特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『今週のニュース諸々』と『大学の職業訓練校化』と『実質賃金』、それに0605 再稼働反対!首相官邸前抗議

なんだかんだ言って、このところボクは飲み会、宴会、パーティが平均で毎週1、2回はあるんです。自分から声をかけることは一切しなくてもこれだけある(普通の人はもっとあるんでしょうが)。お客さん絡みでないかぎり基本的にはお断りだが、断る理由を考えるだけでも億劫です。こんなに宴会が好きなのは東アジア特有の風習なんだろうか。他にやることないんだろうか。ボクはそんなにヒマじゃない。早く家に帰って夕飯を作らなければならないんだよ!そういう場が好きな人を貶めるわけじゃないが、嫌いな人間から見ると宴会ばっかりのこの国の男社会の連中は頭がおかしいんじゃないか、と思う。
                                                    
頭がおかしいと言えば、日本年金機構の情報流出の件、『個人情報が入ってるPCが外部とつながってたこと』、『報告体制が全くなってなかったこと』の方が驚きだった。社会保険庁と体質は全く変わってないというか、驚くべき無能さだ。
おまけにこれ→年金機構、職員の電子メールを禁止 外部向け「当面の間」 - ITmedia NEWS
こんな白痴の群れに給料払ってたのか??特定秘密なんか百年早い(笑)。そんなものに躍起になるより、こっちの方を刑事罰で取り締まれって。
                                    
いつも思うことだけど、競争がない組織は腐る。ボクだって怠けたいし、競争なんか嫌いだけど、やっぱり競争がない組織が堕落するのは世の中の真理だ。役人然り、電力会社然り、農協然り、昔の国鉄然り、ソ連然り、独占企業然り。戦前・戦後を問わず日本の政府・官僚機構が国民の方を向いていないのはいざとなったらひっくり返される革命と言う経験を経てないからだ と思う。親方日の丸とはよく言ったもんだ。
国家だって競争原理に晒されるのが良いと思う。村上龍じゃないけど、現行の日本だけじゃなく、第二日本、それに第二、第三天皇家とか作ったりしてね(笑)。ボクだったらパンダか仔犬を天皇に担ぐぞ(笑)。スコットランド独立云々だって、投票では敗れてもイギリス政府に対して権限移譲などの成果をもたらしたようだ。沖縄独立論が次第に盛り上がりつつあるのも、いくらきれいごとを言っても現実に本土が沖縄を対等に扱ってないんだもん、当然だ。現地の人だって本土の本音は判ってるよ。あっちの人とお酒を飲んだら最後には薩摩の人頭税の話まで出てくることがある。沖縄は日本の一部なんて、単純に言い切ることなんかできない所なのだ。 *沖縄の人の昔からの本土へのわだかまりは奇しくも田原総一郎が同じことを言っていた。田原総一朗:クラクションを鳴らさない沖縄県民と普天間基地問題(1/4ページ):nikkei BPnet 〈日経BPネット〉
沖縄の人が望むなら、さっさと日本から独立したほうがいいって。衰退する日本にくっついてもいいことない。それに沖縄独立論の高まりは日本のバカ政府に少なからず競争原理をもたらすから、本土に対しても良い影響を与えるだろう。他人頼みというのも情けないが、それが日本の現実だ。
小田嶋隆氏のtweet


                                                                                     

ついでに衆院憲法審査会で参考人全員が集団的自衛権の行使容認について「違憲」を表明した件集団的自衛権行使、全参考人が「違憲」 衆院憲法審 :日本経済新聞違憲が当たり前といえば当たり前だけど、何よりも事前にどんな意見を持ってる学者か把握すらできない与党の無能さが恐ろしい。その頭の悪さで戦争なんかできるのか(笑)。与党が呼んだ長谷部教授はこの1年くらいずっと朝日で写真入りで大々的に意見を述べていた人だ。http://www.asahi.com/articles/DA3S11116717.html 自民の憲法改正推進本部長(笑)で、作新学院の学院長(笑)で、昔は政界失楽園とか言ってカメラの前でべそかいてた船田元は新聞も読んでなかったのか、まさか新聞を読んでも理解できなかったのか(笑)。昔 ボクは小林節の授業を取ってたんだけど、改憲派自民党の会合にバンバン呼ばれていた小林節が今や民主党の証人で、尚且つ常識的な正論を言っているように見えるのはどうなってるんだ と思ってしまう(*今も昔も改憲派小林節は節は曲げてない)。
●毎度お馴染み日本人ジョーク

         
●通勤途上にみかけたアジサイ。美しい

                                                                                            
あと、大学を職業訓練校化しようとする話も酷かった。政府、ITに特化した高等教育機関 成長戦略の人材育成策 :日本経済新聞
昨年書いた『GとLの話』=大学をグローバル競争するG型と実践的な職業知識を教えるL型に分ける、という文部省で検討された案『GとLのお話』と『世界を見るための38講』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)を具体化したものだ。これを評して水野和夫先生は『これからはごく一部を除いて、非正規社員しかいらないという政策』と仰っていた。こんなことをやっても、大学にも、日本の社会にも自殺行為としか思えない。
●中央大理工学部の竹内教授のツイート。まさにその通り。まともなビジネスマンだったら、み〜んな判ってる。

以前 鶴見俊輔先生は『出来の悪い政治家ほど教育制度をいじりたがる』と仰っていたが、まさにその通り。自分がバカだからこそ、他人に要求するのだろう。これからの人口減の前に、日本の衰退はどんどん加速しそうだ。
                                                                                                                                                                                                        
さて、今週2日に発表された毎月雇用勤労統計によると、約2年ぶりに実質賃金が前年を上回ったそうだ。今まで記事の見出しでは実質賃金のことは殆ど触れなかった日経(笑)曰く、『家計の実感に近い実質賃金が上向き始めたことは個人消費の追い風となりそうだ。』だそうだ。4月の実質賃金0.1%増、2年ぶり上昇 賃上げが寄与 :日本経済新聞
ホントでしょうか(笑)

アベノミクスが始まった2013年1月からの名目賃金(青色)、実質賃金(水色)の前年比推移をグラフにしてみました。今月は消費者物価指数(黄緑)も加えてあります。
●2013年1月〜2015年4月の名目・実質賃金・消費者物価指数の推移



2013年7月以来、実質賃金はずっと前年割れを続けてきたが、確かに4月は前年を超えた。昨年4月は消費税導入があって消費者物価指数が前年比2.5%も上がったから、前年比で考えれば今年は良い数字が出るのは当然だ。だが、それが本当に『良い』数字なんだろうか。
今度は実際に幾らくらい賃金が支払われているかをアベノミクスが始まる前と比べてみた。2010年平均を100とした指数での比較だ。
●この4年間の名目賃金、実質賃金・消費者物価指数の推移(2010年=100)
 物価(黄緑)は上がり、名目賃金(青)は僅かに上がり、実質賃金(水色)は大幅に下がった(笑)。



2015年4月の名目賃金は86.7昨年から前年にかけて0.1ポイント増加しているが、増え方としては大したことない。この4年間で見るとほぼ横ばいだ。一方 2015年4月の実質賃金は82.8。こちらも昨年4月より0.1ポイント増加している。だが、アベノミクス前の2012年4月の85.6と比べたら2.8ポイントも悪化した! 82.8÷85.6の割り算は96.7、つまりアベノミクスで約3%生活が厳しくなったことになる。この数字はボクの生活実感からもそんなに外れてない。
アベノミクスが始まって円安になり物価が上がって実質賃金は悪化した。その構図はいささかも変わりはない。日経が言うように『個人消費の追い風』なんて、一体何処にあるんだろう(笑)?

                                                 
実際に口には出さないが、政府や官僚がインフレに固執するのは『一般庶民から企業への所得移転』と『国の債務の実質的な削減』ということなんだろう。ピケティ氏が言っているように、後者は理解できないでもない。高齢化が進む日本にとって、政府債務は将来大変な問題になるからだ。だが前者、インフレによる一般庶民からの富の収奪!が進めば、消費が減って国の経済全体に打撃を与えることになる。それがアベノミクスの現状だろう。
                                        
そこから脱却するには税制などで富の再分配を進めて、物価高の副作用を抑える政策を取らなければならない。賃上げはしないよりはいいけれど、賃上げだけでは物価上昇に追いつくことは不可能なのは最初からわかっている。日銀が目標とする物価上昇率2%に追いつくにはバブル期並みの賃上げ5%を実現しなければならない。そんなのムリに決まってるだろ(笑)。
富の再配分を進めて消費を増やすのは本来 誰にとっても得なはずだ。それとは対照的に今検討中の軽減税率は税収は減るし、中小業者の負担が増える。軽減税率は金持ちがより一層有利になるバカな制度だ。例えば6/4の日経『大機小機』によると生鮮品に軽減税率を適用した場合 所得下位2割の受益額2325円/年に対して、所得上位2割の受益額は4938円/年。何を軽減してんだよ、バカバカしい(笑)与野党ともに誰もそういうことを指摘しない。新聞は軽減税率の餌につられて批判もしない。まったく不思議な国だ。

                                                                                                                                                                                                       
と、言うことで、今週も官邸前へ。
午後6時の気温は19度。ちょうどいいんだけど午後からは生憎の雨、それも結構な雨。まあ、それくらいはもう、屁でもないけどね。悪天候で国会前の抗議は中止になって官邸前のみ。参加者は600人くらいかな(主催者発表700人)
●抗議風景










                             
天気が悪いと気合が入って声がつい、大きくなります(笑)。雨に打たれて余計なことを考えている余裕がないからかもしれないし、悪天候で余計に頭に来るからかもしれない。今日 共産党の議員がスピーチで『国会で安倍晋三に質問した際、話が官邸前抗議の件になったら、嫌そうに顔をしかめた』と言っていたが、そんなに嫌なんだろうか(笑)。まあ、ボクは人がどう思おうと興味ないんで、自分のやれることをやるだけだ。
今週から原発関連のパブコメ募集がまた、始まりました。伊方の再稼働の件と例のふざけたエネルギーミックスの件だ。無駄かもしれないけど、黙ってたら311前と一緒だ。安倍晋三のことを貶せないよ(笑)。
伊方原発再稼働(締切6月19日)
パブリックコメント:意見募集中案件詳細|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ
●エネルギーミックス(締切7月1日)
パブリックコメント:意見募集中案件詳細|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

●今日の写真。こういう子がいると元気百倍!図々しいかもしれないが『この笑顔のためにやってるんだよ』と言いたくなる。