特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『鰆のカツレツ』と『上野千鶴子 講演会''アンチエイジングの思想’’』

 ワールドカップくだらない(笑)。
 国営放送がただでさえ少ないニュースの時間を潰して,弾蹴りの放送を延々やってるのを見て誰も疑問に思わないのでしょうか。また戦争になったら、日本人は政府の言うことを鵜呑みにして熱狂するんでしょう。ダメだ、こいつら。

 来年10月から導入されるインボイス(適格請求書)、先週来 アホ連中が騒いでいますインボイス制度、日比谷の反対集会に1200人 声優やアニメーターら切実「いじめっ子のやること」:東京新聞 TOKYO Web
 丁度 菅のアドバイザーだった?D・アトキンソン氏がインボイスについて連ツイしています。元ゴールドマン・サックスのアナリストで今は美術品修理の零細企業を経営している彼の意見は必ずしも常に賛同できる訳じゃないけれど、この件については10000%賛成。

 アホの一部野党だけでなく、公明党が早速軽減措置とか言い出しましたが、元来 消費税10%にする際に導入するはずだったのに更に軽減とか言っている。インボイスに反対しているバカ連中は自分たちは弱者と称していますが、連中が掠め取っている3000億近い益税の皺寄せはもっと困っている人のところへ行くはずです。

 そもそもインボイスなんて消費税が導入されている国では万国共通で導入されているのに、なんで日本の零細業者だけ手間が煩雑とかいう屁理屈が通ってしまうんだ、アホか。
●毎年3000億近い益税を自分たちの懐に入れている癖にインボイス反対とか言ってる奴はドロボーとしか言いようがない。

 こういうゴネ得が通ってしまうから、日本の産業構造は昭和の時代から転換できないし、生産性も上がらないから労働者の給料も上がらない。いつまでたってもエビデンスやロジックに基づいた政治にならない。調整だけはお得意の無能なジジイ連中がのさばり続ける。

 インボイスに反対しているような連中は、自分たちの既得権益固執して他人から預かった税金をちょろまかそうとする社会の寄生虫です。共産党やれいわの支持者などが多いみたいですが、バカウヨ同様 アホは有害であることに変わりはない。泥棒と大泥棒の違いはあるかもしれないが、本質は統一教会の連中と同じです。


 また、近所のイタリアンへ行ってきました。
 看板も出ていないので、知らない人には絶対に判りません。静かな店です。

 始めはその日に使われる材料が調理法を変えて出てきます。鰆のカルパッチョ、白子、カキフライ!、ポルチーニ茸の網焼き、軍鶏。

 『鰆のカツレツ』。魚のカツレツは珍しい。中身は見事なレア。良い鰆は美味しいですよね。 

 『白子と菊芋』。ピッタリの組み合わせです。白子のムニエルに菊芋のソースとチップス。

 牡蠣とルッコラのパスタ。ぷりぷりの牡蠣と牡蠣のスープを吸った太い手打ちパスタ(ピチ)。これがこの日のベスト料理でした。

 ポルチーニ茸と溶かしたフォンティーナチーズのリゾット。濃厚な物には濃厚な物を。

 天城軍鶏のカルトッチョ(包み焼き)。包みを開くと、リキュールと茸の香りが広がります。

 リコッタチーズとホワイトチョコレートスダチを掛けて。爽やかな柑橘系と乳製品の組み合わせ、美味しかったです。

 近所に美味しい店が有って助かります(笑)。 


 さて、今週は上野千鶴子の講演を聞いてきたので、皆さんと内容をシェアします。

 上野が昨年夏NHKの’’100分で名著’’で紹介したフランスの哲学者でサルトルのパートナーだったヴォーヴォワールの著書『老い』を下敷きに、アンチエイジングの考え方を語ったものです。

www.nhk.or.jp

 いつもながら、この人は関西弁で非常に柔らかい語り口で、きついことを語るのが面白い。賛同者を増やすための戦略なんでしょうが、より一層きつく感じる(笑)。内容はこんな感じです。

『近代、特にアメリカ的発想では若さが尊重されてきた。アメリカは移民社会でどんどん新しいものが出てくる社会だから。特に女性は若さまで商品化されてきた。』

『しかし、日本は定住的な長老社会であり、元来はそうではなかった。』

『人間は他人と無関係には生きていけない、依存的な生き物である。自己責任と言うが死んだら自分で死体はかたずけられない。』

『人間は誰しも歳をとり、弱っていく。弱者になる。』

『(男性にありがちだが)自分が弱者になることを認められないと自分をも差別するようになる自己差別は差別のなかでも最低サイアクである。』

アンチエイジングなんて考えるだけ無駄。無理して若さを保とうとする発想自体がおかしい。聖路加の日野原氏は100歳超えても現役と仰っていたが、実際、周りは迷惑していたらしい(笑)。歳を取っていくことを受け入れるべき。』

『弱者は堂々と他人に助けを求めればよい。しかし助けを求めるには上手に助けを求めるスキルがいる』

障碍者の方々には上手に助けを求めるスキルを持った人がおり、健常者もそこから学ぶべき。』

『若さを追求するのではなく、老人も障碍者認知症も堂々と生きていける社会を目指すべきではないのか。それこそが文明ではないのか』

介護保険財政は黒字なのに、今 厚労省介護保険の改悪を進めようとしている。皆さんが老後に首をくくりたくなかったら、改悪に反対してほしい。』


fujinkoron.jp
fujinkoron.jp

www.change.org


 上野の言っている内容には違和感はありません。
 ボクは、世の中のたぶん9割くらいの人は自分は弱者であることを認めるべき、と思う。だって弱いんだから(笑)。

 確かに日本は平和で治安も良い。貧乏国になりつつあるとは言え、今はまだ物質的にも窮乏しているという程ではない。
 でもアメリカを除けば、日本は先進国の中では社会福祉もお粗末だし、何よりも社会のコミュニティが破壊されてしまった。高度成長で旧来のムラ社会が破壊され、その代わりに福祉を担っていた企業も余裕がなくなった結果、個人が市場の圧力に裸で晒されるようになった。
 ボクだって健康を害して働けなくなったり、会社が倒産でもしたら、奈落の底に落ちかねない。恐ろしい世の中です。創価学会にしろ、統一教会にしろ、新興宗教がのさばっているのもそれが一因でしょう。

 更にこの国は教育への公的サポートは甚だ脆弱だから、生まれた家にある程度の余裕がないと、なかなか自分が生まれ育った階層から抜け出すことは難しい。

 良くも悪くも、今の日本は年収1000万以上の家庭出身者が多数を占める東大とコネと血縁の慶應幼稚舎(笑)出身者に支配されている社会です。例のオリンピック組織委の贈賄なんか幼稚舎のコネビジネスの典型です。高橋容疑者の「慶応人脈」“飛び火”にビクビク…後輩の竹田JOC前会長も五輪汚職巡り聴取|日刊ゲンダイDIGITAL
 新自由主義(東大)と縁故主義(幼稚舎)のキメラですよ、今の日本は。
*キメラ、キマイラ=異なる生物が合体した怪物

キマイラ (ギュスターヴ・モロー) - Wikipedia

 今週放送されたドラマ『エルピス』第5話で恐らく慶應幼稚舎出身であろうボンクラ・ディレクターの拓郎(真栄田郷敦)と母(筒井真理子)の葛藤を見ていても、そのことを非常に強く感じました。まだお話では出てこないけれど、おそらく大門(麻生太郎を模した大物政治家)の息子は拓郎と一緒に幼稚舎(らしき学校)に通っていた筈です。学習院出身の麻生太郎の息子も実際に幼稚舎ですから。

 自分の既得権益固執するインボイス反対のようなタカリ連中もいるから自己責任という考え方は確かに必要ですが、何事もやり過ぎは良くない。
 ましてや、誰だって歳を取る。他人事じゃないのに、日本では何故 弱者に冷たい自己責任論が闊歩しているのか、ボクは不思議でなりません。