ネットでちょっと嬉しい記事を読んだので、臨時更新。
早くも残り2ヶ月となった今年、ボクにとって印象に残ったのは何といってもTVドラマ『モテキ』と映画『SR サイタマノラッパー』1,2だ。(本当はもう一つ、映画『フローズン・リバー』。更に年末にB・スプリングスティーンの「闇に吼える街」のリマスター版:CD3枚+DVD3枚組セットの通称『Darkness Box』が控えているが)
TVドラマにラップ映画、どちらも今まで全く関心がなかったので、驚きは大きかった。
その「モテキ」の監督、大根仁氏と「サイタマノラッパー」の監督、入江悠氏が同席したイベントがあったそうだ。驚いたことに『モテキ』、『サイタマノラッパー』、どちらも斉藤太整という人が音楽監督を勤めていた、とのこと。それが縁らしい。
そのイベントを紹介するブログを読んだ。
*映画「SR サイタマノラッパー」公式宣伝ブログ:「ヒップホップも鳴り止まない!」 shinkato | 映画「SR サイタマノラッパー」シリーズ公式ブログ
それによると席上 大根監督からこんな発言があったらしい。
『モテキとサイタマノラッパーの共通点は、どちらも主人公が何にもなっていないとこ』
そうそう、こういうことをボクも言いたかったんだよ。思いつかなかったんだけど(笑)
森山未來が演じた、コンプレックスと鬱屈を抱えこんだ『モテキ』の主人公は様々な女性に囲まれてモテ状態になるが結局はうまくいかない。
サイタマノラッパーの主人公たち、1の男性ラッパー、2の女性ラッパーともに一瞬、輝きを見せるが、それでも惨めな日常を抱えたままだ。どちらも主人公が今の自分と違う、何かになろうとする物語だが、結局はダメ人間なままだ。
だけど、それだけではない。
『モテキ』、『サイタマノラッパー2』、奇しくも、どちらも最後は主人公が川辺の道を進んでいくシーンで終わる。モテキは疾走、SR2はまったりと、という違いはあるが、何かを象徴しているかのようだ。
それはこういうことだ、とボクは思っている。
自分がダメであることを否定しない。他の何かになどなれやしない。でも自分がダメであることにも安住しない。
つまり、
ダメ人間であることが本当に悪いのか。だけど自分がダメ人間であることに開き直るほど、みっともなくは、なりたくない。
両作品の根底に流れているのは、そういう想いだと、とボクは勝手に思い込んでいる。
このイベントを見逃したのは返す返すも悔しい。記事には『ただの口ゲンカ』(笑)と書かれていた、会場で行われたラップ合戦はきっと最高だったんじゃないか。
それにしても『モテキ』の主人公が引きこもりで肥満になったときの配役に、当初『サイタマノラッパー』の太ったほうのラッパー、IKKU氏がオファーされていたなんて知らなかった。
なんか、とてもうれしくなった。世の中 嫌なニュースばかりだけど、同じようなことを感じている人もいるんだなあ。
だから、どちらも宣伝しておく(笑)。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2010/11/26
- メディア: DVD
- 購入: 7人 クリック: 165回
- この商品を含むブログ (88件) を見る
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2010/05/28
- メディア: DVD
- 購入: 6人 クリック: 117回
- この商品を含むブログ (147件) を見る