特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『ムダにも2種類ある』(鮎の焼きリゾット)と『都議選の情勢』

 東京はこの2日間、大雨が続いています。今朝なんか、徒歩での通勤はサバイバルみたいでした(笑)。

 いよいよ6月も終わり。
 ボクの勤務先は毎年6月と12月に定年を迎えた人が退職します。60歳で定年になって再雇用でシニア社員になる人、65歳でシニア社員も退職する人達が各部署を挨拶をして回るのが半年ごとの風物詩です。

 いつもいつも思うのですが、羨ましい!
 まだまだ働きたい人、清々した顔をしている人、それぞれの思いはあるようですが、どう考えても羨ましい。

 毎日毎日綱渡りのような仕事をしている中で、身体が無事で定年を迎えられたら、それだけで人生は大勝利、そう思えてしまいます。仕事だけの人生なんてバカバカしいのはわかってますが、それくらい普段のプレッシャーは大きい。冷静に考えれば大したことをやってるわけでもないのに、毎週 金曜日の夜になるとグッタリ(笑)。

 その昔、百歳を超えても元気で有名だった姉妹、きんさんぎんさんは『なんでTVに出るのですか』と聞かれて、『老後資金のため』と答えたそうです。ボクも老後資金のために65歳まで働かなくてはいけないかもしれませんが、定年になってシニア社員で責任のない立場になってしまえばプレッシャーからは逃れられる。あとは知ったこっちゃない(笑)。

 仕事さえ終わってしまえば、竹林の中で暮らした陶淵明鴨長明のような生活を都会で過ごす『市中の山居』状態になれるのではないか、と子供の時から夢想しているんです。

 田舎だと人間関係が煩わしい。都会に暮らして人付き合いは最低限、TVも電話も切って、それこそ1日中耳栓をして過ごすか音楽をかけて、世の中の嫌なことを極力シャットアウトする。逃避傾向があるのは自分でも判ってるけど、心の平和がボクは欲しいです。夢物語でしょうか(笑)。

●バカウヨはカレーまで改竄します。そんな世の中。


 先々週 でしたっけ。作曲家の小林亜星氏が亡くなりました。彼の事は詳しくありませんが、びっくりしたことがあります。
 小林亜星氏と作曲家の林光氏、冨田勲氏は慶應高校で同じクラスだったそうです。別に音楽学校でもない高校の1クラスから掛け値なしの世界的音楽家が3人も輩出した。これは流石に驚きました。
 
 たまたま、才能があって努力を惜しまない3人が揃った、ということでしょうけど、マグレでもあの高校からそういう人材が出てくるのは理解できる部分もあるんです。

 まず美術も音楽も教師は芸大出身者、という教育環境の豊かさは確かにあります。実際に林光氏は高校時代の恩師に影響を受けた、と仰っていました。しかし、そういう学校は他にもある。

 最大の理由は、大学受験がないから高校の学生は好きなように遊び呆けてるってこと(笑)だと思います。スポーツ、音楽、勉強、女遊び、酒、たばこ、クスリ(笑)、高校生の内から皆 勝手なことをやっている。
 格好だって服装や髪型とか校則なんかあったっけ?って感じでした(笑)。留年して二十歳を超えた高校生が職員室でタバコ吸ってる学校です(笑)。

 ボクが通ってた頃も同じクラスにアイドル歌手になった奴(中川翔子の父親)もいたし、今の櫻井君じゃないけどジャニーズの養成所に通っている奴もいました(笑)。昔の安倍譲二氏のようにヤクザになる人間もいる。話題の給付金詐欺を起こした経産省キャリアのバカ二人も出身者(笑)。実際に詐欺をするかは別にして、ああいう奴も一杯います。
 スポーツ推薦の学生を取ったりしないのに強豪校揃いの神奈川から野球部が時折 甲子園に出場したりするのもそうですが、受験を心配しないで時間を過ごすことができればやれることって結構ある。
 腐臭を放つゴミも出てくるけど、この3人のような『大当たり』も出てくる。

 前述の3人のうち、林光氏だけは実際にお会いして話を聞いたことがあります。高校生の時、学校新聞のインタビューか何かで渋谷の東急文化会館の喫茶店で1時間ほど話を伺いました。
内容は殆ど忘れてしまいましたけど、高校生相手でも偉ぶらない、自由な精神の人だったのは良く覚えています。林氏は原爆や反戦をテーマにした作品でも有名ですが、党派色なんかまったくない、自分の思考で生きている人という事はよく判りました。ちゃんとした人って相手が誰であれ、偉そうにしない、それは間違いない。

 もちろん小林氏や林氏、富田氏などの世界的芸術家は例外、大多数はハズレです。時間があっても、大多数はボクのように単なる凡人が遊び惚けて終わってしまう。ボク自身は想像できないようなレベルの金持ちが大勢いる学校には馴染めませんでしたが、自由放任(放置)の雰囲気で、自由な考え方が培われたのとやたらと本を読むことが出来たことだけは良かった、と思ってます。


 結局 本当に独創的な人材を創ろうとおもったら、ハズレも含めて、やっぱりムダが必要。
 維新のように民営化とか小さな政府とか言っている連中がいますけど、効率だけでは世の中成り立ちません。金をただドブに捨てる本当のムダと将来化ける可能性がある投資としてのムダ、ムダにも2種類あります
 勿論 投資には失敗もあるけど、それはある程度許容しなきゃ仕方がない。投資ファンドの責任者を責任者に起用してワクチンをいち早く入手したイギリスが良い例です。

 小林氏や林氏とまでは言いませんが、生徒に自由な時間を与えて好きなことをやらせる。それを伸ばすチャンスを与える。そういう投資が出来る余裕がある社会の方がボクはいいな。

 今の世の中、有意義な投資がどんどん失われてきているように見えます。ただでさえ落ち目の日本、貧すれば鈍するで、教育もブラック校則のように髪の毛や下着の色(そんなことを決めた教師や教育委員会は変質者の集まりじゃないの)まで目を光らせる本当のムダばかりやっている。君が代を歌ってるか口をチェックするなんて話もありましたっけ。まして感染リスクを無視してオリンピックに学徒動員なんて論外です。

 髪の毛だの下着だの、訳の分からない規則で子供を縛り付けるって、規律でもなんでもない。人権侵害、奴隷化です。こんなことをやってるとマジで国が滅びます。これは3流省庁の文科省の責任だけではありません。
www.yomiuri.co.jp

 こんなバカなことを地方の教育委員会やアホな教師、座視している一般の大人の責任でもあります
 少子高齢化だけでもやばいのに、寄ってたかって大人が子供をアホにしている。安全安心とかいうけれど、世の中100%確実なんてものはない。時には無駄になるのを覚悟して投資しなくては、マグレだって生まれません
 ホント、この国の大人たちは大丈夫なんでしょうか(笑)。

●近所のイタリアンで鮎の焼きリゾット。バターで焼いたリゾットの上に鮎を載せ、鮎の骨で取った濃厚なスープで食べる。独創的で美味しい食べ物は贅肉になるだけじゃなく(笑)、文化という投資だと思います。 

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 今度の日曜は東京都議会選です。
 東京の議会って酷い状況なんですよ。前回の選挙は民進党の分裂騒ぎも相まって、現状は都民ファースト、公明、自民の勢力が圧倒的、つまり国政与党と重なる勢力が圧倒的です。

 コロナで失策を重ねた都知事の小池が選挙直前に都民ファーストを見捨てて、病院に敵前逃亡したのには呆れました。自分の与党ですら使い捨てです。小池は自民党内でも味方がいないことで有名でしたが、理由がよく判りました。これだけのド悪人も珍しい
 いずれにしても都民ファーストも自民も公明も同じ穴の狢です。

www.nhk.or.jp

 要するに今回の都議選は都民ファ、自民、公明、維新を減らすのが最優先課題です。オリンピック誘致、コロナ無策の責任を取らせなければ、民主主義の自浄作用が成り立たない。

 ではどこに投票したらよいでしょうか。下表はtwitter上で、ある大学生が都議選に関する各社の世論調査を時系列でまとめてくれたもの。最近は東京に限っては世論調査はJX通信が精度が高いので、JXが東京MXと合同でやった最新のものが最も参考になる、とボクは思っています。表の右端です。
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きょんきょん/都議選(多摩) on Twitter: "都議選 情勢調査(党派別投票先)リストを更新しました。

朝日新聞、読売新聞、選挙ドットコム、東京MX・JX通信の最新の世論調査を反映しました。… "

 下は東京新聞に載った記事。同じ内容です。()内は前回6月初めの調査。ボクは特にtwitterは必ず裏を取ることにしています(笑)。

東京都議選、自民最多の18.4% 都民ファ上昇【都民意識調査】:東京新聞 TOKYO Web

 支持率は自公が24.9%、立憲+共産+生活者ネットで31.1%、都民ファが13.9%。要は選挙区ごとの調整さえ出来ていれば、野党は結構いける。各自の選挙区の情勢を見ながら、勝ち目がありそうな立憲か共産、生活者ネットの候補者に投票すればいいということです。維新は勿論、れいわとか国民とかは支持率ではゴミだから、全く関係なし(笑)。投票しても単なる死に票です。

 今回の都議選で立憲、共産が伸びれば衆院選野党共闘にも弾みがつきます。ボクは共産党は嘘とバラマキが多いから嫌いだし、最近議員のスキャンダルが噴出している立憲民主だって問題は多々ある。
 でも選挙はどちらがマシかで判断するしかないですからね。現実的に自公に対する野党はこの2つしかない。他の野党はもっと酷い(笑)。他の連中はスピリチュアル団体か(笑)、自民党の別動隊にしか見えません。しかもバカ揃い。

 民主の下野後、自公が圧倒的多数を握っているうちに政治の腐敗、私物化が進みました。それを改善するには政権交代とまでは行かなくても与野党伯仲状態に持ち込むしかない。そのためには今は立憲と共産党を増やすしか手段はありません。

 今回の選挙では特に、立憲民主の候補者がかってない程 活発に動いています。少なくともボクがこの目で見ている渋谷、品川、目黒、世田谷ではそうです。候補者の演説や街宣などの露出は以前は自民を10としたら民主は1、共産は2くらいでしたが、今は立憲4、共産3くらいの感じです。

 立憲は候補者の学歴を細かに載せている街頭ポスターなど相変わらず感覚がズレているところもあるし、候補者の質も玉石混交でしょう。でも政党としての体制は以前よりかなり強化されていると思います。特に街頭演説が凄く増えたのは『選挙無敗の男』中村喜四郎先生のご指導でしょうか。この2年 枝野氏が組織づくりに注力したのは間違いではなかったかもしれません。共産党との選挙協力もうまくいっているようです。


 ボクが住む世田谷区は定数が多いこともあって各党の候補者がフルラインナップで揃ってます。ボクは与野党伯仲状態を作るために、立憲か共産(自民・公明・維新の当選を減らせる候補者)に投票します