特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

ミサイルとエルピス第6話

 いよいよ12月。今年もあと、1か月足らずとなりました。
 ボク自身はバタバタして忙しいです。ただ、コロナ第8波で忘年会が軒並みつぶれたのが心の救いです(笑)。

 サッカーなんか、いい加減勘弁してほしい。バカじゃないの


 政治の方では反撃能力とか防衛費の大幅増額の話が出てきました。

 政府のいう通り日本にミサイルが撃ち込まれたら、防衛用のミサイルをいくら配備しても被害から守り切ることはできません。大都市に原発、米軍や自衛隊の基地、守るべき場所が多すぎる。

 でも、敵基地を攻撃する能力を備えるためにミサイルを買い込むなんて実にくだらないと思います。北朝鮮のミサイルは全て車載などの移動式か地下だし、中国は数が幾らでもあるんだから、日本がいくらミサイルを配備しても蛙の面に小便(笑)。攻撃用のミサイルを配備する意味が分からない。

 しかし戦争を防ぐためには、間違いなく抑止力は必要です。ウクライナがロシアに攻撃を受けたこと、そしてウクライナがロシア本土を攻撃できないのが良い例で、しっぺ返しが来るとわかっていれば相手だって攻撃しにくくなる。相手に理性があろうがなかろうが、こちらが武器を持って身構えていたら、そう簡単には手を出そうとはしないでしょう。

 抑止力となるのは何なのか、そういう議論がまるでないことこそが問題です。普通に考えたら、平和を守るための抑止力は軍事力と外交と健全な財政のミックスでしょう。平和を守れとか9条守れとか言ってる野党や市民運動だって、そんな議論をしているのは聞いたこともない。例えば『平和を守るためには健全財政が必要、だったら増税しろ』という意見がでてきたって論理的にはおかしくないのに、その程度の議論すらできない。戦争になったら食べ物やエネルギーだって輸入できなくなるでしょう、まして世界最悪の財政赤字の国なんか(笑)。
与党だけでなく反対する野党や市民運動も無能としか言いようがない。

 防衛費、いや軍事費がGDP費2%と決め込んでいるのもおかしい。本当に必要なら2%でも3%でも良いけれど、何が必要かの議論もないままになぜ枠が決まってしまうのでしょうか。
●元来 F35なんかF15と同じ価格、めちゃめちゃ安い(笑)のに。一部の『リベラル』がF35は高いとか不良とか言ってましたが、普通に考えて、あれだけ世界中で売れている飛行機が不良のわけがない。何か問題があればリコールするでしょうし。こんなの中学生くらいの一般常識レベル。

 結局 日本人(の政治)はまともな議論ができない。与党はアメリカ頼み、野党は何も考えてない、9条だけで平和を守れると思っている。こんなバカな政治しか出来ないんなら、アメリカの51番目の州のほうがはるかにマシです。

資生堂パーラーの栗のクロケット(コロッケ)。見栄えは良いけど味は大したことなかった😇


 さて、月曜日のドラマ『エルピス』第6話、これも感動しました。

 今回は場末のバラエティ番組で冤罪事件を追っていた主人公の女子アナ(長澤まさみ)が、番組の大反響を受けてメインキャスターに復帰させられると同時に、プロデューサー、ディレクターが飛ばされるというものでした。大物政治家から事件を深追いするなとTV局に圧力がかかっていたからです。

 視聴者の大反響を無視することはできないけれど政治家の圧力を無視することもできない。これが組織(防衛)の論理です。

 こういうお話って、どこかで聞いたことがあるような気がしませんか?

 政権のことを批判的に報じているTBS報道特集、番組は残ったけれど、金平キャスターはレギュラーから降板した。
 また、富山のチューリップテレビが作った傑作ドキュメンタリー『はりぼて』。
 

 番組の社員キャスターとディレクターらは数年に渡って、富山市議会の腐敗を追求し続け、議員の約3分の1が辞任すると言う事態になりました。しかし結果として、ディレクターは社長室へ異動、キャスターの五百旗頭氏は会社を退社、石川県のテレビ局へ映るということになりました。

 今回の『エルピス』のお話はどうしてもこれらのことを思い出させます。

 しかし、TV局、マスコミの体質を非難するだけでよいのでしょうか。真実を覆い隠しても組織を守ろうとする『組織の論理』にも論理がある(笑)。例えば放送の許認可権を持っている政府にたてついたら、TV局自体が潰されるかもしれない(実際、数年前 総務大臣高市はそういう脅しをしていました。その後 TV朝日の放送の傾向ははっきり変わったと思います。)

 チューリップテレビだって狭い地方で市議会にたてついたら、テレビ局の存続自体危うくなるでしょう。多くの社員を抱えている経営者だったら、組織を防衛しようとするのも一理ある。

 結局、そこでどうするか。テレビ局の経営者、社員、それに視聴者にも関わってくる問題です。視聴者だって、もっと真実を知りたい、という声を挙げなければ、マスコミだって中々そうはいかない。

 『平和を守れ』とか『憲法9条を守れ』と唱えるだけでは平和は実現できないのと同じように(笑)、自分だったらどうするか、どうしたらよいか、という主体的な思索や行動がなければ、何も世の中は変わらないでしょう。我々一人一人の意識がもっと変わらなければ何も変わらない

 『エルピス』というドラマが心に残るのは、『お前だったらどうする』そのことを常に問いかけてくるからだと思います。

●主題歌『Mirage』も凄く良いと思います。久々に邦楽でまともに聞ける作品