特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『6月の賃金と物価上昇』と『0807再稼働反対!首相官邸前抗議』+『戦争法案に反対する金曜国会前抗議行動』

しかし、暑いですね〜。お風呂の水より空気の方が温かく感じることもしばしばです。主夫としては野菜が高くなって、困っております(笑)。
                                         
さて、毎月恒例の賃金のお話から。今週火曜日に発表された厚労省の毎月勤労雇用統計によると6月の給与は名目、実質とも大幅に前年より下がりました名目は-2.4%、実質は-2.9%、消費税上げの影響も消えつつあったのか前月は前年比トントンまで盛り返したのに6月は大幅な下がりようです。これでアベノミクスが始まって6か月後から、実質賃金は24か月連続で前年より下がり続け、ということになります。給与総額2.4%減 6月、賞与支給の後ずれ影響 :日本経済新聞

アベノミクスが始まってからの賃金(名目、実質)と消費者物価指数の前年比推移:相変わらず物価値上に賃金増が追い付かず、実質賃金は下がり続けています。

これについて厚労省は『給与が比較的高い事業所で夏の賞与を6月に支払った割合が前年より低かった』と言ってますがhttp://mainichi.jp/select/news/20150804k0000e020259000c.html、そんなことってあり得るんでしょうか(笑)。
潰れそうな企業ならともかく、給与が高い事業所=儲かってる企業が賞与を遅らせることなんか普通は考えられないです。多くの従業員はローンだって抱えているし、企業が給与の支給を遅らせるって普通は潰れる寸前に起きることです(笑)。簡単に支給をずらしたりできるかっつ〜の。むしろ地方などボーナスが払えなかった企業、ボーナスの支給を遅らさざるを得なかった企業が増えた、とボクは推測します。実際 同じ日経でも今日の日経MJ(旧名 日経流通)の方はこう報じています。いずれも仕入れの値上げを転嫁しにくい業種です。
・卸売業・小売業の6月賞与は前年比15%減
・宿泊業・飲食サービスの賞与は前年比10.2%減
・生活関連サービス・娯楽業の賞与は前年比20.5%減
                              
それにしても、この賃金の下がりようにはボクも流石に驚きました。異常値かと思ったくらいです。本当にこの傾向が続けば、景気は一段と厳しくなるかもしれません。食品を中心にした物価の値上げは消費者の生活を直撃しています(下表)。アベノミクスは日本の疫病神かも。
●ついでに消費者物価指数の内訳:食品の値上げって結構 効いてませんか?食料品(青緑の線)は消費増税分以上に上がっています。エネルギー(電気とかガソリン)(オレンジ色)は一時期急上昇しましたが、最近は原油安で低下傾向。その他(紫色)は消費税分以外は上がっていません。依然 デフレ状態です。

●毎度お馴染み日本人ジョーク

                            

ということで、今週も官邸前+国会前へ。
暑い〜と言っても仕方がありませんが、やっぱり暑いです(笑)。今日だって午後6時の気温が33度。元来クーラーは嫌いなんですけど、さすがにフル稼働。
原発はまだ動いてませんが電気は足りてますね〜。2012年頃 電気が足りなくなると騒いでいた政治家や役人、マスコミは誤報を訂正してもらいたいもんです。その頃 原発が止まることで毎年3兆円くらい石油・天然ガス代がかかると経産省が言ってましたが、同窓生の(笑)河野太郎君がこういう試算をしていました。経産省に資料を出させ、原発が止まったことによるウランの輸入減とそれにその間の石油価格の上昇を差し引いて試算したら、原発が止まったことによるコスト増は経産省の言っている額の半分以下昨年で1兆円弱だそうです。原発停止の燃料コスト | 衆議院議員 河野太郎公式サイト 更にアベノミクスの円安の影響を考慮したら原発停止によるコストはそこから2〜3割は減るはずです(笑)。
                                                                                         
         
●抗議風景@官邸前





                                                         
川内原発が避難計画すらまともに立てないまま再稼働しようとしています。未だに住民の避難訓練は一度も行われていないそうです。補助金が落ちる地元はともかく鹿児島県全体でも再稼働に反対が過半数を超えています川内原発再稼働、鹿児島の有権者55%反対 本社世論調査:ニュース:九州経済:qBiz 西日本新聞経済電子版 | 九州の経済情報サイト
●『3年以上停止した原発の運転が再開されたケースは世界でも7例しかなくすべてが運転再開後にトラブルに見舞われている』。川内は4年止まっています。リスクとして、この問題は大きいと思います。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NS4J5H6JIJUR01.html

ボクは民意をあまり強調したり、多数決万能というのはファシズムにつながりかねない怖さを感じます。でも、いくらなんでも過半数が納得していない政策は大いに問題があるでしょう。安保もそうですが、為政者と一部の利権者が国民の意志をないがしろにして押し切る、というのが日本の典型的な政治構造なんだと思います。
                                                  
ですが、それは長く続かないとも思います。確かに今の政治は人々の民意を反映していないわけですが、それに対してデモや抗議、住民投票などのカウンターが起こりつつあります。原発再稼働に反対して国会前を20万人が埋め尽くしたのも一時期のことだけかと思いましたが、安保法案への抗議や各地の住民投票など最近の動きを見ていると、何かが変わりつつあるような気もします。実際 原発メーカーの経営は青息吐息だし、原発を推進してきた電力会社は自由化が進んでいきます。現にこれだけ長く原発が止まっていたことは未だかってありません。長い目で見れば、北朝鮮や中国みたいな国家にならない限り、民意を無視した政策は長くは続けられないでしょう。また、だからこそ安倍晋三や頭の悪いネトウヨ政治家は北朝鮮や中国みたいな国家を目指すのでしょう(笑)。

今日の参加者は主催者発表で4800人。国会前の影響もあるのでしょうが、また参加者が増え始めています。
●国会前へ向かう親子

                                                                                      
そのあと、国会前の安保法案への抗議へ。今日も大勢の人が集まっています。特筆すべき点は以前より警備が緩くなったこと。先週までは歩道を警官がきっちりガードして、時間が遅くなってくると抗議の列に入るのも大変でした。ところが今日は警官の数も少ないし、歩道を警備の車が塞いで視界を遮ってもいない。参加者を妨害するウソの誘導もしていませんでした。SEALDs側が警察と『熱中症にかかる人も居るので、列に自由に出入りできるようにしてほしい』と申し入れたそうですし、TVカメラをはじめとしたマスコミが一杯いるので無茶なことは出来ないせいなのか、理由は判りませんが今日の警察は紳士的でした。多くの人が警官に『ご苦労様』と声をかけていたのが印象的でした。そういう集まりなんですよ。
●抗議風景@国会前







最初にSEALDsの子が昨今の政治家からのバッシングについて、こう言ってました。

                                            
いい大人だったら『デマを振りまいてる奴なんかカス』なんてことは聞かなくても判るだろ、ってことです(笑)。その次にこの前渋谷でデモを企画した高校生がマイクを握ります。彼は『ただ政治家って言うだけで机の前に座っているだけの奴らに、ボクらの未来なんか決めてもらいたくない』って言ってました。まさに、その通りです。

安保法案のことを『戦争反対』とか『徴兵反対』と言って反対するのはボクはあまり好きではありません。この点については『安全保障についてきちんと議論がされていない』というところが問題なのだと思います。それより大きいのは、ボクが習った(笑)改憲派小林節慶大名誉教授が言うように『憲法違反の恐れが濃厚な法律をたかだか1内閣の解釈変更で認めてしまっていいのか』ってことです。簡単に言うと日本は法治国家なのかってことです。安保法案賛成の人はこの問題では一致できないでしょうか。やるならきちんと法治国家の手続きを守ればいいのです。SEALDsのコールの『勝手に決めるな!』は本質を突いたコトバだと思います。

●抗議風景2@国会前





                 
今週8月2日に行われた仙台市議選で驚いたことに、5つの選挙区のうち3つで共産党候補がトップ当選したそうです(前回は全て自民がトップ当選)。http://mainichi.jp/select/news/20150804k0000m010138000c.html
更に今日 自民党は9月の岩手県知事選に候補の擁立を取りやめました。勝算が薄いからです。http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2015080700421

今や 『政府のやり方はおかしい』という人々の気持ちが国会前だけでなく、日本中で広まっているように思えます今日だって神戸でも仙台でも同じ時間に抗議が行われています。今まで日本の人々はおとなしい、政治に無関心と言われていましたし、ボクもそう思っています。でも、それも少し変わってきているのかもしれません。
                                                
SEALDsの子たちはバカな政治家やネトウヨのデマのように共産党の別動隊でもなく(笑)、官邸前抗議の周りにいた大学生や高校生で、実際に反原連から機材の貸し借りや抗議のノウハウを教わったりするようなことも行われているそうです。抗議の参加者だってたいていかけ持ちです(笑)。官邸前抗議をはじめとした(旧来の活動家でなく)普通の人たちによる抗議活動が日本でのデモや抗議活動への敷居を下げた、誰かが実際に行動したことが少しずつ世の中を変えつつあるんでしょう。
●ボクの隣は若いカップルでした。女性が持っていたプラカード
                                   
                                             
今日の参加者は6000人でした。先週より少し少ない。今日から夏休みの人も多いだろうし、暑かったし。でも夏休みの子供や浴衣を着た人も多くて、なんかお祭りの夜みたいでした。                                                                                                       
ボクは何も考えない行動は大嫌いですし、自分が納得しないと行動はしません。企業なんか信用しないし、右も左も組織やグループなんてクソくらえ(笑)。だけど、自分が傍観者でいるのは嫌なんです。何をやったらいいのか、正直ボクも良くわかりません。行動しなければ可能性はゼロ!です。一部のネトウヨだかブサヨだか知らないが机の前で文句だけ言ってても、まして他人の揚げ足取りをやってても何の役にも立ちません(笑)。それじゃ、twitterで妄言ならべてるバカ議員と一緒だろって(笑)。
安保法案だって当座の成否は判りません。でも、ボクは将来につながる可能性を信じたいと思います。