特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

原発を止めるには幾らかかるか(笑)と、0228 再稼働反対!首相官邸前抗議!

この前、国会議員の政策秘書をやっていた人と話していたら、田母神がどうして60万票も取ったのかという話になった。彼曰く、『田母神にあれだけ資金が集まったのが驚きだった』と言う話だった。なんでも『あれだけ大規模な選挙体制を組むには1億円以上が必要で、そのカネを出して彼を後押しした団体があるのだろう』ということだった。
確かにそれは見落としていたな、と思った。単にバカな東京都民が60万人もいた(笑)、というだけではないのだ。

実際 アメリカの草の根運動といわれる極右のティーパーティー運動も、ノーベル賞学者のクルーグマンなんかに言わせると、草の根どころか、フリーダムワークスと言うロビイスト団体(大企業がカネを出している)が裏で支援していたのが大きかったそうだ。田母神だってネトウヨなんかより、カネを出している団体・組織の力の方が大きいんだろう。実際ネトウヨなどの個人だけで、急にあれだけのカネが集まるはずはない。ちなみに反原連の収支報告をみたらだいたい月100万以下でやっているようだ。個人ベースだとそんなもんだろう。
田母神にカネを出したのは安倍の後援会の会員で田母神の論文(笑)に賞金を払ったビジネスホテルのアパ・グループ(ボクは全面ボイコット中!)とかは想像できるが、他はどういう団体・組織がいるんだかわからない。とにかくわけのわからない陰謀論はお断りだが、世の中にはそれなりに仕組みがあるんだろう。とにかく複雑すぎる世の中で、陰謀論に陥らないようにしながら、世の中の仕組みを解きほぐすのは大変だけど、それでも誰かに頼るのではなく、個人個人が自分の頭でやるしかない、と思うのだ。


                                                              
さて25日に出てきた、例の『エネルギー基本計画』の政府原案は予想通りふざけた内容のようだ。原発の再稼動はするし、核燃サイクルはやめない、原発の新設にまで含みを持たせている。基本的には安倍を引きずりおろさなければダメ、なんだろうけど、政治家や役人などの原発ムラのしぶとさはたいしたもんだ。

その理由を考えると、最も大きな問題はやはり、カネだろう。じゃあ、原発を廃止するためにどれくらいカネがかかるかだろうか。ちょっと考えてみた。

まず燃料代原発が止まっていることで燃料代が3〜4兆円余分にかかっていると政府や経団連が宣伝している。しかし、これはボクはペテンだと思っている。アベノミクスの円安で1兆やそこら損しているのだし、もともと東電などはLNGを市場価格の4〜5倍で買っているのだ。東京電力の会長についた元JFEの数土氏が就任の際 言っていたように、購買を真面目にやればいくらでも下げる余地があるはずだ。それに10兆円以上ある全国の電力会社の販管費を効率化すれば、あわせて3〜4兆くらいは直ぐ出てくるだろう。だからこれは関係ない。
                                                                                                       
問題は電力会社が今 資産として抱えている原発の設備、ウラン燃料だ。決算短信を見て、大手の原発設備とウラン燃料の資産金額を数えてみた。

ざっと数えて、だいたい5兆円原発関連の資産は有象無象あわせ、日本全体で大体5〜6兆円くらいというところだろうか。原発を直ぐにやめる、ということになるとこれをどうするのかと言う問題が出てくる。感情的には、『そんなもの、今まで甘い汁を吸ってた電力会社が勝手に処分しろ』と思うけれど、私有財産を国が勝手にパーにするのは流石に憲法上 問題がある(笑)。それに電力会社の抵抗も大変だろうし、現実的には厳しいだろう。
                                                        
一つの考え方は『国が電力会社に賠償する』ということだ。つまり国民負担。5兆円を1億人で割ると一人当たり5万円ほぼ消費税2.5%分だそのかわり、原発は直ぐ止めることができる。

もう一つの考え方は『電力料金の制度(総括原価方式)を変えて電力会社を実コストで競争させれば、自然と原発は淘汰されるだろう』という、みんなの党などが言っていたやり方だ。これだと『市場原理』だから、国民が負担する筋合いはない。電力会社の費用でやるのが筋だ。また、この考え方だと設備の減価償却もあるから、負担は更に小さくなる。ただし、原発をなくすまで時間がかかる。10年か20年か。
                                                   
原子力規制委員会(一応)(笑)審議しているハード面、つまり安全対策の不備のほかにも、ソフト面の『電力会社の人的な運用体制が全く信用できない』、『避難計画もできてない』という問題があるから、ボクは現時点での再稼動は絶対反対だ。それは自信を持って言える。だけど、即原発廃止と言い切る自信はない都知事選で小泉が『廃止という方針だけはっきりすれば、具体的なことは皆で考えていけばよい』と言っていたのはリーダーのあり方としてはそれなりに正しいとは思うけれど、一人ひとりが何も考えなくてもいいということでもない(笑)。
                                                                   
ボク個人は原発を直ぐ止められるのだったら5万円でも10万円でも払うのは構わない。だが、それで国民のコンセンサスを得られるだろうかはわからない。自信がない。だから今みたいにいい加減な体制ではなく、きちんと安全を確保した上で、負担を減らすためにどこかを動かすというのは議論によってはあるかもしれない。きちんと安全対策をとったらコストが上がって、やっぱり再稼動は意味なし、と言うこともありえるが(笑)。
ボクは311の遥か以前から原発の存在は反対だ。だが反対するにしても、現実的な反対意見でなければ意味がないと思う。原発を何故止めなくてはならないか、止める為にはどういうコストがかかって、どういうメリットがあるのか。 今回は敢えてこういうことを考えてみたんだけど、ただ反対と言ってるだけじゃなくて、タブーなしにオープンな議論をしていかなければいけないのではないか。耳が痛い話もあるかもしれない。それでも 、それが原発をやめる早道だと思うのだ。


ということで(笑)官邸前へ★0228 再稼働反対!首相官邸前抗議! | 首都圏反原発連合
今日の東京は最高気温17度。暖かくてよかった。毛のコートではなく綿のコートでOKだったくらい。けれど今度は花粉だの、PM2.5だのが出てきた。花粉は戦後 訳もわからず杉を植林したのが原因だそうだが、これも役人のせいなんだろうか。
今日の参加者は官邸前1000人くらい、国会前7〜800人くらい、併せて1800人くらいだろうか(主催者発表2000人)。
●抗議風景





●国会前


                                                                      
旧ファミリーエリアへ行くと久しぶりに福島みずほたんが登場。これから再稼働されそうな各地の原発をキャラバンで回って、問題点を訴えるという。彼女は委員長当時よりは生き生きしているような気がする。ただ、一人の参議院議員としては良いと思うけれど、実効性を考えると政党としては心もとない。上から下まで真紫の服を着た福島みずほたんにしろ、抗議によく来るマオ・スーツの共産党笠井亮にしろ、服のセンスが普通になるまではダメなんだろうな(笑)、と言ったら言い過ぎだろうか。
●旧ファミリーエリア。1枚目は福島みずほたん。服のセンスがすごい(笑)。


                                                      
暖かい今日は、久しぶりに子供の姿も見かけた。無邪気に手を振る彼女たち・彼らを見たら、なんか嬉しかった。文字通り春の訪れだ。元気を出さなくちゃ(笑)。
●今日の写真。真中にはかわいい女の子。