特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『政倫審』と『月明かりの海』

 今日から3月。年度末の3月なんて嫌な事ばかり、でも、嫌なことだって通り過ぎていくことには嬉しさを感じるから、我ながらいい加減なものです(笑)。

 昨日の岸田の政倫審出席は色々な見方をすることができるんでしょう。
 マスコミが言っている『岸田は追い詰められた』、『自民党のガバナンスの危うさ』、『意味がない言い訳』、どれもその通りではある。

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 しかし、そんなことは問題の本質ではない。我々はまだ、岸田の掌の上で転がされているのではないでしょうか。

 岸田の目的は政権維持です。自民党内から代わりが出て来なければ政権は維持できる。
 今回の岸田の政倫審出席が成功したか失敗したかは判りませんが、岸田の意図は『安倍派潰し』にあったことは間違いない、と思います。

 以前のエントリーで『派閥の裏金をマスコミにリークしたのは首相官邸』という話をしましたが、水曜日の『報道1930』でも元共同通信後藤謙次が政倫審出席についても全く同じことを言っていました。岸田が側近一人とだけ相談して党内の反対を押し切って自ら出席することを決めた、と。歴代裏金を作り続けてきた安倍派と比べれば、出席しても岸田には遥かにダメージが少ないからです。

 ボクが官邸に出入りしている学者から聞いた昨年マスコミに派閥の裏金をリークした人物と、後藤が今回の筋書きを描いたと挙げていた人物は同じでした。

 内閣支持率は下がり続けているし、巷に溢れる『自民党はダメだ』、『岸田はダメだ』も間違ってはないけど、『代わりがいなければ自分の権力は安泰』という岸田の狙いも間違ってはいない。
 選挙が近くなれば自民党内に上川などの対抗馬が出てくるかもしれませんが、岸田にしてみれば、今までのように安倍派や二階の一存でいつ降ろされるか判らない状況よりマシです。サミット等もっとも勝てそうなチャンスがあるときに解散すればよい。

 いずれにしても日本の政治はマトモに機能しない。それでも、統一教会もどきの離婚後共同親権経産省とつるんだ開発独裁みたいな時代遅れな政策を志向する安倍派の天下が続くよりは政治が止ったままの方がまだマシ、ではあるのも辛いところです(笑)。もちろん野党に政権交代したって政治が機能するとも思えない。

フィリバスターは立派な抵抗手段だとは思いますが、今の国会ではこれくらいしか手段がない。

 今の日本は裏金とかせこい話をしている場合ではありません。少子化という危機は着実に迫っている。

 しかも加速している。政府の想定より12年早いペースだそうです。


出生数、過去最少75万人 8年連続減、少子化加速鮮明に―23年人口動態統計速報・厚労省:時事ドットコム
「75万8631人」去年生まれた子どもの数が過去最少に 政府の“異次元”少子化対策は何がダメなのか?【news23】 | TBS NEWS DIG

 少子化も経済の衰退もどうにかならないかとは思いますが、政治の機能不全で国ぐるみで手をこまねいているばかりです。
 政権交代以前に、まず野党がまともにならなければどうにもならない。こんな例↓は論外ですが。どちらもバカ過ぎて昔のドリフのコントみたい。

 おまけに国民だって、どうせ直ぐ忘れちゃうでしょ(笑)。結局 掌の上で転がされているだけなんだよなあ。


 さて、一泊で熱海へ行ってきました。ドア・トウ・ドアで1時間半で行けるのは良いところです。
 2年ぶりに出かけた熱海はコロナ前に比べても人が増えて賑わっている気がしました。ただ、客層が若返っている。この雑踏には関わりたくない(笑)。

 ボクがいつも行くのは熱海駅から15分くらいの10部屋ちょっとしかない小さな宿です。こちらは岬の上に建てられているので人がいない(笑)。

 海の見えるテーブルでチェックインをしながら、シャンパンと抹茶のカヌレ。今回はロゼのシャンパンです。
 ボクはお酒をそんなに飲みたいとは思わないですが、とにかく、お休みの最初は泡ものが欲しいんです。いかにも『お休みだ~』という感じでリラックスできるからです。
 わざわざ遠くまで出かけるのは普段の憂さを晴らしに、なんですよね。毎日毎日 仕事で嫌な思いをしているのから現実逃避をしているわけ(笑)。

 ピンク色のシャンパングラスの向こうに海が透けて見えます。

 チェックインしたら、あとは何かをしたり、出かけるでもなく、ずっと部屋でのんびりしているだけです(笑)。ベランダの先には伊豆の海が広がっています。

 温泉のお風呂の先がベランダ、その先が海。

 寝転がって本を読んでいるのは家でも一緒ですが(笑)、海を見ながら、というのはいいです。まだ少し寒かったですが。

 夕食は日没に合わせて5時半からにしました。シャンパンを飲んでいると食堂の前のプールにはかがり火がたかれました。

 宿の経営は料理屋がやっているので、近隣の食材を使った料理が売りです。
 最初はニンジンのスープ。上にはクルマエビと金柑。右側は相模湾の桜エビのエビ煎餅。

 伊東で上がったアオリイカ。やっぱりアオリイカは柔らかくて美味しいです。細切りにしたイカに伊豆のメロンが交互にサンドイッチされています。

 富士山麓の地下水を使って無投薬で育てられている、クヌギマスと名付けられたお魚がロール状になっています。伊豆の海苔で挟んだモザイク模様です。右上には近郊の野菜とマスの卵。

 トラフグの白子のパイ包み焼き。白子の周りには黒トリュフとマッシュルーム。こんなものは美味しいに決まっています。最近はフグも関東で上がるんですよね。

 ハタ。ハタも昔は関西や九州でしか聞かなかったですが、最近は関東でも食べる機会が増えました。フグもそうですがハタの仲間は魚で一番美味しいと思います。レアな火の具合はさすが。右上にはホタテとアジのなめろうが添えられています。

 静岡牛のヒレ。サーロインだったのを変えてもらいました。とにかく霜降りの脂っこいのは勘弁です。ヒレでもサシは多かったけど、なんとか許容範囲。

 「締め」ということで天城軍鶏のリゾット。一口だけ。生の胸肉と火を入れたモモ肉が一切れずつ載っています。リゾットに温められてネギの香りがふわっと漂ってくる。リゾットは軍鶏の出汁が濃厚な味わいでした。

 静岡の苺。マスカルポーネチーズとの組み合わせです。

 お茶菓子。甘いものはいくらでも食べられます(笑)。


 部屋に戻ると、ベランダでは夜景が拡がっていました。海沿いに広がる灯りって綺麗ですよね。旅情?が掻き立てられます(笑)。

 沖合の雲の切れ間から月の光が漏れて、穏やかな海の表面に反射している。海に映る月明かり、素晴らしかったです。

 風に流され、雲の切れ間が次第に広がってきます。それに伴い、海の光もどんどん増していく。
 お酒も飲んだしお腹一杯なので、普段だったらもう寝てしまうのですが、この日は続きがあります。そちらはまた、来週(笑)。