特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

梅雨空の隙間で:『6.11 新宿 原発やめろデモ』

雨上がりの新宿。
『6.11 新宿 原発やめろデモ』Untitled
デモの出発地、新宿中央公園に行くと、人がぎっしり。
東電本社に押しかける芝公園の集会に行くべきか、高円寺の『素人の乱』の人たちが絡んでいる新宿に行くべきか、ちょっと迷ったのだが新宿のほうが楽しそうだったんで。

会場に入ると何ともゆる〜い雰囲気が漂っていて、こちらを選んで正解だと思った。参加者も老若男女、特にベビーカーを押す若いお母さんなんかも居て、結構バラエティに富んでいる。
藤波心ちゃんのスピーチ(小さくてよくわかんないけど)
デモ出発前のスピーチやら演奏やらの司会をやっていた赤縁のメガネを掛けた男の子(素人の乱のなんとかと言う人?)は冷静な思考に裏打ちされたコトバを感情こめてしゃべっていてすごく良かった。
こんなときに右翼も左翼もないだろう』 と。ホント、そのとおりだよ。


ことばと言うことでいえば、よくデモでやってるシュプレヒコールっていうのが、ボクは大嫌いだ。うそ臭くて、誰かに言わされている感がビンビンなんだよね。例えば『なんとかは勝利するぞ〜』とか言って拳ふりあげている奴いるじゃん。そういうのを見ていると、一体 お前の勝利ってなんなんだよ(笑)、と茶々を入れたくなる。
今回デモしている間でも『原発反対〜』はいいにしても、『仕事を返せ〜』とか『故郷を返せ〜』とか言ってる奴もいて、そういうのはペテン師じみていて、ちょっといやぁな気持ちになる。本当ならいいけど、お前らは実際に福島に住んでたり働いてたりしてたわけじゃないだろ。


というわけで、ボクなどはたまぁにデモへ行っても、たいていは断固として殆ど無言で歩く。だが当日、女の子がアピールしていた『東電うそつき〜』、『清水(正孝)、出てこい』みたいなのはいいな。こういうコトバだったら共感するし、声がでちゃう。だってホントのことじゃん(笑)。


デモの列の中には労組の幟とか持っている奴がいて、視界を遮るから周りの人間には邪魔だし、そのセンスの無さに『こいつら、いまどきアホじゃないか』と内心思ったりもしたが、ま、そういうのはおいといて(笑)、サウンドデモっていうのはにぎやかだし、リズムもあるし、確かに楽しさみたいなものはあるなあ、と思った。残念ながら今の日本はデモで何か変わるとは思ってないけど、一応、何か言っておかなきゃやばいだろ、って、その程度の話なんだから、楽しさとか明るさって重要だよ。
本当はビールでも飲みながら参加する、というのが正しいんだろうな。ま、善良な納税者を怖い顔で睨んでいる警察のあんちゃんたちもいるから、なかなかそ〜は行かないけど(笑)。
●税金で養われている警察の皆さん。顔が怖い(笑)
あ、デモの通過待ちでずっと止められてクラクション鳴らしてた運転手さん、勘弁ね。わりい、わりい(笑)。



2時間くらい歩いて、終点のアルタ前に着く前だったが夕食の店の予約があったので、列を抜ける。参加人数は新宿は2万人とか言ってたが、確かに大きなデモだった。
●延々と続くデモの列

しかし大手のマスコミは、このデモのこと、あんまり報じなかったな。新聞などは紙面どころかネットでもほとんど無視状態。NYで60人が参加した反原発デモの記事を載せている新聞が、新宿で起きた2万人のデモを報じない、ってどういう頭の構造なんだ。

相変わらず知りたい情報を伝えない新聞だの、TV局だの、大マスコミはそうやって滅んでいくんだろうな。まるで環境変化についていけなかった恐竜のように。
原発と一緒にマスコミも廃止したほうがいいかも(笑)。