特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『野党の審議拒否』と『大連の人は信号をなぜ守るか』、それに『0427再稼働反対!首相官邸前抗議』

ああ、あと数時間でゴールデン・ウィーク!
GWに何か特別に予定があるわけじゃありませんが、仕事がちょっと忙しいと、休んで世俗を離れたーいと思ってしまいます。SFなどで自分が地球上でたった一人になってしまうお話(『地球最後の男』など)がありますが、煩わしい日常に追われると、人間に関わらないで済む暮らしに憧れてしまいます。もちろん現実には一人で竹林の中で暮らすようなことはできないし、まあ、雑事に振り回される日常こそが人生の本質かもしれないですが(笑)。
●道端には色々な花が咲いています。


今日の韓国と北朝鮮の会談は和やかに進んだようで良かったじゃないですか。まだ会談の結果も判らないし、非核化なんかあるとは思えないし、本番は米朝会談ですから喜ぶのは早いですが、戦争の危機が少しでも遠のくことが優先に決まってます。それにつけてもみじめなのは安倍晋三です。強硬論をぶった挙句、全く相手にされず、蚊帳の外に置かれてしまった。

今日の日経はアジアに詳しいEU筋の話としてこんな評価を伝えています。
北朝鮮を取り巻く5カ国(米中ロ日韓)のうち、最も影響力がないのが日本。交渉の主導権も握れていないのに外交対話から距離を置けば、ますます置き去りにされる」。欧州が驚かなかった北朝鮮の核実験中止 :日本経済新聞
この期に及んで、安倍晋三が拉致がどうのこうの言っても全く説得力がない。代わりに金(税金)をせびり取られるのがオチでしょう。日本の足を引っ張るだけの、まったく迷惑な総理大臣です。


さて、国会では、野党が審議拒否を続けています。野党は無責任という声がありますが、審議拒否は民主党政権時代、自民党も散々やっていました。


野党第一党国会対策委員長の辻元はこんなことを言っています。『不正常なのは国会ではなく政府』、『省庁に資料を求めれば、文書を隠蔽する。改ざんする。国会で質問をすれば、これも「調査中」で何も答えず、先送り。これではまともな議論などできない
ふーん、まあね。

不正常なのは国会ではなく政府です


更に審議を再開する条件として、野党6党は4つの項目を要求しています。『1. 麻生財務大臣の辞任、並びに福田淳一財務事務次官の罷免』、『2. 森友・加計問題の全容解明のため、柳瀬唯夫元総理秘書官をはじめ、関係者の証人喚問』、『3. 財務省による文書改ざん問題の調査結果の4月中の公表、並びに改ざん前の文書の全容の即時公開』、『4. 自衛隊の日報問題の真相究明、並びに自衛官の暴言問題の早期の事実確認』


ま、言ってることは間違ってない。でも、これを審議再開の条件にしてはダメです。アホ過ぎる。ムリを承知で与党が呑めない4条件をつきつけても、国会審議なんかできるわけない。国会の審議が行われなければ、野党のマスコミ露出は少なく、言い分を伝える場はぐっと少なくなってしまいます。国民には安倍や与党の言い分しか聞こえてこない。野党の4項目の要求なんか殆ど誰も知りませんよ(笑)。逆に審議が行われれば、安倍や麻生がアホな答弁を繰り返したり、強行採決の画が国民の目に伝えられるんです。


つまり、辻元(というか野党)の言ってることは論理的には正しいけれど、政治的には間違っている。大事なのは『国民が野党の審議拒否を見てどう思うか』です。野党の言い分を伝える場がなければ、国民は野党は仕事をしてないと、思うに決まってるじゃないですか。政治はディベートとは違うんです。
自民党は野党当時、広告代理店を雇って毎朝、どういうアクションをすればよいか、どういう発言をすれば自党のマスコミ露出が増えるか分析してましたそういう現実主義が野党には欠けている民主党はひどかったし、共産党社民党ならアホだから仕方ないとは思います。せめて立憲民主党には期待してるけど、まだまだ未熟なようです。野党病というか、もうちょっと真剣に仕事しろ。国民のことを真剣に考えるのなら、少しは頭を使って欲しいです。
●カナダはいいなあ。脳味噌まともで、ハンサムな首相がいて。



昨年 出張した中国の大連で印象的だったことがあります。現地の人から『大連の運転手は絶対信号は守る』という話を聞いたんです。理由を聞いたら、『殆どの信号機に顔とナンバーを識別するカメラが付いていて、違反をしたら直ぐ違反切符が送られてくるから』だそうです。具体的な金額は忘れましたが、罰金はめちゃめちゃ高いそうです。確かに現地のタクシーには渋滞している道を蛇行運転しながら100キロ近い速度でぶっ飛ばす運ちゃんもいましたけど、そんな運ちゃんでも信号は絶対に守ってました(笑)。
●道の真ん中でも平気でタクシーを乗り降りする(笑)。車の量も多いし、ある意味 無法地帯ですが、絶対に信号だけは守ります。


画像認識なんて最近の技術です。それがあっという間に町中に展開されてしまった。莫大な費用が掛かるそんなことをなぜ大連市ができたのかというと、莫大な数のカメラと画像認識システムをメーカーからタダで提供を受けたからだそうです。お金がかからないから、あっという間に整備してしまった。メーカーは機材を当局に無料提供して、その代りデータを集め、顔認識のビッグデータを収集してAIの精度を上げているそうなんです。サンプルデータは腐るほどある。AIはそれをガンガン学習していく。例え そのメーカーが失敗しても、また他のメーカーが同じことをやるでしょう。
一方 街角の交通警官のやる気がなさそうなこと(笑)。そりゃあ、自分の仕事がどんどんなくなっていきますからね。元々やる気はないのかもしれませんが(笑)。


個人情報も減ったくれもない中国ならでは、のやり方ですが、とにかくスピードが速い失敗してもいいからやってみて、彼らの技術はバンバン進歩していく。日本の太陽電池や液晶TVやケータイがあっと言う間にiPhoneと中国、台湾メーカーに取って変わられたのは記憶に新しいですが、AIとかハイテク分野でも中国が日本を超えていくのは時間の問題です。


もうひとつ、中国の話。輸出をやっている知り合いに聞いたのですが、今は日本から欧州にモノを輸出するのは中国の鉄道経由が一番早いそうです。船便だと日本から欧州まで1か月、シベリア鉄道経由だと2週間、上海から中国の鉄道で輸送すると1週間で届く。中国政府が推進している一帯一路構想ってこういうことなんですね。
●中国にとっては2級都市に過ぎない大連の港でさえ、想像もできないようなデカさでした。


ただ輸送するだけでなく、途中の拠点に投資してインフラ整備したり、場合によっては軍事基地も整備する。構想が発表されたとき日本は色々ケチをつけてましたけど、彼らは実に頭がいい。戦略的です。日本は相も変わらず東シナ海だのペルシャ湾だの、シーレーン防衛だの騒いでますが、それが全く意味が無くなってしまう可能性もあり得る。
更にドイツが良い例で、EUも中国の資金目当てにくっつこうとしている。日米同盟がどうのとか言っても、中国とEU、さらにアフリカや中東がくっついたらかなわないかもしれませんよ。すくなくとも経済圏としては天然資源も人材も充分勝負できる。



それほどスケールの大きな話じゃなくても(笑)、今 日本は、いやそれ以前に我々の仕事も大きな波にさらされています。国内の少子高齢化+人口減+政府の無能に加えて、旧来の仕事を不要にしてしまうAIなど技術の進化、それに新興国など各国との競争が激しくなっています。大企業だろうと中小企業だろうと、全部共通です。ある日、自分の仕事が技術の進歩や他国の企業にとってかわられてなくなっちゃうことなんかいくらでもあり得る。これからはホント、大変です。仕事とか興味ないボクだって、先行きはマジでやばいと思います。どうやって競争していったら良いか、考えてしまいます。国民だってどんどん劣化が進んでいるし↓。


特に酷いのは世襲だらけの日本の政治家です。アベノミクスだって円安にして輸出で経済を浮揚させようという昭和のリバイバルに過ぎません。それじゃどうにもなりません。中国と同じフィールドで競争しても勝てるわけない。国民は劣化するは、政治家は国民より大幅にアホだはで、やっぱり日本はアメリカの51番目の州になった方がいい(笑)。そうやって日本の政治家もアメリカの政治家と競争させればいいと思うんです。あ、日本なんかだと、政治家をAIに代替してもいいかもしれません。漫画のエヴァンゲリオンでは将来の都市では政治家はコンピュータに代替されてましたね。
副総理とか言われているジジイがセクハラ一つ、どうしたら良いか、まともに判断できないんだから、日本が他国と競争するなんてあり得ない。マジでやばいと思います。

●敢えて言えば、こういう若い子たちが日本の唯一の希望なのかな。


相撲協会公益法人を取り消そう!という署名。女性差別団体のどこが『公益』だよ


キャンペーン · 女性差別を行う日本相撲協会の「公益」認定取り消しを! · Change.org



ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
上着だけで過ごせるような、爽やかなお天気です。連休前に一発かましておくか(笑)って感じ。今日の気温は20度、参加者は700人。
●抗議風景 5枚目中央の女性は共産党の国会議員、吉良ちゃん





2013年に安倍晋三が日本の優先交渉権を獲得してきたトルコの原発計画がトラぶっています。三菱重工伊藤忠などが資金を出すことになっていましたが、今週 伊藤忠がそこから離脱したのです。

伊藤忠、トルコの原発計画から離脱 事業計画遅れも :日本経済新聞

理由は当初2兆円と見積もってた総事業費が事前の事業化調査で当初の2倍強の5兆円超に膨らむことが判明したからです。しかも、その調査自体もまだ終わっていないそうです。こんな体たらくじゃ、まともな企業なら撤収しますよね(笑)。
これもいわゆる『安倍案件』(笑)ですが、ただでさえ三菱重工は客船事業の損失、火力発電の絶不調、ジェット機の開発遅れで経営が傾いています。経産省でも『三菱重工に無理をさせて、東芝のようになっては困る』という意見が出ているそうです。

三菱重工を悩ます「安倍案件」、トルコへの原発輸出に暗雲 | inside Enterprise | ダイヤモンド・オンライン


311で安全基準が厳格化し、しかもシェールガス自然エネルギーなど新しいエネルギーが現実になってきた現在、原発は過去の遺物になりつつあります。昭和の時代と同じように円安による輸出増大で経済を立て直そうとして失敗したのがアベノミクスでした。時代遅れの思想という点で両者は共通している。
原発にしろ、アベノミクスにしろ、女性への差別意識にしろ、政府や役人はどこまで過去にしがみつくのでしょうか。この歪みは若い人や子供たちに回ってきています。人材しか資源がない日本にとって、このツケは大きなものになるに違いありません。