのは依存度が高まり、それこそ言いなりになってしまう。
水野和夫先生は『日本はEUに加入するべき』と言ってますが、確かにそれくらいの発想は必要です。
もちろん中国との武力衝突なんか絶対にダメですがウクライナや南シナ海の例をみても、丸腰であることが却って武力紛争を誘発することもある。平和を守るためにこそある程度の武力を備えておく、というのは現実的な解でしょう。抑止力を準備しておいて、それでも攻めて来たら直ぐ無条件降伏すればいい(笑)。
●韓国の大統領ですら、日本の軍備強化を認める時代です。よく考えた方がいい。
>「平和憲法を採択した国がどうしてそんなことができるのかと言われているが、頭上をミサイルが飛び交い、核(兵器)が来る可能性があるのに、それを阻止するのは容易ではない」との立場を明らかにした。
— アプロ (@rUyaCVtIiRxgC9M) 2023年1月11日
韓国大統領が公式にこれを言ったのか。凄い時代になってきたな。
https://t.co/1qqYIxqWWX
外交で物事を解決すべきなのは当然です。おそらく自民党の議員だって少なからずはそう思っているでしょう。
でも外交をするには武力か経済力、外交能力(人脈や優秀なスタッフ)、訴えるべき理念が必要です。今の日本に強い経済力や外交能力、理念があるわけじゃなし、軍事も含めた総合的なものにならざるを得ないのは当然です。
戦闘機の共同開発もイギリスとの防衛協力も何年も前から進んできた話で今 岸田が決めた話ではありません。日本の左翼の皆さんはすぐ『アメリカ一辺倒を排して、多元的な外交を』と言います。今回の件では『多元的な外交を進めてきたのは実は自民党と官僚』という面もあったことになります(笑)。
●今週 インド空軍機が日本に来て共同訓練をした、という話もありました。
news.yahoo.co.jp
日本の左翼の皆さんや野党は『日本はなんでもアメリカの言いなり』で問題を片づけてしまいますが、現実はそんなに単純ではない。
連中が現実に対応できない、時代遅れの発想なのがどんどん露呈している。
●これが思考停止の典型。『反米』のあまり、頭の回路がショートしている(笑)。
この「日本に肩代わりさせる」という観点、NHKの安保防衛関連ニュースを観る時には不可欠ですよ。
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) 2023年1月11日
一見すると「それで日本の防衛力がさらに高まる」かのようで、実際は米軍が特定のリスキーな任務を自衛隊に「アウトソーシング」しているだけでは? という事例が少なくない。https://t.co/nNyYMPh2dF
勿論 今の政府や役人なんてこれっぽっちも信用できません。でも事実は事実として見なければいけない。
これは酷い。
— 西脇完人 (@kentestu) 2023年1月12日
竹中、△メガネ、ひろゆき、一太。 pic.twitter.com/54sqHY4PRW
ミサイルがどうのと騒いでいるけれど、もっとも大きな問題は国民の間で安全保障のまともな議論がないことです。ミサイルとか敵基地攻撃能力とか矮小な話はどうでもいい。
例えば台湾有事が起きれば、日本が何もしなくたって南西諸島や沖縄、場合によっては九州まで弾が飛んでくる。ミサイルが有ろうとなかろうと関係ない。仮に丸腰でいても、却って南シナ海のように武力侵攻/占拠を誘発する場合もあり得る。武力紛争があれば貿易だって、現地の日本企業だって大変なことになる。
武力+外交の総合的な抑止力を構築するのか、現状維持で行くのか。どっちが良いのか。それは日本人の選択なので、どっちでも良い。ただ、武力紛争を防ぐためにはどうするかという議論がないことが問題なんです。
大多数の国民は武力紛争は絶対にやっちゃダメだ、ということはコンセンサスを得られるでしょう。あとはやり方の問題。やり方は環境次第、ケースバイケースで変わります。そこを冷静に議論すればいいんです。
平和を守れとか、ミサイルはダメだとか、抽象論=宗教論にしてしまうから話にならなくなる。平和を守るのは当たり前(笑)。
今回の報道1930でやっていたような話をきちんと国民に説明しない政府もマスコミも悪い。相変わらずの愚民政策です。ウクライナが良い例で国民の納得がなければ軍備をいくら増やしても意味なんかある訳ない。
けれど、やっぱり市民の側も頭をアップデートしていかないと現実に対応できない。今の日本人の多くは右も左も頭のおかしいタリバンみたいなもん(笑)。番組を見て、そう思いました。
さて、年末ぎりぎりに近所のイタリアンへ行ってきました。クリスマスの喧騒を避けて、年末に美味しいものを食べに行くのがボクの長年の習慣です。
最初は『もくじ』。この日の材料を少しずつ、調理法を変えてお披露目です。中央から右回りに、白トリュフの周りに置いて香りを吸い込ませた卵のスクランブルエッグ(最高!)、ウツボのロール巻き、鰆のカルパッチョ、ツキノワグマのしゃぶしゃぶ、土佐のあか牛。
『馬肉のカルパッチョ』。上には白トリュフ!年末に食べられるとは思わなかった。肉はほのかに温められているので、食べ進めるうちに次第に白トリュフの香りが立ってきました。
『ウツボの炭焼き』。下には根セロリのソースです。ウツボって美味しいですよね。以前 高知で食べて驚嘆したのですが、東京でウツボを食べたのは初めて。魚というより肉に近い。ウサギみたい。この料理は炭焼きにした皮と身の間で柔らかくなったゼラチン質がポイントです。
『鰆のリゾット』。魚全般がそうですけど、特に鰆はレアに限りますよね。これもまた、料理の上に載っている黒トリュフが次第に温められて香りが立ってきます。
『ツキノワグマのパスタ』。この店で出すようになって初めて食べるようになったのですが、クマっておいしいです(笑)。
処理がうまいんでしょうけど牛肉なんかより臭くないし、いわゆる肉らしい味がします。最近は時折、人食い熊がニュースになりますけど、クマにしてみれば人間の方がよほど恐ろしいでしょう(笑)。
中華では蜜をすくって食べる熊の右手が珍重されるというのですが、本当なのでしょうか(この写真はネットから)。
クマの肉が美味しい?クマの手は高級食材?どんな味? | 珍肉ナビ
『土佐のあか牛のロースト』。ウツボもそうですが、シェフ氏が12月初めに高知に行って食材を探してきたそうです。あか牛は熊本等でもありますが、赤身だけど食べ応えがあります。付け合わせは、一晩ゆっくりと低温で焼いたというトマトと茗荷。赤身肉と茗荷ってぴったりでした。
『チョコとマスカルポーネチーズ』。お腹いっぱいのあとはごくシンプルなデザートで充分です。
毎年のことですが喧騒を逃れて、おいしいものを食べるとホッとします。今年も極力、そういう静かな時間を過ごしたいものです。