特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『マンゴーのソフトクリーム』と『太朗ちゃんのお話』

 東京も梅雨明けしました。雨は雨で大変だけど、これからは酷暑が大変。ですが、今週 蝉の声を今年始めて聞いた時は嬉しかった。真夏です。


 久方ぶりに北参道でソフトクリームを食べてきました。今月いっぱい限定のマンゴーソフト。このボリューム・カロリーはまさに一食分です(笑)。

 自家製ミルクのふんわりソフトの上から下まで、香り豊かなマンゴーがトッピングされています。あと、ミントのワンポイントが効いている。
 一口食べると、思わず『ああ、美味しいなあ』という声が漏れてしまう(笑)。健康でこういうレベルのものが食べられる、というのは幸せ~(笑)。

 残り少ない人生、出来ればあまり不味いものは食べたくないです。価格や料理の種類じゃなく、どんなものでもいいけど、味のレベルが問題(笑)。我ながら動物です、動物。でも餓鬼のような金融業や権力亡者の政治家と違って、動物は足るを知っています

 コロナ禍でこういうレベルの味を出してくれる店が何軒も無くなってしまいました。残っている店は大事にしたいです。美味しいものがなくなってしまった世界なんて存在する意味すらない、ですよ。


 今週 立憲民主党の枝野が大分の村山富市元首相の家を訪れたのをニュースで見ました。『97歳の村山元首相が存命のうちにリベラルな政権を作りたい』と挨拶に行ったそうです。すっごく良い風景でした。
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 村山元首相は阪神淡路大震災当時は頼りないと言われていましたが、今日では『責任は自分が取るから思うようにやれ』と自民党の政治家や官僚に復興の仕事を任せたことが模範的なリーダーシップだった、と言われています。

 87年から95年まで竹下登など7代の総理大臣の下で、史上最も長く官房副長官を務めた石原信雄は『最も印象に残った総理大臣は竹下登村山富市』、『特に国民全体の立場に立って考えていた村山さんから、人はどう生きるべきかを教えてもらった』とまで言っています「党利党略より国民の利益」 元次官の石原氏が描く首相像:日経ビジネス電子版。吉村や小池などTV露出ばかり気にしている最近の政治家とは月とスッポンです。全く違う。

 阪神大震災の復興、河野談話など戦後史の中で村山内閣、橋本内閣くらいまでが最後のまともな内閣だったのではないでしょうか。橋本だって沖縄に対する態度は今の政治家と全然違ったし、消費税導入に失敗しても責任はとりましたから、今の連中の1000倍はマシです。

 政界引退後の村山氏は『歴史的使命を終えた社民党はさっさと解散して、新党に合流すべし』と早くから主張していました。この人は宮澤喜一のように経済や外交などの知識はないかもしれませんが、大局眼・洞察力はある。彼の地元の大分県社民党は党の中でも最強の地方組織ですが、先頭を切って立憲民主党に合流しました。


 枝野が村山元首相を訪れたことについて、フラワーデモを始めた一人である北原みのりが『ホモソ』(北原が使っている下品な略語。ホモソーシャルのこと)と言いがかりを付けています。ホモソーシャルのことは度々書いてますが、男性・女性を問わず同一性による緊密な関係性のことです。村山も枝野も男性だけど、緊密な関係性なんかない(笑)。つまり北原みのりは言葉の意味すら分かってない(笑)。

 牽強付会、こういう自称フェミニストのバカがフェミニズムの足を引っ張っている(笑)。男と見れば目くじら立てる、こういう視野狭窄のアホがいるから、ダメなんです(笑)。まったく世の中を汚染しているのはバカウヨだけじゃありません。


 それに引き換え、枝野の見送りに出た97歳の村山元首相が張りのある声で『頑張ってよ』と声をかける姿は実にすがすがしかった。カメラを意識しつつも、彼の虚心坦懐さが勝った瞬間でした。カメラを通して突き抜ける、人格の力ってあるんだなあ、と思いました。こういうお年寄りになりたいものです。
 


 さて、これは今週 オープン予定だった近所の洋食屋に貼ってあったポスターです。緊急事態宣言で開店が延期になりました。

 緊急事態宣言で開業を延期しても、オープン前だから補償がもらえるわけではありません。でも、人件費と家賃はかかる。お金だけでなく、モラルダウンも酷いでしょう。実際 どこの店に聞いても、皆 従業員のやる気の問題を口にします。 
●14日 サイゼリヤの社長が決算会見で投票を呼びかけました。その通りです。投票に行かないバカが世の中を悪くしている。
‘’堀埜社長は、酒類の提供をやめさせようとした政府の一連の対応について、「もう一回怒るべきなのか、ちょっと冷静になって考えてみようと思う。こういう状況をつくったのは政治家だけなのか。実は我々にも責任があるんじゃないか」と述べた。
 その上で、「みんながあきらめる、面倒くさくなって投票に行かない。非常に大切な権利である選挙を放棄していないか」との考え方を示した。政治家に飲食業界に向き合ってもらうためにも、選挙で投票をするよう従業員に提案した。''



 もともと酒癖が悪くて有名な未成年買春大臣の西村の件にしても、国民に経済制裁を科してどうするんでしょうかコロナの被害より、政府が国民の足を引っ張っていることのほうが、人々へのダメージは大きい

 ワクチンの遅れだけでなく、アベノマスクの400億、GO TOの2兆円などの無駄な税金、飲食業・生産者の犠牲、数十万人の失業者。


 国や自治体(少なくとも東京や大阪)の感染対策が全く頼りにならない、おまけにオリンピックまでやるとなったら、頼みの綱は手洗い消毒(竹槍か)とワクチンしかありません。
 

 ところが現状はこの通り。
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 そのワクチン接種にブレーキがかかっている件について、担当大臣の河野太郎がワクチンの需要を見誤っていたのを認めました。


 河野太郎とは、ボクは同じ高校に通っていました。クラスは違ったけど、何故か共通の友達から紹介を受けたことがあります。
 ボクは高校生の時からデモとかに行ってそれを周囲に公言もしてたし、かといって自治会とか民青とか組織や活動にも入っているわけじゃない、要するに変わり者でした。目立つ生徒ではなかったですが、変わり者としては有名だったかもしれません(笑)。
 で、友達が『お前、政治に興味あるだろ』と言って、同じ学校にいた河野太郎を連れてきて紹介してくれたんです。
 
 彼は『河野です』と自己紹介したあと、『オヤジの跡を継いで政治家になるんだ』と言ってました。愛想がないというか、今と全く同じ口調、物腰でした。悪意があるのではなく、シャイなんだと思う。彼は体育会に入ってましたけど、そんなに友達とかはいなかったようです。ボクも同じですが(笑)。

 ただ、初対面で『跡を継いで』と当たり前のように言い切ったのは『こいつは嫌な奴だなー』と思いました(笑)。今だったら何とも思わないですし、オヤジの河野洋平は今考えると立派な政治家だったと思います。彼の若気の至りでしょう。しかし、その頃のボクは世襲は大嫌いでした(笑)。

 だから、そのあと彼と友達になったわけでもなかったし、彼は高校卒業後、直ぐアメリカへ留学しましたから、それっきりです。

 のちのち彼が親の後を継いで(笑)、政治家になっても、やっぱり一匹オオカミでした。一応 派閥には属していても人付き合いは苦手なんでしょう。自民党の中で孤立しながらも反原発を明確に打ち出していたのも、彼らしいと思っていました。


 ところが 同じ神奈川県を地盤とする小泉、そして菅が権力を握るようになって風向きが変わった。
 自民党の中でも異端児で周囲から相手にされなかった彼が、小泉や菅に引き立てられ、政務官や大臣のポストが回ってくるようになった。
 特に菅は河野太郎のことを本当に可愛がっているようです。菅も無派閥だから味方、子分が欲しいんでしょうけど。
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 ボクは、反原発という信念と権力とのはざまで、彼がどう自分の身を処していくのか、とても興味深く見ています(笑)。政務官副大臣に抜擢された小泉内閣の時は平気で内閣に反旗を翻しましたからね。今は丸くなったのか、利口になったのか、自分のやりたいことを実現するために雌伏しているのか、外からでは判断がつかない。

 その後は皆さん、ご存知のとおり(笑)。ま、こんなもんです。

 今回のワクチンの件も明らかに彼の大失策、辞任ものだと思いますが、あっさり白状して間違いを認めたことだけは安倍晋三や菅よりマシと言えばマシ、ではあります。昨日は各県の知事と、今日は東京23区の区長とワクチン供給のオンライン会議をするそうですが、一応間違いを認めたからこそ、善後策を議論出来る。レベルの低い話ですが。

 比較するまでもないですが、彼と同じように将来の総理候補で名前が挙がる小泉のバカ息子とは大人と子供ほど出来が違う。

 しかし河野太郎はバカ、とは言わないけど、周囲との調整能力やコミュニケーション能力に欠けているのもはっきりしている。やっぱり、信念も良識もあったオヤジの河野洋平とは器が違います。安倍晋三や菅よりはマシ、とはいえ、総理大臣なんか勘弁です。


 この複雑な世の中、リーダーがすべて解決できるなんてことはありえません。経済からテクノロジー、外交まで、理解できるような人間は中々いないと思う。
 だけど、そんな世の中だからこそ、村山元首相やそれを支えた河野洋平のように良識や人格の力がある人間にリーダーになって欲しい。情報が溢れる世の中では以前にも増して良識や人格の価値は高まっているからです。

 だから太郎は太朗でも山本太郎のように嘘をついたり、デマを巻き散らす奴はダメです。イデオロギーや政策がどうこう以前に、バカはダメに決まってる(笑)。

 阪神大震災当時の村山元首相、それに少なくとも原発危機を国民に説明しようとはしていた官房長官当時の枝野もそうですが、その時は落第、と思っても、後から振り返ると評価が変わる事ってあります。

 15日朝刊の朝日で歴史学者加藤陽子氏が『自分が政府の圧力で学術会議の委員に任命されなかったことを歴史に残しておくために、学術会議から代わりに提案された特任連携会員を自分一人だけ、受けなかった(他の5人は受けた)』と言ってました。
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 自分の行動が歴史に残ることを意識するのは未来に向き合うこと、でもあります。逆に言えば、公文書を改竄したり、国会で嘘をつくのは未来のことを考えていない、ということです。つまりそんなことをやる奴やそれを見過ごす人間には未来はない
 市井の我々の行動が直接 歴史に残るかどうかはともかく(笑)、でも、その時 何をしていたかは将来に残ります。オリンピックの時 何をしていたか、もそうです。TVを見て浮かれていたか、とか、そのあとの選挙でどういう投票をしたか、とかね(笑)。

 ボクも残り少ない人生だとは思いますが(笑)、それでも未来に向き合いながら生きていたい、と思います。