特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

黙ってなんかいられない:『消費税は非正規社員を増やす』と『★1129 再稼働反対!首相官邸前抗議!』と『特定秘密保護法〜成立させない!絶対させない!永田町大集会』

昨日 堤清二氏が亡くなった。ある種の年代の人には思い入れがある人だろう。ボク自身はセゾングループのインチキ臭さが嫌いだったので殆ど関心なかったが、セゾンが潰れて以降は(笑)彼のリベラルな言論はそれなりに眼を通していた。リベラルな人間が大企業の経営者を務めるという矛盾、アンビバレンツなところは面白かったし、ボクのような一般人にも参考になるところもあった。それにしても天野祐吉といい、最近マトモな人が亡くなるケースが多いように感じる。


今回 特定秘密保護法衆院強行採決に賛成した議員、政党はよ〜く覚えておくからな。自民党の別働隊の維新はともかく、みんなの党があんなことをするとは思わなかった。みんなの党新自由主義的だけど、脱原発については一番現実的と思っていたのだが。所詮 権力が一番大事と言うことか。
秘密保護法案に賛成した党に抗議して、ボクの選挙区のみんなの党の所属の区議会議員が二人、離党した。自民党でも秘密保護法に反対した村上誠一郎議員(核燃サイクルにも反対している)も含めて、いまどき立派な政治家も居ることがわかったことのは嬉しかったけど、この法律には怒りが収まらない。ボクは金輪際諦めない。


秘密保護法なんて酷い法案に公明が賛成したのは、公明が主張する消費税の軽減税率導入とバーター取引をしたから、らしい。つくづくマヌケな話だ。軽減税率は一見聞こえが良いが、内実は庶民には重く負担が生じ、金持ちにはより多く減税される仕組みだし、煩雑な納税事務は中小企業には重い負担になるし、対象品目の許認可権は役人の良い利権になるあんなバカな仕組みはない。


最近 なるほど!とおもったのは『消費増税非正規社員を増やす』という東京新聞10月24日の記事。
消費増税で派遣誘発 企業の「仕入れ」扱い控除
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013102402000137.html?ref=rank

企業が納める消費税は『売上にかかる消費税』から『仕入の際 支払った消費税』を差し引いて計算される仕組みになっている。企業にしてみれば自社雇用の従業員の給与には消費税はかからないが、派遣社員の人件費は仕入として消費税込みの金額になる。つまり『派遣社員を増やせば企業は節税ができる』ことになる。実際 89年の3%導入時の89年、97年の5%が導入された97年、いずれも非正規社員の割合が上昇しており、特に97年の非正規社員の対前年比7.9%増という数字は85年以降もっとも高い伸び率だそうだ。派遣社員が増えるのは消費増税だけが原因、とは全然思わないけれど、ロジックとしてはそういうこともありそうだ。

よく言われる輸出企業の消費税の戻し(輸出した企業はその分だけ仕入の際に払った分の消費税の還付を受けられる)と同じような話だが、輸出企業の戻しはある意味ロジック的に仕方がない(海外への売上に消費税を納めるほうがおかしい)と思うが、こちらのほうはどうだろうか。理屈上は間違ってないが、やはり人件費をモノ扱いして消費税をかけるのは感情的には抵抗がある。このことは『人をモノ扱いする』、今の派遣社員という仕組みの本質を象徴しているのではないか。

派遣社員という制度を必ずしもボクは否定はしない。派遣社員のような形態で働くほうが都合が良い人も確かに居るからだ。だが派遣社員の権利をもっと強固に守る制度が必要なことは間違いないだろう。現状は必ずしもそうではない。今年の4月の改正労働契約法で有期契約の期限を5年にしたのが良い例だ。5年経ったら正社員に登用しろなんて決めたら、早稲田大学が教員の6割を占める非常勤講師4000人!を雇い止めにしたように、4年11ヶ月で雇い止めになる例が続出するに決まってる。ホント、役人とか審議会に出てくる学者って世間知らずだわ。まして、これから一層の規制緩和を狙っているらしい。
●早稲田の雇い止めの話
ブラック早稲田大学を刑事告発-教員の6割占める非常勤講師4千人を捏造規則で雇い止め|松村比奈子氏 (1/3)

話がずれてしまった。消費税というものも必ずしも否定はしない。だが普通に言われている景気の悪化や格差の拡大に加えて、こんな副作用まである。行政改革に、予算の無駄遣い防止、ずっと減税されてきた富裕層や金融取引への増税。消費税をあげる前にやるべきことはいくらでもあるはずだ。




ということで今週も官邸前へ。★1129 再稼働反対!首相官邸前抗議! | 首都圏反原発連合
今日の気温は11度。舞い落ちる紅葉が華やかだった先週と違って、今日は風がぴゅーぴゅー寒く感じた。コートの襟を立てて財務省前の坂道を登る。ところが今週は人も集まりも速いし、熱気があった。シュプレヒコールの声も大きい。特定秘密保護法衆院強行採決に当然、皆怒っているのだ。
人数も先週より増えて、今日の参加者は官邸前1000人ちょっと、国会前1000人弱、参議院会館前(後述)の300人強を合わせて2500人くらいだろうか(主催者発表2400人)。子供連れの姿もずいぶん見かけた。乳母車の赤ちゃんまでいた。

●今日の経産省前テント。寒いだろうなあ

●抗議風景。官邸前






●乳母車の中のあかちゃん

●路上カフェでお茶を飲む親子連れ


                                                             
今日は参院議員会館前で特定秘密保護法に対する抗議があるというので、そちらへも回った。このバカ法案のことは今まであまり書かなかったけど、さすがに酷過ぎで書きたくなかったんだよ!だけど、黙ってられない、黙っていたくないじゃないか
ホテルのような建物に立て替わった参院議員会館前の舗道には3〜400人くらいは集まっていただろうか。呼びかけたのは反原発デモでもおなじみの『火炎瓶テツと仲間たち』(笑)かむろてつa.k.a.火炎瓶テツ (@tetsu_molotov) | Twitterという人たちだが、参加者は若い人も女性も結構多い。官邸前と同じで、デモではなく舗道の上で勝手に抗議の声を挙げているという形式だ。参加者はマイクをとって変わりばんこにスピーチしている。誰かが参院議員会館に向かってこう、言ってた。
(官僚に勝手に)秘密が指定されるんじゃ、国会議員なんか要らないんじゃないですか〜
その通りだ!
参院議員会館前の光景










●遠くから見た参院議員会館前。大勢集まっている。



●国会前

●今日のファミリーエリア

                                                             
                                              
今日 勤務先で読んだ日経ビジネス誌の最新号の特集は『東電解体』だ。財界御用達の日経の媒体ですら『東電解体』と『減原発』を口にするようになっている。まともな人だったら立場に関わらず、もう原発ダメポ(笑)と思ってるんだよ。この期に及んでも、そんなことが判らないのは完全なアホだけだろう。

東電解体:日経ビジネスDigital

その日経ビジネスの記事にも政府の連中が反原発の声が止まないことに対してビビっている記載があった。小熊英二氏の言う通り、民意が原発を止めているのだ。黙ってなんかいられない。