特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

東京15区、お墓参りとボラのスープ(万物流転)

 桜の開花も近づいてきました。今年は早すぎるか、と思っていましたが、ちょうど良い塩梅になりそうです。
 こうやって花の開花が気になるのは、3月、4月と仕事の行事ばかりでユーウツだからです(笑)。嫌な事ばかりだから、せめて花に心を慰めてもらう(嘆息)。

●暖かくなってくると空気が翳んできます。通勤途中に富士山を見るのも、今冬はそろそろ終わり。

 さすが 朝日新聞。相変わらずです。
 今週の週刊文春で、自民二階派の元衆院議員で自身も政治資金の不記載が見つかった山梨県知事に『記者会見で裏金に関する質問をしないように』と要請され、朝日は唯々諾々と従ったことが報じられました。自ら声明まで出す恥知らず振りです。地元のTV局は逆らって出入り禁止になったのに。
 普段は正義の味方の振りをしますが、いざとなると朝日は権力に盲従します。相変わらず権威主義が丸出しです(笑)。
 


「県知事に裏金の質問はNG」と要請、地元メディアが反発…山梨県による「異例の忖度」騒動の顛末は? | 文春オンライン

 マスコミもマスコミですが、国民の側も問題がある

 かねがね思っていたことを可視化した記事も見かけました。
 東大の教授がTwitterを分析したら『共産党、れいわ、参政党の支持者にはワクチン懐疑派などの陰謀論に影響を受けている連中が多い』というのです。

president.jp

 所詮はtwitterの投稿者だけの限られた話ではあります。だけど、例えばれいわの荒唐無稽な主張↓を見ていれば、支持者はバカばかり(笑)という結果が出るのも頷けます。

 『民主』集中制と称するファシスト共産党の忠実な支持者や参政党の支持者は言うまでもありません。まともじゃない(笑)。

 だからこういうことが起きる↓。
 これは自民の柿沢未途が選挙違反の実刑判決で辞職した東京15区(江東区)補選の候補者です。ちなみに元自民の秋元司はIR汚職で2審でも有罪、今日 実刑判決を受けています
秋元司元衆院議員、2審も実刑判決 IR汚職 高裁が控訴棄却 | 毎日新聞

 候補者は、カジノ依存(維新)と犯罪者(秋元)とバカウヨの狂人(参政党、保守党)と嘘つきのファシスト共産党)しかいない

 一番マシなのが言論の自由を認めないファシスト、というのはどういう国なんだ(笑)。

 国民のレベルを反映しているとは言え、やっぱり日本なんて独立国が存在するのにはムリがあるかもしれません。アメリカの51番目の州を目指すべきです。中国共産党の省とかは嫌だもん。


  
 これだけ政府が酷いのに代替候補はもっと酷い連中を取り揃えた東京15区の惨状を見ると、日本人には自治能力はない、と認めざるを得ません(笑)。


 毎年3月中旬は、以前ボクが飼っていた犬の命日があるんです。
 亡くなってから30年は経っていますが、雨が降ろうが、槍が降ろうが、北朝鮮のミサイルが飛ぼうが、放射性物質が降ろうが、この時期 犬のお墓参りだけは絶対に欠かしたことがありません。
 自分の親も含めて人間の墓参りなんか興味も関心もないですが、犬の命日はボクには最重要行事です(笑)。

 場所は調布の深大寺奈良時代に出来た、都内で二番目に古い寺です。
 まず、本堂でお参りして、脇にある動物霊園で犬のお墓詣りをします。
 生前 彼がどんなに可愛かったか、何が好きだったか、どんな悪戯をしたか、様々なことを思い出しながら手を合わせる。そして再会を誓います。ボクの心の平安はここにあります。 

 今年はバターたっぷりのビスケットを取り寄せて、墓前にお供えしました。バターの香りがプンプンするので、彼も喜んだと思います。幼犬の時も老犬になっても、卵ボーロとかビスケットとか、赤ちゃんの食べ物が大好きな子でした。


 いったん帰宅して夕方、また近所のイタリアンへ出かけました。お斎です。家のベランダから見る春の夕日は美しかった。

 歩いて行ける範囲で美味しい店があるのはありがたいです。

 最初は泡。



 突き出しはいつも温かい発酵野菜のスープとサルシッチャのフライ。毎回 野菜の味が違います。

 その日の材料が料理法を変えて出てくる『もくじ』。
 時計まわりに鰆のカルパッチョ、ボラのカルパッチョ、太刀魚のカツレツ、トラフグの煮凝り、蝦夷鹿の湯引き。

 イタリア北部、フリウリのシャルドネ

 鰆のカツレツ
 身がレアなのがポイント、と店の人が言ってました(笑)。ソースは鮎の馴れ寿司のお米の部分をクリームにしたもの。この店の得意料理です。

 ボラのズッパ
 普通 ボラなんて、あまり食べません。この、鳴門で捕れたボラは名人の漁師さんが直ぐ血抜きしたので生でも食べられるそうです。『もくじ』でカルパッチョが出てきたけど美味しかった。

 そのボラを軽くスモークして、上にラルドのような生ハムを載せ、フレッシュなオリーブオイルをかけています。素材だけで充分美味しいからスモークや生ハムはやり過ぎとは思うけれど、このシェフ氏はどうしても自分の色を載せたいんです(笑)。

 更にその下のズッパはブイヨン+磨り潰したひよこ豆+雪菜という野菜が混じって、濃厚な味でした。これだけで充分美味しいです。
 実質的にこのお皿がこの日のハイライトです。

 太刀魚と蕗の薹のパスタ
 炭火で焼いた太刀魚は東京湾で獲れたもの。やっぱり中はレアだけど、外側はパリっとしている。蕗の薹はペースト状になっています。春の苦みって良いですよね。仮死状態の冬(笑)から生き返る気がします。

 これも東京湾で上がったトラフグの白子とオレンジのリゾット
 東京でトラフグが上がるのも地球温暖化の影響です。言うまでもなく、トラフグの白子は濃厚で大きくて実に美味しいのですが、残りの身はどうしてるのか気になりました(笑)。煮凝りだけでは使いきれない筈(笑)。たぶん、いつも満員のランチで使っているんでしょうけど(笑)。

 蝦夷鹿のロースト
 柔らかかった~。臭みがないのはまた、猟師さんの血抜きの勝利です。ソースはビーツ。左上の粉は鹿の血と塩を煮詰めたもので、調味料替りだそうです。確かに鹿の香りはありました。右下には芹と摺り下ろした黒トリュフ💛(笑)。

 バルベラのワインというと軽いイメージですが、このワインは最初は味が固い。12年の年月に合わせて?こちらも時間をかけてグラスを回しながら解(ほぐ)していくと味が開いてくる。そういうのも楽しいですよね。ボクはそんなくだらないことはしませんが、ワインの味が開いていくのを女性を口説くことになぞらえる人がいるのも判らないでもない(笑)。

 店の庭で獲れた甘夏のババロア。周りには板状に焼いたメレンゲが飾ってあります。

 今回はちょっとショックなことがありました。帰り際にシェフ氏から『この夏でいったん店を閉める』と言われたのです。
 某ガイドブックでは『東京1のイタリアン』と評されているし、実際 いつも満員なので経営は問題ない筈。理由を聞いたら『少し充電したい』というのです。

 このシェフ氏はトラディショナルな技術はありつつも、どうしても自分のアイデアを加えたい人(笑)なので、充電は必要なのでしょう。15年近く、ずっと休みなくやってきましたから。
 ご家族と一緒に店の上に住んでいるので、いずれまた、此処で料理を作る、とは言ってましたが。
 
 ただ、ボクとしてはどうしたらいいんだ(笑)。
 代わりの店を探すのは中々大変です。ちゃんとした店を探すのって時間とお金と幸運が必要です。
 さらに良い店を見つけても、こちらの顔と好みを覚えて貰って、特別に(笑)美味しいものを出してもらうようになるまで、更に時間がかかる
 それくらいやらないと今の世の中 本当に美味しいものは食べられません

 ボクはオーナーシェフの店の方が絶対美味しい、と思っています。最近は会社形式や多店舗展開でやっている店でも美味しいところはありますけど、自分でやってる店とは気合が違う
 その代わり、個人でやっている店はこういうことがある。この店のシェフ氏はボクより10歳くらい若いから大丈夫、と思っていたんだけどなあ。

 すべてのものは移り変わる。どんなものにも寿命がある。それには誰も抗えません。日々を何とか生きて(笑)、数少ない楽しい時間を味わいつつ、執着せずに忘れていくことこそが人生、なんでしょう、きっと。