特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『愚民は愚民?』と『麻辣鴨血』

 あっという間に9月も終わってしまいました。おせち料理の広告が目につくし、忘年会のスケジュールすら入ってきた。もう年末の足音が聞こえてきます。

 最初に良いお話から。
 今週水曜、従軍慰安婦に関する論争を取り扱った映画『主戦場』のミキ・デザキ監督が、映画に出演していたケント・ギルバートや「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝に訴えられていた件、1月の地裁判決に続いて、高裁でも勝訴、訴えは却下されました。

 簡単に解説すると、『主戦場』というドキュメンタリーは『従軍慰安婦問題はなかった』と言い張るケント・ギルバート杉田水脈など歴史修正主義者にアメリカ人監督がインタビューする作品です。連中は監督が外国人ということで気を許して調子に乗って本音でベラベラ喋ってしまい、カメラの前で化けの皮が剥がれてしまう、という素晴らしい(笑)傑作ドキュメンタリー映画、抱腹絶倒のコメディです。

spyboy.hatenablog.com

 今回の判決は、自分たちが調子に乗って本音を喋っただけですから当然の結果ですが、面白いのは笑い者になった櫻井よしこが原告に入っていないこと。同じ歴史修正主義者のバカウヨでも『アメリカの新聞に資金を提供して提灯記事を出させた』と自分で喋ってしまった櫻井は、いくら何でも訴えて勝てるわけがない、と判断するくらいの知能はあったのでしょう(笑)。


 『壺フェス』、いや、自称『国葬』は実に不愉快でしたー。

 統一教会は信者に一般献花に行くよう動員かけたらしく、教会のペンダントをつけた信者がテレビに映っていたそうです(笑)。今、これを否定するtweetが大量に湧いてますが、バカウヨのアノニマスポストなどですから、どっちかどうか判りません。しかし、アホウヨ団体は動員かけてるでしょ、フツー。

 また、反対派が500人しか集まらかったというデマも流れている。デマの発生源はDAPPIみたいなビジネス右翼か統一教会日本会議か知りませんが、意図的です。

 デマを詳細に検証してくれている人もいます。この労力は素晴らしいけど、記事を読んでいると、PC画面でバカの見本市を見ている気持ちになりました(笑)。

nou-yunyun.hatenablog.com

 アホウヨと同じように中核派も動員をかけています(笑)。

 念のため解説しておくと、この日の武道館前にいたのは中核派です。何も知らずに武道館前へ行っちゃった情弱もいるんだろうなあ(笑)。TVで映ったかどうだか知りませんが、こんな↓バカな国葬があるもんか(笑)。ある意味 安倍晋三にふさわしい(笑)

 ニュースで乱闘があったと言ってたのも中核派の方。安保法制の時の国会前と同じで、中核派はワザと暴力沙汰を起こして混乱を狙ってるんだもん。中核派統一教会もバカウヨも頭がおかしいことには変わりはない

 まともな反対集会(と、言ってもロートル『(プロ)市民運動』の’’総がかり’’)は国会前と日比谷公園です。平日昼間だし、コロナ禍なのに密集する群衆の中でシュプレヒコールやるのもまともじゃない、と思ったので、ボクは行かなかった。総がかりの爺さん連中だって取り柄は平日昼間に行動できることだけで、連中にはサイレントで抗議する知性はない(笑)。ただ、こちらには大勢の普通の市民も集まったみたいですね。

 右を見ても左を見ても気分悪くなるから、その日はTVニュースは殆ど見ませんでした。当日BS-TBS報道1930』でやってた保阪正康氏の発言はその通りだと思ったけど、判り切った話だから放送はまともに見なかった。

 今回の偽国葬で明確になったのは以下のようなことです。
1.強行したことで却って、今回の国葬のバカバカしさが一層明確になった。
 これは全国でデモをやった人たちの活躍も寄与しています。エリザベス女王国葬との差だけでなく(笑)、国民の世論を押し切って大金掛けた行事をやってしまったことで、バカバカしさや問題点が世界中に広がった。

2.岸田は無能ということが全国民の間に知れ渡った。
 岸田は安倍や菅と違って漢字は読めるかもしれないが、判断力はないことも良く判りました。

3.日本は民主主義国家じゃなく、ロシアやハンガリー並みの権威主義国家ってことがはっきりした。
 世論の6割、7割が反対する行事でも内閣が国会も通さずに強行してしまう。『一億総中流』と同じように、『日本は民主主義国家』なんて最早幻想じゃないのか。


 ただし、世論が反対だから、と過度に多数決を正当化するのもどうか、と思うんです。『愚民のポピュリズム』にも繋がるからです。

 今週 辻元清美まで、統一教会と接点があったことが本人の申告で分かりました。

news.yahoo.co.jp

 最初は『ブルータスよお前もか』と思ったのですが、本人の申告を良く読んだら、これは仕方がないと思った。
 『長年親交があった社民党支持者の郷土史家が話すということで、公民館で行われる小さな勉強会に出たら、統一教会関連団体の主催だった』というのです。『春の集い 高槻物語』という勉強会名、そして『WFWP大阪10連合会』という団体名を見てもわかるはずがない。主催者の名刺には『おかあさん塾』という団体名が記してあったそうです。
 当たり障りのない名称の勉強会で親しい知人が話すというのなら、政治家なら行くでしょう。ボクが辻元でも行きます。責められるべきは辻元ではなく、統一教会が正体を隠して活動していることです。

 なのに、右左問わず騒ぐアホがいる。一般常識として(笑)自分で出来ないことを他人に要求するのは間違っています。政治家だって全知全能じゃない。この件で辻元を非難している奴にはお前だったら見抜けるのか、と言いたい。今まで統一教会のことなんか何も気にしてなかったくせに、いざ騒ぎになったらヒステリックに騒ぎ始める。そのくせ、すぐ忘れる(笑)。
 右左関係なく、こういう愚民が多いから、日本は権威主義国家のままなんです。国民の知能レベルが信用できないんだもん(笑)。

 ちなみに紀藤弁護士は、他の政治家も皆、辻元のように詳細に報告してくれれれば有効な対策を取れる、と言っています。そういうこと!


 一方 今夏当選したばかりのれいわ新選組初の沖縄の議員、宜野湾市議会議員のプリティ宮城(笑)という奴がマルチ商法に関わっていたことが明らかになりました。

 沖縄タイムスによると、元教員だった宮城は『まずは10億儲けたい』と自分の教え子!を毎週のように誘っていたそうです(笑)。無尽が普及している沖縄はマルチ商法が多い土地柄ですが、教え子を誘うなんて議員以前に人間としての資質の問題です。いかにもれいわらしい。

 それを追及もせずに、まだ持ち上げるエセ・ジャーナリストがいる。例えば、朝日新聞をリストラされて独立、著書を出したばかりの鮫島浩↓。今までも山本太郎を持ち上げるデマで商売をしていましたが、よほど飯の種を失いたくないのでしょう。勿論 鮫島や田中龍作のようなジャーナリストの皮を被ったペテン師に騙される方も騙される方です。まさに愚民(笑)。

 この1週間、もっとも強く感じたのはこの国を覆う『分断』です。国葬賛成・反対といった話だけではなく、政治家と国民、官僚と国民、そして上級国民と一般国民、右と左と無党派層、この国には様々な、しかし深刻な分断が何重にも存在している。 
 アメリカやヨーロッパで起きている『分断』はまた、日本でも起きている。小泉改革が始まった時は日本でも分断が起きるだろうとは思いましたが、ここまで酷くなるとは思わなかった。
 分断が深刻だからこそ、統一教会日本会議、維新やれいわ、参政党のようなポピュリズム政党、それに愚民の感情を煽って商売するマスコミやペテン師がつけこむ隙ができる。


 先週のムーンライダーズのコンサート、ラストは『私は愚民』という曲でした。ライダーズは『市井の愚民だからこその賢さ』を歌っています。そういうものは確かに存在するとは思います。しかし、そうでない場合もある。果たして、愚民は愚民、なんでしょうか。



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 さて、8月に新大久保のガチ中華で『酸菜魚』を食べて、あまりにも美味しかったので、また行ってきました。

 今回のお目当ては『鴨血』、アヒルの血を固めたものです。現地では火鍋などに入れて食べたりするそうですが、最近ガチ中華が増えると共に日本にも入ってきているらしい。ボク、そういう癖があるものが好きなんです(笑)。ブーダンノワールなど血を固めたソーセージもまろやかな味で好きですが、鴨血というものがあると聞いて、どうしても味見がしたくなりました。

 といっても火鍋はなかなか一人では食べられません。この店には単品料理で麻辣で煮た鴨血があるんです。

 アップではこんな感じです。

 鴨血自体は豆腐とこんにゃくの中間みたいな感じの食感。やわらかくて臭みもありません。ソースは四川お得意の麻辣ですが見かけほど辛くない。隠し味に魚醤のうまみが効いています。
 鴨血は現地では低カロリー高たんぱくの食品として女性の美容向けの食品だそうです。もうちょっと味が染みていればよかったとは思いますが、そういうものなのでしょう。
 一人で大量に食べるようなものではありませんが、たまに食べる分にはヘルシーでいいなあと思いました。

 こちらは同時に頼んだ『水煮魚』。揚げた魚を唐辛子や花椒の香りを出したスープで煮込んだもの。

 これも真っ赤な見かけほどは辛くない。同じ麻辣でも鴨血の麻辣とは味が違う。それほど辛くないけど山椒が大量に入っていて痺れる。辛いというより爽やかな感じです。個人的には前回の『酸菜魚』の複雑な味の方が好きですが、こちらも美味しかった。日本人でも全然食べられます。これもまた食べたい、と思う料理でした。