特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『廃炉』と『廃案』:『★1206 再稼働反対!首相官邸前抗議!』&『12/6 秘密保護法反対抗議@国会正門前』&『特定秘密保護法〜成立させない!絶対させない!永田町大集会』

今頃になってマスコミも特定秘密保護法案について騒ぎ出したけれど、どう考えても遅かったよなあ。ボクも自分が出来ることは、と思ってパブコメは出したけど、あの法律はあまりにも酷すぎて、恥かしながら それ以上のことはやる気力が出なかった。
こんなことになってしまったのは国民が、「外国から情報を『もらう』ことのほうが国民の自由より大切だと考えるような政治家」を選んでしまったから、だ。「情報を『もらう』ことが出来なかったらどうするのか、考える知能がない政治家」を選んでしまったから、だ。そういう政治家が今の国会の多数を占めている。
その原因は多々あるにしても、基本的には日本の国民がバカだから、だ。当然のことながら、バカな国民が多数を占める国は政治的にも、経済的にも、文化的にも衰退していく。この国の将来は真っ暗かもね(笑)。
                                                                            
ま、別に日本なんか潰れてもいいけど、一応 一人の大人としてはボクにも、こんな低能な法律に反対する責任がある。
何か有意義なことができるだろうか。-------
                                                   
ある。
林則徐だ。林則徐(笑)。この人はアヘン戦争当時の中国(清)の担当大臣だ。大げさって笑わないでね(笑)。清朝末期 まるで現代の暴力団と同じようにアヘンを無理やり売りつけるイギリスに対して、彼はアヘンを没収&輸入を禁止して、結果としてイギリス軍の侵攻を招いた。だが向こう見ずなタカ派のアホウだったわけではない。

作家の陳舜臣氏によると、林則徐はイギリスの圧倒的な武力にかなわないことは充分わかっていた。にも関わらず強硬措置を取ったのは、『中国人はアヘンに対して抵抗した』という事実を示すことが民族の誇りを保つことに繋がる、如いては後世 中国が復活することに繋がる、と考えたからだそうだ。
結果として林則徐は正しかった(犠牲になった兵士の問題はあるが)。林則徐の行動は清末の近代化(洋務運動)に、そして辛亥革命に結びついた。今の中国は安倍晋三そっくりの言論弾圧政権だけど、それでも清の時代よりはマシだろう。民族の誇りなんかボクはくだらないと思うけど、人間は過去の人の行いから学んだり勇気をもらうことは出来る。亡くなったネルソン・マンデラ氏が最高のお手本だ。
                                                                    
秘密保護法に関するマスコミの動きも一般市民の抗議の動きも、今の反対は遅すぎたし、それは反省しなければならない。そもそも、選挙であんなバカ政治家どもに投票したこと自体が間違っている。ボクは投票してないけど(笑)。秘密保護法は白痴政治家どもが強行採決してしまうかもしれない。だが多くの人が『抵抗したぞ』ということを示し、それを記録して残しておくことは、将来の何かの種子になるのではないか。
今後も法律は変えることはできるし、国民の意思を反映しない政府は交代させることもできる。
まだまだ、これからだよ(笑)。

        
                                                                                                                                                                                
                                        
ということで今週も官邸前へ。
共産党参院議員の吉良よし子たんがtwitterで国会の様子を逐次教えてくれていたので、昼間は強行採決されるんじゃないかとイライラしてた、勤務先で(笑)。
今日の抗議は国会周辺4か所に分かれていた。官邸前とファミリーエリアでは反原連による原発への抗議、参院議員会館前と国会正門前では秘密保護法への抗議だ。ボクが官邸前に着いたのは6時半頃。それらしき大勢の人が居たけれど、なぜか官邸前にいる人は少なくて1000人弱くらい(主催者発表1000人)。その理由は後でわかった。

●抗議風景@官邸前




                                                            
●『請願だからプラカード禁止』だって(笑)。まるで江戸時代の発想じゃん。頭おかしいんじゃないの(笑)。

                                                                         
ひとしきり抗議した後、『火炎瓶テツと仲間たち』が頑張る参院議員会館へ。こちらは集まっている人数は先週の3〜400人どころではない。2000人弱くらいは居ただろうか。そりゃあ、与党の幹事長にテロリスト扱いされたんだ。怒る人が多いのは当然だ。もちろん、ボクもそう。

●抗議風景@参院議員会館






                     
ただ先週と違い、今日はでかい声で抗議をガンガンやってたなあ。ここでのコールはラップ風のリズムにのって『安倍晋三は恥を知れ!』、『自民党は恥を知れ!』、『森雅子は恥を知れ!』、こんな感じ。自民党の中の良心的な人とも手を組まなければ何も変わらないんだから、自民党全部を敵にするような物言いは賛成しない。だが軽快なリズムに乗って、みんなで唱和するから、すごく楽しかったのも事実。大勢のコールで盛り上がる人並みの間を、議員会館から出てきたばかりの斎藤まさし(三宅洋平君や山本太郎選挙参謀)が本当に嬉しそうな顔をしながら早足で通り過ぎていったのが印象的だった。
ま、多少はうるさかったか(笑)。でも良く考えたら、ここはちょうど、本会議が開かれようとしている国会の裏だ。ガンガンいかなきゃ!(笑)
そうそう、こんなコールもあった。
『戦争がやりたかったら、お前らだけで勝手にやれ!』

●マイクを持ったラッパー風のあんちゃん


                                                            
●国会の裏玄関に向かって
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それから国会前へ。『怒りのドラム隊』主催のここでは昼間から抗議が行われていたそうだ。参加者はファミリーエリアと合わせて2,3000人は居ただろうか。結局 参加者合計は官邸前、参院議員会館前、国会前合わせて5〜6000人くらい,先週の3〜4倍に膨れ上がったことになる。同時に日比谷野音では抗議集会が行われていて、そこでは1万5000人以上集まったそうだ。人が溢れるほどだったらしい。
こういう問題で連日大勢の人が立ち上がっている。動員の人も混じっているけれど大多数は若い女性や子供連れも含めた一般人だこれも官邸前抗議が日本に開けた風穴だとボクは思う。新鮮な驚きだった。秘密保護法阻止は絶望的な状況だけど、逆にボクは、この日 一筋の希望を見つけてしまった。

野音から国会前へ合流する人たち

                                                                                           
ここでも皆怒っている。コールは『ファッシストは消えてなくなれ』。組合や運動家臭くはないから、ボク自身こういうコールは全く違和感がないけれど、今日は普通の人がものすごく多かったので彼ら・彼女らがどう思うかはちょっと心配。
そのあとファミリーエリアへ行くと、司会のお姉さんがごく普通の口調で『廃炉と廃案』と言っていて少し安心した。
●抗議風景@国会前






                                                       
●ファミリーエリア


                                                        
●司会のお姉さんと車いすのご婦人。お姉さんが持っていたプラカードは『原発も秘密もいらない!』

                                                                                                                                                  
今 ボクは家に帰り文章を書いているけれど、まだ国会周辺で抗議をしている人も大勢いるようだ。とうとう強行採決されてしまったらしい(嘆息)。残念ではあるけれど失望するには及ばない。ボクらは安倍晋三東京電力とは違うから、間違いから学ぶことができる。
だから、これで終わりじゃない
                                                                        
                        
今日 哲学者の國分功一郎氏が怒りを隠せないまま(笑)twitterで、夜にはTVのNEWS23でネルソン・マンデーラ氏のこの言葉を紹介していた。
何もせず、何も言わず、不正に立ち向かわず、抑圧に抗議せず、それで自分たちにとっての良い社会、良い暮らしを求めることは不可能です。

この日は大勢の一般の人、特に若い人が立ち上がっていた。テロリストなんか、どこにいるんだよ(笑)。官邸前抗議は閉塞感溢れる日本に風穴を開けたってことが良くわかった。日本人が忘れやすいのはちょっと不安だけど(笑)、それでもボクは一筋の希望を見た。
                                                                                                                
●今日の写真。どう考えても彼?のほうが安倍晋三よりお利口さんだ。