特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『ミクロな話とマクロな話』と『0112 再稼働反対!首相官邸前抗議 』

今日は主夫として言わせてもらいますが(笑)、最近は野菜が高ーい!
近所のスーパーでレタス1個600円!ブロッコリー480円!(笑)。ほうれん草も一束350円。今は肉より魚より、食品では野菜が一番高い。


今週 野菜不足を補おうと、勤め先の近くの中国の人がやっている中華でご飯を食べていたんです。
●エビとナスの味噌炒め定食820円!

すると、近くのテーブルからサラリーマンのこんな声が耳に入りました。
駅で共産党増税反対の演説やってたんだけど、それより同じ共産党だから、中国に尖閣から出ていけ、って言え、と思ったよ
もちろん言ってることは滅茶苦茶です。日本共産党にそんな力はないし、そもそも中国は尖閣周辺に入り込むことはあっても居座っていません。話している人たちは口調も穏やかだし、服装もまとも、そんなおかしな感じではない。話している人は総白髪ですから何も知らない若造というわけでもないし、低収入の中高年男性が主力という所謂ネトウヨ特集「右派×左派」│2017年11月18日号 | 週刊ダイヤモンドとも違うでしょう。良識があるとまでは言わないけど極端じゃない、普通の人たち。


理屈も事実関係もめちゃくちゃでも、一般の認識ってこんなものだろう、と思いました。みんな、世の中のことにそれほど関心はない。忙しいんだから、ある意味 当たり前。それに世の中は複雑すぎて、自称世の中に関心があるという人だって、理屈をちゃんとわかっている人はほとんどいない。ついでに専門分野には知識があるかもしれない政治家も学者も全体を見るという点では我々と大して変わりはない。だからこそ一人一人が議論をしていくことが大事だと思いました。どこかのバカ左翼みたいに自分勝手な意見を言い散らかすのではなく、ちゃんと相手の顔色を見ながら、ね(笑)。


さて、ミクロな話の次に、もうちょっと大きなお話を(笑)。新年に聞いた日銀の元審議委員の話です。
日銀の黒田総裁の任期切れが4月に迫っています。通常だったら交代の時期ですが、新しい日銀総裁の成り手がいなくて困っているそうです(笑)。
理由は、誰もアベノミクスの金融緩和の後始末なんかしたくないからです。アベノミクスは日銀に国債を買わせて流通するお金の量を増やすこと(金融緩和)を図っていました。しかし異次元の金融緩和とか言っているうちに買える国債の量が底を尽きかけています。これ以上国債を買い続けられないんです。実は昨年秋から日銀は手持ちの国債を少しずつ減らしています。ニュースでは大々的に報じません。過剰反応されたらパニックになるからです。




日銀の保有国債残高が減少、異次元緩和導入後初めて-9月末 - Bloomberg



国債の買入を削減して(テーパリングと言うそうです)金融引締めにかかるわけですが、そうすると円高になったり、金利が上がったり、景気に影響が出る可能性があります。実際 今週9日 日銀が長期国債の購入を減らすと一気に円高が進みました


日銀、国債買い入れ減額通知 金融緩和の市場調節:朝日新聞デジタル


円が全面高、日銀によるテーパリング思惑で-ドル・円一時112円半ば - Bloomberg


日銀はいつまでも国債を買い続けることはできませんが、買い入れを減らすと円高になったり、金利が上がります。それで景気が悪くなったら日銀総裁は思い切り非難されます。誰もアベノミクスの後始末、火中の栗なんか拾いたくない。マスコミは黒田総裁の再任濃厚とか云ってますけど、実情は誰も後始末なんかしたくないからです(笑)。中央銀行の総裁を誰もやりたがらない国、ニッポン(笑)。


安倍晋三改憲のために、今の日本は覚せい剤を打って無理やり景気を保たせているようなものです。金融緩和に、公共投資、オリンピックの建設ラッシュ。どれも今年か来年には終わってしまいます。アベノミクスはもうオシマイ、なんですよ。
●現在 建設途上の国立競技場(グラウンドの奥)。こんなでかいもの作っちゃって、廃墟にならなきゃいいけど。


安倍晋三には一刻も早く辞めてもらいたいですが、アベノミクスの後始末はどうするんだ。野党だって、自民党だって、誰がやってもどうにもなりません。今の株高は外国人が買いまくっているだけで、個人投資家は大きく売っているのが実態だそうです。やっぱり先行きはあまり明るいとは思えない。バカな選択をしたツケは国民が払わなくてはなりません。浮かれていると大変なことになるのではないでしょうか。

*別件ですが、IT会社(サイボウズ)の社長が男女選択的別姓の訴訟を始めました。キャンペーンのリンクを張っておきます。
キャンペーン · 夫婦同姓・別姓を選べる社会にするため、私たちの訴訟を応援してください! · Change.org



ということで、今週も金曜官邸前抗議へ #官邸前抗議
今日の気温は5度。寒さには慣れてきたけど、立っているのはやっぱり寒い〜😄。参加者は800人。

●抗議風景




さて 今週10日 小泉、細川元首相が『原発ゼロ・自然エネルギー基本法』を提起したのが報じられました。


内容は『運転中の原発を直ちに停止し、今後稼働させないのが柱。新増設は認めず、核燃料サイクルからも撤退する。太陽光や風力などの自然エネルギーの導入を推進し、同エネルギーの電力比率を2030年までに50%以上、50年までに100%とすることを盛り込んだ』ものだそうです。 
●法案の要旨

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018011000974&g=pol


記者会見で小泉、細川が顧問を務める原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟の河合弁護士が『即時ゼロでも原発会社に損失を補償すれば、法的には問題ない』と述べていましたが小泉元首相が熱弁「原発即時ゼロへ転換せよ」 | 資源・エネルギー | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準、そういう現実的な議論の機運が出てきたのは良いことだと思います。


原発を即時やめろと言う人で、費用をどうするかということに触れた人はボクは殆ど知りません。電力会社の財務諸表上の原発関連資産(設備、燃料)の合計はだいたい5兆円。消費税2〜3%分くらいです。私有財産ですから、原発を止める際にはそれをどうするのかという問題があります。社会主義のように国有化すればいいんでしょうけど、一応日本は法治国家ですからね。ちなみに原発を止めるのを後ろへ延ばすほど、原発の帳簿上の価値は落ちますから処理コストは下がります。とにかく原発の即時停止にはそれなりのコストがかかるわけですが、そこに触れなければ原発反対とか言っても意味がない。原発に反対のボクが過激な原発反対派を全く信用しない(笑)理由の一つがこれです。


でも5兆円と言ってもムリのある金額とは思いません。20年以上 稼働が延期されて完成のめどが立たない六ヶ所村には既に2兆円以上投入されています。さらに今週報じられた日立の原発輸出への政府の債務保証は約1兆円。他国の原発と日立という民間企業のために1兆円も税金損失のリスクをとるんです。多くの人が怒っていると思いますし、怒らなければ嘘です。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180111-00000007-asahi-bus_all


原発のリスク、また将来の主流になる再生・自然エネルギーを進めることを考えたら、5兆円の公共投資はムリがある金額とは思いません。その技術で充分金儲けはできるはずだからです。次の国会に立憲民主党が『脱原発』の法案を提出するそうです。もちろん議席数が違いますから直ぐ法案が通るわけではありません。また原発に反対する人でも『小泉は信用できない』とか『日米原子力協定や日米安保まで破棄しなければ脱原発はできない』(意味わかんねー(笑))とか言ってる頭の悪いおバカちゃんもいます。別に小泉を信用する必要ないじゃないですか(笑)。
既得権益にすがりつく電力業界も、視野が狭く理屈を判っていない一部の原発反対派も、非現実的な寝言ばかり言ってるから、日本は前へ進めないんです。大事なことは一歩踏み出すこと。一歩でも脱原発の方向へ歩み始めることで、そのためには夢想論じゃなく、現実的な議論を始めることがもっとも必要なことだと思います。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/155442