特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『リアル回鍋肉』と『ザ・マネーゲーム』

 そろそろ雨水。雪がピークを越え、春へ向かい始める時期だそうですね。厳しい寒さが続いてはいますけど、昼間は陽の光の強さが感じられるようになりました。


 
 こちらはこの前 新大久保のガチ中華で食べたリアル回鍋肉。つまり、本場四川風の回鍋肉です。

 回鍋肉はキャベツと豚バラ肉をラードと唐辛子味噌で炒めた脂っこいものが多いですが、本場四川では大蒜の葉や芽を使い、肉はいったん塊のまま茹でて、それを切ったものを使うそうです。昔は日本では葉大蒜が入手しずらかったのでキャベツで代用していたそうです。

 食べてみるとしつこくないし、ヘルシーな料理です。今までの回鍋肉の印象が全く変わる体験でした。
 最近は『四川風』と銘打った回鍋肉を出す店も増えてきましたが、どこもこういう感じです。実に美味しいです。

●党首公選制を唱えた党員を除名した共産党を懸命に弁護する元慶大教授の憲法学者小林節。安保法反対運動以降 選挙に立候補した時点でヤバいと思ってましたが、とうとうボケたか。


 さて、先週土曜日のTBS『報道特集』ではスルガ銀行のインチキな不動産融資の実態が特集されていました。

 地方銀行、所謂 地銀はかっては地方経済のエリートでした。今や地方の経済不況で構造不況業種になって、多くの地銀が潰れかかったり合併に晒されています。その中でも優良と言われていたスルガ銀行が裏ではこんなことをやっていた。

 少し前スルガ銀行は『かぼちゃの馬車』という女性専用シェアハウスに不正融資を行っていたことが問題になりました。今回の報道は、スルガ銀行は他にも書類を捏造してアパートやワンルームマンションなどに投資する一般ユーザーへの融資を強引に進めていた、というものでした。
 書類を捏造する銀行は確かに悪いけど、現場も見ないで借金して不動産投資している奴も問題大有りなので(笑)、あまり同情できるような話ではありません。

 ただ、これは氷山の一角、と思ったんです。

 今の不動産価格、特に東京の一部はアベノミクスの金融緩和バブルと建築費の高騰でメチャクチャです。

 現在 マンションは10年前の倍近くにまで値上がりしています。東京23区では新築の平均価格は8000万と言われています。中古でも7000万近い。
president.jp

 今 家を買っている人は主に共稼ぎで二人とも大手企業に勤めている人=いわゆるパワーカップル、だそうです。既婚で新築マンションを買う人の74.3%が共働き世帯。そりゃあ、この価格では一人では中々買えません。
 それに外国人。今の価格でも東京のマンションは上海やソウルよりも安いですから。

president.jp

 この国では、普通に働いているだけでは東京で新しく家を買うのは難しい。異常です。
 無理して買ったとしても家は狭いし、通勤時間も長くなる。少子化の原因として教育費負担の重さが指摘されていますけど、それ以前に家すら買えなければ少子化が進むに決まっています。
 もちろん、これは人災です。アベノミクスの金融緩和で異常なマンションの値上がりが始まった。まさに副作用です。


【2022年】マンション価格の推移を徹底解説!新築・中古別に動向を予想 - J-Nav不動産メディア

 ボク自身 昨年末から引っ越しの準備をしていますが、改めて感じたのは不動産取引の恐ろしさ(笑)。ちょっとした判断で出費が数百万、数千万円単位で変わってきます。まさにマネーゲームです。

 それを楽しめる人もいるかもしれませんが、そういうものに興味がないボクみたいな素人には精神的にかなり辛い。家の買替は数年前から考えていたので自分なりに自宅周辺の不動産相場は理解していましたけど、現実には運の要素もかなり強かった。

 逆に不動産投資で儲ける奴がいるのも良く判った。不動産投資や不動産投資の詐欺がはびこるわけも判った(笑)。土地は絶対 国有化すべきです(笑)。市場経済に任せるべきではない。


 そのマネーゲームを助長しているのは銀行です。
 ボクは家の買替にあたって多少ローンを組まなければならなかったので大手銀行二つで相見積もりを取ったのですが、交渉したら手数料が数十万円も違ってきました。黙っていたら数十万単位で損していた、ということです。

 そしてローン契約の際には、株や投資信託など金融商品の売り込みが付いてきた。
 片方の銀行は書類作成の待ち時間に、と称して売込みビデオを20分も流してきました。もう一つの銀行はその時間に、わざわざ系列の証券販売の担当者が売り込みに来ました。今時 書類を作るのに20分も30分もかかるわけがありません。ローンを貸す立場を利用した酷い話です。

 そもそも銀行で金融商品を買う、というのはあり得ません(笑)。株や投資信託はネット証券で買えば手数料は銀行より遥かに安いからです。

 ビデオを流した銀行では、そのあと担当者に『手数料が高い銀行で株なんか買うわけねーじゃん』と正直に言うと(笑)、『それではローンをもう1000万余分にお貸ししますから外貨預金でもいかがですか』ときた。めげない態度はある意味立派だと思いましたが、アホか(笑)。
 バカ話に引っ掛かる人がいるのか疑問ですが、こんなマヌケな話を白昼堂々やっているんです。

 担当者が売り込みに来た銀行は『儲かる商品をお勧めします』って言ってたけど、手数料が高い商品ばかり勧めてくる(笑)。『お前の勧める投資信託より、普通にネットで売ってる安価な投資信託の方が実質利回りいいじゃん』っていうと、『そうですよね』って答えが返ってきた(笑)。

 連中も判ってる。犯罪になるから嘘はつかないけど、本当のことを全て言うわけではない。つまり何も知らなかったら、良いカモってことです(笑)。振り込め詐欺と大差ありません(笑)。


 ダメもとでやってるのは銀行の連中もわかっているのですが、こんなくだらないことに人手を割いているのですから銀行業はどう考えても、お先真っ暗でしょう。
 スルガ銀行ほどではないにしても、大手メガバンクですらこのざまです。他の銀行も似たようなことをやっているでしょう。


 酷い世の中です。今 この国では若い人はパワーカップルだったり、親の資産をあてにできない限り、東京で新しく家を買うこともできない。

 その一方 東京以外の地方は投資が行われないから過疎化が一層 進む。バブルの都心部と地方との格差は一層広がる。結果として、都市でも地方でも少子高齢化はどんどん進む。

 さらに金融機関は人を食い物にしようとする。詐欺まがいの虚業に落ちぶれています。
 それでも政府は知らんぷりだし、無能な野党は消費税廃止だのインボイスがどうのとか、的外れの事ばかり言っている
インボイス反対とか言ってるバカは自分たちの特権を守るために言ってるだけ。

 賃金は物価の値上がりに追いつかないし、住宅や子育てなど政府の福祉政策は中々国民のもとに届かない。少子高齢化はどんどん進んでいく。今の日本の状態は持続不可能です。

 かといって政府も野党も期待できない。与野党伯仲になれば多少は政治に緊張感は出るでしょうけど、残念ながら今の野党には政権担当能力なんかない。

 一部の評論家が言っているように『資本主義はもう終わり』とか言っても、現実に家や食べ物がなければ人間は暮らしていけないし、経済成長がなければ今後膨らむ一方の年金だって医療費だって日本は賄うことができない。どうすんだよ(笑)。

 市民運動がもっと活発になればいいとは思うけれど、期待薄です。結局 企業やNPOなど民間の心ある人たちが頑張るしかないのかな。あと、外国人と女性に頑張ってもらう。
 ま、いいけど、それだったら国も政治家も要らないんだよな(笑)。