特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

夏の終わりにTPPについて、少しだけ考えてみる:★0823 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議!

この前書いた、松江、鳥取の『はだしのゲン』の閉架騒ぎで、ゲンの売れ行きが例年の3倍になっているそうだ。ま、急に売り上げが増えるのかな?とは思うけど、とりあえず素晴らしい(笑)。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130823-00000011-asahi-soci

                                                 
さてTPPについては相変わらず詳しい内容がさっぱりわからない。今朝 アメリカとオーストラリアが日本との関税交渉を延期して、実質的に交渉期間を短くするというニュースを読んで、やっぱりアメリカは頭がいいなあと思った。交渉期間を短縮して、日本に四の五の言わせないということだろう。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130823-00000010-asahi-pol
                                                                                     

そもそも日本が利害を主張するとしたら他国も引き込んでアメリカと当たるしかないが、TPPの参加国ではある程度の経済規模がある国はオーストラリアくらいしかない。しかもオーストラリアは国民皆保険の国だ。だけどアメリカのほうが先にオーストラリアを引き込んでるもんなあ。
自民、民主とも政治家も役人もTPPに関して交渉する能力もやる気も全くないのだろう。反対する野党の側も実現可能性のある代案を持っていない。きっと言いなりになってしまうんだろう。そもそもTPPの問題点は内容がオープンな交渉でない、ということなのに、それをマスコミも殆ど指摘しない。はっきり言って農産物の聖域なんて瑣末な話だ。

                                                  
TPPの内容はさっぱりわからないが、現時点ではっきりしているのはこんなところだろう。

1.TPPで強い企業は益々強くなり、弱い企業は益々弱くなる。その新陳代謝は今より一層激しくなる。
これ自体は一概に悪いことではない。例えば以前 大規模小売店法がアメリカの圧力で改正されて、大規模店の出店で商店街が衰退したと言われたけれど、大規模店がなくたって衰退していただろう。商店街で良くある店、例えば日曜休みで平日は夕方6時には閉店、品揃えは悪い、売値は高い、そんな店なんか長続きするわけないし、まして今のように補助金出して消費者の税金で守る必要なんかない。中小小売店でも色々工夫して頑張っている店はいくつもあるが、そういう店は補助金なんか頼りにしてない。
小沢が票目当てでばら撒いた所得保障なんてふざけた補助金漬けの農業も事情は一緒ではないか(北海道の牧畜にはTPPは大問題だと思うが、この前の選挙で北海道の人は自民党の候補をトップ当選させたのだから、自業自得とも言える)。もちろん新陳代謝で影響を受ける個人(店ではなく)へのサポートは必要で、所得再分配の問題はもっと考えていかなければならない。が、それは内政問題だ。


2.競争力がない国内産業は輸入に押されて今より厳しくなる。
この3月に政府がTPPに関する統一試算を出した。TPPにより『輸出より輸入が増えることで実質GDPは増える』というものだ。http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/dai5/kaikenyousi.pdf
これをマスコミが騒がないのが不思議でならないのだが、この意味は『競争力がない国内産業は輸入に押されて今より一層 厳しくなる』ということだ。ボクなんかTPPでデフレが一層酷くなるんじゃないかと思っている。厳しくなるのが、どの産業分野かと明示しないのが日本の政府らしいが(明示したら大騒ぎになるだろう)、自分たちの産業、企業、業種がどうなるかは一人ひとりが真剣に考えればわかるはずだ。


3.国民皆保険は危うくなるという説もあるし、大丈夫という説があって判断がつかない。
危うくなるという話の根拠は『混合医療の解禁で皆保険の存立が採算的に難しくなる』というものだ。一方 大丈夫という説の根拠は『アメリカ以外の参加国は皆保険であり、そこまでごり押しすることはできないだろう』というものだ。結局 皆保険の存否は混合医療の解禁のやり方と薬価の決め方の問題だと思う。楽観は全然できないけど、ここは具体論に落さないと判断できない。
ちなみに今週話を聞いてびっくりしたんだけど、後期高齢者保険制度の負担金って0〜74歳の全ての人、一人当たり年間6万3000円だそうだ。被扶養者や非正規労働者の人も含めてだから、結構な金額だ。皆保険制度の維持にはTPPより、こちらのほうが問題かも。


4.モンサントGMO表示問題、それに知的所有権の問題、これもわからない。具体論でないと。
                                          

                                                
結局アベノミクスで起きたのは、円安で物価が値上がりしたことで家計の購買力が輸出企業や石油産出国へ吸い取られた、ということ だ。コラム:数字が物語るアベノミクス期待の剥落=村田雅志氏 | ロイター

TPPでも、同じことが起きるだろう日本の競争力の弱い産業が海外の競争力の強い企業に吸い取られることだけは間違いない。だけど、それが一概に全て悪いわけではない。高くてサービスが悪い店が潰れるのはある意味 当然でもある。TPPがあろうとなかろうと時間の問題だ。
だから政府など他人任せにしないで自分の身は自分で守らないと。でないと、補助金に頼る原発立地の原発乞食と一緒になってしまう。一人ひとりの努力には限りがあるけれど、少なくとも努力はしないと。逆に、そこで生き残れば今より一層発展できるケースも出てくるのではないか。

                                               
ただ、こんなんだったら無能な日本の政府や役人を税金で飼っとく必要なんかないよな!だから、日本なんかやめちゃって、アメリカの51番目の州になったほうがいいんだ(笑)、と改めて思った。アメリカだってロクなもんじゃないけど、少なくとも自分の国のそろばん勘定だけはできる。政治家自ら進んで自国の利益を安売りする日本とはそこが大きく違う(笑)。

                                 
                                                  
                                                   
ということで今週も官邸前へ。★0830 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議! | 首都圏反原発連合
今日は『処暑』だそうで、本来なら涼しくなる頃。だけど相変わらずの暑さ。東京は豪雨予想が出ていたけど、なんとかセーフ。
参加者は先週と同じくらい、官邸前+国会前で3000人くらいだろうか(公式発表2800人)。
●抗議風景








                                      
断固として声を挙げ続ける(笑)という気持ちは変わらないけど、今日はちょっとブルー。だって官邸前へ行く途中に配られていたビラは『この前の選挙は不正選挙』とか、変な団体の訳のわかんない根拠のないものばかりだし、抗議の列でボクの周りにいた共産党らしき大量のおばさん軍団は共産党の議員の話が終わったら『話聞いたからいいや』と言ってそそくさと帰っちゃうし、共産党の吉良ちゃんは笠井議員と口調が似てきたし(笑)。
ボクは他人のことなんか興味ないし、いろんな人と共闘しなきゃいけないと思ってるから、それくらいはいいんだけど、ちょっとがっかり(笑)。勿論 毎週頑張っている反原連の人のことを考えたら、そんなことは言ってられないんだけど。

共産党の吉良ちゃんと笠井議員。それでも皆勤賞の二人は嫌いじゃないけどね(笑)

福島みずほたん?ちょっと疲れているみたい。

●シャボン玉を吹く子供

        
                                                              
そんなことを思いつつ、官邸前から国会前、そしてファミリーエリアへ。
ここでBLOGで色々教えていただいているBlogbruesさんBLOG BLUESにご挨拶する。大変暖かく挨拶してくださって、おまけにご自身が出してらっしゃるCD/DVDまでいただいてしまった。ありがとうございます。自分の名刺を出そうと思ったんだけど会社のものしかなくて、我ながら情けなかった。結局自分自身が中途半端だから表現するものがないんだよな。


そのあと聞いた、スピーチに立った若い人が実に良かった。愛媛で伊方原発に反対しているという、若い女の子。地方で原発に反対するというのは実に大変なんだと思うんだけど、常に自然な笑顔を絶やさない、実にいい感じの人だった。彼女はこう言っていた。『今は原発に地元の経済も依存しているけれど、本当に未来がそれでいいのか、みんなで話し合っていきたいと思います。』
現実的だし、誠実なコトバだ。自分で自分のことを真剣に考える、そういうところから未来が始まるのだろう。無名だけど立派な、こういう人たちがきっと全国に何人もいるんだろうな、と思った。新鮮な驚き!殻に閉じこもっている自分が少し恥ずかしい(泣)。だけど元気をもらった気がする。つまんないことでブルーになって我ながら世界が狭かったなあ と反省しながら、帰宅して夕食作りに戻る(笑)。今日は田舎のシソを刻んだジェノベーゼのスパゲティと残り物のサラダでした(笑)。

●今日の写真:愛媛で伊方原発に反対している若い人