特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『壺売り天国』と映画『キャメラを止めるな!』

 楽しい楽しい3連休。雑用で忙しかったので休んだ感じはしなかったですが、会社へ行かなくてもよいという解放感は何事にも代えがたかったです。

 統一教会の件、マスコミは積極的に報じようとしませんが、話はどんどん広がっています。
 ボクが学生の頃は統一教会原理研の話はほぼ誰でも知っていました。大学の新入生などを狙って、キャンパスでしつこく勧誘をしていたからです。マスコミでも霊感商法の壺売りや芸能人の脱会騒動や集団結婚式などが報じられていた。

 それが何時の頃か報道されなくなりました。不愉快な存在なので見たくもなかったですが、活動は続いていたんですね。

 統一教会勝共連合のこのダンス、ギャグにしか見えないんだけど、連中は本気です。怖い。

 いやあ(笑)。こちらは字幕付き。この踊りなんか指の先までピンと伸びていて、参加者がマジなのが判ります。

 安倍晋三や山谷えりこ、高市早苗などの政治家が統一教会がらみなのは有名でしたけど、改めてみると国会議員も有名人もずいぶん汚染されていたんですね。一応 右派と言ってる人が韓国のカルトに取り込まれていたんだから、改めて呆れます。

 

 

 野党も例外ではありません。

 こちらは統一教会に限らず様々な宗教団体との関係を洗った、やや日刊カルト新聞のリスト↓。多かれ少なかれ、多くの政治家は何らかの形で宗教団体と関係を持っている。

dailycult.blogspot.com 

 政治家と宗教団体との癒着は問題ですが、そもそも市民が政治に無関心だから政治家は宗教団体に頼りたがるんだと思います。低投票率もそうですが、日本人には民主主義は向いていないのかもしれない。
 カルトの人間にはまともな言葉が通じません。統一教会にしろ、れいわ支持者にしろ、嘘をつくことも平気です。連中には相手の言葉に耳を傾けるなんてことはできない。

 信念を持つのは悪い事ではないのでしょうが、宗教にのめりこんでいる人は往々にして、まともな会話ができなくなる。人間失格です。ましてや政治は互いに議論することで成り立つものです。宗教が政治に関わるのは害悪しかもたらさない。

 これだけ宗教と癒着している議員が大勢いる以上 現実的にはムリでしょうけど、宗教団体への課税、それにトンネル団体も含めた政治運動の禁止など宗教団体の横暴を防ぐことは必要でしょう。これではまさに壺売り天国
 ただでさえ衰退が進む日本の病はこんなところにもありました。


 と、いうことで、六本木で映画『キャメラを止めるな!

日本で大ヒットしたゾンビ映画がフランスでリメイクされることになり、ワンカット撮影で30分間の生放送を依頼されたフランス人監督(ロマン・デュリス)。撮影にはトラブルが頻発し、生放送は危機に陥ってしまうが。そこに監督を志しているが空気の読めない彼の娘、元女優で熱中すると現実とフィクションの区別がつかなくなる妻(ベレニス・ベジョ)も加わり、現場は大混乱に陥ってしまう。
gaga.ne.jp

 大ヒットした日本映画『カメラを止めるな!』をフランスでリメイクした作品。監督・脚本はアカデミー賞で作品賞、監督賞など5部門を総なめにした『アーティスト』(11年)、ボクの大好きな『グッバイ・ゴダール』(17年)のミシェル・アザナヴィシウス。主人公を『真夜中のピアニスト』などのロマン・デュリスが演じています。

 『カメラを止めるな!』は自主製作のインディ映画。チープなところを逆手に取った作品でした。今作は超一流監督、主演も一流俳優、どんなものになるのだろうと思っていました。

 この作品もオリジナル通り、ゾンビ映画の撮影風景から始まります。それが原作並みに、もしからしたらそれ以上にチープです。
 フランス映画なのに出演者の名前が日本名だし、舞台はフランスなのに撮影場所が旧日本軍のゾンビ研究所という設定も奇妙だし、映画撮影の段取りも異様に悪い。

 なんじゃらほい、と思いながら見ていくと、だんだん映画の世界に引き込まれていきます。
 

 驚いたことに原作にかなり、忠実なリメイク作品になっています。違うのは日本で大ヒットした作品をフランスで『適当に』リメイクする、という設定だけ。

 日本側のスポンサー役としてオリジナルにも出ていた竹原芳子が出演しています。この人は存在感あります(笑)。顔だけで勝負できる。フランス人に交じっても負けていない。

 見ているうちに家族愛、何よりもモノづくりへの愛情にあふれた作品であることが判ってきます。前半のC級映画ぶりにも訳があった。オリジナルに忠実にリメイクされていますが、雰囲気はアカデミー作品賞を獲った監督の『アーティスト』に近いように思える。

 監督役を演じるロマン・デュリスの演技は流石だし、ひょんなことから映画に出演することになる奥さん役のベレニス・ベジョも非常に存在感がありました。
●血まみれの監督一家(笑)

 資本主義がどうのとやたらと屁理屈こねる俳優とか、やたらと自分の権利を主張するスタッフとか、フランス色もありながら、とてもよく出来たリメイクだと思います。軽い作品ではあるけれど、愛情のこもった良い映画です。事前に想像していたより遥かに面白かった。 


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