特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『コロナとの戦いの本質』

 世の中の喧騒とは裏腹に、うららかな陽気が続いています。気持ち良いー。
●等々力不動尊不動尊から見た等々力渓谷


 今週も 金曜官邸前抗議は中止になりました。まあ、暫くは中止でしょう。


 緊急事態宣言が出されて、多少は緊迫感が出てきました。
 それにしてもスーパーで買いだめしているのはお年寄りばっかりです。ドラッグストアに早朝から並んでいるのもそう。最近は買い物に行くと普段見かけないような年配者の姿をやたらと見かけます。

 ボクの知る限り、誰に聞いても 皆同じことを言います。一人暮らしの婆さんが毎日毎日スーパーへ出かけてトイレットペーパーを買い込んでくるので、近所の人たちが『もう一生、使いきれないでしょう』と止めた、という話まで聞きました(笑)。ご本人が不安なのはわかるけど、これじゃあ物不足が収まらないわけです。

 自分だってボケたら同じになるかもしれないけど、ヒマな認知症老人には困ったものです。若者クラスターとか言ってマスコミが叩いてますけど、どの世代も一緒、お互い様です。
 ただ、中高年のナイトクラブというのは死んでしまえと思ったけど(笑)。

新型コロナで外出自粛でも「買い物・旅行」、60代が最も活発――若者は自粛傾向だが……(ITmedia ビジネスオンライン) - Yahoo!ニュース


 ボクの勤務先でも本格的にテレワークが始まりました。
 自分自身は屁理屈こねるのが仕事みたいなものなので(笑)、テレワークは充分可能です。でも通勤しないと体に悪い(笑)。片道徒歩1時間+電車10分なので、いい運動なんです。だから今は体力維持+ダイエットのために(笑)オフィスへ通っています。
 確かに電車はちょっと怖いけど、ボクの乗る電車は乗車率30%くらいだし、僅かな時間しか乗らないのでリスクも許容範囲?と思ってます。今の季節なら全て徒歩でも問題ないし。

 人が殆どいないオフィスは快適だし、在宅の人とのテレビ会議もビジネスチャットも使ってみれば、便利でした(笑)。
 ただ、テレワークは場所の問題はありますね。共稼ぎの家だとテレワークする場所で揉める、と言われていますけど、テレビ会議だと余計にそうなるかもしれません。知らず知らず声も大きくなりますし。ま、元来 会議なんて最低限でいいんですけどね。

 だけど、テレワークをできる人はごく一部の筈です。医療、介護、福祉、インフラ、商業、工場、建設、物流と現場を抱えている人はやりたくてもできない。緊急事態宣言が出て千代田区の人出は4割減だそうですが、色んな調査を見ているとテレワークをできる人は全体の2割を超えることはないようです。
www.asahi.com

 もちろんテレワークをできる人はやればいいけど、政治家がテレワークを当たり前みたいな言い方をするのは、ボクはかなり抵抗を覚えますふざけんな(笑)。病院でもスーパーでも物流でも工場でも、現場を支えている人がいるおかげでテレワークが出来ているのですから。


 4/8日経『中外時評』によると、アメリカでは『在宅勤務を経験した人は年収2000万円(18万ドル超)以上の家庭では71%だったのに対して年収260万円(2.4万ドル)以下の家庭では41%に留まっている』そうです。記事では調査を担当したブルッキングス研究所研究員の『在宅勤務は特権』と言う声を紹介しています。
www.nikkei.com

 『テレワークの可否は収入によっても左右される傾向にある』。ピケティが言うように『世の中は元々金持ちに有利なようにできている』がこんなところでも実証されています。
 収入差とテレワークの可否なんて、日本では恐ろしくて調査できないでしょう(笑)。例外はあるにしろ、日本でも事情は似たようなものだと思います。


【アメリカを読む】新型コロナで「貧富の差」浮き彫り 貧困地区の地下鉄は大混雑 富裕層は別荘地へ



 緊急事態を宣言した4/7の会見で安倍晋三は、現金配布に制限を設けることについて『(コロナ危機は)私のような国会議員の収入に影響はありません』と発言して失笑を買いました。

https://twitter.com/giornata34/status/1247710406640009217


 この国には2種類の国民が居ると言う所謂 『上級国民』の存在を可視化したかのような発言でした。国民の分断を煽るかのような言葉です。

 現金給付は5月に予算を通して、とも言ってましたが、当初から野党は今年度予算に含めるべきだと主張してたのだから、段取りも悪すぎる。個人給付の制限だってどうにもなりません。ボク、意味わかんないもん。

 休業補償だって、どうして他国や御殿場市のようなことが出来ないのか。


 まさに『他人事』みたいですね。派遣の人だって飲食業の人だって、緊急の問題なのに。

this.kiji.is

 一方、深刻なコロナ危機のイタリアでは、大統領と首相が自宅待機を続ける国民に、こう訴えたそうです。

生きていたら、経済のどん底からも必ず立ち直れる。物事の重要さの順位を肝に銘じ、弱い人を守り、他人への責任を果たしましょう
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 安倍晋三とは余りにも言葉が違いすぎます。この言葉を紹介したエッセイストの内田洋子氏は『人間としての品格』と言ってますが、プライド、本質と言っても良いと思う。
www.yomiuri.co.jp


 また、台湾の蔡英文総統は日本人にこう訴えています↓。コロナ対策に成功した人が言えば、言葉だけでなく説得力も違う。日本にもこういうリーダーがいればなあ。
 今度は日本を台湾に併合してもらうのはどうでしょうか!



 もちろんメルケル首相と安倍晋三を比べるなんて野暮なことはしません。失礼過ぎる。

mainichi.jp

 ちなみに日本は対策の遅れで、先進国中 最悪の経済的打撃を受ける可能性があるそうです。都市封鎖した場合 GDPが3割減る可能性がある、と英フィナンシャル・タイムスが言ってます。
f:id:SPYBOY:20200409113906p:plain
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headlines.yahoo.co.jp


 今は分断を煽る時ではないウィルスは貧富の差や人種、宗教、職業に関係ないのですから、今こそ社会の誰もが手を取り合わなくてはいけない。リーダーなら、そういう言葉を発するべきです。
愛媛県新居浜市立小学校の校長、許せません。自分も家族も少なからず長距離トラックの運転手さんに運んでもらった物資で暮らしているくせに。人の痛みもわからない人間(クズ)が教育者でいいんでしょうか。
www.yomiuri.co.jp


 だけど残念ながら、バカには言葉は通じません
  国民の苦労は他人事のくせに分断を煽る安倍晋三
  オリンピック延期が決まるまで対策を出し渋ったくせに急にロックダウンなどの強硬論を煽る小池百合子
  特措法に反対したくせにわざわざ経済対策が出たあとにコロナ提言とか言い出す山本太郎

 全部同じ、偽善者です。
 そういうバカには言葉は通じない。だからこそバカっていうんです(笑)。


 だから今やらなければいけないことは、イタリアや台湾の指導者のように、我々自身が分断ではなく、連帯する言葉を発し、現実にしていかなければいけない、と思うんです。自分がどんな職業、立場にしろ、できる範囲で良いじゃないですか。

 こんなことがありました。
 アメリカ海軍の空母でコロナが発生、艦長が『戦争でもないのに4000名の乗組員は死ぬべきではない、最低限だけ残して、大多数の乗組員を下すべきだ』と上層部に訴えたことがマスコミに漏れ、艦長がクビになりました。

 その艦長が下船する際、乗員たちが集まって感謝の意を表明したのがこの動画です。乗員たちだって判っているんですね。

 この光景がネットに流れると艦長を解任した海軍長官代行に非難が殺到、8日にクビになりました。

 海軍長官代行はルールや規律を盾にとって艦長を罰した。そうなることは艦長は最初からわかっていたはずです。
 でも艦長は『ルールや規律より4000人の乗員の命の方が大事』と自分の頭で考えました。彼は自分の職も賭けた。日本の忖度役人や政治家とは大違いです。
 艦長にとって善悪の基準は政府や誰かに指示に左右されるものではなく、自分の良心でした。
 お上の言いなりのプロ臣民ばかりの日本とは違います。大局的にどちらが正しいのかを判断できるアメリカ社会もまだまだ捨てたもんじゃない。
 

 ボクがいる職場には派遣常駐のSEさん達がいます。よその会社の人だからボクには指揮命令権はないんですが、テレワークが決まると直ぐ、彼らのところへ行って『皆さんは当社の正社員と一緒です。可能な限り在宅勤務にしてください』とお願いし、自宅作業用のPCや機器を渡しました。
 厳密にいえば、セキュリティや法的には問題がないわけではない。機密保護契約だって結んでないし資産管理の問題もある。実際 正社員はテレワーク、派遣さんは出社、なんて会社は結構あります。
www.asahi.com

 でも同じ職場で同じ目的のために一緒に働いているんです。だったら労働環境だって一緒にすべきです。その方が皆が力を発揮できる。まして命がかかっている緊急事態じゃないですか。
 そんな時に手続きだの契約だの、煩いとしか言いようがない(笑)。何か起きたら、後でボクが責任を取る。それでいいんです。うるせえよ、バカ(笑)。
 4月7日の記者会見で『責任を取ればいいというものではない』と言い放った安倍晋三は人間としての根本から間違っている(笑)。


 先週、毎月通っている整体の先生に『大変ですけど、頑張りましょうね』と言われました。整体なんか、ほんとに客が減ってるんだから彼女のほうが大変なはずです。毎日お昼を食べる中華料理屋のお母さんにも片言の日本語で『気を付けましょうね。頑張りましょうね。』と言われます。

 そうやって我々は声を掛け合って、手を差し伸べあって、そして濃厚接触を避けながら(笑)、やっていくしかないクズ揃いのリーダー共や忖度茶坊主連中が我々の分断を煽るのなら自分たちでやるしかありません。

 これが今回のコロナとの戦いの本質だと思うんです。