特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『参院選の総括』と『第2、第3の大阪を作れ、それが合言葉だ(笑)』、それに『0715 再稼働反対!首相官邸前抗議』

よしっ! BABYMETALの9月の東京ドーム公演、抽選当たった。もう、こっちのもんだ(笑)。


                  
今週 定期的に話を聞いている大臣の元政策秘書氏に会いました。彼はちょうど日曜日に某局の選挙特番にも出ていたばかりです。社内の飲み会に行くのは文字通り時間のムダと思っているボクですが、付加価値がある話を聞けそうな相手との会合は参加するのがモットーです(笑)。
彼によると、自民党内では選挙結果についてこう考えているそうです。
・今回の選挙では自民党内での事前予想は外れた。野党共闘は想像以上に効果はあり、自民単独で過半数はとれなかった。また幸福の科学が自民の票を食った影響も大きかった。幸福の科学が出ていなければ、自民が勝てた選挙区は幾つもあった【参院選】幸福実現党が立候補見送りなら…自民1人区25勝だった - 産経ニュース。それでも与党が勝ったのは、EU離脱などの経済面、中国の南シナ海進出など外交面でも、世の中の雰囲気は悪くなってきているからで、そう言う時こそ安定を求めて与党に票が入ったのではないか。また最近の若い人は保守的であることもはっきりした。c
・この結果でも自民党首脳部は喜んでおり、改憲の方向へ進むだろう。今回のW選は『危ない』と判断した菅がほぼ一人で止めさせたが、他の議員の間では衆院選は勝てるのではないかという雰囲気が広がってきている。
安倍晋三は相変わらず経済政策はまったく興味がなく、支持率を維持して改憲をするために、民主党の政策 同一賃金同一労働や最低賃金アップを取りこみ、更に労基法改正(残業代なし)とセットで長時間労働規制などを進めていくだろう。
・具体的には年末年始にかけて衆院選をやり、改憲をすすめるのではないか。そのあと抵抗の少ない項目からお試し改憲を何度か繰り返していくだろう。

                                          
年末年始の衆院選の可能性は新聞や有田芳生氏なども指摘しています。可能性はあるんじゃないでしょうか。その選挙こそが改憲を食い止める本番になる可能性が高い

かといって野党の体制も整っていないのも事実です。今回の選挙だって民進党を始めとした野党が与党に代わる受け皿として機能したとは言い難い。このままではずるずる行きかねない。
●長島は、原発集団的自衛権条件付き賛成の民進党のガンですが、このことに関しては正しいと思います。ただし、こいつにポジティヴなメッセージがあるとは思えません。こいつとか前原とかさっさと落選すればいいのに!


組織力がある与党に対して選挙に勝つためには、支持層を更に拡大しなければなりません。デモに来ているような人に呼び掛けても大して効果はありません。そういう人たちはどうせ選挙に行くし、野党に投票する。但し判断力が無い人も多いから(笑)泡沫候補に投票することで与党をサポートする可能性はあります(笑)。
                           
                                 
7月14日の日経朝刊『ニュース複眼 かすむ野党 再生への処方箋』には考えさせられました。引退した元財務省藤井裕久氏、村山内閣の元官房副長官の石原信雄氏、元中国大使の丹羽宇一郎氏が口をそろえて『野党は10年かけて立て直しを図れ』と言っています。確かに政権担当能力を考えたら、そういうことかもしれません。かすむ野党 再生への処方箋 :日本経済新聞 あと、元伊藤忠会長の丹羽宇一郎氏は、「アベノミクスに対抗して『オカダノミクス』を唱えるべきだった」、とも言っています。話しを判りやすくするにはそれも一理あります。 

                      
共産党との距離については見解が分かれています。現役時代の財政再建至上主義者ぶりには閉口していましたが(笑)、今回は藤井氏が言っている意見に賛同します。。
共産党が呼びかける連立政権構想は目指すべきではない。しかし、共産党と協力するのは当然だ。 首相がどれだけ悪いかと、共産党とどれだけ仲良くするかは比例関係にある
『だが共産党が変われば(民進との協力で実質的な)二大政党に近づく。共産党は党名変更も乗り越えて欲しい』、
民進党は10年かけて政権交代を目指せばいい。前回の民主党政権もできるまで十数年かかった。今は政権準備政党として臨むべきだ』
『一党だけ強いのは必ず独裁政治になる。暴力革命が起きてしまうこともあり得る。国民生活が安定しない限り、平和は守れない』


ボクは今回の参院選の結果を踏まえて、こんなことを思います。
一つは、もっと支持層を増やすためには、自分たちの主張を唱えるだけでなく、多くの人が参加できるような最大公約数的な政策を考えなくてはならない、と思います。左派的な再分配を押し出すだけじゃなく、それによって大企業や富裕層へのメリットも打ち出していかなければなりません。鹿児島の三田園氏だって保守層を取り込んだから勝てたんです。

もう一つは国民自身が変わっていかなければならない、ということです。今回 野党共闘が実現しましたけど、それは昨夏 路上に出た市民の力があったからです。市民は与野党問わず、もっと政治家に働きかけなければいけないんでしょう。でないと、また連中はロクなことを考え付かない。
参院選を総括した奥田君のルポもそういうことを言っていると思います。
●SEALDs奥田君の参院選総括(必読) SEALDs創立メンバー奥田愛基が見た「参議院選挙」 - Yahoo!ニュース
●SEALDsの参院選総括:こちらの方が慎重です(笑)。 2016年参院選のまとめ | POST
新宿の街宣で彼が言ってた『候補者をもっと手伝ってほしい。候補者を一人にさせないでほしい』と言うのはボク自身でもはっとしました。一切の組織と関わらないのがボクのポリシーなので夢にも考えたことがありませんでしたが、一考の余地はあるかもしれない。もちろん有権者にハガキとか電話の呼びかけくらいしかできない今の公選法は問題あります。今まで意識してなかったけど、完全に時代遅れです。

世の中をもう少しマシにするには政治家も変わる、我々一人一人も変わる、その相乗効果が必要なんだと思いました。それが今回の参院選を振り返ってのボクの総括です。


                
さて都知事選も始まりました。野党の方は宇都宮氏が自ら降りて、野党共闘が実現しました。宇都宮氏が『候補選びが都民不在』と言う癖に自分が野党共闘を無視して、いち早く立候補してきたときは、『ガキじゃあるまいし根回しもできないのか。欲ボケのクソジジイ』とは思いましたが、終わりよければすべてよし(笑)。今回 彼は英断をしました。


                                    
鳥越俊太郎野党共闘)、小池政策秘書氏から、小池はもともと自民党は当てにしておらず、幸福の科学の支援を期待している、と聞きました)、増田(自公)の三つ巴ってことですよね。鳥越氏も年齢や政策に不安が残ります。正直 水曜の彼の記者会見はがっかりした。ジャーナリストだったら1日、2日準備期間があればマトモなことを言えないのかな。それでも一番マシな候補を選ぶしかありません。



                                      
この問題は候補者個人だけでなく来年の東京都議選までセットで考えなければどうにもならないと思います。議会の同意がなければ、副知事も選べないし、予算1つ通せない。今回の立候補辞退で宇都宮氏は男を上げましたが、彼が当選しても議会で立ち往生することは目に見えています。議会に足場すらない彼を過大評価するのはどうでしょうか。彼の辞退は都民にとっても彼自身にとっても良かった、とボクは考えています。我々には救世主なんかいないんですよ。

●今日発表された鳥越俊太郎氏の政策『あなたに都政を取り戻す』:無理なことは書いてないと思うし、ボクは納得しました。やればできるじゃない(笑)
政策|東京都知事候補 | 鳥越俊太郎公式サイト
                                             
ちなみに連合では増田を支持する動きがあったそうです。それでも民進の執行部は連合に自主投票と言うところまで持ってきましたhttp://www.jiji.com/sp/article?k=2016071300563&g=pol。それは鳥越氏だから説得できたと思います。
元東電の社外取締役岩手県知事当時莫大な財政赤字を作り出した増田か、幸福の科学の支援を受ける極右の小池か、高齢で今いち頼りないかもしれないが、辺野古基金代表の鳥越氏か。現実と同じように政治に理想なんかあり得ないし、過度な期待をする方が悪い。勿論 棄権なんてする奴は人間のクズ! 

                                       
昨年の大阪の選挙を思いだすと良い、と思うんです。多くの人が鼻をつまんで自民党に投票しまし。そのことを考えたら東京知事選なんて迷うことありません間違えたって、またやり直せばいいんだもん(笑)。
●かって、ゲバラは『第2第3のヴェトナムを作れ、それが合言葉だ』と言いました。その言葉を借ります。『第2第3の大阪を作れ、それが合言葉だ』。でも今年の参院選の大阪じゃなくて、昨年の大阪です(笑)。


                                          
結局 一人一人が大人になって、よりマシな候補を選ぶしかないんです。自分の心情ばかり、社会や他人に押し付けても何も変わらない。日本の選挙制度自体がそうですが、特に巨大選挙区の東京都で3週間弱の選挙期間で候補者を選ぶと言うのはムリがある。だから知名度優先になる。やはり、この国は色々な問題を抱えている、やっぱり政治家にだけ任せてはいけない。


ついでに、もうちょっと具体的・現実的な話をしましょう。この社会の将来の方向性として、ボクは、北欧型の社会を目指していくのが良い、と思います。アングロサクソン流の弱肉強食は論外ヨーロッパの社会民主主義も財政面でも経済面でも問題を抱えている、とにかく安倍晋三中国共産党流の国家主義と結びついたクローニーキャピタリズム(縁故資本主義)も真っ平ごめんです。
              
北欧型の社会は重福祉+自由主義経済とボクは理解しています。重税による福祉や教育で国民を支えながら、経済面では市場原理を通底して効率を確保する。それは補助金で食ってるような産業は潰す、ということです。いずれにしても、将来 どんな社会を目指していくか、そういう議論が必要だと思います。政治家も市民もです。未来を考えることは自分に対する信頼を構築することでもある、とボクは思うんですけど、どうでしょうか。
       
*余談:上野千鶴子とSEALDsの対談
ボクが言いたいことが ほぼそのまま書いてありました(笑)。昨夏 『国会に突っ込め』と言ってたオールド左翼を上野千鶴子が『迷惑』、『男女差別』とバッサリ批判しています。その通りです。そもそも市民運動こそ多様性が求められるのに311以前は殆どそれがなかった。だからダメだったんです。他にもSEALDsのメンバーと中学生の時の先生との国会前での再会の話は感動的でした。
【対談】上野千鶴子(社会学者)×福田和香子、奥田愛基、牛田悦正(SEALDs) 対話/SEALDs×上野千鶴子 - atプラスweb


ということで、今週も官邸前へ
気温的には丁度良かったんですが、小雨交じりの日でした。今日の参加者は主催者発表で700人。
●抗議風景





                                                
今週 『福島第一原発廃炉技術を研究する原子力損害賠償・廃炉等支援機構が溶融燃料(燃料デブリ)を建屋内に閉じ込める「石棺」方式に突然言及した』そうです。全国紙はともかく(笑)、福島では大きく取り上げられていますお探しのページは見つかりませんでした | 福島民報

                                
地元にしてみれば、石棺は福島1Fの溶けた燃料が固定化されるということですから、憤りは当然です。しかし原発で事故が起きると言うことはそういうことです。当初から言われていた通り、素人眼でみたって溶けた燃料なんて、そう簡単に取り出せるはずがありません。それを政府が今まで玉虫色で隠してきたことに問題がある。できもしないことを約束して問題を先送りする。それはアベノミクスとも重なります。
できもしないことに希望をもたせ、問題を先送りする、この国の政府のやっていることはかなり残酷じゃないでしょうか。
右とか左とかはどうでもいいんです。ただ、それでいいのかって思うんですよ。