特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

選挙、頑固ジジイ(笑)、そして寛容:★0719 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議!

今週は比較的涼しくて、過ごし易かった。早く夏休みにならないかなあ(泣)。
さて、選挙は全体としてはロクでもない方向へ行きそうだが、東京の選挙はそれなりに盛り上がっている。ボクが使っているローカル駅にまで、色んな候補が押しかけてくる。なんども言っているがボクは、選挙は『棄権は絶対にしない。勝ち目がありそうで、よりマシな候補に投票する』ことにしている。近代合理的な判断だよ(笑)。
                                       
新聞各紙の終盤の情勢分析で定数5の東京選挙区を見ると自民2、公明1は残念ながら、ほぼ決まり。それ以外の2議席の見込みは新聞によって違いが出ている。選挙後に検証するために(笑)、各紙の言ってることを記録しておく。

●日経:自公決まり、共産優勢、続くのは山本太郎、その次が民主、みんな、維新の順。その下にみどりの風、元民主の無所属
●読売:自公以外は横一線。
●朝日:自民は決まり。あとは公明、共産、山本太郎、民主、みんな、維新が横一線(???)
●産経:自公決まり、共産優勢、続くのは山本太郎と民主、その次がみんな、維新


選挙区は最初は共産党に投票するつもりだったが、日経や産経が言うように、共産党の吉良よし子たんがもう決まり!で、更に山本太郎に勝ち目があるのなら、彼に投票したっていい。中核派が彼のことを勝手に応援しているのを排除しないのは相変わらず脇が甘いし、そもそも彼の言動はいい加減なことが多くて、ボクはひいき目に見ても半分くらいしか彼のことは信用していない。だが山本と競合して当落線上にあるという民主の公認候補、鈴木寛311当時の文部科学副大臣として、緊急時の上限20ミリシーベルトの基準を押し付けようとし、福島の子どもたちを避難させなかった『人でなし』だ。ついでにオリンピック招致とか言っているのも許しがたい。ぜひ落選して欲しい
いや、さっさと落選しちまえ!

もちろん民主党にいた人間が全部ダメというわけではない。大飯再稼動に抗議して民主党を辞め、みんなの党から立候補している平智之や、生活の党へ移って新潟から立候補した森ゆうこ民主党に残って原発を潰そうと活動し続けた古川元久官房副長官のような人もいる。この人たちの言っていること全てにボクは賛同しないけれど、それでも原発を止めるためには山本太郎なんかより、こういう人たちのほうがはるかに役に立つだろう。
こういう人たちと理想を追う人とが一本化してくれればいいんだよなあ。反原発候補同志が乱立している状況を『善人の不寛容』と称したジャーナリストがいたが自民独走の参院選挙情勢 善人の不寛容が招いた野党分立 | 山田厚史の「世界かわら版」 | ダイヤモンド・オンライン、そういうところは自民党を見習ってもらいたいもんだ。


それでも東京で、反原発派の候補が5人中2人通ったら素晴らしい。いや、共産に、山本太郎、それに公明を0.5人分換算して、東京では反原発の議員が半数当選の可能性あり、としても良いかもしれない。こんな状況、つまり原発側が四分五裂の状況でも最大の選挙区、東京で反原発候補が半分も当選すれば今後の政治にも、原発の再稼動にも、それなりの影響は及ぼすだろう
希望はある


                      
で、比例区緑の党に投票する。今回は議席を得られず死に票になるかもしれないし、彼らはまだ、目標を達成するための具体的プログラムを持っていない、と思う。けれど、3回4回先の選挙のための将来の投資と思って、今回は彼らに投票してみる。選挙フェス(笑)と称してギターを持って各地を回っている候補者、三宅洋平氏の熱気溢れる画像をネットで見て、ボクはそう決めた。彼は『誰にでもわかる言葉で、(自分の反対の立場の人も含め)誰にでも伝わるように訴えていきたい』と言っている。世の中を変えていくためには強い意思や理想だけでなく、『寛容』が必要だ。『妥協』ではなく、『寛容』だ。それがわかっている人たちがもっと政治の場に出てきて欲しい。だから、ボクは今回は彼らに投票してみる。


                                                                                    

さて、自分の商売への影響を全く考えず、選挙前にわざわざこんなことを言いだした、頑固ジジイがいる。
政府のトップや政党のトップたちの歴史感覚のなさや定見のなさには呆れるばかりです。考えの足りない人間が憲法なんかいじらないほうがいい。本当に勉強しないで、ちょこちょこと考えて思いついたことや、耳に心地よいことしか言わない奴の話だけ聞いて方針を決めているんですから。(中略)きっとアベノミクスも早晩ダメになりますから。

                                                                                                      
アニメ作家の宮崎駿だ。スタジオジブリが出している雑誌『熱風』が憲法特集をしたところ、あっというまに売り切れになったため、期間限定でWEB公開を始めている。その中で宮崎駿は『憲法を変えるなどもってのほか』という文章を書いている(直リン不可なので、スタジオジブリでググっていくと全文が読めます)。


戦前の日本は悪くなかった』と言いたいのかもしれないけれど、悪かったんですよ。それは認めなきゃダメです。慰安婦の問題も、それぞれの民族の誇りの問題だから、きちんと謝罪して賠償すべきです。領土問題は、半分に分けるか、あるいは『両方で管理しましょう』という提案をする。この問題はどんなに揉めても、国際司法裁判所に提訴しても収まるはずはありません。(中略)そんなことよりも今は、日本の産業構造を変えていこうという真面目な取り組みをすべきだと本当に思いますよ。 こんな原発だらけの国で戦争なんかできっこないじゃないですか 


ボクの率直な感想は『判っている人はわかっている、ぶれない人はぶれない』。ボクは今の宮崎駿の熱心なファンではないけれど、彼のこの写真はボクの心のなかで大きな位置を占めている。

                                                                              
偏屈で頑固そうなジジイ(笑)が『NO!原発』と書いたプラカードを下げてデモをしている犬も一緒だ(これがポイント)。その下には『スタジオジブリ原発ぬきの電気で映画を作りたい』とある。ボクは10代の頃から周囲に『この、頑固ジジイ』とお叱りを蒙ることがあるのだが、本当にジジイになりつつある今こそ(笑)、こうありたいと思うのだ。凄いシンパシー感じちゃう(笑)。



                                       
             
ということで今週も官邸前★0726 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議! | 首都圏反原発連合
先日 hatahei666さんのブログに面白いコメントをあげている人が居た2013-07-12 - ハテヘイの日記。曰く、『原発を唱える人はほとんど代替案を述べない。また官邸前抗議は党派に利用されている。』だそうだ。だけど、今だって原発なしで電気は足りてるし、万が一電気が足りなければ追加は現時点で一番効率が良いガスタービン火力に決まってる(笑)。さらに3兆円と言われている追加の燃料代なんて電力を自由化して経営を効率化させれば出てくる。つまり代替案なんて言わなくたってわかる(笑)。そもそもアベノミクスで訳も分からないまま円安なんかにしたのが悪いんだよ(笑)。それに、ボクは官邸前抗議にたぶん50回くらいは行っているが、一度たりともどこかの党派にオルグされたこともなければ、利用されたこともない(笑)。だいたい利用されるかどうかは大人になったらもう、個人の問題だ(笑)。世の中には色んな意見があって良いと思うけれど、ボクには思ってもみなかった発想で、ちょっとびっくり、少し衝撃を受けた(笑)。
         
                  
今日の参加者は先週よりちょっと少な目、官邸前+国会前で2000人くらいかなあ(*主催者発表4500人。先週より2000人多い)。選挙で忙しい人も多いんだろうか(笑)。でも来ている人の声は大きかった。最前列から後ろの疎らなあたりまで、多くの人が本気で自分の声を挙げているからなあ。党派で動員されているとはとても思えない(笑)。

●抗議風景





●夕焼け

●抗議風景2


●国会前


●ファミリーエリアの子供たち

                                                   
今日は政治家なんて居ないんだろうと思いながら、官邸前から国会前、さらにファミリーエリアへ回る。ファミリーエリアにいる子供たちを見ていたら、黒いスーツのおっさんがマイクを取った。双葉町村長の井戸川かつたか氏だ。相変わらず全然 商売気がない。官邸前と国会前、その横のファミリーエリア、どうして人数が一番少ないところへ来るのだろう(笑)。
彼がまず言ったのは『私はただフクシマの子供たちを避難させたいだけなんですよ!』。鈴木寛、耳の穴,かっぽじって聞きやがれ!
                                                                                       
そのあと井戸川氏は12年2月28日付の東京新聞の記事のコピーを聴衆に配りだした。『311直前の政府の地震調査委員会で、東北地方にいつ巨大津波が起きてもおかしくない、という記述が削られたことが情報公開でわかった』という記事だ。
私はこのことが許せないんです
そりゃあ、そうだ。記述を削除した委員がどこの大学教授だか判らないが、被爆した人からしたら、人殺しも同然だ。

井戸川氏は相変わらず、『自分に投票してくれ』とか、そういうことはなんにも言わない(笑)。こんな候補 見たことも聞いたこともない。だけど彼が言っていることは本当のこと、ってことだけはわかる。彼は自分が心底から思っていることだけを、言葉少なに伝えただけだ。集まっている人の間から『頑張って!』という声が挙がると、わずかに口元が緩んだが、今日もさっさと壇を降りて、またどこかへ行ってしまった(笑)。口先だけのペテン師議員より、こういう、本当に現場の痛みを知る人が国会へ行ってもらいたいなあ。この人は『みどりの風』の比例3位だが、どうして『緑の党』と一本化できなかったんだろうか。
                   
                                                
けれど、今日も話を聞いていて、また、心が動いた。ボクは井戸川氏のような人と同時代に生きていることを忘れない。いずれにしても長期戦なんだから、こういう人たちと手を取り合って生きていくのだ。

●井戸川氏

                                                 
●今日の写真:井戸川氏が配ったコピーを読む人たちとそろそろ飽きだした子供たち(笑)