特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『もう一つのパンデミック警報(笑)』と『冬の海』

 今週金曜日は勤務先の宴会があるので(泣)、ボクは官邸前抗議はお休みです。
 これで今月3つ目。今年はよりによって23日にもう1回 宴会/会食/パーティがあるんです。別にうまくもない食い物が並んでいるところに汚いオヤジ連中と一緒にいても話なんか弾まないし、楽しいことなんかありません。
●パーティなんて、こうやって窓の外を見てるか、トイレに隠れて時間を潰す位しかすることがありません(泣)。

 色んな人に12月の宴会の数を聞いてみましたけど、ボクの4回っていうのは結構多い。周りを見回すと営業関連は別にして、某シンクタンクの部長氏は4回、某経理担当取締役は10回という酒大好きのおっさん連中は居ましたけど、それ以外、特に女性陣は会社関連は1回とか2回とかいう人が結構多い。飲みに行く人はそれこそ毎日行くのかもしれませんが、そんなに飲んでたら仕事なんかできないと思うんですけどね。
 とにかくボクの生きがいであるプライベートの時間まで束縛されるのはウンザリです。


●元山氏の言う通り、秋田は陸上イージス配備の方向転換をしたのに、辺野古だけは変わらないのは理不尽ですよね。


 さて、最近またインフルがはやり始めているようです。昔はこんなに大騒ぎしなかったと思うんですが、今は人々の密集度が高いからか、あっという間に流行、パンデミック状態になります。

 パンデミックと言えば、広がるのはインフルエンザだけではありません。ネットではフェイクニュースやデマが流されると、あっと言う間にそれを拡散するリツイートが拡散されていきます。そういうデマを週単位で検証してるページがありました。
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seedsfornews.com

 この1週間だけでも、前回のエントリーで触れたれいわの公認候補者、渡辺てるこの『消費増税のせいでチクワが半分になった』というtweetや、CGで作った殺人ロボットのtweetを本当のものと勘違いしたIWJの岩上安見のリツイートが挙げられています。岩上はつい最近も『デマのリツイートが名誉棄損に当たる』として橋下徹に訴えられて負けたばっかりなんですけどね(笑)。デマをtweetする奴も、何千・何万人もいるリツイートする奴も、どちらもつくづくバカ。つまりバカのパンデミックです(笑)。

 れいわの支持者が如何にアホが多いかを示したチクワの話も酷いですが、『空港で中村哲氏を政府関係者が誰も迎えなかった』なんて、いかにも安倍政権が嫌いな人の間で広まりそうなデマです。ボクは中村氏を誰が迎えに来るか気になっていたのでニュースを目を皿のようにしてチェックしてましたので(笑)、デマってすぐわかりましたけど。
それでもアフガニスタンでは大統領が棺を担いだのに日本は副大臣レベルの出迎えという扱いは呆れましたけどね。それで偉そうに国連で中村さんの遺産がどうのと日本政府代表が演説してるんだから東京新聞:国連大使、中村哲さんを追悼 「人々に人生ささげた」:国際(TOKYO Web)日本の政府って、どこまで恥知らずなんだか。


 バカはバカだから変えられないですけど、問題はデマをリツイートする人たちのリテラシーの低さです。普通、自分が賛否を表明するなら、物事の裏を取るとか自分なりに納得できるよう根拠を検証すると思うんですが、そんなことすらしない。

 最近のように合成写真や映像などデマが巧妙になってくると誰でも騙されてしまうことはあり得る。だからこそ複数のメディアに当たって、できれば自分と違う立場のメディアにあたって検証をしなくちゃいけない。そうやって自分の頭で考える習慣がないから、岩上安見のように何度も同じ間違いを繰り返すわけです(笑)。
 そこにはネット上の『判り易い真実』とクリックだけの『お気軽な正義』があるだけです。高名なリベラルの学者だって例外ではない↓。論理的に考える習慣が薄いんです。だから山本太郎あたりにコロッと騙される(笑)。


 バカのパンデミック状態なのはネット民だけではありません。ドラ息子のほうの小泉が11日、COP25で『「日本はCOP25までに石炭政策については新たな展開を生むにはいたらなかった」』と演説したそうです。つまり、わざわざ出かけて行って、『日本の石炭火力に関する政策に変更がない』と演説したんです(笑)。
www.nikkei.com

 それを受けて環境NGO環境保護に消極的な国に対して贈る『化石賞』に日本を選出しました。2回目です。
www3.nhk.or.jp

 それに対して小泉は『驚きはない。受賞理由を聞いて私が演説で発信した効果だと思った。的確に国際社会に発信できていると思う』とコメントしました。
 こいつ、意味わかってないですよね(笑)。パンデミックどころか、我々の予想の遥か上を行くバカ、としか言いようがありません。重症です(笑)。


 12月3日に発表されたOECD経済協力開発機構)の世界79カ国・地域の15歳約60万人を対象に実施したPISA(学習到達度調査)の調査では、日本は「読解力」が15位で、前回15年調査の8位から後退し、「数学的応用力」も6位と前回の5位から後退したそうです。日本人がどんどんバカになりつつあることはデータとしても現れています。

 国内だけを見ても文科省の全国学力テストで、%の意味を問う問題↓、中学3年生の正答率は77%だったそうです。5人に1人が%の概念がわからない
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business.nikkei.com

 さらにこの記事によると、大学生でも2割程度は%の意味を理解していないことがあるそうです。

 その一方、大学は就職のことばかり考える『職安化』がどんどん進んでいる大学3年生の10月時点で学生の94%が企業のインターンの経験があるそうです。
business.nikkei.com


 こうなってくると勉強より就職活動、大学が就職のための機関に成り下がっているのもなまじ冗談ではない。就職は大事ですけど、それ以前に自分なりの価値観とか哲学をある程度養わなければいけないと思うのですが、今の学生さんたちにそんな暇はあるのでしょうか。

 まだ企業で差別があることをわかっている女の子を中心にしっかり自分の頭で考えている子も多いでしょうけど、社会の仕組みとして若い人たちをスポイルする構造は確かにあると思う。
 以前 某駒沢大学の学生たちが警備員の交通整理に従って最寄り駅までお行儀よく並んで歩いていくのを見て驚愕したんですが、これでは日本に一層、バカが増えていくのも頷けます。当局や上司、ルールに従う習慣を子供の時から大学生に至るまで刷り込まれている。それでは自分の頭で考えられる人間はなかなか育たないでしょう。

 その結果はこうなります。
 日本の一人当たりGDPではすでに香港やシンガポールに抜かれていますが、

OECDの予測ではいずれ韓国にも抜かれる。

diamond.jp

 ちなみに、世界の上位200校に入る大学数は、現在 中国が7校、韓国が6校、香港が5校、シンガポールが2校となっているですが、日本は、東京大学京都大学の2校のみ、だそうです。

 だから日本人の給料だって安い。分野によっては『香港なら日本の2倍稼げる』といわれるようになってしまっています。

 
 ボクの知っている例でも日本人の給料って他の先進国と比べたらめちゃめちゃ安いです。アメリカの日系企業が現地で秘書を雇ったら人件費ベースで800万くらいでした。下の日経の記事によると(物価が高い)サンフランシスコでは年収1000万の世帯を低所得層に分類しているそうです(笑)。
www.nikkei.com

製造業だってこの通り(オーストラリアは特に給料高いんですけどね)。



 若い人だけじゃありません。
 政治家の面々は言うに及ばず、NHKの次期会長、元みずほ銀行のトップだった前田は、自分はパソコンもネットも触ったことがないと公言しました(笑)。今や銀行も放送もITなしじゃ成り立たないのに恥じらいすら、ない。
 この耄碌具合は定年後にYouTube見てネトウヨになるゴミじじいと大して変わりません。若い人から年寄りまで、これじゃあ、日本はどうにもならないわけです(笑)。


NHK次期会長 視聴率至上主義に苦言「いい番組を提供し続ける、それだけ」/芸能/デイリースポーツ online


 ネット民にしろ、大臣にしろ、大学にしろ、NHKの会長にしろ、断片的なケースに過ぎません。しかし、物をあまり考えない風潮は右左関わらず、老若男女、一般国民から社会のリーダー層まで、どんどん強まっている
 その結果、外国と比べて大学のレベルは下がり、給料もどんどん安くなっている。以前にブログで書いた『日本の将来はバカな高齢者ばかりの貧乏国』というのが、ボクの予想をはるかに上回るスピードで現実のものになりつつある。

 原因は政治なのか、経済的苦境なのか、リーダー層の腐敗なのか、格差の拡大なのか、日本人が元々バカなのか(笑)、戦後70年も経って化けの皮がはがれてきただけなのか、わかりません。理由は一つではないでしょうし。

 しかし、我々の社会が劣化しつつある、というのは自覚しておいても良いのではないでしょうか。事実を認識しなければ、問題は解決できないです。

 事実を直視した上で自分の頭で考える。今週11日のNHKクローズアップ現代+』で緒方貞子さんの『自分だったらどうするか考える』、『ミッションのためならルールを変えればいい』などの言葉が紹介されていました。
●緒方さんの言葉とそれを受け継ぐ若い人たちが対比された放送は感動的でした。
www.nhk.or.jp

 緒方さんが言っていたのはまさに『事実を直視して、自分の頭で考える』です。難しいことではあるけれど、市井の誰にでもできることでもある。
 今の複雑な世の中で、全てがわかっている人なんかいません。安直な解決策なんかない。誰もが、自分で考えるということを放棄してはいけないと思います。

●例えば消費税だって、これがシンプルかつ明確な答えだと思います。消費税を失くすことの是非なんて常識で判断できる問題ではないでしょうか。


 最後はデモの代わりに冬の海。11月の末に熱海へ一泊で行ってきました。宴会だらけの12月を迎えて、気分が暗くなりそうだったからです(笑)。
 昼の海を見て、

 夕焼けの海を見て

 熱海沖のエビを食べて

 また、朝の海を見て

 本州最古の樹齢2000年以上と言う大楠を拝んできました。屋久島のなんとか杉の次に古いらしいです。これは人間ごときに有無を言わさない迫力がありました。

 一応 気分転換にはなりました。
 が、やっぱり、枕が変わるのは何となく落ち着きません。それだけで疲れる。こうやって現実逃避してないで普段の生活をもうちょっとマシなものにできるようにしなくちゃいけないんでしょうね(泣)(笑)。