特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

賃金は下がる、消費は減る、せめて罪人がのさばりませんように(笑):★0801 再稼働反対!首相官邸前抗議!


6月の実質賃金はまた下がった(厚労省 毎月勤労統計調査速報,7/31)。昨年の7月から1年間物価値上げに賃金が追い付かず、実質賃金が下がり続けているのだ。
アベノミクスが始まってからの賃金前年比推移(2013年1月〜2014年6月)

6月はほんのスズメの涙程度、わずか0.4%名目賃金(青線)が上がっただけで、物価値上がりを換算した実質賃金(赤線)は前年より3.8%も下がったしかも毎月 どんどん悪くなってる。更に6月は速報値だけど、確定値だともっと下がるのがいつものパターンだ。
                                                                                        

各社の姿勢が判って面白いので、この件に関する報道各社の見出しを並べておく。普通に考えたら物価値上げに賃上げが追いつくはずがないことはアベノミクスが始まった当初から判り切ったことだし、こうやって実質賃金という形で表れている。今回はやっと朝日がまともなことを言ってるが、日経の見出しだけ読んでたら全くのアホになっちゃうよ。*もちろん日経がまともな時もあるし、朝日が酷い時もある。それはケースバイケース。 他社もだいぶまともになったが、先月までは殆どマスコミは殆ど『賃上げマンセー』の北朝鮮状態だったんだから(笑)。大手マスコミはそれほど嘘はつかないけれど、大事なことは伝えない一人一人がいかに気をつけなければ危ないか、とてもよくわかる(笑)。
☆日経:基本給2年3カ月ぶりプラス 6月速報、ベアが押し上げ
基本給2年3カ月ぶりプラス 6月速報、ベアが押し上げ :日本経済新聞
時事通信:給与総額4カ月連続増=基本給もプラスに−6月調査
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2014073100245
☆朝日:『賃上げ、物価上昇に追いつかず 6月の実質賃金も大幅減』
http://www.asahi.com/articles/ASG7Z6T60G7ZULFA039.html?ref=rss
☆産経:所定内給与、2年3カ月ぶりに増加 物価上昇で実質賃金は減少 厚労省調査
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140731/fnc14073111260007-n1.htm
☆ロイター:6月の実質賃金は前年比‐3.8%、所定内は27カ月ぶり増加
6月の実質賃金は前年比‐3.8%、所定内は27カ月ぶり増加 | ロイター
*読売、毎日、東京のデジタル版には賃金の記事は載ってすらいなかった(8/1 8:00現在)。ひでえな。

                                           
その結果 消費はどうなっているか。
今回の消費税上げの反動は今までにないほどのものになっている。6月までの家計消費支出を過去の消費税上げ(89年、97年)のケースと比べて比較してみる(消費水準指数:2010年を100としたもの)
●消費税上げ時の家計消費支出推移(89年、97年、2014年の消費水準指数。消費税上げはいずれも4月)

                                
2014年(オリーブ色)は3月の買い込みは89年、97年に比べて大きかったのに対し、4月、5月は過去に類を見ないほど落ち込み、6月は97年より多少マシだったとはいえ89年より遥かに低水準になっている。このままいくと深刻な不況になった97年の再来になりかねない

賃金は下がる。消費は減る
これが国民にとってのアベノミクスの実態だよ!いい加減 気が付けよって(笑)。というか、こんな酷い状況になっても国民が怒らないから、政治家が好き放題やるんだよ。


    
                       

さて、武藤るい子さんら福島原発告訴団 福島原発告訴団から、業務上過失致死傷で告訴され、去年9月に不起訴になっていた東京電力の勝俣元会長ら旧経営陣6人のうち3人について、検察審査会は「起訴すべきだ」という決定をした。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140731/t10013427481000.html
対象者はこの3人。
 勝俣 恒久   東京電力株式会社取締役会長(肩書は告訴当時)
 武藤 栄   東京電力株式会社 前・取締役副社長原子力・立地本部長(肩書は告訴当時)
 武黒 一郎  東京電力株式会社 元・取締役副社長原子力・立地本部長(肩書は告訴当時)

武藤さんたちの訴えによると『2008年に15メートルを超える津波の危険があるという指摘に対して東電内で津波対策の提案があったにもかかわらず、実施を見送ることを決定したのは武藤栄と1F所長兼執行役員の吉田昌朗であり、津波の試算結果を保安院に伝えないように指示したのは吉田である』とある。吉田が津波対策を握りつぶしたことは当初から報じられていたし、政府の事故調でも確認されている
●福島原告訴訟団の訴え。忘れてはいけないことが書いてある。
https://docs.google.com/a/mpuni.co.jp/file/d/0B_9VLQlMN_3sdUxzcDJCVnQ2WG8/edit
●今回の検察審査会の議決書。論理的で良い文章なので是非一読を。
検審議決書.pdf - Google ドライブ

今回の検察審査会の議決書は論理的で、良い内容だと思う。その中で津波対策見送りの責任で武藤栄が起訴すべき対象として挙げられている。生きていれば当然 吉田も同罪だ。1Fの吉田所長の事故対応はマスコミにお涙頂戴の美談に仕立てられて、一部では彼を英雄視する風潮すらあるが(まるで特攻を美化するようだ)彼の事故対応と津波対策の握り潰しは全くの別問題なので、改めて書いておく。吉田の事故対応を過度に美化するのは東電の津波対策見送りを覆い隠すためではないか、とボクは疑ってしまう。
*ちなみに民間事故調の『原発敗戦』(舟橋洋一)によると、アメリカの原子力規制委員会、NRCは事故を未然に防いだ2Fの増田氏の事故対応は絶賛しているが、1Fの対応は疑問視している。90%以上の従業員が逃げてしまったマネジメントの無能さに加えて、復水器の問題など所長の判断ミスも起きているからだ。

                                 
と言っても、別に吉田個人の事を追求したいわけではない。ただ事故の本当の原因や責任を知ることが必要だと言ってるだけだ。太平洋戦争の1億総懺悔もそうだが、日本人は往々にして、物事の原因や責任をきちんと追及しない敗戦を終戦と言い換え、ずるずると従来の体制を継続させる検察審査会裁判員裁判同様、アメリカが年次改革要望書で日本に押し付けた制度だが、今回は吉と出た。日本の検察だけだったら有耶無耶にされるところだったのだ。*こういうこともあるからボクはTPPを一概に否定する気になれない。
これだけの大事故で政治家も官僚も東京電力原発メーカーも誰ひとり、責任を取ってないのだ。こんなこと、日本以外の国だったら有り得ないよ!
アベノミクス同様、国民が黙ってるから、こうなるんだよ。こんなバカなことやってる限り、また同じことが起きる。 だから、声を挙げなきゃ!


ということで(笑)今週も官邸前へ。
今日の東京は文字通りうだるような暑さ、いや熱さ。セミの鳴き声がやけに大きく感じられる。最近はセミも少なくなったので、どことなく懐かしくて嬉しい。だけど外回りの人は大変だろう。そういえば土木や建築の現場の人、最近見かけるのは外国の人ばっかりだ。いずれ外国の人が居なければビル一つ建たないようになり、医療や介護も含めて日本の社会も回らなくなるだろう。誰にとっても寛容で住みやすい社会を作る、今が最後のチャンスじゃないだろうか。セコい似非ナショナリズムで欲求不満を紛らわしてる場合じゃないって(笑)
                                       
閑話休題
                                        
夏休みらしく、夏休みの校外学習?や地方から出てきている人も多かった。そういう光景を見ると官邸前抗議が続いていて良かったと思う。今日の参加者は官邸前1000人くらい、国会前1000人くらい、併せて2000人くらいだろうか(主催者発表2300人)。
●抗議風景







●杖を突いた人も


●暇を持て余す警官。過剰配置だからこうなるんで、これで残業手当でもついてたら、お前ら泥棒だぞ。

                                 
さっきも書いた通り、今日は玄海浪江町、青森など地方から来た人がスピーチのマイクを取った。玄海からは7人のご婦人方が来ていた。近くで見たら、常に微笑みを絶やさない、なかなか人品卑しからぬ皆さんだった。頼りになるのはやっぱり女性、と思ったのはボクが軟弱だからでしょうか(笑)。
それにしても川内にしろ、玄海にしろ、どこにあるかすら、恥ずかしながらボクはつい最近まで知らなかった。そんな人間が再稼働反対とか言ったって白々しい話で、反対とは言うけれど大声で言う気にはならない(笑)。微妙でしょ(笑)。やはり自分たちのことなんだから、地元の人たちが中心にならなければいけないと思う。(*柏崎や浜岡、東海第2についてはボクはムキになりますよ、当事者として)。
なんでも彼女たちは風船を春夏秋冬の風に合わせて飛ばしたそうだ。最遠で静岡あたりまで届いたと仰っていた。放射性物質汚染で日本が半分ダメになるかもしれないってことだ。ボクは福岡へ行った際、地域の地図を見て福岡と玄海とのあまりの近さに驚いたことがあるのだが(距離は50キロ以下だと思う)、大都市福岡の人たちは心配じゃないのだろうか。311の時 ボクはチェルノブイリのことを考えたら最低でも原発から200キロ離れてないとやばいと思ったが、実際その通りだった。川内の次は玄海の再稼働を狙っているそうだが、元来だったら福岡の人は激怒してもおかしくないんじゃないだろうか。不思議だよなあ。日本人はやっぱり呑気すぎる。

●盛り上がる国会前

玄海から来た人たち

                                  
反原連は8月15日までに『一言で良いので』パブコメを出そうと訴えていた★川内(せんだい)原発再稼働やめろ!パブコメキャンペーン | 首都圏反原発連合。確かに出さないより出すべきだと思う。だけど400ページ以上もある技術資料を読んで、素人の技術的意見を出そうとは思わない(でも、マジで読めば素人でも理解できるレベルです)。やっぱり、嘘臭いし、ボクは嘘は言いたくない。火山の話もアホ臭いし(あそこいらのカルデラが爆発すれば原発がなくたって、多分西日本はオシマイ)。でもパラダイムを変えれば、事故時の組織対応など言えることはありそうなんで、少し考えてみようかなと思ってる。
                                       
検察審査会の議決文を読む共産党の吉良ちゃんと笠井晃


                          
福島みずほたん。少しダイエットしたのではないか?ご同慶の至りです。この人を見るといつも思うのだが、こういう色の服はどこで売ってるのだろう?(笑)