特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『ニッポン一億総活躍プラン』(笑)と『シャープ、東芝の決算』、それに『0520 再稼働反対!首相官邸前抗議』&『安倍政権の退陣を求める国会前抗議行動』

資本主義に抵抗して(笑)、極力のんびり暮らしているボクですが、毎週 週末になると忙しくなるんです。木曜は当日の夕食作りと翌日デモへ行くための夕食の下ごしらえ、金曜はデモとブログ、土曜は映画2本、日曜は読書と週初めのための夕食の下ごしらえ。ま、自分の意志でやってるんですが、目が回るくらい忙しい(笑)。

                                     
このところ都知事舛添が叩かれてますけど、ボクはあまり同調する気になりません。もちろん舛添なんかクソ、なのは最初から判ってます。差別的な言い方かもしれませんが、賤しそうな人品は顔を見れば最初から判るじゃないですか(笑)。
ボクが舛添を叩く気にならないのは2つ理由があります。まず、そういうことを言ってる奴は石原を叩かなかったこと。舛添以上だったかもしれない石原の贅沢三昧も報じられていた石原都知事の豪華外遊/庶民感覚ズレまくり/福祉削りなぜ…/都民もメディアも批判にも関わらず、何故か大騒ぎにならなかった。それ以前に『石原は都庁には週1回くらいしか来なかった』 (ジャーナリストの青木理氏のTBSラジオでの言)そうですからね。もう一つは、舛添を降ろしても次はもっとロクでもない奴が出てくるだろうからです。舛添を叩いているのは自民党でしょう。オリンピックの事でも舛添は言うことを聞きませんからね(その点は偉い)。おそらく自民党は舛添のクビをすげ替えたいと思ってるんじゃないですか。
で、替わりに出てくる奴は???橋下なんか出てきたらどうしたら良いのでしょうか(バカが投票するでしょ!)。橋下まで行かなくたって、舛添の次はどうせロクでもないクズが出てくるに決まっています。これだけ叩かれても平然とクダラナイ言い訳で終始する図々しさを見ても(笑)、次に出てくる奴より、まだ、こいつの方がマシなんじゃないかという気がします(笑)。


さて、今週 内閣府から「ニッポン一億総活躍プラン」』が発表されました。『2021年度までに国内総生産(GDP)を600兆円に増やす目標の実現に向け、働き方改革による生産性の向上や少子高齢化の克服に力を入れる』そうです。そもそも、GDP600兆という目標自体が狂気の沙汰ではありますけど(笑)、ここで挙げられている内容自体はそれほど文句はありません。同一労働同一賃金最低賃金1000円、介護人材の給与引上げなど旧民主党が掲げていた政策と大きな差がないからです。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160518-00000063-mai-pol

勿論 財源が不明であったり、GDPの成長と具体的にどう結び付くのか検証されていない、などの問題点はあります。これでは経済政策とは言えないでしょうね。また労働基準監督署の体制を強化もしないで長時間労働を規制(笑)など実効性の面でも疑問はかなりあります。日経ですら『成長実現に力不足』(19日朝刊2面)としているくらいです。

                                            
でも選挙情勢をみながら、リベラルな再分配政策をささっとパクれるっていうのは官僚組織の優秀さを感じます。自民・民進、双方で勉強会の講師をやってる人の話だと安倍晋三は経済には興味も関心も知識もないそうですけど、経済政策は改憲の道具として割り切って官僚を使いこなしているのには残念ながら感心します。これくらいのリアリズムは政治には必要でしょう。ついでに政権当時の民進党の実行力・マネジメント能力の絶望的な欠如も思い出してしまいます。

                                        
それでも18日に民進党の岡田が党首討論で、安倍晋三に先だって『消費増税延期を』と要求したのは良かったと思います。
党首討論:岡田氏、増税先送り主張 安倍首相より先に - 毎日新聞
                                          
加えて『(1)20年度までに基礎的財政収支黒字化の目標の堅持、(2)行財政改革、(3)社会保障充実を予定通り来年4月から実施、(4)軽減税率の白紙化』という政策パッケージを出してきました。
これで、最低限の論点はできた民主党内でコンセンサスができてないとか新聞記事が書いてましたが、民進党内でも他の野党でもこの程度のことが合意できないんだったら政治家やめろって。あと、市民の側もバカの一つ覚えの戦争法反対ばかり言ってないで援護射撃しなければダメですよ。何度も言ってますが、世論調査を見れば『安保法反対』じゃ選挙にならないんですから(笑)。
●SEALDsのUCD君のツイート。全く同感。市民の政治参加は大事ですけどバカじゃだめ。正確には自分の視野を広げようとしなかったり、簡単に結論を決めつけたりする奴はダメ。反原発で知的レベルが下がった奴もいますけどね(笑)。

                       
選挙前の勝負時です。岡田が先に消費増税延期を打ち出したことで、安倍が後から同調してきても『失政』という攻め口が出来たわけです。(1)はムリだろうし、ホントは消費増税を延期するのが良いのかどうかボクも判りませんけど、今の景気じゃ厳しいし、選挙で勝ち目はないでしょうし。軽減税率の白紙化は素晴らしい。岡田は人心収攬はできないし政局の判断も出来ないけど、バカじゃない。

                                            
あとは独自の論点を入れていくこと。一つは国民生活の向上策。与党が見送った給付型奨学金子供手当の復活もよいでしょう。さらに差別化する策として与党ではできない財源、例えば富裕層への増税行政改革を訴えればいいんです。例えば1999年まで日本でも行っていた有価証券取引税はどうでしょうか。当時のように株式の譲渡価額に0.1%課税すれば、奨学金や保育士の給与の問題なんて一発で解決してお釣りが来ます。アベノミクスの株高は結局 外人投資家が年金基金を勝ち逃げして終わりました。今度は連中に課税すればいいんですよ!
根本的な策である相続財産や資産への課税強化を検討するのは時間的に難しいかもしれませんが、サンダース氏みたいに期限をSEVERAL YEARSと区切ればいいんです。本当に日本の経済を改善しようとするのなら再配分だけでなく、財源も考えなくてはなりません。そのためにはフロー面、つまり所得税の累進税率強化だけでなく、ストック面の相続税や資産課税、それに配偶者控除のように今の世の中の仕組みにあわない不平等な制度も含めて、税制を大きく変えていくことが必要だと思います。そのカネを社会保障や介護、職業訓練などに回すそうやって人々にお金を回せば消費は増えて、ゾンビ企業が潰れても新たな産業も生まれて、潜在成長率も上がるはずです。それこそがデフレ脱却なんだけどな。


さてさて、先週は日本を代表するゾンビ企業大企業の衰退を示すニュースが目立ちました。シャープと東芝の決算の発表です。シャープの方は2600億の赤字を出した結果 債務超過東証1部上場が廃止、2部に降格だそうです。社長にはホンハイの人が就任することになり、従業員のリストラも検討することになったそうです。シャープ:7000人削減案 鴻海検討、国内外の16% 最終赤字2559億円 債務超過 - 毎日新聞

ホンハイが買収する当初は、社長はそのまま、リストラはしない、なんてニュースが流れていましたが、当然 そんなことはあるわけありません(笑)。リストラは残念ですが、企業は債務超過になったら潰れるのが普通ですから、企業が存続しただけでも良しとしなければならないでしょう。従業員が約4万人超いたシャープは既に6000人の希望退職を行っています。ここから更に7000人。経営者は万死に値するでしょう。経営が悪化した会社の従業員って大変です。勿論 運もあるけど、会社をそういう風にしてしまった経営者って絶対に許せない。
それにしても一時期は優良企業の代名詞だったシャープがこうなるとは、という感慨は抱かざるを得ません。シャープの場合 歴代の経営者がアホだったから、というのはあるにしろ、サラリーマンのボクにとっても他人事ではありません。

                                       
東芝の方は絶好調だった医療機器部門や白物家電部門を売ったお金で債務超過(≒倒産)を免れましたが、自己資本比率は5.8%と風前の灯の状態が続いています。東芝も数年以内に存続の岐路に立たされるでしょう。賭けてもいい(笑)。例えば冷蔵庫・洗濯機などの白物家電は確か800億で中国企業に売りましたが、ブランドは『東芝』を使う契約だそうです。気が付かない消費者が大勢居ることを狙っているわけです(笑)。その中国企業が品質問題を起こした時、東芝のブランドはどうなるか(笑)。これは最悪の売却だったと業界で言われているそうです。
これからの東芝は儲け頭を売ってしまって、半導体原発で生きていくわけですが、半導体の方はアップルの減速などでさっそく打撃を受けています(笑)。東芝上席常務、NAND型フラッシュメモリー「スマホ向け悪化」 :日本経済新聞。 それでなくても競合が厳しくて莫大な投資が居る半導体事業は、財務体質が悪化した企業には厳しいです。
                        
原発の方はもともとお先真っ暗なのに加えて、先週こんなことも起こりました。

東芝、米原発計画で現地大手との契約解除 :日本経済新聞

2030年までに45基を受注する東芝の経営計画のうち 具体化したものは311前に受注した5〜6台しかありません。そのうち2台が風前の灯になりました(笑)。『企業をそう簡単にブラックと決めつけることなんかできない』と考えるボクでも、原発をメインとする企業には1ミリも同情しません(笑)。本業で社会に害悪を垂れ流しているわけですから、最悪です。
決算発表で、東芝は来期はわずかながらの黒字を見込むと発表していましたが、これからが見ものです(笑)。こうやって原発企業がどんどん潰れていけばいいんです。日立・GEは原発から逃げたがってるし、三菱重工はサンオノフレ原発で不良を出して9300億円(笑)の訴訟を抱えている米電力など、三菱重に9300億円を請求 原発事故で :日本経済新聞東芝はこのざま(笑)。昔 反原発運動の草分けだった故高木仁三郎氏が、原発関連企業から彼が受けた様々な嫌がらせのことを話しながら、『原子炉メーカーというのは想像以上にすごい力を持っているんですよ』とボクの目の前でため息つきながら述懐していたのを良く覚えています。それとは隔世の感があります。でも今は、経済合理性に反している原発企業が潰れていくのは資本主義の必然と思えてなりません。



と、いうことで、今週も再稼働反対の官邸前へ。今日の午後6時の気温は19度。デモ日和です。参加者は800人だそうです。
●抗議風景






暖かくなってきたにも拘わらず、参加者の人数が3桁なのが続いて少し寂しいですが、ま、こんなもんかな、と(笑)。ボクは自分がやりたいからやってるだけで、変な使命感なんか1ミリもありませんが、誰かが声を挙げなければならないし、そうだとしたら変な労働団体や頭のおかしい反原発団体でもなくて、官邸前のような普通の市民の集まりしかないでしょう。

●写真の真ん中あたり、チリのアジェンデ打倒運動に使われた虹色のプラカードがボクです。

                                                
そのあと、国会前の高校生たち、『安倍政権の退陣を求める国会前抗議行動』へ転戦。と、言っても高校生たちより、応援の大人の方が遥かに多いんですが(笑)。参加者は延べ5〜600人くらいですかね。何より高校生たちの消耗が心配だし。くれぐれも無理をしないで欲しいです。議員がスピーチに来るようになった現在だって大したもんです。これから色々自分で考えて、色々な人に逢えば良い。まだまだ先が長いんですから。
●抗議風景





福島みずほ。高校生とスピーチの段取りを相談しています。


社民党のクズ・ツイート。曰く 刑訴法の改変とヘイトスピーチ対策法が与野党のバーターだそうです。過半数持っている与党がどうしてバーターする必要があるんでしょうか(笑)。とうとう党ぐるみで頭がおかしくなったようです。ゴミ政党、もう要らね

福島みずほのスピーチに拍手する(笑)共産党の藤野政策委員長と山添拓。面白い表情です(笑)。