特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

もう、秋の空:★8.24緊急!大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議

くそ暑いなあ。だけど電気は足りてるぞ〜(笑)。
シリアで日本人のジャーナリスト山本美香氏が亡くなった件はちょっとショックだった。この人のことは名前を聞いたことがあるくらいだったが、戦争で苦しむ子供や女性の姿を伝えることで犠牲を減らしたい、と自分から危険な戦地に飛び込んで行った人が亡くなってしまったということが何よりもショックだった。そういう人がいる一方、一歩間違えば武力衝突に繋がりかねない領土問題を自分の人気取りに使う石原慎太郎のような人間や無責任に煽りたてる連中がいる。なんと志が異なることだろうか
山本氏が最後に残したフィルムがTVで繰り返し流れるのを見ながら、『とにかく平和が大切』ってことを自戒の念と共に改めて思った。それがボクらの責任だ。
                                                                         

金曜日の抗議の規模が大きくなるに連れ、それを主導している首都圏反原発連合のことを揶揄する声もでている。左翼からは『組合旗を禁じて組合を排除している』とか(ば〜か参加するのは誰でも自由だ)、池田信夫みたいな単細胞の市場原理主義者はある代表者の刺青がどうとか言ってるし、抗議の参加者をテロリスト呼ばわりしているネトウヨもいる。言うまでもないが人の外観だけでとやかく言うのは単に品性が下劣というだけだし(笑)、官邸抗議の現場でテロリストなんか一人も見たことがない(笑)。ボクは極力 事実だけで物事を判断することにしているので、多くの人たちが秘めていた想いを集めて、その声を世界中に伝えることに成功している反原連の人たちは今のところ、すばらしい成果を出していると思っている。
ボクは反原連に参加している全ての団体に賛成しているわけではないし、抗議の中に少しは奇妙な人も混じって居ないわけでもない。そんなことは最初から判ってるよ(笑)。しかし原発反対』というSingle Issueに絞り色々な人を包含して、あくまでも平和的に訴える姿勢は偏狭どころか政治的に成熟している、のではないか。少なくとも自民党民主党より遥かにマシだろう。毎週金曜日に集まっている数万人の大多数がそう、思っていると思う。
                                      
23日の野田首相と反原連の人たちとの面会は勿論 予想通りの結果だった。ネットで30分の面会の録画を見たが、言葉とか稚拙な部分があっても、『安全が大事』という問題の本質を訴えたところはよかったと思った。
http://www.ustream.tv/recorded/24880560#utm_campaign=t.co&utm_source=24880560&utm_medium=social
それに対して野田は『事情を総合的に勘案して再稼動を決めた』としか答えられない。総合的っていったい何なんだよ(笑)。『安全はどうなんだ』という問いかけに対して論理的な回答すら述べられない総理大臣の無能な体たらくと、今の政府は国民と議論すらできないことを改めて露呈させたのが今回の面会の成果だったと思う。
最初から、政治屋なんか当てにしてない(笑)。ボクは自分なりのやり方で粛々と意思表示するから。多くの人がそういうことをやっていくうちに知恵は色々でてくるだろう、こういう感じに↓。
●『脱原発基本法』というのは良いアイデアだと思った。政治家の踏み絵にもなるし。
http://www.excite.co.jp/News/science/20120822/Kyodo_BR_MN2012082201001152.html

                                                                                                                                  
ということで、今日も官邸前へ(笑)。★8.24緊急!大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議 | 首都圏反原発連合
今日の抗議活動を伝えた夜9時のNHKのニュースで『(23日の)野田は不誠実』と誰かが述べていたが、ボクだって当然 頭に来ているのだ(笑)。今日は早めに、5:50には現場へ着いて、いつもの国会前でなく官邸前へ向かった。途中、官邸前以外でも抗議がどんどん広がっているのを見かけた。
●文部省前でも座り込んだり、寸劇もやっている。

●歩道の警戒を掻い潜って、バイクで抗議している人もいる。似顔絵はキヨシロー先生

●官邸前

●官邸前だけ警官が多いのは、野田は国民の怨嗟を買っているという自覚があるんだろう(笑)

最初は人数もそれほど多くなかったが、10分、20分経つうちにうしろから人がどんどん押し寄せてくる。そのころ地下鉄国会議事堂前の出口から出てきた小熊英二氏(面会にも同席していた)が列を見ながら、うれしそうににっこり笑っていたのが印象的だった。
●人口密度が高い

●それでも車椅子の人も

●官邸の最上階に点いている明かりに向かって、多くの人が声を挙げていた。

1時間くらい声を挙げたあと、全体を見回すために国会前にまわる。いつものことだがボクは自分の目で極力 全体像を見たいと思っているからだ。余談ですが、ボクは写真は一般の参加者の人は顔がはっきり映らないようになるべく遠景か後姿、若しくはピンボケさせるようにしています。あと顔が知れた有名人でも例えば彼女が一緒だったりしたら、エチケットとして写真は撮らないようにしています。ボクの写真がヘタクソなせいだけではありません(笑)。
今日の参加者は先週より若干少ないくらい、3〜4万人弱くらいだろうか。

●ボクのプラカード。『野田やめろ1号MK2』(全天候仕様、折りたたんで通勤カバンに収納可)

国会前へ移動する途中 道端で休んでいたおばあさんが、ボクのセンスのないプラカードを見て『そう、野田やめろ、原発やめろ、よねぇ』と言ってくれて嬉しかった(笑)。

●国会前

●小学生のスピーチ

国会前では小学生が原稿を見ながら、スピーチをしていた。『安心して野菜も食べたいし、外であそびたいから、大人の人は原発を止めてください』だって。百万遍 屁理屈こねるより遥かに説得力ある。ごめんね、力が足りなくて。申し訳ない。やれることはやるからさ。

小学生のあと(笑)、共産党の議員がスピーチ。志位和夫も居た。彼らを写す赤旗のカメラマンは見かけなかったから、明日の紙面用ではあるまい(笑)。ボクは国政選挙では共産党には投票しないと思うけれど、原発反対の熱意は本物だと思った。今日は小沢の『生活がなんとか』もビラだけ配っていたけど、そんなせこいことをやるより、『原発を止めたいと思ってるぞ』と本気でしゃべってみればいいのに。森ゆうこなんかは判ってると思うんだけどな。

●自転車で抗議している人も居る。自転車で参加している人は週を追うごとにどんどん増えてきている。

                           
あと、これは余談です。デモの副作用について(笑)。
抗議に何度も参加するうちに『再稼動反対、原発反対』っていう声が自分でも驚くくらい出るようになってきたんだけど、それにつれて自分の感情もほぐれてきている実感がする。ボクは人見知りだし面倒くさいので、特にビジネスの場では自分から人に感情を表したりすることはあまりない。だけどそうやって声を出すエクササイズをしていると、そこで起きる出来事に対して、はっきり自分の感情を出せたりするのだ。身体性っていうのも面白いものだと思う。金曜の抗議は雰囲気が良いからなのかもしれないが(笑)。                                       
                                                                
官邸前の列の中でふと空を見上げてみたら、意外にも秋の空が広がっていた。人間はなんてちっぽけなんだろう、て言われているみたいだった。
●官邸前も、もう秋の空