特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

映画『壊された5つのカメラ』と★0222 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議


今日の毎日新聞が報じていた(スクープ?)『福島第1原発:ベント前 放射性物質が10キロ圏に拡散』は結構 大きなニュースだと思う。http://mainichi.jp/select/news/20130222k0000m040136000c.html 国会や政府の事故調の調査を無視して、今までモニタリングポストの解析をサボっていた福島県がろくでもないのはもちろんだが(責任者は処分しないのかよ!)、 これはメルトダウン前の地震の段階で原子炉がぶっ壊れていたことを意味していないのだろうか。東電が非常用復水器について虚偽説明していたのもこれで説明がつく。結局 福島の事故で何が起きたことは全く明らかになっていない。こうやって、失敗をうやむやにするのは日本のお家芸(笑)。そして同じ失敗を繰り返す。 往々にして世の中はうまくいかないものだけど。だけど、なあ(嘆息)。
                                            
                                                   
今日のニュースからもうひとつ。今年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門の候補作になっている『壊された5つのカメラ』のパレスチナの映画監督イマード・ブルナート氏がアカデミー授賞式に招待されて訪れたLAの空港で拘束されたそうだ。
理由は明らかになってないが、パレスチナ人だから、ということだったらしい。CNN.co.jp : ロス空港、アカデミー賞候補のパレスチナ人監督を一時拘束 - (1/2)
拘束された監督がツイッターで自分のエージェントやマイケル・ムーア監督などに助けを求めた結果、約2時間で解放されたそうだが、釈放された監督は『権利が認められない占領された土地に住んでいるから、拘束されるのは慣れている』と語ったそうだ。


昨年 青山で見た『壊された5つのカメラ5 BROKEN CAMERASは平凡なパレスチナの村にイスラエル軍が押し寄せてきて占領し、勝手に自分たちの入植地を作り、村人たちの先祖代々伝わるオリーブの木を勝手に引っこ抜き、抗議する村人たちを、子供にも老人にも見境なく、軍が暴力を振るい投獄している様を、淡々と映した5年間のドキュメンタリーだ。それまで、ただの村人だった監督が、家庭用のカメラで村の様子を写したものが映画になった。表題はイスラエル軍の暴力で彼が5回もカメラを壊されたことからつけられている。
●監督と壊されたカメラ

●破壊された村と村人たちのデモ(もちろん非暴力)



ヨルダン川西岸で、ガザで、一般の人々の土地を奪い、暴力を振るい続けているイスラエル北朝鮮ナチス大日本帝国と変わらない、文字通りのテロ国家だ。こんな連中と同時代に生きていることがボクは悔しくてならない。そんな中でも、この映画はイスラエルの人が協力して作られたことに救いはあるけれども。
元来は被害者であるパレスチナの人をテロリスト扱いするような連中の無知ぶりにも呆れ返るが(アメリカ人も日本人もあまり変わらないかもしれないが)、24日発表のアカデミー賞で『壊された5つのカメラ』が受賞して、多くの人がこの映画を見る機会が増えて欲しいと思っている。ハリウッドじゃ無理かな?
                                              
                                       
                                               
ということでカメラでなくiPhoneを持って(笑)、官邸前へ ★0329 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議 | 首都圏反原発連合
ちなみにボクは電話って大きらいなんです。個人ではケータイなんかもってないし、家の電話も一切出ない。勤務先に無理やり持たされている、この電話も呼び出し音は切ってある(笑)。その結果 メールチェックとデモの写真をとるのにしか使ってないから、我ながら酷い(笑)。
                                      
最近はずいぶん日が長くなった。寒さは6度と先週より1度上がっただけだが、何となく暖かさを感じる。だけど、今度は花粉なんだよなあ〜。鼻水ずるずる。今日は福島原発告訴団の人たちが16時から東京地検と東電の包囲行動をしたあと、官邸前抗議に合流した。そのせいか人数も先週より増えて官邸前5000人強、国会前1000人強、併せて7000人くらいか(2/23付記:赤旗によると主催者発表4000、だそうです。ボクが見誤ったかも)。写真を見てもらうと、今日は結構 盛り上がったのはお分かりいただけると思う。

●抗議風景





●最前列付近

今日は締め切りが28日に迫った『新安全基準』に対するパブコメを出そうとの呼びかけもあった。確かに『福島事故の検証が先だ』、『原発をゼロにすれば安全基準も避難計画もいらない』、『被災者の地元でヒアリングを』などはそのとおりだとは思う。
本当に本質的なこと『命が大事』は役人や政治家には通じないだろうし、技術的なこととか、活断層がどうのとか、自分できちんとわかっていないことを書くのはイヤだなと思っていたんだけど、自分で本当に自信がある『書くべきこと』がないか、ちょっと考えてみようと思った。

パブコメ提出を呼びかけるビラhttp://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/212228-1567.html

●路上カフェはもう、警官も見て見ぬふりしかできない(笑)

●自転車抗議の人たち。これだけの人がわざわざ自転車で来ている。

●国会前




                          
訴訟団の人なのか、スピーチのマイクをとった浪江町の人(おばあさん?)。結構ななまりでこう言っていた。『今も仮設住居に住んでいるが、隣の家とはベニヤ1枚隔てているだけで文字通り息を潜めて生活をしている。特例で期限を延長して、あと2年は仮設で住めるというが、私たちは住みたくて仮設に住んでいるんじゃない。原発で豊かになると政治家は言ってたけど、こんな生活のどこが豊かなんですか。
ボクは音は結構気になるので、自分だったら耐えられないなあと思った。そんなことすらボクはわかってない。それどころか、日常にかまけて、今も避難している人たちのことすら忘れかけている。パレスチナでもフクシマでも沖縄でも、同じことが起きている。                               
ボクが官邸前へなるべく行こうと思う理由の一つは以前 赤ちゃんを抱えた福島のお母さんが言っていた『(地方に住んでいたりして自分の周りに原発に反対する仲間が見つからない人でも)、金曜夜に官邸前へ来れば、必ず原発に反対する人がいるという場を作ることに意義を感じるからだ。だけどこうやって、ボクの方が勇気付けられたり、感じたりすることが何かある。
結局 お互い様なんだよなあ、何だって。