特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『辺野古基金』と『農業について知っている1,2の事柄』、それに0410 再稼働反対!首相官邸前抗議(官邸前のみ!)

4月、歓送迎会の季節って、嫌なんです(笑)。ボクだって職場から送る人や来る人に対して感謝の気持ちはあるけれど、とにかく宴会という行為がうっとおしい(笑)。2時間とか3時間とか時間が拘束されるのがうんざり。話が楽しいわけでもないし、美味しいものを食べるわけでもないし、美味しいお酒を飲むわけでもないし文字通り時間とカネの無駄だ。こうやって書いてるとボクの判断基準は美味しさだけって気もしないではないけど(笑)、生まれ変わったら宴会とかパーティのない世界へ行きたいなあ。
●昨日の朝。近所の桜

                                          
さて、今週はパラオ天皇が慰霊に行くニュースばかり流れていた。日本兵が何人死んだとかの話ばかりで、現地住民の被害が殆ど触れられなかったのが実にイヤ〜な感じ、だった。

天皇がコメントの中で現地の人の被害に触れていたのはさすがにマトモと思ったが、慰霊ではなくお詫びが先、じゃないだろうか。中国や東南アジアとは違い、委任統治領だったパラオは日本が侵略したのではないけれど、犠牲になったり故郷を追い出された現地の人や無謀な作戦で玉砕させられた兵士に対する日本国としてお詫びがあってしかるべきではないか。補給もまともにできない癖に、現場の部隊に天皇の名のもとに死守しろ、というバカな作戦命令を出した中央の軍人なんか今からでも墓を掘り起こして100回くらい死刑にしなければいけないと思う。ナチの将軍コルティッツがパリを無血開城したように、パラオだって沖縄だって、アメリカ軍が上陸してきたらさっさと無条件降伏していれば、敵味方&住民の犠牲は払わなくて済んだのだ。
                                                        
沖縄を報じるマスコミも相変わらず『粛々』がどうのこうの言葉遊びを続けている。事の本質は政府が国民に必要性を説明をしないまま基地を作ろうとしていること、だ。安全保障とか抑止力と言うなら、防空力を高めるのは判る。だが辺野古海兵隊基地に何の意味があるのだろうか海兵隊は防衛より侵攻用の部隊だ。そもそも狭い沖縄に基地が集中している方が、安全保障上やばいに決まっている。ミサイルの飽和攻撃でも受けたら一巻の終わり、なのは素人でも判る。昔 ボクが沖縄でスキンダイビングをしてたら、よく米軍人と一緒になった。要するに沖縄の基地はアメリカ軍にリゾート付き訓練施設をアゴアシ付き思いやり予算で提供してるだけ(日本の防衛とは殆ど関係なし)、と思えてならない(笑)。

                       
沖縄は日本から独立を目指したほうが良いと思う。このままじゃどうせ、日本の政府の態度は変わらないだろう。パラオも福島もそうだが、日本の中央政府が国民を平気で捨て石にするのは太平洋戦争から今に至るまでお家芸みたいなものだ。基地経済はかっては沖縄のGDPの20%あったそうだが、今は約5%にまで低下していると言う。産経やネトウヨはバカの一つ覚えで沖縄の補助金のことを揶揄するが、沖縄県の歳入に占める自主財源(地方税)の比率は33%。全国47都道府県中38位補助金漬けの県は他にいくらでもある。連載「国依存の誤解を解く」〈2〉依存財源は全国18位 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース
自民党に在籍した当時から翁長氏が言っていたように、沖縄の経済は基地がなくてもやっていけるに決まっている。

                                        
今朝 辺野古の基地建設に反対する辺野古基金の創設が報じられていた辺野古基金を創設 菅原文太さん妻も共同代表 知事「決意新たに」 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュースhttp://mainichi.jp/select/news/20150410k0000m040066000c.html
記者会見には翁長知事が同席し、基金の共同代表には前嘉手納町長の宮城篤実氏と金秀グループの呉屋守将会長、かりゆしグループの平良朝敬CEO(最高経営責任者)、沖縄ハム総合食品(オキハム)の長浜徳松会長、元外務省主任分析官の佐藤優氏、俳優の故菅原文太さんの妻文子さんの6人が就いたそうだ。
基金の内容をもうちょっと確認したうえで、ボクも本土の人間として寄付をするつもりです。
琉球新報取材班のtweet


                                           
さてさて、今日 JA全中の会長が辞めたとかいうニュースが流れていたhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20150409/k10010042831000.html

TPPに関して流れている言説で、ボクは賛成派も反対派もまともなものは殆ど聞いたことがない。特に農業関係。TPPで起きることは競争力がある産業・企業はより一層栄えて、そうでない産業・企業には厳しい、のは確かだ。例えば酪農や畜産なんかはやばいだろう。北海道の経済にはかなり影響があると思うし、北海道でTPPに反対しない人がいるとしたらボクは不思議でならない。
その反面 まるで農業を聖域のように扱ってTPP反対と言っているのも良く聞くが、それもおかしいと思う。各国の農家の所得に占める補助金の割合を比較したOECDの資料を見たからだ。

●2000年〜2013年の農家の収入に占める補助金の割合の推移(Agricultural support, Producer support (PSE), % of gross farm receipts)赤線が日本、青がEU27か国平均、緑がOECD平均、黒がアメリ


Agricultural policy - Agricultural support - OECD Data

日本は農家の収入に占める補助金は55.6%!約20%のEU27か国よりも約7%のアメリカよりも、とにかくOECD内ではダントツに高い。しかも民主党が始めた農家の個別所得補償以降 補助金の率は上昇傾向だ。補助金のメカニズムはボクは詳しく知らないけれど、これが農協の政治力のたまものだとしたら、農協なんて我々の税金をかすめ取る泥棒、マフィアみたいなものじゃないか(笑)。もちろん、これだけだと単に補助金が高いということだけではなくて、生産性が低くて日本の農家の収入が低いからだ、ということも言えるのだけれど。

いずれにしても農業がこのままで良い筈がない。農家の収入の55.6%が補助金、なんて他の産業で働いている人にしてみたら、許しがたい不公平さだ。これに比べたら生活保護に目くじら立てるなんて物笑いの種にしか見えない。

ちなみに農協の職員で農業振興に従事しているのは全体のたった14%!http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/190165.html農協の利益の7割は金融事業から来ている朝日新聞デジタル:JAバンク(下) 金融頼みの農協に批判も - 経済ナビゲーター - ビジネス・経済。昔はさておき、今の農協が農業振興に貢献する組織であるなんて、とても言えない。
                                                                          
安倍晋三が言ってるように、農協を改革して農業が活性化するなんてことはありえない(笑)。が、現状を維持しても就業者の平均年齢60代後半の農業の将来が開けるかと言ったら、そんなことも全くあり得ない。農業をどうしたら良いかはボクにはわからないけど、農協が言ってるように『米・牛肉、豚肉など農産物5項目を関税撤廃の例外にしろ』なんて実にくだらない話だ。安全性や味を高めるなどで日本の農業の競争力や生産性を如何に高めるか、それが一番の問題だ。TPPに賛成する側からも反対する側からもそういう議論は殆ど聞こえてこない。農業に関してはTPP反対派も賛成派も単なる利権争いをしているだけにしか、ボクには見えない。
                                                 
ちなみにTPPでボクが本当に危機感を感じるのは知的所有権国民皆保険の問題だ。ボクなりに調べたり詳しい人に話をいろいろ聞いているんだけど、今のところはっきりした結論はない。TPPは関税がなくなると言うメリットがあるのは間違いないけれど、それだったら普通に各国とFTAを結んでいけば何も問題はない、とは思うんだけどなあ。




さてさてさて、今週も官邸前へ。
木曜から東京は文字通り極寒(笑)状態に戻ってしまった。今日の午後6時の気温は8度。おまけに結構強い雨だった。まあ、そういうのももう、慣れっこだから(笑)。今日の抗議は荒天なので官邸前だけ。参加者は600人くらいだろうか(主催者発表600人)。
●抗議風景








4月だというのに手袋が要るような寒い雨の中で抗議をしていると、余計なことを考える余裕がない。自然と抗議の声も大きくなるし、現実離れしたクダらないスピーチを聞いてもそんなに腹も立たない(笑)。文字通り無の境地、瞑想ってこういう状態なんだろうか(笑)って思った。寒かったけど、自分の中ではいい感じでした。
だがコストや方法も考えずに、直ぐ原発やめろとか、直ぐ放射能の流出を止めろ、とか言うスピーチを聞いてるとこういうことも思い浮かんでしまう。
モーリー・ロバートソンtweet。ボクはこの人に対して批判的だが、これは一部の反原発運動に対する事実を言い当てていると思う

モーリー・ロバートソン「だけどぼくは右派ではない」 - Togetter
●反原発運動に参加しながら、こういうことを言っている人も居る
キーパーソンインタビュー:「フクシマを描く善意が差別や偏見を助長したかも」 絵本作家の松本春野さん - 毎日新聞

民主党政権の311当時、枝野の情報隠しや当初の除染目標20μシーベルトの話などを見て、ボクは『民主党は何と強圧的な連中だ』と思った。だが今と比べてみれば、あのころの『強圧的』なんてちょろいもんだった(笑)。社会を変える運動にしろ、民主主義にしろ、結局 我々はまだ色々なことを学び続けている段階だと思う。きちんとしたコスト計算や核燃料の後始末、それに避難計画も立てずに原発を再稼働するのは狂気の沙汰だが、コストを考えない即原発ゼロや徒に放射能の危険を煽るのも実に愚かだ。そんなやり方では世の中は何も変わらないだろう。
自分が正義だ、と思った瞬間に人間は終わる。そこで思考停止するからだ。国民を捨ててもなんとも思わない連中のやりたい放題にさせないためにも、謙虚に疑い続け、学び続けなければいけない、とボクは思うのだ。
●毎度お馴染み日本人ジョーク

●今日の写真:雨の中で掲げられる手