特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

週末に見る革命の夢:『11.2 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議』と『ポリーニ・パースペクティヴ第2夜』

東京はこの2週間でめっきり、寒くなった。今朝 やっとの思いで(笑)布団から出て、朝7時のNHKニュースをつけたら、沖縄で米兵が酔って民家に侵入したというニュースが流れていた。本土の電子版の新聞は普通程度の扱いでこう、つたえている。『米兵が民家侵入し傷害…外出禁止令破る 県警捜査』(毎日新聞)。
一方 沖縄の新聞では号外まで出ている。沖縄タイムスは『米兵、少年に暴行 読谷で住居侵入』、琉球新報では『米兵、中2に暴行容疑』という見出しだ。

本土でいわれている話と中2の少年に暴行というのでは全く違う。しかも容疑者の身柄は日本の警察ではなく、依然 米軍の下にあるという。
これじゃあ沖縄の人でなくたって怒るのが普通だ。まして愛国とか保守とか言うのなら、こういうことに怒らないでどうする。石原慎太郎安倍晋三のような日本の自称保守や自称愛国者なんてペテン師ぞろい、とボクは思っていたが、この期に及んでも日米地位協定見直しを口にする奴すらいない。ついでに前回の集団強姦事件の際も4回も『事故』と言い張った森本防衛大臣は今回も『事実なら、許しがたい』とコメントしたそうだが、この男はどこの国の防衛大臣なのか。最初から判っていたことだけど、サイテーの人間(というか、人間以下)、石原慎太郎同様文字通りの国賊だと思う。

                                                        
10月23日に放送されたTBSラジオDIGで佐藤優大田昌秀沖縄県知事が、『沖縄では今、日本から独立する気運が盛り上がりつつある』と言っていた。2,3年したら顕在化するだろうとのことだ。そのほうが沖縄のためにもいいかも。今に日本人全員 政府を見放して各都道府県が日本から独立したりして(笑)。
こんなに日本の政治家がバカで国賊ぞろいなら、いっそアメリカの51番目の州に入れてもらったほうがマシではないか
51番目はプエルトリコが狙っているらしいから52番目でもいいや(笑)。いずれにしても、日本に高度成長の小金が残っている今のうちだったら入れてもらえるだろう。これは『パンダか仔犬を総理大臣に』と並ぶ、かねてからのボクの持論なのだ(笑)。外交官との対話 (合法トリップVS日本解散) - 特別な1日(Una Giornata Particolare)オリンピック招致と売国党宣言 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)


最近 同じことを言っている人が居たのを知った。知日派として知られたライシャワー元駐日大使だ。『(アメリカに入れば)東京は国家の中心ではなく沖縄や福島のように周縁になり、周辺の人たちと仲良くするためにどうすればよいか考えるようになる。さらに、外務省も防衛省もいらなくなり、予算削減の効果もある。日本という州が対等にワシントンと渡り合える。少なくとも今までのような隷属的な関係はなくなる。』http://okinawa-am.net/column/osprey_marine.html
よ〜く考えてみてもいい話なのではないか。マジで。

                                                
ということで官邸前へ(笑)。今日はコンサートがあるので30分だけ。
一時の盛り上がりも去った今、デモの有効性について、色々な意見はあるだろう。んなことは判ってるよ(笑)。よほどのバカじゃない限り、官邸前に来ている人は自問自答しながら参加しているはずだ。何度も書いてるけど、今までやってきたことに成果はあったデモ、パブコメ、みんなの力が合わさって、原発比率15%を押し付けようとした政府・役人の陰謀は粉砕した(笑)。これは事実だ。勿論 経団連の負け組企業などの圧力や役人や土建屋原発立地で利権にたかっている連中がそれを反故にしようとしている、それも事実だ。だから、これからも知恵を絞らなければならない、それだけだよ。
                                   
そのためのエネルギーだってある。先週書いた、福島から来た赤ちゃんを抱えたお母さんの話をもう一回書いておく。
甲状腺などの健康リスクに怯えながら毎日暮らしているが、国も県も全然サポートしてくれない。彼女は『今日 官邸前へ来て、初めて 誰かが心配してくれていることがわかった』と涙ながらに語っていた。
これで充分(笑)。ボクはああいうデモが意味がなかったとは思わない。今後 やり方はどんどん変わるかもしれないが、無理のない範囲で自分にできることをやっていくつもりだ。
                                
さて、今日の全国での抗議活動はこんな感じ。ソースは赤旗(笑)。
<全国の抗議活動>
8/31 :40都道府県 80箇所
9/7 :40都道府県 82箇所
9/14 :41都道府県 87箇所
9/21 :43都道府県 99箇所
9/29 :44都道府県102箇所
10/5 :43都道府県109箇所
10/12:45都道府県113箇所
10/19:45都道府県121箇所
10/26:45都道府県115箇所
11/2 :45都道府県118箇所

今日の抗議の参加者は官邸前2〜3000人弱、国会前1000人くらい、延べで5000人強くらいだと思う(主催者発表1万人)。地方から来ている人が多い、ということはたびたび書いているが、今日は上関原発に反対している人たちがスピーチに立った。福島菊次郎氏の映画で見たヒロシマからフクシマへ:映画『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)31年間!毎週月曜日に祝島で抗議デモをしている人たちだ。
詳しい事情は知らないが、この人たちはなんと、4800万円の損害賠償訴訟を中国電力から起こされているそうだ。言論弾圧というか、逆じゃないの?散々電気代をボッタ食ってるくせに酷い話だ。そのあとのシュプレヒコールは自然に『上関原発反対!』になった。映画で見て以来、上関のことも全くの他人事とは思えなくなったんだよなぁ。
そのあとにスピーチした福島みずほ。彼女曰く、『今日 野田が原子力緊急事態宣言を衆参議長に宣言した』そうだ。もちろん、原子力規制委員会の人事を国会に諮らないで済ませるためだどこまで酷いんだろう。
皆の抗議、反対を無視してインチキな収束宣言を出したのは何処の誰だったのだろうか。マジで酷すぎる。どこぞの独裁国家と変わらないではないか。




●今日の国会前
                                      
●吼える阪神タイガースメガホン(笑)

                                                                              
30分 吼えるだけ吼えて(笑)、官邸前から歩いて15分のサントリーホールへ。
ポリーニ・パースペクティヴ第二夜』

今日もNHKのカメラが入っている。放送日未定だそうだが、どうか地上波で流してくれますようにーー。BS持ってないからなぁ(泣)。早歩きで少し暑くなったので、コートも上着も脱いで席に着く。デモ帰りなんかボクだけだろう、えっへん(笑)。一応 このコンサートは前衛と古典の本質を突き合わせて『革命の夢』(宣伝パンフより)を見ようって企画なんだよなあ(笑)。


<セットリスト>
ベートーヴェン――シュトックハウゼン
シュトックハウゼン
 ピアノ曲VII
 ピアノ曲IX

ベートーヴェン
 ピアノ・ソナタ第24番 嬰ヘ長調 op.78 「テレーゼ」
 ピアノ・ソナタ第25番 ト長調 op.79

    休憩

 ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 op.81a 「告別」
 ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 op.90

    アンコール

ベートーヴェン:6つのバカデルから
 変ホ長調op126-3     
 ロ短調op126-4

シュトックハウゼンという作曲家はテクノの親玉ってことしか知らないが、すご〜く良かった。舞台の上には椅子が二つ。譜面めくりの人が居るのはポリーニのコンサートでは始めて見た。ポリーニ先生はメガネをかけて席につく。老眼鏡(だろう)をかけた先生の姿も始めて。メロディーがない音楽はさすがのポリーニ先生も覚えられないのか、と思うとうれしかった。そんな甘いものではなかったのはあとで判ったが(笑)。
最初の『VII』は単音中心(半分くらい片手で弾いてた)、『IX』は和音中心で構成されていたが、どちらもメロディーがない無調の音の散らばりを味わうのは楽しかった。特に『IX』は減衰していく和音(正確には不調和音)から始まるところは『あ〜テクノだわ』と思った。それだけでなく時折 トリルや鋭いアタックが組み合わさる。後ろに控えたお兄ちゃんが譜面をめくろうとすると、ポリーニ先生がものすごい眼でにらみつけたり、片手で制して止める。ものすごい緊張感だ。不協和音とブレイク、それに音の余韻を堪能出来た。これを2時間やられたらどうかわからないが(笑)、想像以上に楽しかった。
                                                                     
シュトックハウゼンから続けてベートーヴェンの『テレーゼ』へ。
ピアノ・ソナタ21(ワルトシュタイン)、22、23(熱情)と続いた前回は『ポップ』だったが、ピアノ・ソナタ24(テレーゼ)、25、26(告別)、27という今日は一見 地味なプログラムだがメロディの美しさは出色だと思う。
軽快なテレーゼ、それに25。聞いていて楽しい。シュトックハウゼンでウォーミングアップも終わったのか演奏も完全・完璧。25を弾き終えたとき、ポリーニ先生も『やったぜ!』という顔をしていた(笑)。

ここで休憩、ロビーへ行ってシャンパンを一杯。ま、お休みの前だから(笑)。
ポリーニ先生(10/23)

休憩後、物哀しくも美しいイントロで始まる『告別』。前半の軽快なベートーヴェンと比較して深い余韻が強調されている。今日はこんな地味なプログラムでどうするのかなあと思ってたんだけど、こういうことだったのか(嘆息)。尚且つ シュトックハウゼンとの共通点も感じてしまう。目の前で聞いていると、低音部まで音の粒がくっきりと際立っていて、この曲にはこんなに沢山の音が隠れていたのか、と思った。文字通り、『豊穣』という言葉が連想されてしまう。
楽しくてしょうがない。続く、闊達な27も文字通り完全・完璧な演奏。唯一 曲が短いのが恨めしい

今日はアンコールあり。

                             
スローな変ホ長調op126-3 、リズミカルだけど不協和音が混じるロ短調op126-4、対照的な2曲も楽しかった(ちょっと短かったけど)。
次回、11/7も楽しみだ。
あ、次回の官邸前抗議は11/11(日)だそうです。どれくらいの人が来るのかな。