20年近く使っていたフライパンの底がいい加減薄くなってきたので、この前、とうとう新品のフライパンを買ってしまった。材質は鉄なんだけど窒化加工をしたものでさびにくい、というふれこみだ。使ってみると熱の通りも良く、焦げにくくて非常に快適だ。嬉しくてフライパンを使ってばかりいて、つい油の使用量が増えてしまっている。やばいなあ(笑)。
メジャーな映画を見に行くことは殆ど無いのだが、6月末のスパイダーマンの新作『アメイジング・スパイダーマン』は『(500)日のサマー』のマーク・ウェッブ監督だそうだ。見るべきか、無視するべきか、こういうのって困るなあ。
品川で映画『裏切りのサーカス』http://uragiri.gaga.ne.jp/
これも見るべきか迷っていたのだが、評判がいいので遅ればせながら見に行ってきた。
ジョン・ル・カレのサスペンス小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を『ぼくのエリ 200歳の少女』の監督トーマス・アルフレッドソンがゲイリー・オールドマン、コリン・ファースなどの豪華出演陣で映画化したもの。
高齢でイギリス諜報部を引退したばかりの主人公(ゲイリー・オールドマン)は、大臣から自分の古巣の調査を命じられる。諜報部の情報がソ連に漏れており、諜報部の高官5人のうちの誰かが、ソ連のスパイだと言うのだ。
●ゲイリー・オールドマン、渋い!
冷戦期を描いた重厚なドラマ。今から見るとお話はずいぶん昔のことのように感じられる。ポール・スミスが担当した衣装や当時のインテリアも見事に時代を再現している。若松孝二の三島由紀夫とは偉い違いだ(笑)。画面は常に薄暗い。登場するのは眉間に深く皺が刻まれた男たち。彼らはまったく笑わないし、喜怒哀楽を露にすることも殆ど無い。彼らが常に着ているコートの下には人間的な感情も深く隠されているかのようだ。派手なアクションや暴力シーンは殆ど無いまま、しかし異様な緊張感のなかでお話が淡々と進んでいく。
ゲイリー・オールドマンってエキセントリックな印象が強かったんだけど、ここでは渋さに徹する好演を見せている。いつも同じステンカラーコートを着て、穏やかな言葉で、静かに、だけど断固としてミッションを遂行していく。
作中、登場人物たちの愛人が男っていうエピソードが複数あるんだけど、そういう世界なんだろうか(笑)。そういえばコリン・ファースって、パブリックスクールの美青年が同性愛と共産主義に傾倒していく映画『アナザー・カントリー』(傑作です)で主人公のルパート・エヴェレットくんの相手役をやっていた。パブリックスクールの寮生活もスパイ活動も、ある意味 閉鎖的な社会だ。その濃密な人間関係だから故、なのだろうか?
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非常に混み入ったサスペンスのあらすじはあんまり興味なかったんだけど、渋い男たちの姿を2時間見るのは楽しかった。ゲイリー・オールドマン格好いい〜。ついでにコリン・ファースが着ていた紺のセーター欲しい〜。ミーハーのボクの感想はそんな感じでした(笑)。