特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『安倍内閣を採点する』と『16か月連続の実質賃金低下』、それに『1205 再稼働反対!首相官邸前抗議!』

少し前 某経済団体から安倍内閣の政策についてどう採点するかというアンケートが届いていた。具体的には経済政策、成長戦略、財政再建、政治行政改革外交政策について、安倍内閣を1.非常に良い、2.少し良い、3.普通、4.少し悪い、5.非常に悪いの5段階で評価しろというものだ。一応 仕事だったので『なるべく公平に』(笑)と思いながら、企業の立場で回答した。こんな感じだ。()内は回答理由。
●経済政策   :4.少し悪い (株価が上がった以外は成果はない。GDP成長率は13年1Q以降下がりっぱなし、円安は行き過ぎだし、何よりも企業経営にとっては急な為替変動は困る)
●成長戦略   :5.非常に悪い (成果ゼロ)
財政再建   :5.非常に悪い (成果ゼロどころか消費税先送りでマイナス)
●政治行政改革:5.非常に悪い (成果ゼロどころか、何もやってない)
外交政策   :5.非常に悪い (日本の貿易相手国NO2,NO3の近隣国との関係改善が出来なかったばかりか、貿易相手国NO1のアメリカとの関係も悪い)
            
                                                 
改めて言うのもなんだがこうやって分野別に考えると考えの整理が出来て良い、と思った。企業の立場で考えたら、株が上がれば年金基金の運営が助かるから、経済政策は『3.普通』でも良いかもしれない。やっぱり安倍晋三への私情が篭ってるか(笑)。でも他の項目は完全に落第というか、安倍内閣は企業の側から見てもサイテーだよ。他の企業はどう採点するか知らないけど、この採点って客観的に見てもこれ以外ない、と思いませんか?
●おなじみ日本人ジョーク。でも、これ、ジョークじゃないよ。


                              
木曜日 新聞各紙に自公の圧倒的優勢という記事が出ていた。投票率を下げるための陰謀かもしれないが(笑)、がっくりくるのは事実だ。与野党ともにこのことは調査である程度判っているのだと思う。だから安倍晋三大義のない解散をしたのだし、事実『女性有権者は海江田と聞くと負け犬を連想する』(笑)という事前の調査結果が永田町では出回っているそうだ。

                                                  
だが、それはそれで仕方がない。投票先がない、まともな野党がない、というのも事実だからだ。それに『先のことはあまり関心がない、今は飯を食えてるから、それでいいや』と考える人が多いのだろう。もっと景気が厳しくならなければ、もっと格差が広がらなければ判らない人は仕方がない(笑)。棄権するようなアホは死ぬまで1%の側の奴隷をやってろって(笑)。
ボクは民意なんて言葉は嫌いだが、現状は民意とずれている自民、公明、共産とロクでもない組織政党だけが幅を利かしている。オーストラリアみたいに投票に行かない奴は罰金をとる、それだけで世の中は変わると思うんだけどなあ。



さて12月2日に発表された毎月勤労統計調査によると、10月の実質賃金は前年より2.8%下がった昨年7月から実質賃金は16か月連続、低下を続けている
アベノミクスが始まってからの賃金(名目、実質)の動き

                                                                                                 
ずっと同じことを書いているが(笑)、円安による物価高に賃上げが追い付かない、それが実態だ。安倍晋三が賃金は上がったと言い張るのは裏腹に、実質的な賃金は下がり続けている。流石にマスコミもこのことは取り上げるようになったが、野党の側からは『じゃあ、どうするか』という声は聞こえてこない。

アベノミクスは金融緩和、公共投資、成長戦略(規制緩和)だが、その本質は『政策でやれることを全部やっている』というだけの話だ(笑)。だが、それ自体を否定するのは難しい。不景気になったらやれるだけのことはやるのは当たり前だからだ。
アベノミクスの根本的な弱点は経済政策としての再分配の欠如だ。その結果 GDPで最も大きい要素である消費が減退し景気が悪化している。だから野党は財源を明らかにしたうえで、そこを突けばよい。答えは温故知新=『行政改革をやって再分配をやる』だよ。民主党政権は小沢も含めて再分配の財源をきちんと精査してなかったし、再分配の方向性も明確でなかったから失敗した。子供手当なんか実に良い政策だったと思う。だが、その財源も目的・哲学も明確でなかったからマスゴミに叩かれて、すぐしぼんでしまった。まして平均年齢67歳の産業(農業)への個別所得補償なんてカネをどぶに捨てるようなもんだ。ボクも詳しく知らなかったけど、Wikiで見たら7500億もカネをぶち込んでたんだぞ。あと10年もしたら消滅しかねない産業に投資してどうするの?農家を見捨てるという話じゃない。農家のおじいちゃん、おばあちゃんが困っているなら福祉政策を考えれば良いのだ。そもそも農家と電力会社だけ所得を補償するのは日本の経済を活性化させる政策じゃない。他の産業に従事している大多数の人にとっては単なる不平等、殆どアパルトヘイトだよ。

                          
与野党ともに経済政策と福祉政策の混同があると思う。経済政策としての再分配は経済効果があるものに対して行う、という哲学・基本方針をはっきりさせなくては只のバラマキになってしまう。その結果はかってのイギリスのような財政破綻と社会のモラルハザードだ。解雇フリーなど新自由主義的な政策をとりいれながら、経済成長と高福祉を両立させたスウェーデンのことを考えて見れば良いスウェーデンは解雇フリーの代わりに再就職支援や教育訓練を手厚くした。障碍者雇用も推進した。)。あ、日本で解雇フリーを導入すればいいって、そんな頭の悪い、単純な話じゃない(笑)。同一賃金同一労働、職務給にしなければ、そんなことしても無意味だし、労働者の保護手段が心もとない日本でそんなことを導入したら自殺行為だよ。

困っている人は助ける助け合いの社会が良い、とボクは思う。だが、そのためにはそろばん勘定も両立させなくてはならない福祉のためにはお金が必要。現実というのはそういうものだ。日本人はいい加減 大人にならなければいけないってことだろう。


                                                                                              
ということで、今週も官邸前へ今日の東京の気温は8度。いやあ、寒い。もう、思い切り冬だ(笑)。
12月に入って忙しいんだろうか、今日の参加者は先週よりちょっと少ないかな。官邸前1000人弱、国会前他で500人くらい、併せて1500人くらい?(主催者発表1600人)。来週金曜は別の日のデモの準備で官邸前抗議自体がお休みだそうだ。
●抗議風景









●これは言えている。ボクだったら選択肢を4つにして『棄権するアホな国民』を付け加えたい。

                                       
●おなじみ播磨屋トラック

          
今日 国会前でスピーチに立った女の子が言ってた。彼女は福島を訪問して帰ってきたばかりだという。Jビレッジあたりまでは行ったが、全く進まない復興に愕然としたそうだ。曰く『鹿児島では国が全面的に責任を持つ、と言って川内の再稼働を説得しているようですが、それならフクシマも責任を持てよ!』
その通りだよ!
だけど、それだけが問題なんじゃない。こんなミエミエの話に騙されるような奴もはっきり言って自己責任だ。所謂 騙される側の責任だってあるってことだ。原発事故の責任なんかデカ過ぎて取れるわけないのは最初からわかってるだろってそんなことくらい、わかんないような奴は文字通りアホだよ。 良く言うじゃないか、何とかは死ななきゃ治らないって(笑)。             
●国会前の彼女

最近 官邸前で盛り上がっているシュプレヒコールはこれ。
安倍晋三原発を止められないなら、お前がやめろ!』
『お前がやめろ!』のところで、声のヴォルテージが上がるのがポイントだ(笑)。

                                                                                          
下の写真を見て欲しい。結局、こういうことなんだよ。野党がアホばかりなんだもん、今回の選挙が厳しいのは当然だ。だが、これが最後の選挙じゃない(たぶん)。『絶望は愚か者の隠れ家』だ。さらに言うと『棄権は低能のパラダイス』だろうか(笑)。10年、20年単位で物事を考えていけばなんてことないと思うんだよな。
●今日の写真。