特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『7/9 安倍政権に退陣を求める緊急デモ』と映画『22年目の告白−私が殺人犯です−』

昨晩から今朝にかけて発表されたNNN,読売、朝日の世論調査では第2次安倍政権の支持率が最低を更新 しました。いずれも不支持が支持を上回っています。



と、いうことで(笑) 日曜日は 新宿へ『7/9 安倍政権に退陣を求める緊急デモ』に行ってきました。先日の秋葉原同様 ネットでの呼びかけで新宿の他にも、名古屋、大阪、福岡、新宮、旭川、愛媛などで行われています。#RallyForTruth #MarchForTruth #0709shinjuku #0709fukuoka #0709osaka #0709shingu #0709nagoya #0709asahikawa #0709ehime #0709yourtown。


夕方5時半からスタートで遅いなーと思ったんだけど、その時間でも暑い―。早くも頭が痛くなりそうな暑さです。夕方スタートで正解だったかも。ボクは先頭の『未来のための公共未来のための公共 (@public4f) | Twitterの梯団に入りました。それだけじゃなく昨日は ドラム隊AEQUITAS /エキタス AEQUITAS /エキタス(@aequitas1500)さん | Twitterなど様々な梯団が組まれました。自称市民団体とかじゃない、ほんとの抗議する市民たちのオールスターです😸。組合の動員じゃなく、殆どがネットを見て集まってきた人たちです。参加者がいつもより若い😁。自主的に警備してくれる弁護士さんたち、勝手に水を配る人もいる。皆で思い切り新宿の目抜き通りを歩いてきましたよ。


沿道の反応も良かったです。笑顔で写真を撮る人、手を挙げる人、途中から加わる人(ボクの目の前で若い女の子やサラリーマンも入ってきました)、多くの人が安倍晋三の国家の私物化に頭に来てるんだと思います。担当大臣すら説明できない共謀罪だけじゃなく、安倍政権になって以来 格差や貧困が一層 広がってきているんですからね。ちょっとおかしいよ。その怒りを可視化させるんです。

●スタート地点には始まる前から凄い人が集まってます。労組の動員じゃなく、殆どがネットを見てきた個人参加の人たちです。

●『共謀罪は絶対反対』、『説明できない法案要らない』、『安倍はやめろ』











●沿道で応援してくれるラッパーのECD氏。311以来 デモの先頭でずっとコールをしてくれた人、『言うこと聞かせる番だ、俺たちが』のライムを考えてくれた人。ガンで闘病中の彼には『ありがとう』という言葉しかありません。




●アルタ前


●今日はエキタスのサウンドカーが一番かっこよかったかも。盛り上がってる。



http://topics.smt.docomo.ne.jp/article/asahi/nation/ASK796KSSK79UTIL02D
緊急デモ:「安倍内閣は退陣を」新宿に「8000人」集う - 毎日新聞

ゴールしてから後ろへ戻って、全ての梯団を見ましたけど列が長い―。参加者は8000人ということだそうですけど、ボクが観た限りではもっと大勢いても不思議じゃないです。
デモの後 7時からはアルタ前で街宣集会ということでしたが、こちらはパス。主夫は夕飯の支度がありますからね(笑)。とにかく、安倍やめろ、私物化やめろ😝。これだけ大勢の気持ちを同じくする人たちが集まって、希望を感じました。ちょっと、世の中のフェーズが変わってきたかも。
●7時からのアルタ前街宣。手前の街宣車にはアベヤメロの電飾。後ろのアルタのスクリーンには第二次安倍内閣の支持率が最低になったというニュース😇


ということで、六本木で映画『22年目の告白−私が殺人犯です−

阪神・淡路大震災地下鉄サリン事件が発生した1995年、5件の連続殺人事件が起こる。担当刑事の牧村(伊藤英明)は犯人を追いつめたものの、上司を殺された上に取り逃してしまう。事件は解決することなく時効を迎えるが、ある日、曾根崎雅人(藤原竜也)という男が、自分が犯人と名乗り出て、手記「私が殺人犯です」を出版する……。


TV東京の連続ドラマ『SRサイタマノラッパー マイクの細道』が終わったばかりの入江悠監督の新作です。映画3部作の続編仕立てのドラマは笑いあり、涙あり、心が熱くなる、ボクにとってはウルトラ大傑作でした。ダメ人間ばかりの登場人物たちは架空とは思えないんです。どこか遠くの友達くらいに錯覚してる。ドラマを見ていて全回泣いた、というのは初めての体験でした(笑)。


22年目の告白』はちょうど去年の今頃、ボクの勤務先に協力要請が来たんです。担当の子が『上司が入江監督の大ファンで、全面協力しろと言われたんです』と先方に伝えたら、先方の女性担当者は『その人変わってますね。監督は現場では基地外みたいに怖いんですよ』って言ってたそうです(笑)。
それでも犯罪ものは興味ないのでスルー予定でしたが、評判も良いので(興収ランキング4週連続1位)、見に行ってみました。韓国映画『殺人の告白』(未見)のリメイク、と言っても殺人犯が自ら犯行を告白するというところを生かした他は、脚本を手がけた入江監督らが大幅に改編したものだそうです。練りに練られた脚本は37稿まで重ねたものだそうです。
●曾根崎(藤原竜也)という謎の男が、自分は迷宮入りした殺人事件の犯人と名乗り出ます。


オープニング、ノイジーな音と画面が恰好いいです。事件が起きた95年という年がどうだったかを当時のニュース映像と映画の中の連続殺人事件とが混じりながら描かれます。『感覚ピエロ』ってバンドの主題歌、吹っ切れた音でカッコいいと思います。

オープニングを見ただけで、傑作の予感(笑)。それは言い過ぎかもしれませんが、テンポ良い、息をも継がせぬ展開が続いていきます。


迷宮入りの事件が時効を迎え、その直後 犯人という男(藤原竜也)が名乗り出てくる。男は出版社から手記を出版、ベストセラーになったばかりか、ショーアップした記者会見まででっちあげ、被害者の心情を逆なでする。現実にもそのような手記が出版されていますから、リアル感があります。と、同時に、どうにも釈然としないところが残る。隠された謎がありそうだ。
●自称犯人は出版記念の記者会見まで開きます。


意外な展開が続くお話しも面白いんですが、普通の映画カメラの映像に加えて、ヴィデオテープの荒い映像、過去のニュースフィルム、監視カメラの映像、YouTubeの映像と様々な種類の映像がランダムに挿入されていきます。全然退屈しません。

犯人と自称する藤原竜也の大仰な演技は見ていて本当にむかつく人もいるでしょう(笑)。作り手側の思うつぼです。被害者側の牧村刑事(伊藤英明)の歯にモノが詰まったような演技や遺族の夏帆の吹っ切れた演技も良かったですね。あと、何でもかんでも説明しようとしない演出も当たり前とは言え、よくできています。バカな番組ばかり作っているTV局が出資した映画とは思えません。
●自称犯人と妹が行方不明の被害者でもある刑事(伊東英明)との葛藤が物語の前半を盛り上げます。


全てはどんでん返しが続くエンディングに向かって繋がっていきます。入江監督の脚本は良くできたものが多いのですが、邦画でこれだけ良く練られたプロットの映画は珍しい。
伊藤英明は最後の謎に向かって抑えた演技を続けます。


犯人のキャラ設定はちょっと甘いと思うし、他にも突っ込みどころはないわけじゃないけど、邦画でこれくらいの完成度と面白さがあるエンターテイメントは珍しいんじゃないですか。90年代中盤から現在までに劣化していった日本の社会、それに人の死でさえも金のためにショーアップし、それに乗せられる人々の姿など、実際の現実の酷さが、劇の設定と見事に重なったところもこの映画に重みを加えています。賛否両論あるであろうエンディングもボクはとても良かったと思います。


社会性とエンターテイメントを見事な脚本と緻密な演出で両立させた成功作だと思います。監督が『TVでは放映できない』というくらいの描写と謎解きが詰まっています。邦画、しかも大資本の作品でこれだけ面白い映画があったでしょうか。それくらい面白かった。