特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『長野パープルのソフトクリーム』と『学術会議と日本人の絶滅(笑)』

 夜明けも遅くなり、いよいよ秋も深まってきました。写真は台風が来る前、今週水曜日の夜明けです。
 

 徒歩通勤の途中に三島由紀夫邸の跡地を通ります。この界隈に三島が庭でボディビルをやっていた、丘の上の大邸宅があったそうです。
●1955年のアサヒグラフ(WIKIより)

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 御多分に漏れず、今は庭付きの豪邸とは程遠い、普通の住宅が隙間なく並んでいます。と言っても、ボクには縁がない、億はするであろう高そうな家ばかりです(笑)。



 また北参道でソフトクリームを食べてきました。

 前回は巨峰でしたけど、今回は長野パープル。最近流行っているシャイン・マスカットと同じように、種がなく皮まで食べられる品種です。『長野パープルはシャイン・マスカットより葡萄らしい味がする💛』って、毎月通ってる整体の美人先生が仰ってました(笑)。同感です。


 オーナーの実家の牛乳を使った、ふんわりクリーミーだけど、甘すぎないソフトクリームと長野パープル、美味しかったなー、ああ。
 甘いものの代償は、昼食抜きと新宿から北参道の店まで徒歩往復1時間。映画の隙間時間を活用したダイエットでした(泣)。


 さて日本学術会議の会員候補6名を菅が推薦しなかった件、いろんなことが言われています。まず驚いたのは加藤陽子先生のような高名且つ業績のある学者が拒否されたこと。何冊も著書を読んだし、実際に講演でお話も聞いたこともありますが、ご当人は反体制と言う訳でもない、ただの常識人だし、拒否される理由が判らない。

 勿論 菅が学者の事なんか知ってるわけがないので、6人を外すお膳立てをしたのは安倍時代から引き続いて勤務している杉田官房副長官、という話もありますが、菅の責任であることは間違いない。
「杉田官房副長官、和泉補佐官に政権批判した学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
 
 野党やリベラルの皆さんは『学問の自由が侵害された』と言ってますが、言論弾圧のような直接的な侵害ではなく、殆ど嫌がらせのような間接的な侵害ですから、そこは議論の余地はあるかもしれない。

 高校生の時に読んだ、日本学術会議国会図書館を作るのに尽力した羽仁五郎の本には『学問の自由は自治によって担保される』と書いてありました。任命するのは総理大臣かもしれないが自治を尊重しないのは非常識、とボクは思いますが、そこから説明しなければ、一般の日本人には難しいかも(笑)。
 大多数の人が不平等な日米地位協定を気にしないんです。そんな人には『自治』なんて言葉すら理解できないでしょう。

 しかし、それより、推薦しなかった理由をまともに述べないのは、税金で飯を食ってる政治家として許しがたい。これ↓と同じことですから(笑)。

 それを矮小化しようとする人たちがいるのには驚きます。
 例えばフジテレビの論説委員の平田文夫が放送でデマを拡散したのが騒ぎになりました。
news.yahoo.co.jp

 アホなネトウヨが誰にでもわかりそうなフェイクを拡散するのは理解できますが(バカはバカだから)、それだけではない。 


 学者でも東工大の西田のように、『自分には関係ない』というシニシズム的な反応を示す奴すら(笑)います。この人は頭いいなと思ってたんですが、視野の狭さにはがっかりです。

 一見公平に見えるが、ただの論点逸らしの『どっちもどっち』論に逃げ込む奴。

 
 ボクは政治家が理由を国民に説明しない、というのは許しがたい暴挙だと思います。憲法国民主権に反している。

 安倍晋三モリカケも安保法制も特定機密保護法もまともに説明しなかったですが、国民から怒りの声はそれほどは出て来ませんでした。今回も、むしろ学術会議のような知性/権威(勿論 バカな学者も大勢含まれているにしても)に対する一般人の反感が目につきます。

 日本学術会議が中国の軍事研究に協力しているなんて、見え透いたデマに1万以上、『いいね』がついているそうです。日本の学者にそんな能力あるわけないじゃん(笑)。


 

 こういう現象はどう考えたらいいのでしょう。『菅の教養の低さが問題』という川勝知事が言ってることが最もしっくりとはする。 

mainichi.jp

 もちろん菅自身は仕方ありません。''I was worried''とtweetして、自民党内からも『英語レベルが低すぎる』とクレームが出ているほどです(笑)。
www.sponichi.co.jp

 しかし問題は『理由をきちんと説明しないこと』に対して『民主主義を破壊する行為』と 憤らない国民。それに迎合するマスコミや一部の学者、それに政治家。これもトランプや山本太郎を支持しちゃうようなポピュリズム反知性主義の表れの一つ、かもしれません。

 その結果はこうなる↓。単に老人ばかりの斜陽国家というだけでなく、バカでまともな文化もない貧乏人だらけの国(笑)。

 このままのペースで行けば、日本の人口は100年後には今の4割、200年後には今の10分の1になります。西暦2900年には人口は6000人、3000年には2000人(笑)。日本人は絶滅危惧種になります。でも、そんな国だったら滅んだ方が地球のためによいですよね(笑)。 


gendai.ismedia.jp


 

 さてさて原発再稼働反対の金曜官邸前抗議を毎週続けてきた反原連が来年3月で活動休止することを今週 発表しました。
 政党や組織とは関係ない、普通の市民の人たちが集まって官邸前で抗議する活動が始まって、来年でちょうど10年になります。


coalitionagainstnukes.jp

 ボク自身は、どうせ自分が生きている間は原発はなくならない、と思っています。
 だから、瀬戸内海の祝島で上関原発建設に反対して38年間も毎週月曜日に抗議活動を続けているお年寄りたちを見習って、死ぬまで抗議し続けてやるぞ(笑)、と思ってたのですが、最近はコロナ禍もあって抗議への参加人数も減ってきました。
 この活動自体は10年でいったん区切りをつけるのは良い機会かもしれません。
●今週の抗議は台風の接近もあって中止になりました


 それより活動休止声明にあるように、反原連が始めた官邸前抗議によって、SEALDsのように、何かあると普通の市民や学生が官邸前や国会前に集まって抗議する、というスタイルが定着しつつあるのは、大きな意味があります。

 往時のベ平連はどんな感じだったか知りませんが、(かなり特殊とは言え)(笑)ボクのような会社帰りのサラリーマンが仕事帰りに気軽に集まって政治家に抗議するなんて、今までの日本ではあまりなかったでしょう。


 以前にも書いたことありますが、ボクは高校生の時からブルース・スプリングスティーンらが出演した原発反対のコンサートのレコードや映画を見たり、学校で原発反対運動の草分け、高木仁三郎氏の講演を聞いたりしていましたから、昔から原発は大反対でした。

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 でも海外では普通の人たちが原発反対の声を挙げているのに、少し前までの日本では集会とかデモとかへ行くと、小汚い幟や旗を掲げた変な人たちばかり(笑)。
 高木仁三郎氏の追悼集会へ行ったときなど、組織の幟やヘルメット&マスク姿のバカ連中が会場に溢れているのを見て、『これじゃあ、原発推進派とも分け隔てない対話を呼び掛けていた高木氏も浮かばれないなあ』とつくづく思いましたもん。

 だから反原連がやったように、日本で普通の市民が集まって抗議が行われるようになる、とは夢にも思わなかった。

 組織や政党に関係ない、普通の人たちがおかしなことがあったら集まる。抗議する。デモをする。今は民主主義にとっては不可欠な、直接的な政治参加が日本に定着しつつある途中です。
 これからも様々な形で抗議は続きます。ボクも及ばずながら、言うべきことは言い続けていきたいと思います。そろそろデモ、行きたいにゃあ(笑)。