特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『働かせ方改革の欺瞞』と『0302再稼働反対!首相官邸前抗議』と『0302国会前抗議』

いよいよ3月です。厳しかった寒さも緩んできました。もう春、と言って油断しても良いんでしょうか(笑)。花粉が飛びまくっているのは困りますが、それでも春は嬉しい。寒かった今年は特に嬉しいです。
●17〜18年冬の点描







さて 今週木曜日 安倍晋三が『裁量労働制拡大の今国会への提出を断念する』と表明しました。根拠となるデータが間違っていたのですから当然です。

働き方法案:安倍首相、裁量労働制の対象拡大 今国会断念 - 毎日新聞


今まで 秘密保護法、安保法制と十分な議論のないままの度重なる強行採決で押し通されてきました。今回初めて押し戻すことができたわけです。やはり、声を挙げないとダメ、ってことです。声を挙げても通らない時はありますけど、知らんぷりや政治家にお任せじゃ可能性はゼロ。政府や金持ちは国民から金をかすめ取ることしか考えていないのですから、やはり納得いかないときは声を挙げなければダメなんです。


ただし、まだ『残業時間の上限100時間/月』と『残業代ゼロ=高度プロフェッショナル制度』は国会に上程されようとしています。
残業時間の上限100時間/月(ピーク時)は制限が出来ただけマシかもしれませんが、これは過労死のラインとされている80時間を超えています。現状でも80時間を超えると労基署から指導が入りますから、上限の意味を為していません。
高度プロフェッショナル制度は前回の提案では省令ではなく法律の中で約1000万という年収要件を謳っていましたから、ボクはあまり心配しませんでした。法律で年収要件を謳っていれば省令のように紙切れ1枚で変えるわけにはいきません。それに現実に年収1000万以上の人で残業が付くような人はほとんどいないし、既に時間ではなく成果ベースで働いているはずだから、あてはまる人はごく僅かです。
知ってる例でいうと、以前ボクが一緒に仕事した外資系コンサルの若手(東大卒)(笑)はそれくらいもらってましたけど、プロジェクト中は睡眠3,4時間、もちろん休みはほとんどなし、『時給換算するとマクドナルド以下』と自分で笑ってました。でも彼はその世界で生き残れれば、年収数千万〜億になる可能性がある。その代りダメならすぐクビ(笑)。ハイリスク・ハイリターンで自ら進んでそういう働き方をしている。ボクは嫌ですけど、そういう仕事を選ぶ人はしょうがないですよ。ちなみにそのような外資系コンサルは東大・京大生の就職人気ランキングでは上位10社のうち6社を占めています東大・京大生が選んだ「就活人気100社」 | プレジデントオンライン。ま、ランキングなんかで釣られる奴はただのバカですが(笑)。
●今回の法案内容の整理

クローズアップ2018:裁量労働、今国会断念 首相「後退」余儀なく 総裁3選へ戦略狂う - 毎日新聞


しかし高プロに関しての経済界の本音は『将来は年収400万まで引き下げたい』というのが狙いです。政府もそういう意図がある発言をしています(下記参照)。将来 拡大されるリスクは確かにあるんです。それなら今つぶしておいた方が良いじゃないですか。

*エキタスのリーフレットより。判りやすいだけでなく、事実認識の間違いもないと思います。ぜひダウンロードしてご覧くださいhttp://aequitas1500.deci.jp/a.pdf


また裁量労働と違って、高プロは労働時間や休日、夜間労働などの保護規制が適用されませんから、恐ろしい制度であることは間違いありません。
●働き方の違いによる労働時間の規定(今回のデータ欺瞞を明らかにした上西法政大教授が作成)


 「働き方改革」一括法案、連日24時間勤務の命令も可能に。制度の欠陥では、との問いに厚労省担当者は沈黙(上西充子) - 個人 - Yahoo!ニュース



裁量労働制にしろ、高度プロフェッショナルにしろ、成果を基にする働き方、とか言ってますが、成果主義の人事制度なんて20年くらい前に富士通三井物産などが導入して見事に失敗しています(笑)。バカじゃないの(笑)。
今朝の日経朝刊3面の『生産性向上が遠のく。裁量労働制拡大先送りで日本企業が不利に』とかいう記事↓はすごくムカつきました。ボクの知る限り、裁量があろうがなかろうが、今だって仕事ができる人はさっさと終わらせてかえってしまうのが普通です。残りの時間は自分で勉強をするか、外部で人脈を作るか、家で家事をするか(ウソ)(笑)。残業をデレデレやってる奴に仕事ができる人は見たことがありません。

生産性向上 遠のく 裁量労働制拡大先送り、日本企業不利に :日本経済新聞


日本企業の多くは職務内容の定義が曖昧で(職能給と言います。職務でなく能力で給与を払う制度。欧米は職務給と言って職務に対して給与を払う制度が主流)、それが業務横断的な活動につながることが日本企業の強みにもなっています。莫大な手間とカネを費やして欧米流に一人一人の職務内容を定義し直すなら別ですけど、経営側がやるべきことをやらないで労働者につけを回そうとするなんて、とんでもない話です。
働き方改革なんかやっても日本の生産性は高まりません。日本の生産性が低いのは経営者と政治家がバカだから!です。日本の企業に不利があるとしたらバカな経営者が多いから(笑)です。騙されてはいけません。
*詳細はこちら→『裁量労働制の拡大と世代別意識の違い』と『0223再稼働反対!首相官邸前抗議』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare) *ちなみに学術的な受賞経験もあり度々TVや新聞で解説している某経済評論家とディスカッションした時も、彼も『その通りです』と言ってました。判っている人は判ってるけどTVや新聞で言えないことってあるんですよ。

●簡単に言うとこういうことです。民進党の大塚と安倍晋三の国会質疑。元日銀で経済学博士の大塚が安倍晋三に経済学の基礎を公開説教(笑)。これ、実話で、笑い話じゃないからなあ(笑)



一部の経営者や政治家がバカなのは勝手ですが、連中は自分たちのバカを他人のせいにしようとする。ここで異議申し立てをしないと我々もバカだ、ということになります!(笑)



ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
寒さが緩んで来たら、今度は花粉です。風も強いから目がかゆい〜。今日の午後6時の気温は10度、 参加者は700人。
●抗議風景




28日 業務上過失致死で強制起訴された東電旧経営陣、元会長の勝俣恒久、元副社長の武黒一郎、元副社長の武藤栄らの第4回公判で、311前に最大15.7メートルの津波襲来を試算した東電子会社の男性社員が『結果の数値を「小さくできないか」と東電本社側から打診された』ことを証言しました。


東電旧経営陣:試算数値「小さく」 東電が打診と証言 - 毎日新聞


実際に福島第一に押し寄せた津波の高さは14〜15メートルです。東電は津波は最大5.7メートルという別の数字をもとに対策をしていましたから、電源喪失などが起きました。試算値の15.7メートルという数字を使っていれば事故は防げた可能性は大いにあります。福島の事故は人災でした。東電は今も懸命にそれを隠そうとしています。そんな会社に原発を運転する資格はないでしょう。

福島第1原発、10メートル超の津波想定 東電が08年試算 :日本経済新聞

勝俣の四谷の自宅近くの商店主(ボクの知り合い)に聞いたのですが、勝俣は今も一人で1時間近くも近所を散策しているそうです。こんな奴がお天道さまの下を恥かしげもなく歩いているわけです。もちろん、まだ有罪になったわけではありませんから彼の権利ではありますけど、何万人もの人々に多大な迷惑を与えたこんな奴が今ものうのうとしているのはやっぱり割り切れない思いがします。


今週はもう一つダブルヘッダーです。国会前で「働かせ改革法案」に対する抗議です。#0302国会前抗議 
Twitterで呼びかけられて集まった、安倍晋三が言うところの「あんな人たち(笑)」です。何処の政党や団体とも関係なく、SEALDsや未来公共、それに自分たちが呼びかけたデモや抗議に、ネットで何となく集まって、何となく散って行く。基本的にはボクはこの人たちと考えかたも感性も近い😄


●抗議風景2









コールはSEALDsなどと同じくリズム感はバッチリ😄。ただ内容は少し上品、ハードコアというか、口が悪い🤗。「働かせ改革、マジふざけんな!」、「高プロ法案と一緒に、安倍も辞めろ!」、「財界ポチの麻生も辞めろ!」。
これで喜んでちゃいけませんが、少なくとも気持ち良かった!😄。久々に声が枯れました(笑)。ニュース向けの「絵」も作れたと思います😄。