特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『白子のパスタと白河甘鯛の包み焼き』と『アホはいいけど、ウソは駄目』

 街ではもう、イルミネーションが始まっています。
 感染者の減少に伴って、消滅したと思っていた忘年会とか会食とかいう声がゴキブリのように見え隠れするようになりました。老若問わず、宴会をやりたい人はやりたいんですよね。何が飲みにケーション、だよ😭

 周囲に宴会嫌いを大声でカミングアウトしているボクですが(笑)、たまにはどうしても拒否しきれないものもあります。どうして他人を巻き添えにするのでしょう。感染だって少しずつ増え始めているのに懲りない連中です。

 
 気分を直して、前回の近所のイタリアンの続きです。前回は秋の素材でしたが、今日は冬の素材。これは白子のパスタ。

 ドイツ料理のカツレツなどの付け合わせで出てくる卵麺(シュパッツレ)に鱈の白子がバターソースで絡み合ってます。その下のザワークラウトが酸味でアクセントを加えている。
 
 こちらは白河甘鯛の包み焼き。幻の甘鯛と言われる白河甘鯛(普通の赤甘鯛より身がふっくらしてます)を香茸と一緒に包み焼きにしたもの。前回はクエとポルチーニだったのですが、これも香り高くて美味しい。

 秋と冬の素材が交じり合う、そんな季節です。自分の人生なんて通り過ぎるだけの人生かもしれませんけど、あと何回 冬を迎えられるのかなと思ってしまいます。今年はラニーニャ現象で寒くなると言ってますが、どんな冬になるんでしょうね。

●敢えて判りにくくしている?店の入り口には姫リンゴがなってました。食べられないそうです(笑)。 


 さて立憲民主党の党首選の日程がやっと30日の投開票で決まったそうです。
 党首選の日程すら、さっさと決められないのは勿体なかったです。
 枝野執行部はカネも組織もない中から党をここまで育ててきたのは功績大と思っていますが(選挙公約は酷かったですが)、何事も説明不足の面は否めなかった、と思います。政治をワイドショーの延長としかとらえられないバカ↓は論外ですが、自分たちが国民からどう見られるか、どう見られたいか、もう少し意識したほうが良い。

 代表戦なんてお祭り騒ぎは注目を集めるチャンスです。選挙戦では事実に基づいて今後の目指すべき方向をオープンに議論をする。それをやって初めて、市民が立憲民主党に関心を持つことができるでしょう。誰が代表になるかより、候補者それぞれを国民に売り込んでほしい。強いては政治への関心を少しでも高めることにも繋がるはずです。


 あと、共産との共闘ばかりがマスコミやネットの話題になってますけど、くだらないです。
 水曜日のBS-TBS報道1930』で、マスコミでは『立憲の有力者で一番共闘に後ろ向き』とされている元外相の玄葉氏が『共産との選挙協力は今後も続けるべき。ただ政策面ですり寄り過ぎた。共産党の閣外協力という言葉も一体感を連想させ、無党派層からのイメージダウンにつながってしまった。今後は閣外協力なんて言葉はやめて、選挙協力という形で関係を深めていくべき』と言っていました。

 玄葉ですら、こう言っている。まさにその通りで、共闘の是非なんか全く争点ではありません選挙協力はしなければ立憲も共産党もやっていけません。その一方、一緒に政権を担おうと思っているような議員は立憲にも共産にも殆どいないはずです。

 立憲と共産党は安保などの考え方は違うのだから、意を同じくする点と異なる点をオープンにしたうえで選挙協力をすればよい。小党が連立政権を作ることが多いヨーロッパだって野党共闘とはそういうものの筈。

 同じく報道1930で解説の堤伸輔氏が『新聞が2社、明らかに野党共闘潰しのキャンペーンをやっている』と述べていました。

 恐らく産経と朝日でしょう。立憲と共産との関係の是非ばかりあげつらうのは連中のキャンペーン以外何物でもない、とボクも思っています。社是が『商業右翼』の産経は許せるのですが、朝日は正義の味方面してる癖に、からきし権力に弱いから嫌いなんです。『弱気をくじき、強気に媚びる』、まさに朝日新聞のことを語る言葉です。

 目的がさっぱり判らない与党のバラマキ10万円給付が典型ですが、与野党議席が接近していないと国権の最高機関である国会が機能しません。

 こうなってしまったのも国民の無責任さ、マスコミの無能さだけでなく、野党のだらしなさにも大きな責任があります。

 水曜日の岸田の記者会見を見ていて『久々に総理大臣が原稿なしに自分の言葉で喋ってる』と思いました(笑)。今までが本当に酷すぎた。野党もここでしっかりして、いい加減、政治を機能させてもらいたいです。
 少子高齢化の進展、格差の拡大、財政問題、介護の2025年問題、アジアの対外関係の緊張、様々な問題を抱える日本に残された時間はあまりありません。


 さてさて、サイボーズという一部上場企業の社長の青野慶久氏という人は選択的夫婦別姓を求めて国を訴えたことで有名です。今回の選挙でも『ヤシノミ作戦』と称して、選択的別姓や同性婚に否定的な候補や最高裁判事を落選させる運動をやっていました。
mainichi.jp

 その青野氏がネットに『日本人の給料が上がらない原因』を書いていました。給料が上がらないのは日本企業の生産性が低いからだが、その理由は『飲みニケーションなどのオッサン文化が根強いから』というのです。

 



 オッサン文化の第一の特徴は排他的な所です。家事や育児などで長時間労働や飲みニケーションに参加できない人間は情報が入ってこなかったり、周囲の視線が冷たくなったりします。ムラ社会のオッサン文化が蔓延る社会では優秀な人間が活躍する機会はどうしても少なくなる


 青野氏の話を直接聞いたことがあります。
 創業当時のサイボーズはブラック企業離職率の高さに悩んでいたそうです。ベンチャー企業、それもIT企業では長時間労働なんて当たり前ですが、それではどうしても離職者が多く出てしまう。

 そのため経営が脅かされるまでになって、青野氏は15年間 試行錯誤しながら、個人の事情に応じた柔軟な働き方を認める会社に改革していったそうです。労働時間や労働場所は自由、抜擢人事も当たり前、給与も上司と部下で交渉して決める。成果がそれに見合っていれば、いくら払っても問題はないわけです。
 『全部が全部 従業員の希望をかなえられるわけではないけれど、議論をすればいい。価値観の押し付けこそが生産性を落としている』と青野氏は言ってました。

 その代わり信賞必罰です。売上至上主義とは全く異なりますが、成果については徹底的に問われる。賃下げ、降格も当たり前。情報は基本はオープン。社内ルールは勿論、役員会の議事録も社内に公開。それを見た上で、個人が判断するという会社にしているそうです。
 また社内の飲み会なんかはない代わりに、上司は部下と頻繁に面談をすることがルールとして決まっているそうです。仕事の話は禁止。社内では『雑談』と呼ばれているそうです。
 
 かなり厳しい社風でもあるとは思いましたし、会社から脱落する人も多かったそうです。しかし、優秀な人、自分の頭で考えられる人の定着率も高まった。また一旦家庭に入ってしまった社員が出戻ってきたり、子育てしながら働いている社員が大きな戦力になっているそうです。優秀だけど他社では中々働きにくい人材です。
 そのおかげでサイボーズの業績も継続して上昇している。最近はTVCMもやってますよね。


www.youtube.com


 青野社長が言ってることは北欧型の社会、『高福祉・高負担/自由競争経済』に似ています。


『選挙について考える2』と『将来のビジョンが大事(野党が改革政党になる方法)』 - 特別な1日

 個人の事情は最大限考慮し、個人と企業の食い違いは議論で埋める。性差なんか全く関係ない。社内の情報は極力オープンにして、個人の能力と希望に応じて働く機会を提供、会社の業績につなげる。その替わり信賞必罰。降格や賃下げも当たり前。厳しいけど、合理的ではある。
 今までの日本企業の形態とはずいぶん違いますが、個人を大事にする戦略は人間しか資源がない日本、少子高齢化が進んでいく日本にとっては向いているのではないでしょうか。


 ちなみに青野社長曰く『(サイボーズでは)アホはいいけど、ウソは駄目』だそうです。失敗はOKだし、知識やスキル不足もOK。それは学習すればよい。だけど嘘をつく人間とは仕事を一緒にすることが出来ない。現実直視、事実認識という考えのベースを共有することが出来ないからです。言葉が通じない。
 
 ボクが安倍晋三山本太郎、バカウヨや維新、それに岩上安見(IWJ)や田中龍作や鮫島浩、堤未果おしどりマコなどのインチキジャーナリストもどきを大嫌いな理由も全く同じです。やっぱり嘘つきとは議論ができない嘘つきは民主主義の敵、です。