特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

一幕の春の夢:映画『マリリン 7日間の恋』


この何週間か、政府が北朝鮮の衛星?ミサイル?の破片が自国内に落ちてきたら地対空ミサイルとイージス艦で打ち落とすとか言ってる。そんなことを本気で言っているのだろうか。冷静に考えて、そんなこと物理的にできるわけが無い、少なくとも確率は死ぬほど低い、というのが中学生でも判る常識ではないだろうか。そもそも地対空ミサイルなんかぶっ放したら、湾岸戦争イスラエルで起きたように、自分のミサイルの破片が市街地に落ちるほうが危ないだろ(笑)。
自衛隊の配備を大々的にアピールしているのは要は政府のキャンペーン、特に沖縄県民に対するセコいPRなんだろうけど、それを新聞もTVも殆ど指摘しない。やっぱり日本のマスコミは原発事故の反省をまったく生かしていないんだろうな。そういう日本の社会のほうがよっぽど心配だよ
                            

新宿で『マリリン、7日間の恋
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マリリン・モンローが映画『王様と踊り子』を撮影するために渡英した際のエピソードを元にしたお話。
当時 夫婦仲や演技に悩み精神状態が不安定だったモンローと、彼女に気に入られた主人公の下っ端助監督との淡い恋物語


昨年の『ブルーバレンタイン』でライアン・ゴスリングと血の凍るようなラブシーン(笑)を演じたミシェル・ウィリアムズマリリン・モンローを演じて、アカデミー主演女優賞にノミネートされた作品。
●名画ですが、気が弱ったときに見ると男性は死んでしまいたくなります(笑)。

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それを脇を支えるケネス・ブラナーもジュデイ・デンチも磐石の布陣だし、ハリー・ポッターに出ていたエマ・ワトソンも出演。いつの間にか大人になって(笑)ポニーテール姿がなかなか可愛い。
                              
実在の助監督の手記をベースにしたというお話は正直、ちょっとうそ臭い感じもある。でもこの映画の魅力はそういうところではない。
ミシェル・ウィリアムズという人の外観はどちらかと言うと、ちょっとイモ臭い(そこがいいのだけど)。マリリン・モンローにもあまり似ていると思わないけど、この映画を見ていると彼女そっくりに見えてくるから不思議だ。それはモンローの外観というより、内面の描写が見事だったから、だと思う。
             

ブルーバレンタインでもそうだったが、彼女が台詞を喋っているシーンより黙っているほうが雄弁なのだ。大スターとは言え、50年代の男性優位社会の中で生きていかなければならないマリリンの不自由さ。 夫婦間、ビジネスを問わず人間関係でマリリンの抱えている不安や哀しさ。彼女が持っているピュアさファム・ファタールみたいな魔性。声高に語らずとも、眼差しや表情、仕種でそういうものが伝わってくる。彼女が過ごしてきた不幸な生い立ちや精神的なトラウマまでが痛いほど感じられる。
だから、この映画を見ていると、観客はいつの間にか(主人公と同じように)マリリンを畏れ、いとおしみ、愛してしまう。ミシェル・ウィリアムズ、すげぇ〜。

                                      
この映画が流れている時間はマリリンと過ごした主人公だけでなく、見ている側にとっても夢のようだった。まどろみの中の淡い夢。ひと時で醒める春の夢。