特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

2020年を振り返って:感謝と怒りと(Look Back in Anger)

 今週も寒かったですね~。年末年始はもっと寒くなるそうじゃありませんか。
 凍てつくような空気の中、クリスマスの朝はきれいな朝焼けでした。

 わざわざクリスマスケーキなんか食べませんけど、代わりにこの前食べた『あまおうのソフトクリーム🍓』 
 ふわふわソフトクリームの上から下までイチゴでいっぱいです(笑)。ダイエット生活でもこういうものは止められません。


 しっかし、今更ながら昨日の安倍晋三の記者会見は酷かったみたいですね。国会で118回も嘘を重ねた安倍晋三が『プロの嘘つき』なのは勿論、それを支持してた連中が低能なだけではありません。

 買収を不起訴にした検察もまともに突っ込まなかったマスコミも酷い。

 当然 検察審査会が起訴を再検討することになるでしょうから、その間 約1年 安倍晋三は次期総裁選に出馬するなどの政治活動ができなくなる、という一部の見立ては説得力があります。
 しかし、それで得をする菅(つまり、この件を読売にリークした可能性がある)だって官房長官だったのですから同罪です。この国の政治家とそれを許す国民はどこまで劣化しているのか。

chng.it



 さて、いよいよ今年も押し迫ってきました。このブログの更新も月、金ですので、今年のエントリーも今回を含めて、あと2回です。
 
 振り返ると、今年はもちろん、コロナの年でした。
 この20年くらい『危機』と言えるような出来事が数年おきに起きています。97年の山一ショック、01年の911、08年のリーマンショック、11年の東日本大震災。ボクのような市井の庶民ですら、仕事でも生活でも大変でした。

 今回のコロナもまさに『危機』ですが、こんなことは今までにはなかった。以前の危機でも起きなかったような、街の景色が一変するようなことになるとはとても想像がつきませんでした。まさに『まいったな』。

 このところずっと書いているように、繁華街は空き店舗の嵐です。

 これは昨晩、イブの青山。浜崎あゆみなどで一世を風靡したレコード会社、エイベックスのビルの前がクリスマスデコレーションで飾られています。

 ちょうどこの日、赤字を埋めるためにビルの売却が発表されたばかりです(笑)
エイベックス、本社ビルの売却を発表 通期の純利益は150億円の黒字に転換へ(東京商工リサーチ) - Yahoo!ニュース

 大阪では飲食店の廃業は前年より3割増、北新地や梅田などキタの繁華街がある北区では約2.2倍、道頓堀などミナミのある中央区では2割増と言います。

 兵庫では開業医の3割がコロナ禍で閉院を検討していると言う話もあります。

 医師会の政治力で勤務医に比べて不当に優遇されている開業医ですから、にわかに信じがたいけど、赤字経営の医院も多いと聞きますから、そういうこともあるのかもしれない。特に数がコンビニより多い歯医者は厳しいかも。
toyokeizai.net



 どの危機でもそうでしたが、危機の痛みは社会でも弱い立場の人に多く降りかかる。エイベックスや開業医はともかく、今回は非正規や女性の雇用を直撃しています。文字通り街の惨状を見ると心が痛みます。

 政府がやった経済対策で唯一まともなのは雇用調整助成金、これは多くの雇用を救ったと思いますが、それも来年2月で切れる。資金繰りが厳しくなってくる企業も増えそうで、少なくとも来年3月まではコロナも経済も厳しい日々が続くと思う。これからもっと暗いニュースが出てくるんじゃないでしょうか。
 
 その一方 テレワークが出来ない職種で働いている人、医療や介護だけでなく、スーパーや運送業、飲食店、インフラ関連、それに整体の先生、こんな時でも普通に働いている人のありがたみを実感した1年でもありました。人間嫌いのボクでさえ、この人たちにはありがたい、と思った。正直 こういう人たちにボクは支えられている。
 その一方 世の中に殆ど貢献していない広告代理店や銀行、コンサルとかは普段にも増して『社会の寄生虫、死ね』と思いましたけど(笑)。
●『スープストック』は差別企業DHCとの取引を見直すそうです。こういうまともな人、企業もある。


 あと、日本の政府、官僚の無能さ・劣化はもう、驚くようなレベルでした。ここまで酷いのか、と思いました。 


 コロナで起きたのは今まで起きかけていた変化が一層加速した、ということだと思います。
 テレワークにしろ、テレビ会議にしろ、一層 普及が進みました。満員電車とか、会社のバカげた宴会なども冷静に考えればムダそのもの、ですよね。今年は飲食業だけでなく葬祭業も大打撃を受けたそうですけど、人が大勢集まる葬式だって、くだらないと言えばくだらない。

 そういうものが減っていくのは時間の問題だったでしょう。実際 宴会をやりたがっているのはジイさん連中が多く、年代が若くなるにつれて宴会が無くても気にしない人が多いようですし、

葬式だって通夜や葬儀を行わない直葬やアマゾンで坊主を手配するのがすっかり定着したそうです。
news.yahoo.co.jp

 
 ムダが減っていくのは良いことではありますが、人間は効率や生産性だけで生きているわけではありません。誰だってたまにはサボりたいし、金儲けのために生きているのでもない(少なくともボクは)。


 今週初めの日経1面に驚くような記事が載ってました。

 兄弟合わせれば世界NO1の金持ち、莫大な金をつぎ込んでアメリカ人を保守に『洗脳』してきたコーク兄弟の兄貴の方が最近の著書で『自分たちが分断を作ってしまったのか』と反省している、というのです。
www.nikkei.com

 ティーパーティー運動を金で作り上げた極悪人でさえ反省するほど世の中の分断、格差は広がってしまった。分断が生まれるのは格差が大きな原因ですが、分断は格差を一層助長させます。行きつくところは民主主義社会の崩壊です。社会を構成するための共通する価値観が薄れていくからです。

●コーク兄弟は市民運動、大学、シンクタンク、宗教団体、様々な所へ金を出して操り、米国民を『洗脳』してきました。全米ベストセラーになった『ダーク・マネー』に詳しいです。
toyokeizai.net

読書『ダーク・マネー』と『0512再稼働反対!首相官邸前抗議 feat. #高浜原発再稼働反対』+『#金曜国会前抗議』 - 特別な1日spyboy.hatenablog.com


 過度な格差は一般人の消費を減らすばかりか、有能な人材が世に出る道を妨げ、経済成長を妨げます。と、同時に人々の不満は高まり、社会の治安が悪化したり、差別が助長されたり、愛国主義が高まったり、異常なポピュリズムが蔓延する。それがトランプや山本太郎安倍晋三や菅のようなデマゴーグや嘘つきが台頭する原因です。

 それが今 アメリカでも、日本でも、多くのヨーロッパの国でも起きていることです。コロナは改めてそれを可視化させた。あと感染対策に対して、デマゴーグや嘘つき政治家が揃いも揃って無能だったっていうのもはっきりしました(笑)。


 コロナのショックは暫く続くにしても、21年4月以降は前年比で考えれば経済は回復基調でしょう。ワクチンの効力や普及次第ですけど、きっと反動でどんちゃん騒ぎ、バブルが起きると思います。土地なのか、株なのか、どんな形か判りませんが、世界中の国が大量に財政出動してるんですから、その金はどこかへ向かう。景気は悪いのに、今 株が上がっているのもその一環でしょう。

 不景気にしても、そのあとの反動にしても、残念ながら格差は一層 広がる。
 そういうときだからこそ、自分にとって何が大切か、社会にとって何が大切か、それを見極める勇気と知恵を持とうとすることが大事だと思うんです。正解なんかないんだから、あとは自分にとって何が大切か、試行錯誤しながら判断するしかない。


 まずコロナから肉体的にも経済的にも自分の身を守らなくちゃいけません。その次に(自分以外でも)守るべきものは守らなくちゃいけないし、無くなってしまった大事なものは創り直さなくちゃいけない。例えば、コロナ禍で失われてしまった文化、人に対する優しさや寛容さ、まっとうな社会とか。
 コロナの感染も不景気もまさに恐怖です。そういう『恐怖』や『恐怖を利用しようとする政治家やデマゴーグ』に踊らされないようにしなくちゃな―と思うんです。恐怖に心まで感染させてはいけない

●今年の5月、緊急事態下。誰もいない青山でも守るべきものを守ろうとしている人は居ました。

 
 今回のコロナ危機で感じた、『働く普通の人たちへの感謝』と『無能で無責任な政治家や電通やコンサルみたいな寄生虫への怒り』は我々が正気を保つための力になるのではないでしょうか。

●怒りを込めて振り返れ(David Bowie)

David Bowie - Look Back In Anger (Official Video)



 
ということで、今週の金曜官邸前抗議もオンラインです。