特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『民進党の代表選』と『ユジャ・ワン ピアノ・リサイタル@サントリーホール』、それに『0909再稼働反対!首相官邸前抗議』

今日の東京は台風一過、綺麗な夕空でした。でも台風が直撃した地域は大変だったみたいで、あんまり喜んでもいられません。盛岡の人に話を聞いたら、宮古市など沿岸部では大震災の津波と同じくらい被害がでたところもあるそうです。道路も寸断されて盛岡から宮古まで車で片道5時間かかったとのこと。やっと立ち直りかけたと思ったら、これですからね。人的犠牲が出た岩泉がクローズアップされてますが、他でも大変な思いをされている方が大勢いるようです。


                                                
今日は中国に関するネタ?を幾つか書きたいと思います。
まず、最近 お昼に通い始めた中華屋さんのお話です。その店は中国人家族がやっていて、店は汚いし、客層も喫煙者の汚いオヤジばかりです。いまどき野蛮な喫煙者は勘弁してほしいなあと思いつつも、その店はとても美味しいし野菜も取れる、それに安いので、つい通ってしまいます。おまけに、野菜炒めに少しでもいいから玉ねぎを入れるとコクが出て美味しい、とか料理の勉強にもなるんです。
●油淋鶏、750円(もう、一口食べてます)(笑)

                        
で、給仕はその家の三姉妹がやっているんですが、3人そろって愛想が悪い(笑)。ドスンと料理を置くのは当たり前、注文はよく間違えるし、挨拶もいまいち。一部を除けば中国系のサービスってあまり良くないって聞きますけど、それを絵に描いたような感じでした。だけど、食いしん坊のボクは美味しい店には優しいんです(笑)。料理をサーブしてもらう都度 その子たちの目を見ながら『どうもありがとう』と言い続け、帰り際にはこちらから挨拶をして3週間くらい。今や、向こうもニコッと挨拶をしてくるし、混んでいるときでも何故か(笑)ボクの注文を優先してくれる
中華料理、インド料理、寿司屋、イタリアン、蕎麦屋、食べ物屋でのこういう経験って、ボクは結構あるんです。通じない奴には全くダメでしょうけど、世の中、大筋はそんなものじゃないかと思うんです。国籍とか性別とか年齢とか、そんなもの関係ない気持ちが通じる人とそうでない人がいる、ただそれだけなんじゃないでしょうか。


さて安倍晋三プーチンを年末に山口に呼ぶと言うニュースが流れています。12月15日に会談日が決まったそうですね。http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2859424.html
自民党内で前々から決まっていた既定路線通りです。もしここで領土問題に進展があったら、年初に衆院選→大勝→改憲というストーリーだそうです。アメリカの意向もあるし、プーチンが領土を返すのにいくら要求するか、も判りませんから、うまくいくかどうかは知りません。でも、そういうストーリーがあるのが判りつつも、野党の側は何もできない、というのは情けない限りです。

その民進党の代表選というのも盛り上がらない。3候補とも『私は保守です』『野党共闘は見直す』、どれもあまり変わりがないようにすら見えます。言ってる言葉も軽いしなあ。
以前 所得再配分について中々良いことを言ってると思った井出英策慶大教授クズ新聞の朝日(笑)と読書『分断社会を終わらせる』、それに『0812再稼働反対!首相官邸前抗議』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)が前原のブレーンについたそうで、今 前原が井出教授の本に書いてあることをオウムのように繰り返しているのはある意味素晴らしいと思いますが(笑)、外務大臣すらまともに務まらなかった男ではなかなか盛り上がりません(笑)。

分断社会を終わらせる:「だれもが受益者」という財政戦略 (筑摩選書)

分断社会を終わらせる:「だれもが受益者」という財政戦略 (筑摩選書)

                           
蓮舫の国籍問題も騒ぎになってますが、法律違反でもなんでもないし、どうでもいいとしか思えません。そんなことより、パンツ泥棒の大臣とか人種差別主義団体と付き合いがあったり白紙領収書をばらまいている大臣や都知事はどうなっちゃったの?



                                       
自民党の国会議員ですら殆ど何も言ってないのに民進党の中から雑音が聞こえてくるのは全く情けない限り蓮舫議員は別に好きじゃないが (4ページ目):日経ビジネスオンライン。差別にあっている仲間すら守れないんだから、相変わらずだらしがない政党としか思えません。


それより問題はどういう路線なら安倍を止められるか、だと思います。安保法制に反対するような人だけでなく、より大勢の人を巻き込まなくては安倍晋三を止めることはできません。そのためには、3候補が言っているようにもっと真ん中より、中道左派くらいの路線で行かなければいけない、のはボクも理解できる。具体的には安保&天皇制は維持、再分配重視、税負担はより幅広い層に、高所得層は増税、一部は規制緩和推進、原発再稼働は超慎重に、そんな感じでしょうか。

                                      
そうでなければ多くの一般人ばかりか、官僚や経営者など知識やマネジメント能力がある実務家の人材を巻き込むことはできません。人材とマネジメントの不足で失敗したのが前回の民主党政権です。
かってのスペイン市民戦争の例を見ても、フランス第3共和政の例を見ても、各党が協定を結んで政権を担当する人民戦線方式は利害が対立したときの調整ができなくなるから、現実には絶対うまくいかない。2年だけでも保ったイタリアのオリーブの木はあれでもうまくいった方でしょう。

かといって短期的には野党共闘をしなければ選挙には勝てないのも自明の理です。民進の3候補は簡単に野党共闘の見直しとか公言してますけど、揃いも揃ってホント、バカだとおもいます。モノには言い方がある。中央で好き勝手な放言をされていては参院選で実際に動いた地方組織は可哀想です。実際 民進の地方支部は共闘維持が圧倒的だそうですし。

●9月4日の東京新聞野党共闘した場合の衆院選試算。『4野党共闘なら議席2倍に 次期衆院選小選挙区』。ただしこの前提は2014 年の衆院選の数字がベースです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201609/CK2016090402000109.html

 
                                    
結局 共産党民進党も変わっていけるか、です。具体的には共産党が解党し、民進党が電力労連と縁を切り市民ベースの政党に脱皮できるか どうか。イタリアではオリーブの木を構成していた共産党も中道リベラルも解党して民主党を作り、現在の政権が出来ました。そういう構想がない日本では市民がある程度のプランを出して、そこに『この指とまれ方式』が理想なんでしょう。市民連合市民連合 (@shiminrengo) | Twitterあたりが何とかそういう役割をはたしてくれればいいんですが。
●と、思っていたら今日 市民連合民進党の代表選について声明を出しました。全く同感です。
民進党代表選挙に対する見解 – 市民連合
残念ながら、これまでの各代表候補の発言を聞くかぎり、次の国政選挙における野党共闘について政党間の組み合わせにかかわる内向きなやり取りが先行しており、昨年の安保法制反対運動以来の市民運動と政党の関係や今年の参議院選挙における野党共闘の意義に関して、広い視野からの評価が欠けています。挙げ句の果てに、特定候補に対する差別的な意図さえ見え隠れする卑劣な攻撃が、何の法的な問題もないのに「国籍問題」として、代表選挙における貴重な議論の機会を乗っ取りかねない事態を招いていることを、私たちは看過することができません。


市民連合はともかく、市民の側も先日書いたインチキだらけのTPP反対派の言い分が良い例で『クイズ?! TPP賛成・反対、あなたはどっち?(笑)』と『0902再稼働反対!首相官邸前抗議』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)市民の側も脳味噌がかなり怪しい人が多いのも事実でもあります(笑)。あんな嘘と決めつけだらけじゃ、まともな人はついていけないですよ。
蓮舫の国籍で騒いでいる奴とインチキだらけのTPP反対論を信じてるような連中、右を向いても左を向いても真っ暗闇 じゃござんせんか(笑)(古くて済みません)デマとウソと現実逃避が蔓延しているのは左右の政治家、市民を問わないってことなんでしょう。
                              
となると、短期的にはなかなか難しいものがあります(嘆息)。だからこそ、政治家任せにせず、市民一人一人がもっと真剣に考えなければいけないんでしょう。時間はかかるかもしれないが市民がもっとまともに、もっと現実的になるしかない。ボクもこの問題は考え中です(笑)。




                                  
さてさて、ここ数年、夜 出かけるのが本当に億劫になりました。新しい店に行きたいわけじゃないし、出かけること自体が面倒くさいし、帰りの電車は混んでるし酔っぱらいで臭い。次の日がお休みならともかく、平日の夜は極力 外出を避けています。が、珍しく今週は六本木へコンサートへ行ってきました。
ユジャ・ワン ピアノリサイタル@サントリーホール

サントリーホールはクラシックの殿堂とか言われてますが、音楽を聴く場所としてはボクは全然良いと思わない。天井が高すぎて音が拡散しすぎるので、特にピアノリサイタルには向かない場所です。ただサントリーがやってるだけあって、ロビーで出すお酒は美味しい(笑)。良いプログラムでさえあれば、良く冷えたシャンパンを一杯飲んでゆったり音楽を聴く、という時間の過ごし方は嫌いではないんです(ボクはホントにビールは嫌いなんで、シャンパンごときで気取ってるわけじゃないです、念のため(笑))

ユジャ・ワンという人は29歳と若い、アメリカで教育を受けてアメリカで活動している中国人ピアニストです。大変売れっ子のようで、ここ数年 有名オーケストラと一緒に毎年 来日しています。来年はベルリンフィルと一緒にやるそうです。だけどボクはオーケストラってハードロックみたいに大仰で嫌い(笑)。個人の技量と意志が明瞭になるピアノのソロが好きなんです。政治的思想と一緒です(笑)。今回のリサイタルはソロとしては3年ぶり。前回も感動しましたし『ベラルーシから学ぶ私たちの未来』と『ユジャ・ワン ピアノリサイタル』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)、とにかく大げさでなく超人的にうまいので、期待してでかけました。
●今週 雑誌ニューヨーカーに載ったばかりの今年5月のカーネギーホールでのコンサート評。曰く『猛烈に激しく、丹念な演奏』
Yuja Wang and the Art of Performance | The New Yorker

                                  
この日の彼女はアオザイとドレスが融合したような紫のロングドレスで出てきました。この人はクラシック界の因習を破るような服装も有名で、海外のELLEなどのファッション誌にも登場しているそうです。とにかく、やたらと身体にぴっちりしたドレスを着てくる。3年前に初めて見たときは観客のボクのほうが恥ずかしかった(笑)。前述のニューヨーカーの特集によると『ストリッパーみたい』とか『コンサートを18禁にしろ』とか言う人もいるそうです。かといって、この人は別に愛想が良いわけではないんで、最近のクラシックで良くあるルックスで勝負しているわけでもない。面白い人です(笑)。

【セットリスト】
シューマンクライスレリアーナ op.16
カプースチン: 変奏曲 op.41
ショパン: バラード第1番 ト短調 op.23
 休憩
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 op.106「ハンマークラヴィーア」

最初はシューマン。この人の売り物である物凄い早弾きを始めます。シューマンの早弾きってあまりイメージないですよね(笑)。いきなり度肝を抜くって、ことでしょう。しかし直ぐテンポを落とし、川の流れのようなゆったりとした演奏や雪の中に足跡を残していくような演奏を織り交ぜていきます。で、時折 暴風雨のような早弾き。アメリカでは『ハリケーン・ユジャ』と呼ばれているのもうなずけます。淡々とした曲に見事な緩急をつけた表現でした。
次のカプスーチンという人はジャズとクラシックを融合させたロシアの作曲家だそうです。一旦幕間に引っ込んだユジャ嬢は白いiPadを持ってきてスタインウェイの上へ置き、それを見ながら弾き始めます。時折iPadに触れて画面を遷移させながらの早弾きはとてもスリリングでした。日本人がこんなことをやったら不真面目だとか張り倒されそうな気もしますが、面白かったです。その次のショパンも表現力豊かで、素晴らしかったです。
●今年5月カーネギーホールでのシューマンクライスレリアーナ

               
休憩のあと、今度は文字通り目がくらむような銀ラメのドレスを着て出てきました(笑)。曲はベートーヴェンのハンマークラヴィーア、どう料理するか非常に期待していたんですが、第一印象はちょっと解釈がこなれてない感じはしました。難曲として有名なこの曲に独自な解釈を入れてくるんです。手に力があるのでしょう、右手、左手両手でリードのメロディを弾いてくる。すごいテクニックだと思うんですが、もの凄い音の数に音色が埋まってしまう傾向があります。演奏のノリもこの人独特で、横方向に腰を動かしたくなるグルーブというより、どちらかというと縦ノリなんです。
だけど 新しい音楽を造ろうとしているのが伝わってくる。未完成なんだけど、だからこそ、この解釈の演奏も何回も聞いてみたい、と思わせるようなものでした。ちなみに先ほどのニューヨーカーの記事ではユジャの『ハンマークラヴィーア』の演奏に関する、こんな感想を紹介しています。『元来は人生の闘争と困難に関する曲の中で、ユジャの演奏は喜びを表現している。』、『すさまじい速さの演奏によって、ベートーベンが21世紀の音楽に変えられてしまった。
新しい芸術作品に出会うってワクワクしますよね。ちなみに人見知りのボクは新しい人間に会うのは辛いんですが(笑)。
カーネギーホールでのハンマークラヴィーア。こういうのを見るとTPPで著作権がホントに厳しくなるのか疑問です。アメリカではロックでもクラシックでも、バンバン、コンサートのビデオや写真をアップしてるじゃないですか。日本のバカみたいに厳しい規制を考えたら結果としてアメリカの方が緩い面も多いんじゃないの?

【アンコール】
シューベルト(リスト編):糸を紡ぐグレートヒェン
プロコフィエフ: ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 op.83「戦争ソナタ」から 第3楽章
ホロヴィッツビゼーカルメン」の主題による変奏曲
モーツァルト:(サイ/ヴォロドス編):トルコ行進曲
カプースチン: トッカティーナ op.40
ラフマニノフ:悲歌
グルック(ズガンバーティ編):メロディ

アンコールでは得意の早弾きのオンパレード。ジェリー・リー・ルイス(『火の玉』と形容されるロック創世記のピアニスト。鍵盤をたたいているうちに指から出血したと云います。)が裸足で逃げ出すかのような、熱狂的な演奏です。この人がすごいのは超人的な速さだけでなく、演奏が速くなればなるほど音も正確になってくるところ。で、尚且つ、音がものすごく力強いから表現が多彩になる。弾いている指が見えないという形容はありますけど、鍵盤に叩きつけているかのような腕の動きが速すぎて見えないんです。ピアニストというよりアスリートです。
カーネギーホールでのアンコール集。サントリーホールとは演目は違います。


場内の反応も熱狂的で、盛り上がりは文字通りロックコンサートのようでした。結局アンコール6回(笑)、終わったのは9時40分。そのあとサイン会もやったそうですから、そういう意味でもすごい体力(笑)。
これだけのテクニックがあるのに未完成で荒削り、というのは凄いと思います。ちんまりまとまってない。新しいものを造ろうとしている。革新的な芸術ならではのワクワク感を感じられるコンサートでした。今度 ソロで来日するときは絶対 複数回聞きたい。東京以外も見に行こうと思いました。すっごく面白かったです。
●この日もやったトルコ行進曲。子供の練習曲が始まって最初会場では笑いが漏れたんですが、演奏が終わると感嘆の声が挙がっていました。全く普通じゃない2分41秒。





ということで、今週も官邸前へ。9月とは言え、今日の午後6時の気温は28度。それに蒸します。今日の参加者は主催者発表で900人でした。
●抗議風景1


●今週水曜の英ガーディアン紙:『福島がアンダーコントロールというのは安倍の嘘だ、と公言する小泉前首相』 さすがです。ペンの力を豪語する某朝日新聞とは大違い。Former Japan PM accuses Abe of lying over Fukushima pledge | Environment | The Guardian

                 
●抗議風景2



 
                               
9/8の木曜日に毎日新聞が報じた『原発廃炉や賠償の費用を新電力などにも負担させる政府原案』、超ふざけた話ですよね。太陽光や風力などの新電力会社やそのユーザーが何で原発のコストを負担しなければならないんでしょうか
原発コスト:新電力も負担、政府調整 料金に上乗せ - 毎日新聞

詳細記事に政府の言い分が載ってましたhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160908-00000009-mai-bus_all

 ・新電力に切り替えた消費者も、過去には大手電力が原発で発電した電力を使っている
 原発廃炉や事故の賠償を円滑に進めるには、新電力を含むすべての契約者に負担を求めるべきだ

                                  
はあ?全然関係ないじゃない(笑)。過去に使った電気のカネをなんで、もう一度取られなければならないんだよ! これじゃあ 資本主義自体を根本から否定していますよ。この国は中国共産党どころか、北朝鮮かって。 殆どキチガイに近い理屈です。
要するに、ここまで滅茶苦茶なことをしなければ原発は維持できなくなっているってことです。しかも原発なんて北朝鮮の格好の標的でしょ。こんなもの、いつまで続けていていいんですかね。日本人、みんなが損するのに。

●同級生の太郎君も内閣からあっさり放り出されて正気に戻ったみたいです(笑)。