特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『政治改革30年』(報道1930)と『晩夏の和食』

 早くもおせち料理の案内が送られてきました。もう年の瀬のお話が始まりました(笑)。

 今週 岸田が内閣改造をやってましたが、国民の生活には関係のない、どうでもいい改造でした。

 内ゲバばかりで自滅した民主党政権時代と比べれば、ある意味 偉いと言えば偉いですが(笑)、政治家の発想自体が国民より自分たちの権力維持ということなんでしょう。

 目的が『国民のため』ではなく『自分の権力のため』だから(笑)、政治の機能は益々劣化していくのは当然です。

 安倍政権の時も『これほど酷い内閣があったか』と思いましたが、我ながら甘かったです。下には下がある。

 政権交代が可能になる現実的な政策をうちだせない無能な野党の責任は大きいし、何よりも、抗議もしなければ選挙にも行かずにアホ政権を放置している国民が悪い
 岸田曰く『明日は今日よりもよくなる』だって(笑)。正真正銘のアホなのか。

 腐敗と無気力は昔の中国の王朝やローマ帝国の末期もきっとこんな感じだったんでしょうね。


 今週 火曜日のBS-TBS『報道1930』は面白かったです。見ている時はそれ程でもなかったのですが、見終わって思い返したら、ジリジリ重みが伝わってきた。

 当事者だった河野洋平細川護熙を呼んで、90年代の『政治改革』小選挙区制の導入と政治資金改革)を総括すると言うものでした。

 当初は有権者の政治不信を何とかしようということで始めた『政治改革』はマスコミや当時あった民間政治臨調などの誘導でいつの間にか世論は小選挙区比例代表制の導入に置き換わってしまったそうです。
 竹下の影響力が、とモゴモゴ言ってた当事者の河野洋平自身も首をかしげていました(笑)。マスコミに踊らされて国民が無謀な方向へ引き摺られていったのは太平洋戦争と一緒です。

 カネの問題では政党助成金を出す代わりに企業献金は5年で廃止する、ということになっていたそうですね。しかし、それは有耶無耶になってしまった。

 何よりも禍根を残したのが小選挙区比例代表制です。当時総理大臣の細川の原案は穏健な多党連立による政権交代を目指す制度で、小選挙区200、比例代表300という割り振りだったそうです。確かにこれだったら今よりマシです。番組で小川淳也が言っていたように『有権者全体の2割の票で8割の議席を占める』なんて今のバカな状況にはならなかったでしょう。

 ところが細川が政治改革を実現するために、当時野党の河野洋平自民党総裁と会談、細川が河野の自民案を丸呑みして『小選挙区300、比例代表200』となったそうです。国会でのまともな議論もなく、それで決まってしまった。

 その結果、党中央の権限が強くなりすぎたり、地盤がある世襲議員ばかりで、女性や野にある人物が立候補しにくくなるという弊害が出てきた。

 同じ党内でも切磋琢磨していた中選挙区時代と比べて、国会議員の質の低下は甚だしい。

 細川は政権交代が起きただけでも小選挙区比例代表制を評価していましたが、一方の河野洋平は『失敗だった』としています。元来目指していた穏健な多党連立政権が実現するどころか、議員の質の低下、権力維持だけを目標にする政権などあまりにも弊害が多すぎるからです。

 小選挙区比例代表制による『政治改革』は政治の機能不全を招き、国民の政治不信を益々増大させた、と言えるでしょう。

 結論として、政治学者の中北中央大教授はこう言っていました。『政権交代がある政治を目指した小選挙区比例代表制の導入は完全に失敗だった。現状を見ても非現実的な政策を振り回してバラバラの今の野党では政権交代は完全に不可能である』というものでした。ボクもそう思います。

 政治改革(細川)、行政改革(橋本)、郵政改革(小泉)、教育改革(安倍)、デジタル改革(菅)、マスコミが大々的に謳った『改革』は全て失敗しています(笑)。維新も二言目には『改革』って言いますね(笑)。
 いくら日本人がバカばかりとはいえ、『改革』という言葉に踊らされるのはいい加減止めたらどうでしょうか。

 今 ネットで川口市クルド人に関するデマが飛び交っているのも、かって関東大震災朝鮮人デマに踊らされたのと変わらない日本人の知能指数を表しています。


 

 8月の末 近所の和食へ行ってきました。5月に初めて行った、東京の菊乃井の料理長が独立した店です。出かけるのが歩いて行ける店ばかりになってきたのは、やっぱり歳をとってきたからだと思います。

 やっぱり最初はグラス・シャンパンから。ボクはビールは滅多に飲みません。2年くらい前にギネスの缶を一本飲んだきり(笑)。

 湯葉とウニ。これは美味しかった。

 八寸。サバずしやタコの柔らか煮、栗の甘露煮、銀杏の炒り煮etc。お皿に一杯載っているとワクワクします(笑)。どれも仕事が細かい。

 お椀。白ずいきと冬瓜です。大きくなった冬瓜に行く夏を惜しんで。

 お刺身イカやヒラメ、キンメダイ、マトウダイなどの上に肝や煎り酒のゼリー、梅、からすみなどが載っています。それぞれに包丁が入れてあるし、やっぱり仕事が細かい。

 日本酒はボクには強すぎるのですが、それでもお刺身には日本酒が欲しくなります。でも直ぐ酔ってしまうので、どこの店でもお酒とお水を同時に持ってきてもらっています(笑)。

 グラスは江戸切子。家用に買おうかな、とも思うのですが、ネットで値段を見て止めました(笑)。

 こちらの店では郡上の稚鮎。ラベル付きです(笑)。

 常陸。焼きナスのペーストが敷いてあります。赤身なので許容範囲ではあります。今回で2回目の来店なのでまだ大人しくしていますが、顔を覚えてもらったら『牛肉は止めてね』って言おうと思います(笑)。よっぽど旨くなければ牛肉なんか食べたくない。

 土鍋で炊いた新トウモロコシとスッポンのご飯。残った分はお土産で明日の朝ご飯になります(笑)。

 意外な組み合わせでしたが、食べてみたら美味しかった。

 作りたてというわらび餅。ふわふわ。

 ボクは飲まないので、さっさと1時間半で食べ終わりました(笑)。それでも家に帰った頃はもう真っ暗。晩夏の夜の水辺です。