特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

ボクは恥ずかしい。:10.19大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議

映画『キャタピラー』の若松孝二監督がタクシーにはねられて亡くなってしまった。ボクは彼の熱心なファンではないけれど、残念だ。次作で原発の映画を撮るまでは死ねるか、と言っていたそうだが、実に残念だ。
                                        
日本の防衛にとって何の得があるかサッパリわからないオスプレイの沖縄配備はひどい話だと思うが(米海兵隊が外国へ展開する際は役に立つのだろうが)今週起きた米兵の集団強姦・強盗事件はなんと言っていいのかわからない。それでも事件が起きた当初からルース駐日大使は沈痛な表情をしていたし、彼は今日の記者会見ではっきり謝罪の言葉を口にし、『自分にも25歳の娘が居る』と涙すら浮かべていた(もちろん、それで済む話ではないが)。
だが日本の政府関係者の発言には反応が鈍いどころか全く誠意が感じられない。被害者、沖縄の人を心配すること、すらしない。おまけに事件が発覚した日 安倍晋三ら日本の自称『愛国者』連中は靖国神社へ出掛けたが事件に対するコメントすら、なかった。こいつらはわけのわからないインチキ神社へ行く暇があったら何でアメリカ大使館へ抗議しにいかないのか? 歴史を振り返っても、自分で愛国者と言っている奴が本当に愛国者だったためしは殆どないのだが、彼らは自分が恥ずかしくないのだろうか。

                                                    
今朝 アメリカのオンライン活動コミュニティ’’AVAARZ''のメーリングリストで『Stop military rape in Okinawa』というショッキングなタイトルのメールが送られてきた。横須賀でアメリカ兵に乱暴されたオーストラリア人女性が日本政府に対して、米兵の刑事免責についてアクションを起こすように申し入れる署名集めをしている。また日本のマスコミにこのことを広く報じるよう申し入れたい、とも言っている。Avaaz - 米兵レイプ犯に公正な裁きを(日本語訳ページです)
                                                    
米兵の犯罪被害を受けているのは沖縄の人だけではなかったのだ。恥ずかしながら、今まで想像も出来なかった。政府やマスコミにうやむやにされているだけで被害者は他にいくらでも拡がっているのかもしれない。もう一つ 彼女の意見を読んで気がついたのは、米兵の免責特権を押し付けているのはアメリカかもしれないが、日本の政府も改善を申し入れてないということ。この期に及んでも森本防衛大臣は『日米地位協定の改定は考えていない』と言う。協定では米軍人が起こした事件は容疑者の起訴前の身柄引き渡しの判断を米側の裁量に委ねている。 森本敏という男はどこの国の防衛大臣なんだ?誰を守ろうというんだ?防衛相「日米地位協定改定は考えず」 米兵暴行事件 :日本経済新聞
現状 日本政府は米兵の刑法犯の87%の裁判権を放棄しているそうだ。これでは日本の政府も犯人と同罪だ。結局 水俣病原発も沖縄の米軍問題もロジックはみな同じってことだ日本の政府は国民を守らない。
ボクは恥ずかしい。
                                                                                 

2日続いた雨のあとの金曜日、東京はからりと晴れた。さわやかな秋晴れだ。
今日も官邸前へ★首都圏反原発連合/全原発即時廃止キャンペーン | 首都圏反原発連合
木曜日にブリを煮て、朝 炊飯器をセットして、夕飯の準備はOK。今日も官邸前へ。週末にすっきりしてくるか〜って感じ(笑) 。

<全国の抗議活動>
8/31 :40都道府県 80箇所
9/7 :40都道府県 82箇所
9/14 :41都道府県 87箇所
9/21 :43都道府県 99箇所
9/29 :44都道府県102箇所
10/5 :43都道府県109箇所
10/12:45都道府県113箇所
10/19:45都道府県121箇所

*ソースは赤旗(笑)

抗議活動は毎週、着実に増えている。赤旗の記事はひいきの引き倒しのような気もするが(笑)、記事には場所の明細も書いてあるから、まるっきりウソではないだろ。ネット上では今日は146箇所!という記事も流れている。
抗議は官邸前から全国へどんどん広がっているのは間違いない。
先週 官邸前には地方から来ている人が結構居る、ということを書いたが抗議が全国へ拡散した今の状態はある意味、あるべき姿のような気がする。ボクは地元だから官邸前へ行くけれど、元来は自分の生活に近い場での行動がいいのだと思う。そのほうが長続きするし、ウソがないからだ。
                                               
今日の参加者は官邸前に5000人くらい、国会前に2,3000人くらい、延べで1万人強くらいだろうか。その割には警官が一杯居てうるさかった。IMFの警備で上京してきた田舎の警察が残業代稼ぎをしているのだろうか。まさか復興予算を流用してるんじゃないだろうな!(笑)                                             
今日のスピーチは社民党福島瑞穂、フクシマ子ども疎開訴訟の人、福岡から来た人、岡山から来た21歳の女の子、宝塚から来た女性、双葉町から来た女性、ドキュメンタリー『フタバから遠く離れて』の船橋監督etc。

岡山の21歳の子:『今は本当に大事なことは何かってことを考えなくてはいけないんじゃないでしょうか
宝塚から来た女性:『放射性物質を撒き散らしているままじゃ、孫に対して申し訳ないんですよ
双葉町の女性:『福島の人は人間扱いされていないんです。今も100人以上の人が体育館の避難所で暮らしています。東電や役所の人は一晩でも避難所で過ごしてみたらどうですか?
船橋監督:『東電の賠償は時価換算なので、古い農家に住んでいた人は120万程度の僅かな額しか賠償されない人も居ます。着の身着のままで避難所に逃れた人が120万程度の賠償で新しい生活のスタートを切ることができるのでしょうか
                                          
こういう話を聞いていたら胸が詰まって声が出なくなって、逆に困ってしまった(笑)。
                                          
文科省前:フクシマ子ども疎開訴訟の人たち。日を追うにつれ、集まる人がどんどん増えている


            
●抗議風景



                
●国会前

                         
●奇しくも国会前でシュプレヒコールをしているのは女性ばかりだった


                          
●自転車部隊は今日も


今 官邸前に来ている人は純度が高いというか、表情を見ていると自分はどうしても声を挙げなければならない、という感じで来ている人ばかりだ。特にフクシマや地方から来た人が熱心に声を挙げているのが目立つ。
ボクは官邸前抗議には自分のために出かけているのであって、フクシマの人のために出かけているという意識は一切ない。東京で普通どおり暮らしている人間が、家を追われたり生活が破壊された人の気持ちがわかるふりをするなんて恥ずかしい、と思うからだ。それは今も変わらない。
だけど少なくとも歩道で声を挙げている瞬間だけは、この人たちと一緒に居ることができる、と思えるようになった。その感覚は悪い感じでは、ない。

●今週の写真:警察が設置したマヌケ看板。誰かが貼り付けたチラシに注目(笑)